やまいもの雑記

人型ロボット


以前この雑記で

現在までのところ、動力源と駆動装置をすべて内蔵した完全独立型二足歩行装置が実現したという話は聞かない(私が知らないだけか?)。

てなことを書いたが、『月刊ムー 1997年3月号』によると、本田技研工業が二本の腕の付いた二本足のロボットを制作した記事が昨年末の朝日新聞に掲載されていたそうである(ややこしい書き方をしたのは、元の新聞記事を私が読んでいないし、事実関係も未確認だから)。

全高180センチ、重量210キログラム。センサーで障害物を避けながら歩行したり階段や傾斜を移動したり、押されるとからだを屈めてバランスを取ったりできるとかで、宇宙服によく似たロボットの写真も付いている。30個ほどのサーボモータ駆動のようだ。当然ながらロボット工学三原則がプログラムされているかどうかとか良心回路が組み込まれているかどうかの記述はない。「善人と悪人を見分ける」などの鉄腕アトム・七つの威力が備わっているかどうかも不明である。

問題の完全独立行動は、背中に背負ったバッテリーにより最大15分間。人型決戦兵器・人造人間エヴァンゲリオンの3倍である。ボルト締めぐらいの作業はできるそうだが、移動速度や可搬重量は書いてない。まあ15分以内に次のコンセントにたどり着けば活動が継続できるのだから、『ちゃんどら』(いしかわじゅん、双葉社)に登場したコンセントが届く範囲にしか移動できないテレポート装置よりはましかもしれない。

最大の懸念はコスト。紹介記事では触れられていないが、量産しなければめちゃくちゃ高くつくはずだ。やはり星新一のショートショートではないが、ロボットが最初に配属されるのは超高級管理職なのだろうか。少なくとも恐ろしくて生産現場には出せない。

どうでもいいけど、この雑誌の記事ってどこまで信用していいんだろう?

後日談

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