第4章 何でカレーっていうの?
何でカレーっていうの?
インドではカレーという単語はどこにもない。
英語でCurryというから英語が語源なのだろうか?
昔イギリス人がインドを征服した時代につけられた名前なのだろうか?
どうも違うらしい。
どうもポルトガル人やオランダ人らしいのだ。
オランダ人であるリンスホーチン氏が”東方案内記(1595年)”にカリール(curriel)という言葉を用いており、1681年にイギリス人のノックス氏が”セイロン史”の中でカリーズ(currees)という言葉を用いていて、これが現在のカレー(curry)という言葉へと変化したようだ。
でもこのカリールやカリーズという言葉ができたきっかけが面白い。
ゴアという地へポルトガル人が訪問した際、現地の人が汁かけ飯を食べている姿を見て、”これは何?”という料理名を聞いた(!?)のに対し、現地の人は飯にかけて食べている料理の内容について聞かれたと思い、”カリ”と答え、それが間違って伝わったらしいというのである。つまりお茶漬けを食べている人に”これは何?”と聞いて”お茶漬けの具”を答えたのと同じだ。
実はインドの言葉でカレーという言葉がないということは上記で記載した。だからこれが正しいのかは未だに不明らしい。そりゃぁ当たり前だよね!だってカレーという言葉が存在しないのだから、調べるのはとても大変だよね。だからいろいろな説が出るのももっともだ。
しかし辛島昇氏によると、タミル語という言葉の中にカリという単語があり、”生または料理した野菜あるいは肉”という意味があったのではないか?という説があり、これが最も有力らしい。
補足ではあるが、1600年にイギリスがインドに特許会社であるかの有名な”東インド会社”を作った。そしてカレーがイギリスへ最初に渡ったのは記録上では1772年、ヘイスティング氏がガラムマサラやマサラペーストの材料と米だった。そして王室でライスカレーという形で紹介され、気に入られた結果、上流階級へと広まった。