とぜんそう2004年5月分

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04/05/04

昨日と一昨日は同窓会で四国・松山へ。

とんぼ返りとはいえ20年ぶりの再会あり、aMIさんとの会食あり、初めての四国行きで瀬戸大橋・大鳴門橋・明石海峡大橋をクリア、松山の市電に乗車、道後温泉に入浴、道後公園・杖ノ淵公園の散策、本場の讃岐うどん体験など盛りだくさんの内容でした。

心残りなのはせっかく松山まで行ったのに松山駅のじゃこ天おばちゃんに会えなかったこと(謎)。

みなさん、お世話になりました。またお会いしましょう。


ちょっと前の朝日新聞のコラムに、今のイラク情勢と映画「ラストサムライ」を絡めたものがあって、その中にこんな部分が。

冷たく言えば、勝元は結局のところ時代の流れに乗ることができず、無謀な戦いで部下の命を道連れにしてしまった武将ではないか。敵だとはいえ、同じ日本人でほぼ農民出身ばかりのおびただしい兵士の命のことを考えた様子もない。その意味では、いま自爆攻撃をし、同胞を巻き込んでまで激しく抵抗するイラク武装勢力とどこが違うのか、と。


農民出身だろうが何だろうが軍服を着て武器で攻撃してくる新政府軍の兵士と自爆テロに巻き込まれる一般市民を同一視するってのはどうかと思うけど、これを書いた人はイラク武装勢力は時代の流れに乗ることができずに無謀な戦いをしているという認識を持っている、という理解でいいのでしょうか。

04/05/08

『現代ヤクザに学ぶ最強交渉・処世術』(夏原武、宝島社文庫)読了。

国や市民社会とも交渉を通じてつきあっている現代ヤクザの「渡世」を一般の人でも応用できないかというのがこの本の眼目。フィクション仕立ての「実例」に一般社会向けの解説と略図がついてわかりやすくまとめてあります。

「実例」はすべて本当にあった話を元にしていて説得力もあるし何よりおもしろい。解説もまあ中にはちょっとというのもないでもないものの、ほとんどはなるほどと頷けます。

年齢的な衰えなのかストレスによるものなのか、とみに衰えている記憶力でも強く印象に残っているのが「謝ったうえに損をしてはいけない、という話」の解説。

 これはすでに様々な本でも論じられていることだが、日本では謝ることに主眼を置いている人が多い。(略)
 謝罪の前に、弁償します修理しますと伝えたところで、相手は立腹して「そんなことよりまず謝れ。金を払えばいいってもんじゃない」となる。
 じゃあ、謝ればタダになるのかというとそんなことはなくて、やっぱり金は要る。それでも謝罪を優先させるのは、ある意味民族性なのだろう。


実は昔、駐車場に停めてあった車に接触してしまったことがありまして、中に人はいなかったのですが寝覚めが悪くなるのもいやだと思って帰りを待ち、持ち主に謝った上で弁償を申し出たところ、逃げずにきちんと謝った正直さに免じて許してやる、今時こんな人間がいるなんて、と車に傷を付けたのに逆に相手が気分よくなってくれたことがあります。まあ極端に運のいいケースだとはわかっていますし相手に深く感謝もしていますが、とにかくまず謝ることが日本人の心情に訴えることかくのごとし、ってことで。

で、この部分を読んだ直後に起こったのが例のイラク人質事件。

前にも書いたとおり私自身は人質の無事解放を喜んでいるのですが、ご多分に漏れず素直に祝福できないのはあの人質家族たちの事件当初の態度のせいですね。政府を責めるよりも政策転換を迫るよりも、まず真っ先に「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」と深々と頭を下げておけばこれほどの批判は出なかったし、それどころかおそらくは日本中の同情を集めていたはずです。

後になって謝罪を始めましたが時すでに遅し、24時間以内の解放が伝えられた際に「それとは関係なく自衛隊は撤退を」と発言するなどあって国民は彼らの思惑を冷静に理解してしまっていたので、なにを今更、という感想しか引き出せません。

先の部分を読んだばかりということもあって、浪花節ヒューマニズム恐るべし、を再認識した事件でもありました。

ほかの部分もなかなか役に立ちそうなので堅気の衆もご一読を。

と、ここまで書いたところで高遠さん「心よりおわび」 弁護士通じコメントの記事を発見。これが帰国後最初の公式コメントのはずだから、少なくとも先に会見した二人よりはまともな人間であるということでしょうね。

