12.08.06
著者 | 出版社 | ISBN | 初版 | 定価(入手時) | 巻数 |
リュック・フォリエ | 新泉社 | 4-7877-1017-8 | 2011/2/10 | 1800円 | 全一巻 |
文明が崩壊したら我々人類はどうなるのだろうか?
以前、
人類がいなくなったらどうなるのかという本を読んだことがある。でも人類の一員としては、文明が崩壊したらそれでおしまいではつまらない。崩壊しても復興するのか、文明を失っても幸せに暮らせるのか知りたいし、そうなってほしいと思う。
おっと、文明崩壊といっても幅広く、いろいろなパターンというかケースが考えられる。そして文明レベルではなく経済崩壊までも含めて考えよう。
具体的にはどんなケースがあるのだろう?
- 例えば日本に限らず世界中が放射能汚染されることもあるかもしれない。
- 化学物質汚染もあるだろう。(既にそうなっているのかもしれないが)
- 宇宙から異星人が攻めてくるかもしれない。
いや、それよりも隕石が落下してくる可能性が大きいかもしれない
- エネルギーが枯渇してしまった場合もあるだろう。
- 異常気象で農作物が取れなくなるかもしれない。
- 伝染病が流行って人口が数%になってしまうかもしれない。
SARSとかHIVなんていうヘビー級でなくても、インフルエンザでも人口の1割2割は減ってしまう可能性は大だ
- アンタレスがノバになって地球に放射線が降り注ぎ、生物が全滅するかもしれない
あと数百年でそうなるという説もある。
- テロが蔓延し、交通も政治も産業もマヒするかもしれない
日本だって失業率が2割を越えたら危ないよ
- 世界的な大地震が起きるかもしれない
- 核ミサイルが発射されるかもしれない
このようにカタストロフはよりどりみとりだ。
小説や映画ではそういうテーマがたくさん作られている。そういうとき、どういう事態になるのだろうか? 一敗地にまみれても文明再興の道はあるのか?
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一敗地にまみれるとは「再起できないほど負けること」だから、復興はありえないなんてツッコミは禁止。
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パット話は変わる。
植物が成長するということは、地中の栄養を植物が自分の体に変換することです。そして当たり前ですが、農産物を栽培し収穫すれば地中の栄養素はどんどん減少し、土が痩せていきます。継続して農業を営むためには、植物の体になって農地から取り去られた分の元素あるいは化合物を補充しなければなりません。肥料とはまさにそれを補充するものです。
特に、窒素・リン酸・カリは植物の栄養の3大要素といわれていて、この補充が大事です。もちろん3大というくらいですから、これ以外の4番目以降のカルシウムやマグネシウムや鉄や亜鉛やその他の元素ももちろん必要なわけですが、とりあえずは三つ考えよう。
私はガーディニングなんて縁がなく、3大栄養の比率がどうあるべきかなど、まったくわからない。調べると植物や土によって最適比がいろいろ載っていたが、いずれにしても1対10というような桁違いな比率ではなく、1対1とか1対2といったレベルである。つまり窒素、リン、カリウムはほぼ同量必要らしい。それじゃ3大栄養素の補充と入手は大丈夫なのだろうか?
話はどんどん変わる。
クラーク数というのをご存じだろう。地表近くの元素の割合を調べたものだ。上位を示すと下表のようになる。
クラーク数 |
順位 | 元素 | クラーク数 |
1 | 酸素 | 49.5 |
2 | ケイ素 | 25.8 |
3 | アルミニウム | 7.56 |
4 | 鉄 | 4.70 |
5 | カルシウム | 3.39 |
6 | ナトリウム | 2.63 |
7 | カリウム | 2.40 |
8 | マグネシウム | 1.93 |
9 | 水素 | 0.83 |
10 | チタン | 0.46 |
11 | 塩素 | 0.19 |
12 | マンガン | 0.09 |
13 | リン | 0.08 |
14 | 炭素 | 0.08 |
15 | 硫黄 | 0.06 |
16 | 窒素 | 0.03 |
17 | フッ素 | 0.03 |
三大栄養素のカリウムは地中に2.4%あるが、リンは0.08%しかない。窒素に至っては0.03%しかない。しかし空気の8割は窒素であり、大気から窒素を取り出して固定する方法を、ドイツのフリッツ・ハーバーとカール・ボッシュが100年前に発明した。ついでに彼らは肥料だけでなく爆薬も作る方法を考えた。当時は第一次大戦だったから。
もっとも人間が大気から窒素を取り出す発明をする前から、植物は自前で窒素を大気から取り入れることをしていた。特に豆類はその能力が大きく、人間はそれを活用して土地の力を回復するために数年おきにクローバー(マメ科だ)などを植えて土壌を肥やすことをしていた。
だが、手に入らないものがある。リンだ。
