家づくりの軌跡
                      (その22 2000.2.13)

立春を過ぎても、ここは東北、まだまだ寒さは続きます。
とはいえ、福島県では(連日大雪続きの会津を別にすれば)平日いる
原町や週末の郡山では雪も余り降らず、気温も例年からすれば暖か
めで、助かっています(それでも最低気温は氷点下ですけどね。
神奈川にいたころには考えられなかったけれど、ここに来て4年で
すっかり体の方も順応してしまいました。外気温が「プラス」だと
暖かいなぁ、と思ってしまうぐらいで)。

でも、そうなると家の中でも多少の寒さは平気になって来るものだから、
暖房代節約もあって、運転するのは深夜時間帯だけになっているのが
現状です。オール電化ということもあって、24時間暖房を稼働させれば
一番なのでしょうけど、今でさえ月の使用量が合計4−500アンペアに
達している現状では怖くて日中暖房には踏み切れません。現状では
日中と深夜の使用比が1対4から5だから電気代も数千円で済んでい
ますが、その比率が1対2ぐらいにでもなれば、まあ1万後半から2万は
堅いでしょうからねぇ。別荘としてはあまりにも・・・。

でも、結構服厚めに着ていれば、何とかなるものです。
とはいえ、これは北国対応の体になった自分の感想ですので、このHP
の読者の皆様の大半にとっては、その時の室内は結構寒い空間なのかも
しれません。ですので、確かにおうちの中は快適ではあるのですが、
普通の場合にそれを享受というか実感するためには、自分がこのHPで
書いている光熱費よりも相当上乗せした金額を要すると思います。

セルコホームも全国展開に打って出て、全国各地からご質問を頂くように
なって来ましたが、自分の実感で答えることが、もしかしたら一般的な
感覚とは多少ズレがあるのかな・・・とも思いましたので、書いてみました。
本当、春以降(3月3日に判明します)もし人事異動とならずに、現状(別荘
生活)が続くのであれば、外構とかもそれほど手を付けられないと思います
ので(番外編をご参照ください)、流行のFAQ集(よくある質問とそれに対
する回答集)を作成してみようか、とも考えています。ちょっと、皆様からの
御質問にお答えするので、平日は手一杯な状態になって来ましたので・・・。

早いところ、(全国展開も始めたのだから)以前には設置されていたセルコの
オフィシャルページの復活を望むところです。

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ただ、春というのは税金の季節でもあって、懐の方は寒くなって来ますよね。
何といっても、新居から通わせて貰えなかったことで、所得税のローン減税が
今年は受けられなかったことが大きいですからね。特別減税があったからいい
ようなものの、「逸失利益」もやっぱり10万円後半にはなるから・・・。
春の異動で、「完成後6ヶ月以内の入居」に賭けますが、果たしてどうなる
ことやら。

そんな訳で、取られるばかりでして、先日第一弾、贈与税の申告と納付をして
来ました。といっても郵送ですけど。餞別の分なので額は大きくはないけれど、
今の財政ではやはり痛いです。
そして、これから自動車税と固定資産税が控えています。都市計画(税が
かかる)区域でないのがせめてもの救いだとはいえ、試算すれば合計12、3
万にはなることでしょう。それも、家は新築したてということで、軽減措置が
適用になってその値段ですから、今の規定のままでは4年後にはアップが
必定。実現するかどうかは別にして、東京23区で打ち出した固定資産税の
減免規定が、ちょっと羨ましくもあります。まぁ、いくら住宅分が安くなったって
土地の分は凄まじいでしょうから、それでもとても住めないけれど・・・。
ま、住宅金融公庫のゆとり返済選択時の6年目よりは、マシなのでしょうが
備えておかないといけません。・・・と物入りばかりで、全然繰上返済資金が
貯まらないのが、キッついところです。
外構にもそれなりに諭吉さんが飛んで行くことでしょうし、今年は車の車検も
控えています。ローン返済分差し引いた後の夏のボーナスの行き先はこれ。

ある意味で、今年は辛抱の年なのかもしれませんね。
好きでやっているので、やりくりはしていけそうですが・・・。
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1月の最終土曜日(29日)に家の3ヶ月点検がありました。
とはいえ、来たのは顔なじみの現場担当さんなので、至っていつも通りの
流れでした。引き渡ししてから、お風呂の悪臭やら、CSアンテナの取り付け
やらであれこれやってもらいましたので、3ヶ月程度で何か相当の不具合が
出るようでは逆に困るんですけどね。

これが仙台の本社さんとかであればメンテ専門のスタッフの方がおられるの
かもしれませんが、やはり比較すれば小規模の支店ですから、何でも屋に
なるのでしょう。本当にご苦労様だと思います。

ただ逆に言えば、家が完成したらハイさようなら、という訳にもいかず、人事
異動とかがなければ、建ててからもずっと付き合いが続く訳ですから、そりゃ
(監理の)仕事に手は抜けませんよね。結局、何かトラブれば自分の身に降り
かかって来るわけですから・・・。

