その7 為替マジックで大もうけ!?@1998年7月


期で出張する際は何かとお金が必要になる。

私が働いていたところでは米国内のある会社のところへ長期出張する場合は、寝床はその会社所有のカンパニーハウスを使用するので、家賃は一応一日US$10で済む。

ここで言うカンパニーハウスとは、その会社の隣にある住宅街を3件買い上げ、そこにこの会社へ入社した直後の人に新しい住まいを見つけるまでの間の仮の寝床、あるいは日本等からの長期出張者への宿代わりとして一日US$10で提供する一軒家を指す。各人はその一軒家のなかで一部屋を与えられ、そこで生活をする。

 私もこの会社へ長期出張する際はいつもこのカンパニーハウスを利用した。

このため、ホテル代はかなりコストセーブできる。

とは言え、一ヶ月以上もそこで生活をするとなると、T/C(トラベラーズチェック)の形でそれ相当の金額を持っていく。

そして帰国後の出張精算で使用しなかったT/C含めて全精算を行う。

では、1ヶ月以上滞在している間に為替レートが大きく変わってしまった場合、どうなるのか?

会社によって対応策は異なると思うが、今は企業とカード会社が提携しているケースも多々あるので、そのカードを使用すれば大きな特もしなければ損もしない仕組みがちゃんとできている。

しかし、当時私がいた会社では、まだこのカードが存在していなかったので、自分のカードの他にやはりT/Cにはお世話になった。

 覚えている方がいるかもしれないが、1997年〜1998年(1999年も含まれる!?) はUS$と日本円との間の為替レートは月単位で結構変動した。

例えばある日にUS$1=\125だったのが、3ヶ月後には何とUS$1当たり\20も円安(US$1=\145)になっているなんてこともある。

で、帰国したときにT/Cがこれまた例えばUS$3,500といった残金(というか残券というのだろうか?) が発生すれば、当然間違いなく会社で精算することになる。

今でもそうだと思うが、会社のルールでは残ったT/Cは全て換金することになっているのだが、次回の長期出張のときなどに使用することもよくあるため、現実的には自己申告制。

 さて、上記の為替レートの変動(US$1当たり\20安)と手元に残ったT/Cの金額US$3,500であったら、どの位の為替差が生まれるのか?

何と\70,000もの大金になる。

では、これが本当の話だったらこの\70,000はどこへ行くのか?

会社のルール通り、もし間違いなく全て現金化すると同時に銀行からの領収書を提出すればその\70,000は全額会社のもの、というか本来は会社へ返却するべきモノ。

が、上記の現実的なこともあり、T/Cを使い切ったということにして現金化しなかったら?

どこでいくらのT/Cを使用したとか、あるいは換金したのかをいちいち調べるのはちょっとした苦労が伴うと思う。

もちろん精算する担当がこの手に詳しければ話は別だが・・・。

では、話を戻して最終的にその\70,000はどうなったのか? それは秘密!!!

 本当はここで話を終わらせたいところなのだが、世の中はそう甘くはない。

上記のような秘密を味わうこともできれば、そうでないこともある。

実は次の長期出張がすぐに入り、出張前のレートがUS$1=\140だったのだが、一ヵ月半後に帰国したときにはUS$1=\120になってしまっていた。

そのときはT/CでUS$2,000も残ったため、当然現金化せずに為替が戻ったころを見計らって換金しようとした。

でも、みなさんも知っての通り、その後再び円安状態に戻ったのは2002年の3-5月ごろ。それでも瞬間風速でUS$1=\135が限界。

当時は帰国してからも円高の一途をたどり、今(2005年1-5月)のようにUS$1=\100〜\105まで行ってしまった。

そしてビンボーな私は円安になるまでT/Cを持ち続けることができなく、泣く泣くUS$1=\120で換金したので\40,000も○○し、これまた秘密事項となってしまった。

 記憶によれば当時のこの円高状況のころ、つまりUS$1=\100〜105のころ(確か1999年か2000年?) から外貨預金なんてモノが世の中に現れてあっという間に人気になったが、みなさんも気をつけてください。当たり前のことを改めて言いますが、為替も株と同様に水物です。

最後に関係者のみなさん、ゴメンナサイ。


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