稚 内 散 歩 2

        開基百年記念塔・北方記念館

 
稚内市は、昭和53年(1978)7月、“開基百年≠記念して、総工費4億6千万円を投じ稚内公圏の丘陵上の海抜170mに建譲されたものです。鉄筋づくリ2階建の北方記念館≠基部に、地上80mの高さをもつ鉄筋コンクリ−ト中空型の記念塔≠ゥらなっています。
 北方記念館は、1階と2階にわたって市立郷土資料館や市立図書館の資料が展示されています。特に、2階の「樺太資料コーナー」の、樺太関係資料は、質・量ともに全国一の折紙がつけられており、樺太研究者にとって貴重な資料館となっています。
 開基百年記念塔は、地上70mの高さにガラス張リの展望台があり、ここから南は広大なサロべツ原野、東は茫洋たるオホーツク海。西は利尻・礼文の眺望、そして北はサハリンの島影を捉えることができます。まさしく360度の大パノラマが、海抜240mに展開し、稚内ならではの景観を楽しむことができます。


         
九人の乙女の碑

 
昭和20年8月、日ソ不可侵条約を一方的に破棄したソ連軍は、樺太北部から侵攻して真岡に上陸、防備隊・住民の区別なく銃砲撃を加えました。この中にあって、日本軍の命令で情報通信の任務にたずさわっていた真岡郵便局の9人の交換手は、局舎近くにまでソ連軍が進撃するまで任務を遂行し、「みなさん、これが最後です。さようなら、さようなら…」の言葉を最後に全員が、青酸カリを飲んででその若き命を散らしたのです。
 あまりの痛ましさに、侵攻中のソ連軍が、彼女たちを手厚く葬ったと、今に伝えられています。


         
稚内公園ロープウエイ

 
北門神社境内と稚内公園山頂駅とを結ぶ、延長130mのロ−プウェイで昭和50年(1975)7月に運行が開始された。
 15人乗り2台のゴンドラは、稚内公園の英雄タロ・ジロから『タロ号 』、『ジロ号』と名付けられ、夏期間は稚内公園やこどものくにヘ行く人々に、また冬期間はスキ−場へ行くスキ−ヤ−に利用されている。
山頂駅まて2分、全長130.69mの行程は日本で一番短いロ−プウェイ』と銘打っている。愛知県知多、内海フォレスト・パ−クゴンドラの全長248mよリも短く、まさに日本一短いロープウェイです。
 現在は廃止されています。


         
氷 雪 の 門

 
かえらぬ樺太ヘの望郷の念と、彼の地で没した幾多の同胞の霊を慰めるため、昭和38年(1963)8月に建立以来、稚内市では毎年8月20日に、樺太ゆかりの人々を集めて盛大に慰霊祭を行っています。
 氷雪の門の建立に当たっては、稚内の樺太引揚者連盟が全国樺太連盟の協力を得て、肉眼で樺太を促えることができる稚内公園に、慰霊騨を建立する運動を展開し、全国各地からの心暖かい支援を受けて実現しました。