点検チェック表に記入

点検は、家の引き渡しの時に渡された点検記録簿に沿って確認していく、と
いう流れです。・・・とはいっても、私の方に不具合があるところを聞いてきて、
そこを重点的に確認する、というか問題ないところは端折るというか。
その辺は、短くはない付き合いで阿吽の呼吸が出来てますね。なので、
参考になるかどうかは分かりませんが、気になるところは事前にリストアップ
しておいた方がいいと思います。

まず、室内では建具の取り付けを重点的に見ていました。
ミラークロゼットドア点検

おそらく経験則なのでしょう。木製のフラッシュ戸には特段の問題は
無かったですが、鏡張りの2F主寝室のクロゼットドアとか

リビング掃き出し窓調整

リビングやダイニングの重たーい引き違い戸については微調整を
かけていました。でも、考えてみれば、このドア年末の大掃除の
時以外開けたことないんですよね。何せ、基礎が高くて、かつ
2×6材の根太の上に敷いてある床材と同一高さになるので、
地上面からだと1メートル近くの高さになってしまいます。ので、
縁側的な使い方という訳には行かないですからね。

活用するとすれば、ウッドデッキを接続するしかないとは思います
けど、一回検討はしたものの、価格と必要性を天秤に掛けて見送り
ました。

でも、今にして思えば、リビングに関しては掃出窓ではなくて
他の部屋で使っている腰高窓にすべきだったかな、という気はして
います。確かに、昼間とか、日の光が存分に入っていいのですが、
夜とかになってくると、やはりいくらLOW−Eペアガラスとは言っても
ガラス面積が広い分、そこから熱が逃げている気がしなくもないので
・・・。結露は全然ないですけどね。気密性でも若干は落ちるのかなぁ。

どうも、部屋の保温力という点では、床が比熱の高い絨毯だということ
もあるのでしょうが、2Fの各部屋の方が上のような気がしますね。

エコクロスの汚れ拭き取り

あとは、クロスにちょっとした油系のシミがついていたので落として
もらいました。いくらダイニングだとは言っても、料理する所とは
全く別の場所なんですけど、不思議なものです。

丸いクレンザーみたいなのを乾いた布に付けてこすると確かによく
落ちますね。大きなホームセンターには売っているとのことなので
今度揃えようと思いました。

今回、自分の家ではデンプン原料のエコクロス使ったのですが、
「余り収縮とかで継ぎ目が見えてませんね」とのこと。それは喜ばしき
ことではあるけれど、普通のクロスだと3ヶ月点検の段階で結構収縮
が目に見えるのだとか、なるほど・・・。

でも、大分収まって来たとはいえ、まだ駆体の2×6材は乾燥収縮で
バギパキ音たてています。つまり、冬だということもあるけど、壁の中は
今のところは乾燥している訳で、まずは目出度し、なのでしょう。

内断熱仕様ですので、壁内結露の心配が出てくるのは夏ですよね。
特に冷房かける時期に。
なので、それまでに木材にはカラカラに乾燥してもらって、夏湿気た時に
少しでも柱(スタッド)や構造用合板に吸収してもらって、乗り切れれば
いいのですが。そういう意味では、木造の家というのは秋口から冬に
かけて完成させるのが一番ベストなのかもしれません。

天候の面とかを考えると、秋なのでしょう。去年は長雨続きでしたけど・・・。

あと、洗面台の給湯口から出てくるお湯が未だに濁る、というのもありまし
たけど、何しろ引き渡し以来余り使っていない、ということもあるので
次の点検までの様子見、ということになりました。

床下写真3ヶ月目

外に出て、3ヶ月ぶりに床下も見ました。
冬ということもあるけど、引き渡し時よりも安定してはいましたね。断熱材も
からっと乾いていました。

実際にこの地に住んでみて思うんですけど、小高い丘の上にあるということも
あるけど、ここは本当に風が強い!今日なんかも突風です。吸気ガラリからは
遠慮無く風が入って来ますしね。

本当、風力発電でも始めたら、相当の電気が期待出来そうです。
将来的な課題ですね。

ま、床下にきちんと風が通るということは、家を長持ちさせるという意味では
悪い話ではないと思います。ただ、これも夏の夜の凪になったらどうか、と
いう事ですよね。

で、思ったんですけど、今(というかセルコの仕様では)断熱材が剥き出しに
なっているのですが、ここにタイベックを貼ったら効果有るんじゃないかな・・・と。
断熱材側からの湿気は逃がすけど、床からの湿気は通さない、という選択透湿
性を生かさない手はないと思うんですよ。

とはいえ、自分はこの仕様で引渡受けましたので、日曜大工でホームセンター
でタイベック買ってきて貼ってもいいけど、それで何か不具合が生じたら保証の
対象外になってしまうので、取り敢えずは、現状で様子見です。
素人考えなので、結果については一切保証出来ませんけど、
保証期間が終わる20年(!)が過ぎたらチャレンジしてみましょう。
まさかそのぐらいでは、びくともしないはずでよね。希望的観測なのかな?