なにかの本に、バイオマスの量はリンの量で決定されると書いてあったものを読んだことがある。食物網のピラミッドの面積はリンの量で決まる。何かの生物が増えれば他の生物が減らないとならない。それぞれの種がどれくらいの割合を占めるのかは成り行き次第ということだろう。
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バイオマスとは再生エネルギーとか廃棄物発電の意味とは違います。
自然界に存在する生物の量を、質量あるいはエネルギー量で表したもの。生物体量、生物量ともいう。
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肥料を与えない農業もある。焼畑農業とは基本的に肥料を与えず地力そのもので栽培し、地力がなくなったら場所を変えて、植生が回復し地力が回復したら再び耕作する。しかし焼畑以外の近代的農業には、肥料が必要であり、下肥、堆肥、海藻、魚などを利用するだけでなく大量に肥料を作るにはリンが必要である。だが、リンは少ないうえにあまりにも拡散して存在している。高濃度で存在している場所は次のようなものに限られる。
- 化石質鉱床といって、古代の動植物や微生物が起源となったリン鉱石で、アメリカ、モロッコ、ヨルダンなどに存在する。
- グアノといって、南洋の珊瑚礁にリンが堆積したもの。もちろんひとりでにリンが集まったわけではない。魚類は海洋に非常に希薄に存在しているリンを自分の体に濃縮し、鳥はその魚を食べて陸地でフンをした。フンだけでなく鳥の死骸もある。長い年月、数千年、数万年でフンはリン鉱石になった。
海外に行くまでもなく日本国内にもそういったところはあった。鳥島、南鳥島その他である。
- 火成鉱床といって地殻変動によって生じたリン鉱石鉱床
化学肥料といっても錬金術ではないから、他の元素からリンを作れるわけではない。リンが必要なら、こういった鉱石をもってきて配合するしかない。
そして肥料に含まれるリンは
肥料→農地→農産物→食用→排泄→下水→海洋 という流れで自然界に戻っていく。実を言ってこのフローは非常に効率が悪く、また肥料の与え過ぎも多い。それで現在は農地から流出するリンが多すぎて、河川の富栄養化が進み、飲料水への利用不可、アオコの大量発生、河川水の酸素の減少、BOD・CODの増加など悪いことばかり起きている。
故郷のダム湖の例
いつの日か・・2010年現在あと90年と言われている・・リン鉱石が枯渇すれば肥料の生産はできなくなり、食糧危機に陥る。
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石油が枯渇することを心配する人は多いし、砂漠化を心配する人もいるし、鉱物資源の枯渇を心配する人もいる。
しかしリンの枯渇を心配している人はあまりいない。どうしてなんだろうか?
リンは石油と違って元素だから減るはずがないからだろうか?
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農地を開墾しても水があってもリンがなければだめだ。もちろん海洋に出たリンを再び植物プランクトンが取り入れ、動物プランクトンがそれを食べ、それを魚が食べ、それを鳥が食べ、フンをして、リン鉱石になるという営みは今も行われているが、それは消費量よりはるかに少ない。
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なにせ海鳥たちが千年、万年の単位で排泄したものを何十年かで使い切ってしまうのだから・・・
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もったいないからと下水からリンを回収したいところだが、リンを溶けた水から取り出すことは非常に難しい。工業排水の排水処理においても中和、シアンの分解、イオン交換などに比べて、リンの除去はとんでもなく難しい。
何年か前、どこかの会社が下水からリンを取り出して再利用する技術を発表したが、実用化するのは難しいだろうと思う。自治体の中には下水からリンを取り出して商品化するという話もあるが、要はその回収率であって、コスト的にペイするかどうかが重要である。
南洋の島にはグアノが大量にあるところがある。じゃあ、それを掘ってもってくればいい。
そう考えるのは素直な発想だし、現実に行われた。
南洋の島々も初めは植民地で、リン鉱石のあがりは宗主国がかすめとっていたが、第二次大戦後は植民地は独立してその地下資源を有効に活用する・・つまり外貨を稼ぐようになる。
ここでやっと文明崩壊のお話の舞台がそろった。お話はこれからだ。
南太平洋にナウルという島がありました。ほぼ卵形をした島は山手線の大きさと同じくらいです。その島は過去から海鳥のフンでできていて大量のリンがありました。それはフンの山ではなく、金の山でした。
Googleより 同縮尺のナウル島と東京の山手線
現場は白人が近隣の島嶼からあつめた人を使ってリンを掘り出して輸出していた。今海に沈むと言われているツバルなどからも労働者が何百人も出稼ぎに来ていたという。
