Repaint
機体をリペイントする −TSR.2をMS機カラーに変更!
 keyword:FS2004,FlightSimulatior,解説,アドオン機体,塗装,リペイント,カラーリング

カラーリングの仕組み
なんとなく日本人製の方が環境とか相性が良さそうだし、FS2004動作確認済みと書いてあるし、ベースは「Kazunori Ito」さんのを使いましょう(実はもう一つ大きな理由がありますがそれは後ほど触れます)。

このまま普通の白いTSR2を飛ばしてもそれなりの雰囲気は出ますが、せっかくだからメテオスイーパーのカラーリング(左図)を施すことにチャレンジしてみましょう(いよいよ本格的になってきました!)。機体のカラーリングに関するデータは、「TSR2」フォルダの中の「texture」フォルダの中にあります。bmpファイルがいくつかありますね?これがそうです。このうち「Fuselage01」を開いてみましょう。機体の側面図が出てきました。なんだかプラモデルというかペーパークラフトみたいですね。「Fuselage02.bmp」は・・・上面図みたいです。「Wing.bmp」は翼関係みたいです(「Pilot」はいじらないのでほっときます」)。FSは(ここがすごいところだけど)これら上面図と側面図の2次元図データを使って、パソコン画面上で3次元に見せているという仕組みの様です。これはつまりカラーリングについては2次元で作業すればOKということ。立体図をいじるには技術もツールも難しいものが必要そうですが、2次元の平面に色を塗るだけなら自分にもできそうです。

   
   「texture」フォルダの中にカラーリングデータがあります
   (図のフォルダ構成はadd-on後の状態)
   
   データの中身はこんなふうに平面図になってます
白く塗る−ホワイトボディー
さて、どれから取り掛かりましょうか。この辺は趣味の問題なので好きに塗ればよいんですが(笑)、自分がやったときの手順で話をすすめます。まず、元のデザインにあるエンブレムや機体番号を消して、完全なホワイトボディーを作ります。後でやり直したり別のカラーリングをさらに作るときのベース色データとしてこれを作っておくと楽です。そうそう、作業の前にオリジナルファイルをバックアップしておくことを忘れずに。コピーを取って「original_Fuselage01.bmp」とでもRENAMEしておきましょうかね。

「Fuselage01.bmp」を作画ソフトで開きます。ここでの作業には「PaintShopPro」を使ったのでそれに即して説明しますが、同様の作業はWindowsのペイントでも可能です。さて、どうやってターゲットマークを消しましょうか。よくみると全体に真っ白な単色ではなく微妙なグラディエーションがついているようです。せっかくだからこの微妙なニュアンスを残したまま塗り替えたいところです。グラデーションの流れをじっくり見て把握したところで、消したい場所の延長上にある色を「スポイト」で採色します。そしてツールを「ブラシ」に換えて消したい場所を塗りつぶします。作業的には単純にこれを繰り返していくだけですが、ちょっと目が疲れますね(^^; でもがんばりましょう。フォトレタッチソフトならではの機能や技を使えば楽に出来る方法もあるでしょうが、それはその手の解説書に委ねます。むしろ「技」を使うことで後述する「カラーパレットの落とし穴」にはまる危険もあるので、ここでは原始的作業(笑)を敢行した前提で進めます。拡大したりモニターを傾けてみたりして出来ばえを確認してください。まあ、最終的にはFSはそれほど高解像で表示するわけではないので、多少塗りが粗くなっても大丈夫ですけどね。全部終わったらファイルを保存しましょう。「Fuselage02.bmp」そして「Wing.bmp」についても同様に作業をします。これでホワイトボディーの機体ができました。

