引退後 2011.04.09

定年後なんていうテーマで何度か書いた。(その1その2
既に私は定年を過ぎているが、上司や周りの方々のおかげで今も嘱託として働かせてもらっている。実をいって私の気持ちは60歳どころか40歳くらいで止まったままで、20代や30代と対等の口をきき、対等以上の仕事をしているつもりだ。年上なのだから、年下の人をあごで人を使ってやろうとか楽をしようという気はない。現時点、彼ら以上にバリバリと仕事ができるし、しているつもりだ。
もっとも、それは私が老化しないことではなく、単に私が成長しないことの表れかもしれない。
しかしやがては気力・体力が衰えることを考えると、引退するしかなく、引退したらどうしたものかと悩んでしまう。

毎年、年度の切り替わりになると、回りの方が退職していく。その中には私より若い方もいるわけで、心中穏やかではない。退職していく方々にいろいろといわれる。

今年退職した方から、「まだ会社にしがみついているのか?」と言われてしまった。
ひどいことを言う人もいるものだ。 
その方はNPOの仕事をするという。実際には何をするのかわからないが、世のため人のために大いにがんばってほしいと。とはいえ、はたしていかなるNPOなのだろうか?
飲んで、パープーなお話をする集い(NPO)ではなかろうとは思うが・・・

「定年後に備えていろいろとやっているんだよ」
まだ定年まで数年あるが、そう語る人がいる。
非常に気になったのでどんなことをどんなことをしているのか聞いた。

別の方であるが家庭菜園を趣味としていると聞く
中には、家庭菜園どころか、田舎に土地を買ったり借りたりして本格的農家を営む方もいる。でも本当に経営的に成り立つ農業をやろうとするなら簡単ではない。そんなものは素人にはできない。それに農業は重労働だ。天気の良い日に田植えと稲刈りだけをしたいならそういう旅行ツアーに参加したほうが良い。しろかきやくろぬりなんてしたら、腰が痛くなる。60近くまでサラリーマンをしていて本当の農業ができるとは思わない。私は遠慮しておく。
きゅうりや茄子を作っても同じです。自分の作ったきゅうりがうまいというのと、形のそろったきゅうりを市場に出すのは大違い。きゅうりは時間単位で収穫しないとなりませんよ。
../kyuuri.gif
きゅうりは毎日何度も大きさが適当になったときもいで、寸法をそろえて市場に持っていく。長いもの、短いもの、まっすぐなもの、曲がったもの、そんなものでは売れません。
どんな野菜でも家庭菜園で作るより、スーパーで買ってきたほうがうまくていつでも手に入り、そして経済的にも安いことは間違いない。そんなことを考えると、草花がいいかもしれない。きれいなバラを咲かせようというのは、悪くない趣味だと思う。

しかし趣味は多い。
仏像を見て歩くのが趣味という方がいる。
うーん、後の言葉が続かない。そうですか、すごいですね、と言ってそこで終わりだ。

油絵を描くのが好きだと言う人がいる。
大いに書いて楽しんでほしい。しかし毎日、朝から晩まで油絵を書いていたら1週間で飽きるのではないだろうか?

水泳が好きで電車で毎週スポーツクラブに通っているという。非常にシニカルで失礼だが、電車でスポーツクラブまで行って泳ぐなら、そこまで歩いていって帰ってくるだけで運動になるのではないだろうか?
電車や車で2時間かけてゴルフ場まで行ってゴルフをするなら、ゴルフ場に行く時間歩いただけでゴルフをした以上に健康になるのではないだろうか?
そしてお金は1円もかかりませんよ
いやいや、そんなことを考えるのは、イジワルジイさんあるいはイジワルばあさんなのだろう。
さてさて、私が会社を辞めたら何をしようか?

本日の駄文の意味
なんだかんだといっても、年月は無常(無情か)に流れる。私もまもなく引退するしかない。嗚呼、天は我を見放したか?



名古屋鶏様からお便りを頂きました(11.04.10)
まいどです。
鶏の場合は逆に色々とオプションを用意しています。
  • 料理
    料理は社員食堂の弁当以外は基本的に自炊です。
    自分ですれば自分の気に入った味で好きなだけ食べられるので。
    メニュー構成は学校給食のように1ヶ月単位で考えます。
  • 釣り
    名古屋は釣りに向かない漁港が多いので、日本海まで遠征します。
    今はヒマがないのでアレですが、淡水魚釣りも好きです。
  • アマチュア無線
    携帯が普及してからは休んでますが、一応は免許だけは持ってます。
  • ボート免許
    釣りのカラミで取得しました。これも今のところ、あまり出番なし・・
  • 菜園
    会社ではヒマな時に花の手入れをしたりして修行しています。
    家ではトマトを作ったり、ハーブもやってみたことがあります。
  • 仏像めぐり
    親族に「その筋のヒト」が居るので。
    もっとも、ヘンに目が肥えてしまったせいで骨董展で仏像を見ても「アレは台湾だな・・」とか斜に構えるクセが・・・
  • 指圧
    同僚から「カネがとれるレベル」と言われた事があります。
  • アーチェリー
    仕事が忙しく中々フィールドに出れず、道具が腐りゃしないか心配していますが、45ポンドをドローできるようにするために、日々腕を鍛えてます。
  • 筋トレ
    ダンベル、腹筋、懸垂は日課です。
  • ドライブ
    高速がもっと安いとありがたいんですがねぇ・・・
  • その他
    食べ歩き、物書き、等々・・・
さて問題は、何をするにもカネが要る、ということで。年金はアテにならんし。嗚呼それが問題だ。

ひえええーーーーーーーーーーーーーーー
つまり、私が異常に無趣味というだけなのでしょうか?

