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野沢尚


ドラマ『眠れる森』の作者として有名な野沢尚さんですが、 脚本家として過去にも数々の作品を残しています。 また、作家としても1997年に『破線のマリス』で江戸川乱歩賞受賞するなど活躍しています。 野沢さんの書くドラマが大好きで、こんなページを作ってみました。

*最新情報 *大好きなドラマ *出版物 *私が見たインタビュー記事 *

最新情報

10月から月9ドラマ『氷の世界』 竹野内豊・松嶋菜々子・仲村トオル・及川光博・内田有紀

『眠れる森』から1年たって、再びミステリードラマを書きます。
それも、月9(フジテレビ月曜9時)です。
キャストも豪華ですし、期待できそうです。

「呼人」(講談社)

この本に関しての感想は、
私の本棚をご覧ください。

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大好きなドラマ

TVドラマデータベースのページにほとんど網羅されています。
私が見た作品は、以下のとおり。

中でも、はまったドラマは次の4つ。

「素晴らしきかな人生」(フジテレビ)

プロデュースは、喜多麗子(フジテレビ)
簡単に言えば、年下の若い男(織田裕二)にシングルマザー(浅野温子)が求愛されるお話。
あんなふうに情熱的に迫られたら、グラッと心が揺れ動くだろうなあ。
ともさかりえが浅野温子の娘役で出てました。
織田裕二は浅野温子のかつての恋人の弟、そのかつての恋人とはともさかの父親。
つまり、織田裕二はともさかの叔父ということです。
織田裕二を浅野温子に奪われ、自殺した富田靖子の幽霊がなぜか印象に残ってます。

「この愛に生きて」(フジテレビ)

プロデュースは、喜多麗子(フジテレビ)
要は、主婦安田成美と刑事岸谷五朗の不倫もの。
でも、これが切なくて岸谷五朗がかっこよく見えてしまうから不思議。
安田成美と岸谷五朗が逢っているあいだに、安田成美・豊川悦司夫婦の子供が 殺されてしまうのですが、この犯人探しがミステリータッチ。
嶋田久作の不気味さも記憶にあります。

「青い鳥」(TBSテレビ)

豊川悦司が人妻・夏川結衣とその子供と3人で逃避行をするもの。
強引にさらわれたい願望と現実から逃げたい願望をかなえてくれるお話です。
夏川結衣の夫・佐野史郎に追われ、夏川結衣は身を投げてしまうのですが、 その後、豊川悦司は母親そっくりに成長した娘と逃げてしまいます。
豊川悦司をずっと思い続けた幼なじみ役の永作博美がよかったです。

「眠れる森」(フジテレビ)

これも、プロデュースは喜多麗子(フジテレビ)
キムタクとミポリンの共演だけでなく、犯人探しの推理で盛上がりました。
別の記憶を埋め込まれていた実那子(中山美穂)と15年目に再会した直季(木村拓哉)を中心に、 15年前の一家惨殺事件の真相を探る話。
実那子の婚約者輝一郎(仲村トオル)も含め、3人とも親子関係に歪みがあるところがミソ。
自殺してしまう敬太(ユースケサンタマリア)と、「生きて生きて生き続けなければならない」輝一郎、 そして、待っている実那子の前に姿を見せることができなかった直季。
生きることについてもメッセージが感じられます。
実那子と直季の関係が、やはりおとぎちっくでした。

フジテレビの喜多麗子プロデューサーとのコンビは、文句無しにいいです。 「素晴らしきかな人生」「この愛に生きて」「青い鳥」は、 いずれも障害のある愛を描いたものでしたが、 最新作「眠れる森」は、それまでとは一風変わったミステリードラマとなりました。
不倫でもおとぎばなし的なところが好き。
おとぎばなし的という意味では、「眠れる森」もそうでした。

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出版物

「眠れる森」(幻冬舎)

第一幕から第十二幕までの全シナリオの他、 中山美穂のインタビュー・喜多麗子プロデューサーの話・野沢尚さんの手記が ついています。 戯曲などを読むことはほとんどありませんが、 見たドラマのシナリオなら入りやすいです。 見入ったあのシーンが目に浮かびました。ト書きっておもしろいですね。
野沢さんの手記で、
●第2話にして実那子と直季が姉弟と見抜いた慎吾くん(SMAP)の話。
●直季がラストで死ぬというのは木村くん自身の提案であったこと。
が興味深かった。
野沢さんは、ニフティのテレビドラマ・フォーラムを見ていたことも判明。 視聴者の推理を眺めていたわけです。

「リミット」(講談社)

「破線のマリス」より、私はおもしろいと思いました。
女刑事が誘拐された自分の息子を救うため、 組織とは別に母親として単独で犯人に立ち向かうというストーリー。
彼女の夫は殉死(認められなかったが)しており、息子と二人暮らし。 仕事がら留守にすることも多く、子供が一人で寝起きすることもある。
少女の誘拐事件に関わっていると、犯人に今度は自分の息子が誘拐された。
息子を救うためには組織から離れて行動せざるをえなく、同僚や上司に打ち明けることもできず、 たった一人で息子を救おうとする。母は強し!
単純にただそれだけのストーリーだったらおもしろくないのだが、 いろいろな要素が盛り込まれているから引込まれていく。
少女誘拐事件は、身代金要求の裏に少女の母親と父親の夫婦関係の問題点があったりする。 (それは、最後のほうにわかる。)同一犯による子供を誘拐する事件はこの少女以外にも数件あるが、 これらは身代金要求ではなく、臓器提供の人身売買である。 子供の情報には医者が絡んでおり、売買は蛇頭ルートだ。 犯人は3人組でドロップアウトしてしまった元女教師と教え子の男と女というのも興味深い。

「破線のマリス」(第43回江戸川乱歩賞を受賞作)(講談社)

やはり野沢作品と思えるキーワードがありました。
離婚した男女、事件の鍵がその子供であったこと、など。
ドラマとはまた違った感じで、個人的には脚本家としての野沢尚が好きです。

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インタビュー記事

「ダカーポ」(1/20号) 「人は、過去の記憶を捨てて生き直せない」

特集『あなたの記憶はウソをつく』に関連して、 記憶をモチーフにしたドラマ「眠れる森」の作者としてインタビュー記事が2ページにわたってあります。
記憶についての話より、やっぱりドラマの話に目が行きます。
「青い鳥」では「誰でも人生はやり直せる」と書いたけれども、 「眠れる森」では「どんなつらい過去でもそれを受け入れて生きぬく」ことの大切さをテーマとしたそうです。
つらかったら自殺すればいいんだという考え、有名人の自殺によって美化された死。
これらは危険なこと。
過去を引きずってでも生き続けろというのが、野沢さんのメッセージだということです。

「TVガイド」(11月25日(水)発売) 「残された謎」を直撃!

ドラマ『眠れる森』についてのインタビュー記事。
15年前のクリスマスイブに起きた惨殺事件の真犯人と真相は、 最終回の中盤くらいまで明らかにされないそうです。
犯人は、犯人像を考えたときに野沢氏自身が怖くなるような人物、一種のモンスターだと言っていますが、 いったい誰なんでしょう?そして、その動機は?
記事による情報は、以下の通り。

「テレパル」(10月21日(水)) 『眠れる森』の「正しい」見方

10月21日(水)発売「テレパル」に脚本家野沢尚が漏らす『眠れる森』の「正しい」見方(笑)が、載っています。
それによると、「正しい見方」(?)とは「まばたきしないで見る」だそうです。(無理だってば!)
随所に伏線があるので小道具・画面の隅を横切るものまで見逃さないこと。
その他の情報は以下の通り。

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