     
   グラデーションに沿って細かく塗り分けていくと綺麗に仕上がります
確認してみよう
いったん出来具合を確認してみましょう。今作ったファイル名は本番用である「Fuselage01.bmp」「Fuselage02.bmp」「Wing.bmp」になってますか?もし違うファイル名で保存してたら直してください。これらの名前でしか認識されませんからね。さあ、これでカラーリングデータが差し変わってるはずです。FSを起動してみましょう。機種選択をすると・・・どうですか?塗ったとおりのプレビューが出てきますか?良さそうならさらにシーナリー上でも上下左右と確認してみましょう(コックピットビューから「S」キーで視点切り替えができます)。OKならファイルをバックアップしておきましょう。バックアップファイル名は「Fuselage01_white.bmp」とでもしておきましょうかね。

#このとき、もし機体が灰色で出てきた場合、作業したファイルを誤ってフルカラー化してしまった可能性があります。FSはカラーは256色指定、しかも特定のカラーパレットだけに対応していますので単に256に減色するだけではちゃんと表示できません。レイヤー管理やスムージングを使いたいがためにフルカラーに増色して作業したりするとこういう現象が起きる可能性があります(私も最初は失敗しました(^^;)。ここまでのステップではカラーは既存色しか使わないので上の手順通りなら上手くいくはずです。PSP側のパレット編集でコントロールするという手もあるでしょうが、ややこしいのでしません(^^;

   
   真っ白な機体が出来上がりました
色を塗る
次はいよいよ新しいカラーリングへの塗装です。失敗してもホワイトボディーをバックアップしてあるから大丈夫!どんどんやってみましょう。最初は・・・やっぱり胴体部の「MS」、そして尾翼の「SJ」のレタリングから行きましょうか。まず「Fuselage01.bmp」です。ツールを文字入力にして色はパレットから赤茶色を選択、適度なフォントとサイズで「MS」を貼り付けっと・・・。うーん、もうちょっとリアリティがほしいかな?いったん余白に「MS」を貼り付けて、文字の形を修正した上で、胴体部所定位置に貼り付けてみました。うん、それっぽくなってきた(笑) この時、新しいキャンバスでなく「余白」で修正作業をしたのは上述したカラーパレットから外れないための工夫です。文字はスムージングOFFにしましょう。最後に貼り付けるときは「背景色を透過にして」で貼り付けます。
   
   貼りつける時は背景色を透過にすると綺麗に仕上がります
上手く色が出ないときは
次は尾翼の「SJ」です。「Wing.bmp」を開き、手順はさっきと同様にツールを文字入力にして、文字色はっと・・・あれ?赤茶色が選べない・・。そうなんです。256指定なので既存色しか選べないんです。さっき「MS」で赤茶色が選べたのは「たまたま」その色を元々持ってたからなんですね。ちなみに「Fuselage01.bmp」上で「SJ」を作って「Wing.bmp」上へコピペしようとしても・・・。強制的に色が変えられてしまってだめ、無駄な抵抗です。

さあ困った。またカラーパレットの話です。でも「Fuselage01.bmp」で元々使ってる色はFS対応色だから「Wing.bmp」にも使って良いはず。この原則から外れない確実な方法は以下です。「Fuselage01.bmp」上で「SJ」を作ります。「Wing.bmp」をフルカラーに増色してからこれをコピペ。そして256に戻すのですが、このとき減色の設定はパレット=「最適化(Octree)」、減色方式=「誤差拡散法」を選んでください。間違って「近似色」を選ぶとまず間違いなく指定色から外れる色に変換されてしまいます。オプションはノーチェックのままで良いです。そして上手くいくようにお祈りを済ませたら「OK」ボタン。変換中のゲージが出ているときに念を込めるとさらに確実でしょう。

TSR.2MS(第一期カラーリング)完成
FSを再起動して確認しましょう。ちなみに、再起動しなくても起動したまま機体選択をやり直すだけでファイル修正が反映されると述べている解説も見かけますが、自分の環境では再起動しないと反映してくれないようです。どーですか?上手く出来ましたか?これだけでもシリーズ第一期(TV放送分)の雰囲気にほとんどなってますよね。細かい作業で肩もこったし、気分転換にひとっ飛びして来ましょう(^^) 
"Clear for Take-off, Ranway17!"
   