先週の会見を見る限り今井某も郡山某もそもそも「自己責任」の意味がわかっているとは思えません。特に「リスクを背負っているのだから自己責任論は当てはまらない」って発言はどう理解すればいいのやら。その背負ったリスクを他人や政府のせいにしないのが「自己責任」だといってるのに。


今日の朝日新聞の一面に民主、菅代表の辞任論加速 年金3党合意への不満も噴出という記事が載っていました。

党本部を去る際、「おれが菅直人でなかったら、同じように菅直人を追及するなあ」とつぶやいた。


これを読んで「悔しいけど僕は菅直人なんだ」というせりふが思い浮かんでしまったのは発売後1ヶ月積んでおいて先頃ようやく読了した『トニーたけざきのガンダム漫画』(角川書店)のせいでしょうか。

04/05/09

今日の「サンデープロジェクト」を見ていたら、司会の田原総一朗が「江角マキコを国会に呼べ」とか官僚を「未納三兄弟」と呼んだことに関してはまず謝罪すべきだ、でないとますます民主党が不利になる、と水を向けてるのに、言を左右して謝ろうとしない人が約一名。

その上で「年金問題で三党合意を党内で認めさせたら党首を辞任、なんて学芸会みたいなことはしないよね」と念を押す田原に「しません」ときっぱり。ところが最終的にはその線で落ち着きそうなことを半ば認めておりました。

やはりこんな党首がいる政党を支持することはできませんね。え、暫定党首が小沢一郎かも?

……少し考えさせてください。


イラクの日本人人質事件ですが、今日の中日新聞投書欄を読んでいて思い出したけど、解放前から気になっていたのがあの三人を擁護する人たちの「三人はイラク人のためにいったのだから日本政府は救出に全力を挙げるべきだ」という主張。これ、裏を返せばおもしろ半分や自己満足、自分の利益のためだけで行って捕まった人は見殺しにしてもかまわないというのと同じ意味なんですよね。

むろん日本政府はイラクの人のためであろうとなかろうと邦人が危険な状態になれば等しく救出のために動くけど、擁護派の人たちはたぶん自分がシンパシーを感じなければ指一本動かさないでしょう。その証拠に、三人が帰国して最初の会見の日をわざわざ北朝鮮拉致事件被害者を救うための国民大集会に合わせて、世間の耳目を大集会からそらそうとしました。今井某は医者から会見を止められていたにもかかわらず、です。つまり、どうしても30日でなければならなかった、と。

以前の心配が的中したらしく、イラク人質事件の際に人質救出のために動いた人たちが北朝鮮拉致事件被害者救出のために動いているという話は寡聞にして知りません。邪魔しているのはわかりましたが。

イラクで人質になった人たちがもう一度イラクへ行こうと行くまいと、家族をきちんと説得して自分の責任に於いて行動するのであれば特に問題とは思いませんが、彼らがこういった姑息な連中と結託している限り支持する気にはなれませんね。

04/05/12

今日の「トリビアの泉」で法隆寺の天井の落書きの話題が出たときの紹介のしかたが「聖徳太子が建設した」でした。

こういうときは「建立した」というものだと思うのですが、なんだかこの番組は「無駄知識」は大事にしても一般常識や基礎知識はおろそかにしているような気がしないでもありません。

先週もせっかく「雨のようにおしっこを降らす蝉がいる」という話を出してるんだから「これがほんとの『蝉時雨』ですね」ぐらい言ってほしかった。

ちなみに今週の「子連れ狼」の3番の歌詞は一般常識ではないかと。


歌詞といえば、今放映中の新作アニメ「鉄人28号」の第2話だったかな、敷島博士のせりふの元ネタはラジオドラマ版の主題歌「鉄の鎧に身を固め 今日も飛びゆく大空を 見よそのスピード その勇姿 爆音轟くロケットは ああ僕らの鉄人28号」から来ていると思われます。

なんか最近はこういうのが多いのかな、某氏の勧めで見ている「特捜戦隊デカレンジャー」でも、「宇宙からの贈り物」とか「どーんといってみよう」といった懐かしのフレーズが出ております。