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ツバルとナウルは北海道と九州くらいしか離れていない。紀元前から太平洋をわが庭としていた人々にとっては遠くない距離だろうと思う。
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そして、ナウルの人たちは輸出品の収益で働かず、楽しく暮らしていた。
大統領になると家族、親せきを引き連れて海外旅行に行ったそうです。でもそれに国民も文句を言いませんでした。だってみんな親戚です。そのうち一族のオジサンが大統領になったら我が一族も国家予算で海外旅行よ♪
潤沢な資産でオーストラリアに当時オーストラリアで一番高いビルを作りました。オーストラリアの病院を買いました。島の重病人はその病院に送って治療をしてもらいます。
ロンドンでお芝居のパトロンになりました。でもそれはとても不評で、お金はパーでした。でもお金ならたくさんあるから・・心配いりません。
国民も豊かです。働かなくてもお金が入る。歩くのはいやだから車で行こう。数百メートルもない移動も車です。島の最大の娯楽は島を一周する道路をドライブすることだそうです。もちろん1周するだけでなく、延々と何回も周遊するのです。それってガソリンの無駄使いのように思えます。
車がパンクすると、修理しないで捨てちゃうんだそうです。だってまた新しい車を買えばいいから。車にはカーナビをつけました。ナウルには道路がそんなにありません。それに小さな島だから道に迷うこともないでしょうけど。
飲んで食べて運動しないので肥満になりました。国民の8割が肥満だそうです。これは世界一だそうです。当然、糖尿病も増えました。成人の過半数は糖尿病だそうです。死因の第一位は糖尿病起因だそうです。そのために平均寿命は50歳以下になりました。ちょっと困りました。
子供たちは大きくなるとオーストラリアの学校に行きました。
主婦になっても掃除機の使い方、洗濯の仕方も知らなかったそうです。でも心配いりません。召使がやってくれるのです。
なんとすばらしい。まさしくユートピア
しかし、驕れる平家は久しからず、
ナウルにリン鉱石がなくなりました。もちろんまったくなくなったわけではありません。掘り出す費用と売り上げが同じになったら掘るのを止めます。それが経済というものです。
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ちなみに石油の確認埋蔵量というのは、掘り出すのがペイする量を言います。だから石油の相場が変わると、確認埋蔵量が増えたり減ったりします。それをおかしいと言ってはいけません。
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リンがなくなればナウルは単なる太平洋の小島にすぎない。
石油も取れず、ダイヤも取れず、農産物もなく、外貨はもうありません。
観光で食べていくにはハワイやグアムよりも絶海の孤島・・・・いや遠すぎますし、遠くまで飛べる飛行機が離着陸できるエアポートもありません。経済が破綻する前に国が運営していた飛行機は、離着陸時は乗客が後部座席に座ったそうです。短距離で離着陸できるように・・
おっと、以前世界中に投資したお金はどうなったのでしょうか?
成金になると、怪しい人たちが群がるのはどこでも同じ。オーストラリアに買った病院は実際の価値の何倍もの値段で買わされたそうです。投資したお金はどこかに消えてしまってリターンが得られたものはほとんどなかったそうです。
エアナウルという国営航空会社がありましたが、売却したり差し押さえられて飛行機は一機もなくなりました。輸送船もうごかなくなりました。外国との輸送手段もなくなってしまいました。
ガソリンを買う金もなく、立派なビルを維持することもできない。
その後、ナウルの人たちはタックスヘイブンを模索したり、パスポートを怪しげな人たちに高値で売ったりして、ならず者国家だといわれてしまいました。言われるだけでなく、経済制裁を受けてしまいました。
これじゃいかんと、今はそういうことを止めて残ったリン鉱石を採掘して国家を維持しようとしているという。
人々はどうしたのか?
ガソリンがなければ歩くしかありません。食べるものがなければ自分で取るしかありません。
そんなわけで、100年前に戻って魚を取って暮らしているという。
でも糖尿病は大幅に減ったらしい。
本当のユートピアはどっち?
似たようなことが頭に浮かんだ。
今地下資源でお金持ちの国といえば、アラブを思い浮かべるだろう。アラブ首長国連邦では国民はほとんど働かない。働くといっても、お仕事は高級公務員くらいである。実際に働いているのはヨーロッパ、インド、その他もろもろの国から来た人たちだ。国民は税金を納めるどころか国からお金をもらって優雅に暮らす。
家は豪華、車は高級車、エアコンはバンバン、人工島を作り、世界で一番高いビルを建てて・・
実を言ってアブダビからの留学生にあったことがある。話を聞いたらご自宅の一部屋が100平米くらいあるという。私のマンションより広い、うらやましい。
あの国の石油はどれくらいもつのだろうか?