Yosh師匠からお便りを頂きました(110.4.12)
とうた様、
わが師Yosh師匠が毎日、ご自分のために料理を作って食べているという。それは尊敬に値する。

これは尊敬するにも何にも値しませんよ。
料理人を雇ふたり、外食する金もないし、誰もしてくれぬから自分で料理せぬと乾し上がるからです。

Yosh師匠、まいどありがとうございます。
そんなことありません、
なにせ、私には料理自体できないのですから・・・トホホ


北村様からお便りを頂きました(11.04.18)
日本人の老後とは??
佐為様も私ほどではありませんが老後に備えた趣味の準備が十分でないご様子、同病相哀れむと「一緒にするな!」とお叱りを受けそうですが・・・
過日、安藤忠雄氏の講演会に行ってきまして勇気付けられました、抜粋を以下に少々・・・
「最近の30代、40代は責任感がない、覇気がない、向上心がない、といいますが、みんなあんたらが甘やかして育てた息子・娘ですよ!今回の震災の復興もあんな世代に任せていたら絶対に不可能です。ただ、日本の自慢は長寿です!今、ご出席の50代、60代の聴衆は、おそらく男は90まで、女は100まで生きるでしょう、昔の人ならもうひと人生の時間があるのです!頼りない息子・娘を当てにすることなく、私らがする気概をもたんとね。」
・・・なんか、やけにジーンとなるお話でした。

北村様 毎度ありがとうございます。
私は老後に備えるとか、どうすべきかと考える以前に、年をとったという感じがしないのです。
そりゃ体は20代のように自由はききませんし、信号が変わる前に渡ろうと全力疾走すれば息切れしますが、自分はまだ社会から、いや仕事から去らなければならない年なのだという実感がありません。
これは完全にボケてしまっているのでしょうか?
ところで子供の世代についてですが・・・
私の娘、息子に対しては、成人して大学を出るまでは支援して口を出すという主義でしたが、それは同時にそれ以降はわしゃ知らん、もう人格としては赤の他人であるという認識です。
もちろん犯罪を犯したり破産したりするのは困りますが、それだって私には関係ない話です。
娘が結婚したいといって今の婿さんを連れてきたときは、そうですかしっかりやってくださいといっただけです。
残念ながら、息子はこの人と結婚しますとはまだ言ってきません。


ピノコ様からお便りを頂きました(11.05.22)
引退後
記事を拝見して知人の御両親を思い出しました。
面白い生活をしておられるのです。

そのご夫婦は夫が専門学校の教員で、首都圏で定年まで勤め、自宅は都会。
妻は専業主婦。
子供は成人して自立しています。
妻の実家は東北地方の田舎なのですが、古い武家で、年代物の漆器や武具等、歴史的に価値のありそうな品々が沢山遺されているにもかかわらず、跡取りが途絶えた為に数年間無人状態でした。
歴史好きな夫は定年をキッカケに、妻の実家を郷土資料館として遺そうと決心します。
東北は豪雪地帯なので、冬期だけは都会の自宅で越冬し、春、夏、秋は田舎暮らしという羨ましい生活をされてます。
畑で野菜を作り、庭にイケスを造って川魚を放し蛋白源とし、果樹園で果物を育て、なんと!今や葡萄酒まで自作されてます。
田舎暮らしに憧れても、失敗して都会に戻る人のほうが多いらしく、この御夫婦は珍しい成功例として地元誌に紹介されたそうです。
都会と田舎を行ったり来たりしているので「飽きない」←これが秘訣らしいです。
郷土資料館の運営はネットで情報公開しているうちに、ネット世代の地元の若者が集まり、ボランティアとして管理運営を手伝ってくれたり、HPまで立ち上げてくれたそうです。
これ全部無料だそうで、すごいですね〜。
御夫婦は農業の腕前も年々上がり、作物のレパートリーも増えて楽しそうです。
資料館は、いずれは地元に寄付する予定だそうです。

ピノコ様 毎度ありがとうございます。
田舎暮らしというのは楽しそうで健康によさそうですが、現実には大変厳しいです。農作業を本格的にやろうとしたら、一度も農業をしたことがない人はまず無理でしょう。
つい最近、職場の方が退職しました。あいさつ回りに来られた時に、田舎に戻って農業をするといいます。大丈夫なのかと言いましたら、田舎に帰ることに備えて市民農園で練習していたというので吹き出してしまいました。だってその方の実家は何ヘクタールもある大きな農家で、市民農園は3坪くらいのところにきゅうりを作っていましたから。
もっとも農業といってもレベルがいろいろあり、農業の真似事で悪いわけではなく、楽しむ程度は誰にでも可能です。
私の義母は80を越えた今も現役で農業をしています。私が定年になったら田畑を頂いて農業をしようかという下心もあったのですが、福島第一原発の事故で避難地域にはなりませんでしたが風評被害で農作物は作っても売れません。

ひとりごとの目次にもどる