やはり大きいお友達がターゲットなのでしょうか。


一昨年のワールドカップサッカーのときの自分たちの会話を紹介しているサイトがありました。

かな(興奮気味)「いや、すごかったのよアイルランドとドイツの試合」
きょう 「どんな風にすごかったの?」
かな  「アイルランドがさー、最後の最後で同点にして側転なの! ドーハの悲劇みたい! しかもねー、ドイツのキーパーがすごかったのよ!」
(中略)
きょう 「ええー、でもドイツ人でしょ?」
かな  「うん。ものすごくドイツな顔だった。ドイツ人以外にあんな顔は存在しないくらいドイツ人」
きょう 「いーやー! ドイツ人の顔って日本海の切り立った崖みたいに彫りが鋭いのよ!」
かな  「その自殺の名所っぷりがいいんじゃない!」
きょう 「だめよ! ドイツ人の顔なんて、ライ麦しか育たないような荒涼とした顔なのよ! ライ麦なんてライ麦パンしかできないのよ! ライ麦パンってあの固いパンよ! 噛めないんだから!」
かな  「なに言ってんの! ドイツ人の頑丈な顎は軽々噛み砕いちゃうわよ! だいたい、その厳しい大地に育ったような顔がいいんじゃない!」
(後略)


こういうのがお嫌いでないかたはぜひ一度訪ねて全文お読みください。ちなみに「シカゴ発ヒポポタマス行き」はここのネタです。

船と男はいつか沈む

04/05/16

今日の NHK 特集は米軍が将来戦場で使うことを想定したロボットカーのレース。

スタート後はすべて自力で目的地へ向かうようにプログラムされた自立型の車輪駆動ロボットが GPS 情報と自身のセンサを頼りに道をたどり障害物をさけながら砂漠を走る姿はなかなかにすばらしい。今回は全行程200キロ以上のコースだったけど12キロあたりで全車リタイア。それでも参加者たちは一応の成果に満足げでした。

番組は、この技術が十数年後には戦場に投入されるのだ、みたいな結び方をしておりましたが、なに、そのころにはきっとロボットカーにはロボット工学三原則が組み込まれ……。


これは昨日の朝日新聞土曜版に掲載されていたコラムです。

自由には必ず責任伴う

ウェブ上の記事は早ければ数日後に参照できなくなることが多いのでちょっと長いけど後半部分を引用しておきます。

(略)今回の場合、責任ってのは十分な情報収集と装備と安全態勢確保、できれば保険でしょう。ところが人質の皆さん、何一つやってなかった。事後のプールの補填(ほてん)も小銭程度。社会制度の乱用もいいとこだ。邦人保護は政府の義務だろうって? うん、だから政府は救出努力をしたでしょ。でもなぜそれで自己責任の議論がダメなの?

 かれらの活動が立派だから非難するな、という人もいる。でも調べた限り、高遠氏のボランティア歴はかなりお粗末だし、イラクでの活動もシンナー遊びの若者支援。今井氏の目的は劣化ウラン被害ネタの絵本づくり。でもそんなのイラクでなくても十分取材可能だ。残りの3人も、ジャーナリズムとNGOの特権幻想にあぐらをかいた功名狙いにしか思えない。どれもイラクへの直接的なメリット皆無。これに敬意を示せだの大目に見ろだの主張するのは、あまりに苦しい。

 そしてもっと大きな問題。自己責任否定論者は、それがその責任の裏返しの自由を否定しかねない議論だとわかってるの? この期に及んでイラクに出かけていったトホホな元人間の盾の人がいる。自己無責任論を主張するなら、あの人物を邦人保護の観点から国が責任をもって拘束しろ、という議論は十分に成り立つのだ。ぼくはそのほうがずっと怖い。

 そしてNGOだから大目に、と主張する人々は、それが他のすべてのNGO活動をおとしめ、国民の支持を失わせる主張だと理解しているだろうか? 自分たちの活動の意義や安全性への十分な配慮を今アピールすれば、やっぱ本物はちがうな、と多くの国民が感心したはずなのに。なのに自己責任否定論者の多くが、他の場面では自由の重要性を主張し、NGO活動の重要性を訴えている。あぜん。ねえ、もしそう主張するなら、その自己無責任論ってまずいよ。ほんとはあなたたちこそ率先して自己責任の明確化に動くべきなんだよ。だって自由や権利には必ず責任がついてまわるんだから。


一部まともな NGO では最初から自己責任は当然と主張して、彼らと一緒くたにしないでほしいといってましたっけ。

社外の筆者だし本紙でなく土曜版とはいえこういった文章もちゃんと載せるという点で朝日新聞にはまだ信用に足る人間がいるということですね。完全に見放すのはまだ早いのかもしれません。


信頼性が低いといえばこちら。

CDやDVDの寿命は意外に短い?