ナウルは文明が崩壊したわけではないが、そういう事態のケーススタディとしてきわめて有効だ。
例えば石油が買えなくなった、石油が枯渇した、それによって電気が使えなくなったとき、どんなふうになるだろうか?
現在は電気とエネルギーはほぼ同義と考えてよい。
話は変わる。
坂本龍一というミュージシャンが反原発デモで「たかが電気」と言った。(2012.7.16)
たかが芸能人にそんなことを言ってほしくないね
私は原発推進派でもないし、反原発派でもない。しかし「たかが電気」などとは考えていない。考えることもできない。電気は現在では我々の生命線であることは間違いなく、それを確保するためにどうするかを真剣に考える必要がある。発電のために人跡未踏の黒部峡谷にダムを作ったことを忘れたのか?
坂本龍一は年齢から言ってクロヨンを知らない可能性もある。
たかが電気ではない。電気あっての文明であり、電気あっての命であり、電気あっての音楽ビジネスが成り立つということを知らずに語ってはいけない。
たかが電気と言いながら、坂本龍一は電気自動車の宣伝をしてお金を稼いでいる、日本のデモに参加するためにニューヨークから大量の二酸化炭素を排出してやってきた、この賢いミュージシャンの頭をばらして中を見てみたいものだ。
もし電気がなくなったとき、このミュージシャンはたかが電気と言ったのだから電気のない生活を楽しんでほしい。間違っても他者をさしおいて電気のある暮らしをしないでね。石を投げられるよ
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坂本龍一は2012年2月日産リーフのコマーシャルに出演し「自分がね、CO2をどのくらい出して走っているかいつも気になっていたんですよ。この車、そこが完全にゼロですよね。CO2が出ない訳ですから。こんなに気分のいいことはないです」と語っている。
もちろん台本にそう書いてあったのだろうが、このセリフ、おバカなのか、嘘なのか、どっちなんだろう?
バカで嘘つきという可能性もあるが・・
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現在の文明がエネルギーに支えられ、そのエネルギーは原子力も含めて化石燃料に依存していることを踏まえると、いつでも化石燃料を使わない時点まで戻ることができるということは大事なことだと思う。
ナウルの人口は1万人弱という。それなら漁業とか出稼ぎとかで暮らしていけるかもしれない。
アメリカなら西部開拓時代に簡単に戻れるような気がする。
だが日本には1憶いる。一億が漁業で食っていけるわけがない。魚を獲るにしても、山梨や長野から海まで歩いて行くのも大変だ。
じゃあ、日本では無理だろうか? 人口を3,000万くらいまで減らせば江戸時代のレベルは維持できるだろうか? 現在は江戸時代より温暖化しているので農業は有利だろう。北海道では米が作れるようになったのは明治時代末期なのだ。
本日の不思議
ナウルは島を掘って数メートル低くなったという。そして今新たに低品位のリン鉱石を掘って国家再建をしようとしている。しかし、この本では海面上昇については一言もない。
もっとも、
ツバルの海面上昇も怪しいけどね
本日救われたこと
ナウルがお金持ちから貧乏になっても、この本に出てくる人たちはそれほど深刻とか悔やんでいるとは見えない。すこしの期間だったけど素晴らしい生活ができてよかったと考えているふうに思える。それは本を読む人にとって救いである。
もし、今の国民が過去の政治家や親の代を恨んだり、逸失した財産を悔やんだら、暗い物語になっただろう。
本日の最後っ屁
間違っても坂本龍一の言葉を信じちゃいけないね
名古屋鶏様からお便りを頂きました(2012/8/6)
随分前にある営業マンが「今度の新型ボイラーは電気加熱になりました」というので「え?重油の方が熱効率いいんじゃないの?」と聞いたら「ですが、電気なら御社の構内でCO2が出ません」とか。
いやいや、発電所で出てりゃ一緒やろと。COとCO2の違いすら分かってないのかと呆れたものですがね。とりあえず 坂本さんという名前の営業マンではありませんでした。
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鶏様 その営業マン、換算係数も知らずに営業しているのでしょうか?
その勇気を称える
いや、その無知を鞭打つべきだろうか?
