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TEAM 2×4 の 2001 WEM 対策


またまた,2001年WEMがやってきました!!
TEAM 2×4も少しでも走行距離をのばすためにはどうすればいいのか悩む毎日です!!

以前も同じようなことを書きましたがまたまた同じことを書いてしまいました。

今年も夢みたいなことを考えてます...

WEMは,決められたバッテリーで2時間内に走った距離を競います。
そのバッテリーは4個支給され,仕様は4個とも同じです。
電圧が12Vで1個の容量は,10時間ゆっくり放電させてやっと3Ahの容量です。短時間で放電させると3Ahいきません。

バッテリーの接続方法は自由ですので,2個直列にしたものを2組並列にして24Vにしたり,
4個全部を直列にして48Vにしたりするのが一般的みたいです。
モータの駆動電圧が合えば,4個を全部並列にして12Vでもかまわないと思います。

このバッテリー4個で,上位チームは2時間に約70km以上を走っています。
いま上位を狙うとしたら70km以上が必須となってきました。

それで,下記のような計算をしてみました。
計算や考え方が間違っていたらごめんなさい!!(だれか教えてー)


目次

1.時間内で70km走るのに必要な速度は?
2.使えるバッテリー容量は?
3.使える電流は?
4.モータに許される消費電力は?
5.モータの出力は?
6.その出力で必要な速度を出すためには?
7.そんな車体は可能なのだろうか?


1.時間内で70km走るのに必要な速度は?

70km÷2時間=平均35km/h 上位チームは,この電池でこのスピードを保ちながらが走っているみたいです。
WEMのコースは行きは追い風で,帰りは向かい風の時が多いです。ということは南風ということかなーと今ごろ気づいてます。
夏が近づいているからかなー?と風流な気分になってます。でもこの時期,結構寒かったりするんでドライバーは車内で凍ることもあります。
追い風のときは38km/hぐらいで走り,向かい風のときは32km/hでもよいと思います。

ただし,空力のよい車体ほど消費電流一定で行きと帰りの速度差が少ないようです。


2.使えるバッテリー容量は?

古河電池様よりいただいたバッテリーの特性グラフをじっくりみると,放電時間から使用できる容量がわかります。
レースは2時間なのでその時間いっぱいで放電したほうがグラフからみても絶対有利なので,10時間率3Ahの約80%が使用できることになります。だって,たとえば1時間で走りきるとバッテリーの70%しか使用できないことになりますもんね。
2時間では,

3Ah×80%=2.4Ah しか使用できないということになります。きびしい!!


ただし,別の特性グラフよりバッテリーを暖めて充電すると110%ぐらいの容量となるみたいなので暖めながら充電するのは当然みたいです。上位チームはほとんどやってるみたい。
あと,走行中はバッテリーの入れ物にホッカイロを入れたり,断熱材で保温するみたいです。これはバッテリーは化学変化で成り立っているので,冷えるとたぶん化学変化の進行が鈍ってしまうためと思われます。うちもホッカイロ真似しよう!!

それで10時間率では,

3Ah×約110%≒3.3Ah に増加できそうです。
これは,やらないと損ですね。でもバッテリーちゃんは大丈夫なのでしょうか?ゆでだこになってしまう!!


これを,2時間で放電すると容量が約80%に低下するとすれば,

3.3Ah×約80%≒2.64Ah となると思われます。なんか0.2Ahぐらいしか増えないみたい。でも貴重なのだ。


(ただし,容量110%からの2時間放電カーブは不明のため予想です。)

3.使える電流は?

前記のバッテリー1個分の容量で1時間あたりに使用できる電流は,

約2.64Ah/2時間≒1.32Aとなります。


4.そのときのモータに許される消費電力は?

電圧を48Vとしたら4個直列なので1個分の電流そのまましか使用できないので電力は,

約1.32A×48V≒63.4W となります。

電圧を24Vとすると2個直列にしたものを2組並列で2個分の電流が使用できますが,

約1.32A×2個×24V≒2.64A×24V≒63.4W と同じです。
(ただし,どういうわけか24Vのほうが走るときもあるらしい?)

電圧を12Vとすると4個並列で4個分の電流が使用できますが,
約1.32A×4個×12V≒5.28A×12V≒63.4Wと同じです。
ただし,モータが熱くなりやすく磁石を悪くしそう?(コイル抵抗が同じ場合かな?)