積んだままで開封もしていないディスク、大丈夫かしらん……。

04/05/17

またひとり、ネットの友人が逝ってしまいました。そのうちまた飲めると思っていたのにみんな早すぎる。

コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトへモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ


こういうのしか思い浮かばないなんて、すでにひとり弔い酒で酔っぱらってるみたいです。すみません。

ご冥福をお祈りします。

04/05/19

酔っぱらったことで思い出しましたが、最近「メートルがあがっている」とか「きこしめす」とか聞かなくなりましたね。


今日の NHK「ニュース10」で、最近のベストセラーの秘密の一端を紹介していました。

『世界の中心で愛を叫ぶ』とか『蹴りたい背中』、『蛇にピアス』などのベストセラーは「かさ高紙」と呼ばれる「できるだけ厚くてしかも軽い紙」という出版社の注文でできあがった紙で製本されているのだそうです。読者に「分厚い本を読了した」という爽快感を与えるためなのだとか。

それってただの上げ底……。


今日の朝日新聞にこんな記事が載っていました。PTSD、半数は別症例 診断基準が浸透せず

 だがそれらのうち、そもそもまだPTSDとは診断できないはずの、ショックから1カ月以内に診断していたケースが、臨床例では47%、法的書類では52%を占めた。


イラクで人質になったお三方はそろって解放の一ヶ月以上前に大きなショックを受けていた者同士だったようです。


あと、現在発売中の『新潮45 6月号』(新潮社)の84ページに、イラク人質三人組を拘束した「犯人」へのインタビューとしてこんなやりとりが。

──やはりあれは拉致でも人質でもなかった?
「そう、違いますね」
(略)
──解放声明については、日本人的な文章だと指摘する人もいる。
「そうですよ。彼ら自身が(草案を)書いたんですから」
──強制されて書いたということか?
「違う。自分たちで書いたんですよ」


ほかにもいろいろ裏話が書かれているし、何よりこの人自身が邦人人質事件と知ってすぐにイラク入りする際にどのように身の安全を図ったかも解説してくれています。

この問題に関心のあるかたはご一読を。

04/05/23

『レ・ミゼラブル』(みなもと太郎、ブッキング)が新装版で出ておりました。

初めて読んだのは高校生の頃に希望コミックスから出版されていたもので、同じ作者の「冗談新撰組」や「モンテ=クリスト伯」を知っていたからなんのためらいもなく買って読みました。名作。

しかし、この作品のことを話していてわかったけど、今時の若い人って「ああ無情」も知らないんですね。アン・ルイスの歌も含めて。


先日紹介した『新潮45』のイラク邦人拉致事件実行犯へのインタビュー、けっこう否定的な意見も見受けました。まあ間違いなら本人たちが訴訟なりなんなり起こすでしょうから成り行きをみていこうかな、と。

ただ、読んでいて気になったのは平気で「F-15戦略爆撃機」なんて書いてること。

まあうちの掲示板にも「トリビアの泉」で「B29戦闘機」が紹介されてたなんて情報が寄せられてますから、ひょっとしてそういう爆撃機もあるのかも(おい)。


15年愛用したテレビのブラウン管がおかしくなってしまい、画面に登場するのは超人ハルクとガミラス人ばかり。

やむなく適当に在庫のある液晶テレビを見繕って買ってみたのですが、シャープの LC-20S2ってもう1年も前のモデルだったのですね。おまけに20型だと画素数が少なくて画質に不満が。

でもこれ以上大きな画面だと置き場所に困るし、どうしたもんだか。


中日新聞昨日の「編集局デスク」より。

 5人の人々も、1年8カ月前の本紙報道にあるように「本人たちの希望もあり」、10日前後で家族のいる平壌にいったん帰るつもりだったと考える方が、人間の心情からいって自然である。

 それを言えなくしてしまった「何か」が、いまの日本にはある。拉致という国家犯罪に怒り、憎むことは当然の国民感情だ。しかし、それも度が過ぎるとかえって第三者の共感を呼ばないのは、北朝鮮をめぐる6カ国協議でなかなかこの問題が取り上げられなかったことでも分かる。

 日本は怒りすぎたのではないか。北を憎みすぎたのではないか。そう自問しつつ、きょうの小泉首相と金正日総書記の会談を見守りたい。 (名古屋本社編集局長・小出 宣昭)


