突然カメラを買い替えた。コダック DC4800 である。別にコニカが壊れたわけではないのだが、以前から画質に若干不満があったのと、ズームはあった方がいいな、というのと、何よりも店頭処分品で安かった、という理由だ。
売れ筋のうちソニー・フジ・オリンパスを避けたのはコンパクトフラッシュが使えないから。キャノン・ニコン・カシオも考えたが、ブロンズカラーの渋いボディと、モノクロも写せる (しかもYフィルター・Rフィルター付までシミュレート!!) という、やや偏屈とも言えるこだわりが、カメラらしいカメラがいいな、と思う気持ちに共鳴した。それにしてもコダックというメーカー、フィルムでは名門中の名門だが、カメラは日本市場であまり人気がない。
しかし、最近流行の 300万画素だ。画素数が多ければ画質が良いという誤った認識は、最近かなり訂正されて来たようだが、CCD の対角 1/1.8 インチ (13.8mm) 〜 1/3 インチ (8.5mm) 等という狭小サイズのまま、画素数だけが増えるから、1画素あたりの出力が減ってノイズが多い。フィルムなら 35mm より 4x5判や 6x7判の方が高画質なように、CCD も大きければ画質が向上する。絞り開放で背景をぼかすという、銀塩カメラなら当然のテクニックも、CCD のサイズを大きくしなければ不可能である。だがコストの都合もあり、CCD メーカー (実質的に、世界で 2社しかないらしい) は、なかなか大判を作ろうとしないらしい。おまけにDC4800 の CCD は 300万画素の第1世代 (現在は 334万画素が多い) らしく、ノイズの点ではかなり厳しい。
とは言うものの、一旦買ったら徹底的に使い倒すのが私の信条。まずはモードごとの画質の差をチェックしてみよう。つまりこのページは他人に見せびらかすより、私自身のためのページである。画質メニューは「無圧縮」「最高画質」「高画質」「標準画質 (2.2M)」「標準画質 (1.6M)」「標準画質 (0.8M)」の6通りである。無圧縮はTIFF (1枚あたり約10MB)、最高画質と高画質はJPEGで圧縮率だけが異なる。3種類の標準画質は、CCDの出力を水平・垂直とも5/6、5/7、1/2の比率で変換処理しているようだ。圧縮率の関係で、高画質より標準画質 (2.2M) の方がファイルサイズが大きい、というのはわかりにくい。
全体 (Paint Shop Pro 7 で縮小) | 原寸大 (一部) |
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![]() 最高画質、2160x1440、約1MB |
![]() 416x208、平坦部にノイズ (ざらざら感) が若干見られる。 |
![]() 高画質、2160x1440、約500KB |
![]() 416x208、圧縮のため、木の葉の陰影が最高画質より劣る。 |
![]() 標準画質 (2.2MB)、1800x1200、約750KB |
![]() 350x175、精細感は減るが、バランスとしては実用的か。 |
![]() 標準画質 (1.6M)、1536x1024、約550KB |
![]() 300x150、さすがに寝ぼけた感じになるが、そう悪くない。 |
![]() 標準画質 (0.8M)、1080x720、約350KB |
![]() 210x105、斜め線に波打ちが出ているのは、処理ロジックの問題? |
コンパクトフラッシュを直接写真店に持ち込むような使い方なら、標準画質 (2.2M) が一番良さそうだが、とにかく撮って、後でトリミングして完成する、という使い方なら、画素数に余裕のある最高画質だろう。上で見るように、全体を 300x200 まで縮小するなら、どれでも似たようなものだろう。
Original pictures were exposured on April 30, 2001 by KODAK DC4800.
This page was updated on Monday, April 30, 2001
Copyright©1999-2000 Toshiyuki Kato