TEAM 2×4 2×4? レース 成績 VRML 募集 つくる リンク 掲示板 計算機 検索機

TEAM 2×4 の 1999 WEM 対策


TEAM 2×4 が少しでも走行距離をのばすためにはどうすればいいのか悩む毎日です!!

今年もまた夢みたいなことを考えてみました...

WEMは,決められたバッテリーで2時間内に走った距離を競います。
そのバッテリーは4個支給され,仕様は4個とも同じです。
電圧が12Vで1個の容量は3Ah/10時間です。

バッテリーの接続方法は自由ですので,2個直列にしたものを2組並列にして24Vにしたり,
4個全部を直列にして48Vにしたりするのが一般的みたいです。
モータの駆動電圧が合えば,4個を全部並列にして12Vでもかまわないと思います。

このバッテリー4個で,上位チームは2時間に約70km弱を走っています。
いまのところ70kmを誰が破るか注目されています。

それで,下記のような計算をしてみました。
計算や考え方が間違っていたらごめんなさい!!(だれか教えてー)


目次

1.時間内で70km走るのに必要な速度は?
2.使えるバッテリー容量は?
3.使える電流は?
4.モータに許される消費電力は?
5.モータの出力は?
6.その出力で必要な速度を出すためには?
7.そんな車体は可能なのだろうか?


1.時間内で70km走るのに必要な速度は?

     70km÷2時間=平均35km/h 上位チームは,この電池でこのスピードを保ちながらが走っていたなんて信じられない(今ごろ気づいている!!)


2.使えるバッテリー容量は?

古河電池様よりいただいたバッテリーの特性グラフを,はじめて!!じっくりみると,放電時間から使用できる容量がわかるではありませんか!!
レースは2時間なのでその時間いっぱいで放電したほうが絶対有利なので,10時間率3Ahの約80%が使用できそうです。
ということは,


3Ah×80%=2.4Ah しか使用できないということになります。きびしい!!


ただし,別の特性グラフよりバッテリーを暖めて充電すると110%ぐらいの容量となるみたいなのでした。上位チームはほとんどやってるみたい。それで10時間率では,

3Ah×約110%≒3.3Ah に増加できそうです。
これは,やらないと損ですね。でもバッテリーちゃんは大丈夫なのでしょうか?ゆでだこになってしまう!!


これを,2時間で放電すると容量が約80%に低下するとすれば,

3.3Ah×約80%≒2.64Ah となると思われます。なんか0.2Ahぐらいしか増えないみたい。でも貴重なのだ。


(ただし,容量110%からの2時間放電カーブは不明のため予想です。)

3.使える電流は?

     前記のバッテリー容量で1時間あたりに使用できる電流は,

     約2.64Ah/2時間≒1.32A となります。


4.そのときのモータに許される消費電力は?

     電圧を48Vとしたら4個直列なので1個の電流そのままですので,

     約1.32A×48V≒63.4W となります。

     電圧を24Vとしても2組並列で2個分の電流なので,

     約1.32A×2個×24V≒63.4W と同じです。
     (ただし,どういうわけか24Vのほうが走るときもあるらしい?)


5.そのときのモータの出力は?

     モータや機械的伝達には損失があるので,
     上記消費電力のうち,効率が良いものでも80%ぐらいしか出力できないと思われます。

      しかも,モーターの効率の良い回転数にギヤ比を合わせないと,とんでもなく効率が低下します。

     約63.4W×約80%≒50.7W 良くてこの程度の出力だと思われます。

     この,約50Wの出力で平均速度35km/hが出せれば2時間で70kmいけると考えられます。


6.その出力で必要な速度を出すためには?

それには走行抵抗による損失を,モーター出力の約50W以下にする必要があります。
これは積算すると2時間で約100Wh以下が必要です。

(1)とりあえず最初に,ころがり抵抗による損失を計算してみます。(実際の車体で測定するのがベストだと思いますが...)

     ころがり抵抗は重量と関係します。
     運転手の体重はレギュレーションで決まっていますので,
     70kgとし,(体重の軽い人はおもりをのせることになっている。)
     問題は車体の重量です。
     とりあえず上位チームを参考に,
     25kg程度としバッテリーを含めると,(1個あたり1.44kgだそうですが,実際にはもう少し軽かったような...)
     合計約100kg が必要と思われます。

     その条件で平地(コースはほとんど平ら)でのころがり抵抗を,2×4計算機で求めてみました。

☆ ころがり抵抗分として必要な動力
                       車両総重量[kgf]
ころがり抵抗係数
    車速[km/h]
必要な動力(ころがり抵抗分)= 9.8 ×  ×
×/3.6
[W]

     ころがり抵抗係数をかなり小さくしないと,他の損失も含めて50W以下におさまりそうもありません。



(2)そのほかに,空気抵抗による損失も必要ですが,残った出力以下でまかなうしかありません。
とりあえず,下記の2×4計算機で求めてみました。
(実際の車体で測定するのがベストだと思いますが...)

☆ 空気抵抗分として必要な動力(空気密度が0.125[kgf・s^2/m^4]のとき)

  正面投影面積[u]  

空気抵抗係数Cd
    車速[km/h]
必要な動力(空気抵抗分) = 9.8 × ( ×
×
/ 3.6 )^3 × 0.125 ) / 2
[W]

     正面投影面積をかなり小さくしないと,他の損失も含めて50W以下におさまりそうもありません。



(3)加速抵抗による損失は,残った出力でみるしかないので,

     折り返し地点で,数十Wh程度かなー?(運転手のテクニックも関係しそうです。)

☆ 加速抵抗の計算

    車両総重量[kgf]    

回転部分相当重量[kgf]
加速度[m/s^2]
加速抵抗 Rh= (
) ×
/ 9.8
[kgf]


(4)また,折り返し地点で普通のブレーキで熱に変えてしまうと,せっかくのエネルギーがムダになります。

     あまり減速しすぎると,その後の加速にエネルギーが余計かかります。(これまた運転手のテクニックも関係しそうです。)
     ここで,大容量のキャパシタなどに瞬時にエネルギーを蓄えて回生制動できるとかっこいいなー!!


7.そんな車体は可能なのだろうか?

    すべての損失を合計すると,大幅に赤字のエネルギーとなる予定です!!
    70kmなんて無理だよなーどうしよう!!
ご意見ご感想をお待ちしております。


感想フォーマット