んで、こっちが中日新聞一面コラム「中日春秋」の本日分

▼自分は拉致という国家犯罪に巻き込まれて、母親は不明のまま。夫は米国に引き渡されかねず、翻弄(ほんろう)され続けるような曽我さんの人生。「私の二つの家族…ばらばらにしたのはだれですか?」。昨春の手記の言葉がよみがえってくる▼ばらばらだった地村さん、蓮池さんの家族は静かに再会を喜び合ったことだろう。曽我さんにも、安否不明の人の家族にも、その日が早く来ることを願うばかりだ。


昨日の今日で「北」への憎しみをかきたてるような文章を載せてどうするの。

04/05/26

今放送している NHK のドラマ23「もっと恋セヨ乙女」に「ニコニコ日記」に出ていた光次元戦士ガイセイバー Z が登場。しかも今回は真中瞳がガイセイバーのコスプレ。

で、ガイセイバー Z ファンのオタク青年役を演じているのが「ウルトラマンコスモス」出演自粛騒動を起こしたあの杉浦太陽。

そっち方面がお好きなかたは見逃せません。


先週の CBC テレビ「ノブナガ」であの愛のゆりかごが紹介されておりました。吉本の芸人二人(男)が試してみたあとグラビアモデルかなにかの女性も一人だけで体験。

いやー、あれに実際に人が座って動いている映像が見れるとわ……。もちろん作者の電話コメント付き。録画した映像は保存版にしとかなくっちゃ。


液晶テレビで画面に不満が残る問題、買った店で相談してみると、デジタル放送ならともかくアナログ地上波に関してはあきらめるしかないないらしい。ただ DVD に関しては D 端子を使ってみたら、というので試してみると画質がかなり改善されました。

ついでに、アナログ地上波も液晶テレビのチューナーで見るよりも DVD レコーダのチューナーを介した D 端子からの入力の方が若干画質がいいこともわかりました。新しいぶんチューナーの技術も進んでるのでしょうか。

ながら視聴が多いし DVD ビデオがクリアに見れるわけだからこのへんで妥協するしかないか。

それにしても、WBS によれば今週各メーカーからこの夏の薄型テレビが出そろったらしい。あと一週間もってくれてればよかったのに、なんてタイミングが悪いんだ。

04/05/31

この世には「悪文」と呼ばれるものがあります。たとえばちょっと前にノーベル文学賞を受賞した日本国籍作家(この人を「日本人」とは呼びたくない)が書く文章とか。

まーこのノーベル賞作家は一目でわかる悪文だからまだいいのですが、中にはなにげなく読み流してしまうたぐいのものがあり、こういうのが世間に浸透してしまうとはなはだ具合が悪い。

たとえば今日の朝日新聞「天声人語」。ある写真の状況を説明した後にこう続きます。

 ロバート・キャパの、最後の白黒写真だ。


この文章、受け取り方は大きく分けて3種類あると思います。

    1.ロバート・キャパがこの世で最後に撮った写真。
    2.白黒写真としては最後。
    3.どっちなんだ?

私は最後のパターンで、ここで引っかかってしまったために直後に書いてある次の文章になかなかたどり着けませんでした。

旧仏領インドシナ、今のベトナムの戦場で、撮影直後に踏んだ地雷が爆発した。


これを読むと、どうやら「正解」は1番の可能性が高いような気がします。というのも、この文章には先の「最後の白黒写真」の「撮影直後」だとは書かれていないから。

ついでに、2番目の引用からは新たな疑問もわいてきます。「撮影直後に踏んだ地雷」が爆発したならそれ以前にも地雷を踏んだことがあったけど爆発しなかったのか、あるいはこれが最初に踏んだ地雷だったのか、はたまた地雷は踏んだけど一命を取り留めてその後も写真を撮り続けたのか。

字数を削ってわかりにくくなっているというのに必要もない「白黒」という言葉を付け加えてさらに文章をわかりにくくしている「修辞法の失敗」の見本みたいな文章ですね。私も気をつけなくっちゃ。


ロバート・キャパといえば、イラクで最初に人質になった三人を「自己責任論」から擁護するために、キャパは戦場から事実を伝え続けた、だからこういう人たちも必要だ、みたいなことを一面コラムに書いた新聞もありましたっけ。

その一文の中でキャパの最後も紹介せずに。


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