●長崎の児童文学散歩●

 諏訪神社−福田清人の句碑


諏訪神社
 諏訪神社は、海の守護神が祀られた長崎の総氏神さま。「長崎くんち」は毎年、10月7日から9日まで開催されるお祭りで、この諏訪神社を皮きりに奉納踊りが披露され、町中が賑々しく祭り一色になる。
 広い境内のあちこちには、歌人の句碑や文人の碑などが点在している。また長崎ゆかりの文人たちの史料を展示した「長崎諏訪の杜文学館」もある。
 諏訪神社の長い階段を昇り、お参りをすませたら、お札所で諏訪神社の案内図をもらおう。案内図には碑や史跡の場所が詳しく記されている。
 下の写真は、その中の句碑の1つ「福田清人文学碑」。碑に記されている句は次の通 り。
 「岬道おくんち詣での思ひ出も」
 福田清人は長崎県東彼杵郡波佐見町生まれ(1904-1995年)の児童文学者・近代文学研究者である。少年時代は長崎市土井首に住み、旧制大村中学、旧制福岡高校、東大国文学科にすすんだ。
 在学中から小説を執筆し、代表的な児童文学作品には「春の目玉」(国際アンデルセン賞)、「秋の目玉 」(野間児童文芸賞)、「岬の少年たち」などがある。「春の目玉」「秋の目玉 」「暁の目玉」は三部作で、長崎を舞台にした自伝的な少年少女小説。
 福田清人の出身地波佐見町の小学校には、「春の目玉」の一節を記した陶板が飾られている。
 福田清人は1955年に日本児童文芸家協会を横田廣介らと設立。創作、評論、研究、教育など、さまざまな活動を行った。

 左は福田清人の碑。
 









 

 左下は、長崎諏訪の杜文学館。
 右下は、諏訪神社内の月見茶屋。 ぼたもちがおいしい。

長崎散歩地図のページに戻る
 ●児童文学散歩ミニガイドの目次に戻る● ●HOME