   「塗った」といってもレタリングだけでしたが(笑)
既存パレットにない新しい色を塗る
TSR2の着陸ってなかなか難しいなあ・・・。と、まあそれはさておき、リペイントって結構面白いですよね。これぞ究極の自己満足(爆) どうせならもうちょっと楽しみを続けましょう。そう、第二期(OVA X-2)カラーリングへのバージョンアップです!まずは尾翼の赤いラインから入れてみましょうか。「Wing.bmp」を開きます。ツールをブラシにして、色は・・・真っ赤って無いですね。それじゃ上でやったように「Fuselage01.bmp」から・・・。が〜ん!ここにも無い!さあ困った。ここまで何とか逃げてきた、FS指定パレットからいよいよ逃れられなくなったようです。仕方が無いのでこれと向き合うことにしましょう。

インターネットで「fspalet.zip」というファイルを探してDLしてください。と言いたいところですが中々見つかりませんね(^^; 私自身どこからどうやって入手したのか忘れてしまいましたので直接ここに置いときます(フリーのはずですが問題があったらご連絡ください)。解凍して開いてみてください。ただのカラーパレットですね(笑) でも通常の256とは明らかに異なるのが分かるでしょうか。なんとなくこれ以外の色でも実際には使える色がありそう(オリジナルの「Wing.bmp」にあるピンク色とか)ですが、少なくともこの範囲で塗れば大丈夫ということなんでしょう。「Wing.bmp」をフルカラー増色します。「fspalet.bmp」から「赤」を採色、「Wing.bmp」に戻ってこの色で塗ります。塗り終わったら例によって「最適化(Octree)」、「誤差拡散法」で256減色。以上。実は大して難しくなかったりします(笑) ただ、間違ってもせっかく持ってきた「fspalet.bmp」をフルカラー増色しないようにだけは気をつけましょう、元も子もないですから。

この要領でどんどん進めます。次は胴体部のエンブレムに挑戦。一から手書きできるほど画力が無いので、DVDのパッケージに付いてるのをデジカメで撮って取り込みます。いよいよ著作権的にもやばくなってきました(笑) 大きさや形を揃え、「fspalet」にある色だけに塗りなおし、増色した「Fuselage01.bmp」へ貼り付け。そして減色。コツとして、新規キャンバスにfspaletをコピーし、256減色したものを作業用キャンバスとして使うと良いかもしれません。

       
   指定パレットで描いてから、機体側に貼りつけ
側面図と上面図の位置合わせ
青赤のラインは機体上部にも続いてるので今度は「Fuselage02.bmp」も直します。繋がる部分の位置あわせがちょっと難しいですが、私は勘で塗ってはFS上で確認という試行錯誤方式で済ませました(^^; もちろん比率を計って計算に基づいて線を引くほうが正確でしょうけどね。
TSR.2MS(第二期カラーリング)完成
インテーク周りも塗って、エンジンにも火を入れてみました。シリーズ第二期(OVA X-2)の雰囲気が出てますかね? でも残念ながら垂直尾翼下のNo3エンジンは無いんですよねえ(泣) ブースターは切り離すので良しとしても・・。後部席の窓枠を丸くするのはリペイントで対応できそうですが(面倒だからやってないけど)、機体の形状そのものに手を加える術は今の私にはありません・・・。ま、ここは割り切りってことで(笑) とにかく飛ばしてみましょう。限界高度まで上がってグアムにノーフラップランディングでもしてきますか(^^)
   
   このように出来上がりました(^^)v
#旧バージョン用の機体データ
「Phil Hartley」さん作成の方の「texture」フォルダを開けてみた方はもう気がついていると思いますが、旧バージョンのFS用カラーリングデータファイルは「.af」という専用形式になっています。このままではbmpファイルとしてリペイントできませんので変換ツールが必要です(インターネットで入手できます)。また、変換ツールを用いれば作業自体は同様にできますが、元のデータによっては必ずしもFS2004と100%互換とはならない場合もあるようです。

Coexist
元の機体と共存させる −リペイントした機体のコンフィグデータを変更!へ続く...
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