5.そのときのモータの出力は?

モータや機械的伝達には損失があるので,
上記消費電力のうち,効率が良いものでも80%ぐらいしか出力できないと思われます。

しかも,モーターの効率の良い回転数にギヤ比を合わせないと,とんでもなく効率が低下します。
約63.4W×約80%≒50.7W 良くてこの程度の出力だと思われます。
この,約50Wの出力で平均速度35km/hが出せれば2時間で70kmいけると考えられます。

2×4が使用するモータはホンダのDDW2015のギア比がDタイプのものです。使用電圧は24Vです。
TEAM DDWさんからの資料によると下記の特性です。TEAM DDWさん資料ありがとうございます!!
この特性グラフは,スピード調整するボリュームを最大にしたときの特性のようですのです。
このグラフより,50Wの出力が得られる電流と回転数,効率がわかるではありませんか!!今ごろ気づいている。
グラフより,50Wが必要なとき自動的にDタイプのギア比のモータ回転数は最大回転数の約90%となるので約261rpmです。
ですので,モータ回転数が261rpm(90%回転数)のとき,
車速が35km/hぐらいになるようにギア比を調整すれば良いと考えられます。
また,電流値は約2.5Aとなりますので,先ほど計算した許される電流値以下でいけそうです。わいわい!!
さらに,モータ単体での効率は約80%以上が期待できそうです。
ただし,チェーンなどを使用してさらに減速しますのプラスして伝達損失が発生します。とほほ...

でも車体が良くないと,約50Wの出力で35km/hのスピードは出ないので
車体の空力などをまず基本的に考えないとダメだわなー。がっくり...


6.その出力で必要な速度を出すためには?

それには走行抵抗による損失を,モーター出力の約50W以下にする必要があります。
これは積算すると2時間で約100Wh以下が必要です。

(1)とりあえず最初に,ころがり抵抗による損失を計算してみます。(実際の車体で測定するのがベストだと思いますが...)

ころがり抵抗は重量と関係します。
運転手の体重はレギュレーションで決まっていますので,
70kgとし,(体重の軽い人はおもりをのせることになっている。)
問題は車体の重量です。
とりあえず上位チームを参考に,
25kg程度としバッテリーを含めると,(1個あたり1.44kgだそうですが,実際にはもう少し軽かったような...)
合計約100kg が必要と思われます。

その条件で平地(コースはほとんど平ら)でのころがり抵抗を,2×4計算機で求めてみました。

☆ ころがり抵抗分として必要な出力
自動車の質量 m [kg]
ころがり抵抗係数
車速[km/h]
 ころがり抵抗分に必要な出力=
9.8 ×  
× 
 ×  /3.6
[W]

ころがり抵抗係数をかなり小さくしないと,他の損失も含めて50W以下におさまりそうもありません。



(2)そのほかに,空気抵抗による損失も必要ですが,残った出力以下でまかなうしかありません。
とりあえず,下記の2×4計算機で求めてみました。
(実際の車体で測定するのがベストだと思いますが...)

☆ 空気抵抗分として必要な出力(空気密度が0.125[kgf・s^2/m^4]のとき)
正面投影面積[u]
空気抵抗係数Cd
車速[km/h]
 空気抵抗分に必要な出力 =
9.8 × ( ×
 ×
/3.6 )^3×0.125 )/ 2
[W]

     正面投影面積をかなり小さくしないと,他の損失も含めて50W以下におさまりそうもありません。



(3)加速抵抗による損失は,残った出力でみるしかないので,

折り返し地点で,数十Wh程度かなー?(運転手のテクニックも関係しそうです。)

☆ 加速度分に必要な出力
自動車の質量 m [kg] 加速度[m/s^2]
速度[km/h]
 加速度を得るために必要な出力=  ×
 ×
/ 3.6
[W]


(4)また,折り返し地点で普通のブレーキで熱に変えてしまうと,せっかくのエネルギーがムダになります。

あまり減速しすぎると,その後の加速にエネルギーが余計かかります。(これまた運転手のテクニックも関係しそうです。)
ここで,大容量のキャパシタなどに瞬時にエネルギーを蓄えて回生制動できるとかっこいいなー!!


7.そんな車体は可能なのだろうか?

すべての損失を合計すると,大幅に赤字のエネルギーとなる予定です!!
70kmなんて無理だよなーどうしよう!!
ご意見ご感想をお待ちしております。


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