基礎化粧モルタル打音検査

後は基礎回りのチェックです。
乾燥の為に、何ヶ所か基礎立上りに上塗りしたモルタルにヒビが入って
いましたので、その箇所を確認して、補修してもらうことにしました。
後は、写真のようにトンカチでトンテンカンテンして、モルタルが基礎
コンクリから浮き上がっていないかどうか、を確認です。音で分かるもの
なのですね、一ヶ所、駐車場側で浮き上がっているところがあったので、
これも補修となりました。

以上、微調整程度で済んで何よりでした。
ただ、「70年はもつ」と銘打っている家ですからね。経年変化を見極める
のも壮大な実験です。費用も掛かってますからね。
何しろ、セルコホーム自体、輸入住宅を手がけてからまだ7,8年です
から、実際に2,30年保った家が有るわけでもないですし。
その辺の実績を作って行くことが、旭化成へーベルハウスや大成パルコン
のような、耐久性に定評のある(と思われる)家(メーカー)への第1歩
なのでしょう。

全国展開して、スケールメリットを出すのはいいと思いますが、
レベルは維持して行かないと、いずれしっぺ返しが来るかもしれません。
2×6工法は、品質の均質化と言う点では難しい点を抱えている訳です
からね。メールでも、雪降る時期にフレーミングをしていて、水浸しなんだけど、
どうしたらいいでしょうか、なんて質問もいただきますし・・・。これは、そもそも
施主側で考えるべき事柄なのだと思いますけど、現場管理も一人当たりの
持ち棟数が増えてくれば、行き届かないところも出てくるでしょう。
家屋評価の仕事やっていても、まだまだ「おまかせ」の施主さんの方が多いな
と感じますけど、色々勉強して、積極的に関与していく方が絶対にいい家に
なるはずです。

そう考えて来ると、
確かに、家づくりというのは人生の中で何度も出来るものではありませんね。
同い年のイチロー御殿とまでは行きませんが、こんなちっぽけな家でも、
それなりのドラマがあるものです。

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さて、とうとう残額精算ということになったのですが、電話口の営業さんの
口から出た言葉は、「ちょっと(諸費用の)予定金額7万ほどオーバーして
しまいましたので、ご説明の為に一度原町にお伺い出来ないでしょうか」

何!?

何でも、登記に予想外に費用がかかったとのこと。
・・・ま、登録免許税は仕方がないところだし、銀行から借りている以上、
抵当権の設定登記やそれにかかる司法書士費用は仕方がないところ。
ただねぇ、長方形の総二階の家なんだから土地家屋調査士費用はぼった
くりだよな、とかあれこれ考えてはみましたが、ま実際の精算内訳見て
みないと何とも言えませんので、仕事終わりの職場に来ていただきました。

それぞれの伝票や領収書の数字をセルコの精算表と突合しまして、
(高いけど)仕方がないのかなぁ、と思っていた矢先、

何故かつなぎ融資が9月27日から12月中旬(正確な日は忘れました)
まで借りていることになっていて、その金利支払分がオーバーの元凶に
なっていることを発見。前にも書きましたが、確か11月8日に公庫融資
は実行されたはず・・・。

11月8日付で融資実行のお知らせも来たし、同時期に不動産取得税の
減額申請の為に取った家の登記簿謄本にはしっかり公庫と七十七銀の
抵当権も記載してあったし、それでつなぎは終わりだと思っていたんです
けどね。

営業さんもそこには気づかなかったようで(だから気が抜けません)、
銀行確認してもらうことになりました。でも、つなぎ融資を実行したのは
セルコの本社近くの七十七銀の支店のようで、確認に時間がかかる
ようです。ので、明日(14日)最終確認して来るので、またその足で原町
にお伺いしてよるしいでしょうか、ということになりました。

今の逼迫した財政状態では数万と言えども惜しくはあるのですが、
ただ、相手が銀行ですからねぇ。何か裏があるのかもしれず、実際には
雲行き怪しそうだな・・・。何だか、営業さんの話だと七七さんは公庫融資
の実行の仕方も独特だと言いますし、一応払う用意はしておくことにします。

でも、つなぎ期間2ヶ月半はいくら何でも長くないっすか・・・。
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結局、今回の更新でも「完結」という訳にはいかず、契約が去年の
2月27日の事でしたから、まさに1年がかりの大事業になってしまいました。

この後、いよいよ総合評価を書こうとも思いましたけど、さすがに力尽き
てきたし、分量もいつものぐらいにはなってしまいましたので、
本当に申し訳有りませんが、またの機会に、ということにさせてください。
電気代が安くなる午後11時から始めて、何だかんだでもう朝なので・・・。

次の更新は3月3日の遠隔地異動の結果を見てからになると思います。
もし、異動となれば、週末は引っ越しの準備で更新どころではなくなるので、
速報のみで本更新は4月以降になることでしょう。駄目なら、中旬にまた
お目にかかりたいと思います。

いずれにしても、4月には盛岡に枕木の買い付けに行こうと思っています。
今年の家づくり、始動ですね。

さて、どうなることやら・・・。

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