坂本君には困ったものだ・・・いや、別に私が困っているわけではなく坂本君が恥ずかしいだろうと同情を・・
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上々様からお便りを頂きました(2011.08.09)
農業の将来について
農業のはらむ危険性について、用水はかなり危機感を持つ人が多くなってきましたが、(今年の旱魃もひどそうです)本当に危ない肥料供給の重大性について捉えられたおばQ様の慧眼は大したものです。
これまでの肥料の価格というものが非常に安価であったためか、とくにリン肥料は一方通行であるとうことが軽視されてきたように思います。
窒素肥料も合成には高温高圧を必要としますので、エネルギー高騰の未来には価格が跳ね上がるでしょうが、それでも高くはなっても何とか作れるでしょうが、リン肥料は作るというのは現実的ではないでしょう。
日本列島の定員は3000万人かどうかはわかりませんが、世界的にもこのような過去の遺産というべき肥料を使い果たしたあとの農業生産で養える世界人口の定員はかなり小さいものでしょう。
平和的な人口減少が時間的に間に合うことを祈るのみです。
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上々様 毎度ご指導ありがとうございます。
私はペシミストではありませんが、やはり人間が多すぎるのではないかと思います。
キリストが生きていた時代、人口は全世界で2億とか言われます。それくらいが自然エネルギーでの人口支持力ではないのでしょうか?
人口密度が高い国は、それだけで災害や戦争に対して脆弱であることは否めません。
日本の人口が3000万が良いかはともかく、1億2000万は無理のようです。
最近中国の歴史を読んでいるのですが、あの国も唐の時代は数百万だったと言います。10億もいたんでは、そもそも食料も自給できないでしょう。それを対外進出で自国の我を通そうってのがそもそも無理です。
もちろんイギリスだって、フランスだって、植民地がなければ発展はできなかったわけですし、やはり限界を認識した生き方をしないと、長続きしそうありません。
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上々様からお便りを頂きました(2012.08.14)
お返事ありがとうございます。
現文明が破滅する要因についてはいくつか考えていますが、もっとも重大で最終的な影響を受けるのは化石エネルギー供給の減少だと思っています。しかし、それはまだ少し先の話で、徐々に影響が出てくるとしても燃料費の高騰というのが長く続くというものではないかと考えています。突然の崩壊と いうことにはならないのではと思います。
突発的に、かつ破壊的に現れる可能性があるのは農業生産だと思います。構造的なものでは北米を中心とした水供給の不足(今年もすでに大きく現れて います)ですが、肥料の供給不足も考えられます。これも一度起こり出したら恒常的に続くでしょう。
食糧はほとんど貯蔵がありません。日本の米の貯蔵などというのはごく例外的なものでしょう。地方的な不作なら補完可能ですが、広がりだしたら危険 になります。
強制的か自発的かを問わず、産児制限という形で人口が徐々に減っていくとして、その減少が間に合えば良いのですが、それはほぼ絶望的でしょう。
世界的な大混乱が来るのは避けられないと思いますが、かと言ってそれで人類絶滅ということにもならない。すると何とか生き残って文明を再生させる ためにはどうするかということを考えるのが最良の政策と思います。
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上々様 まいどありがとうございます。
人間の歴史を振り返れば、人口の大幅減少というのは珍しくないようです。ノアの方舟も寓話ではあるでしょうけど、無から話ができたわけでなく、大きな災害などがあり一部の人が生き残ったという事実があったのではないでしょうか?
そんな神話にまで戻らなくても、中世、欧州でのペストでは人口が三分の一になったといわれます。また中国では三国志の時代、戦乱で人口が1割程度になってしまったとあります。もっとも9割が死んだのではなく、外に逃げた人も多かったと思いますが・・
日本で天明の大飢饉が7年間で90万人の死者を出したと言われていますが、当時の日本の人口は3000万ですから3%、90万人も3%も大変なことですが、それ以上の人口大減少が世界ではあったわけです。
電気がつかえなくなれば、テレビが見られないとかインターネットもだめというだけでなく、人が生きていけなくなるわけですから、「たかが電気」などとは口が裂けても言ってはいけません。坂本龍一のアホには困ったものです。
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那須山のアオバズク様からお便りを頂きました(2012.08.18)
ご無沙汰しております。お元気そうで何よりです。酷暑の中靖国神社詣でお疲れ様でした。実は当方、あの「日の丸行進」に参加させていただきました。九段下へ近づくと沿道の人々が国旗や声援でもって出迎えてくれました。「来年も…」とおもいながら九段を後にしました。
閑話休題
さて、エネルギーとか食糧が足りなくなるとか・・・危惧されだして久しいようにおもわれますが、では何かこれといった対策を講じているのかというといま一つのような。山本なんとかや坂本なにやらが売名行為?のオチャラケだけが目立っているようにしか見えません。議事堂周囲は暇つぶしの連中で溢れているし…。
しかしどれもつまるところ話題に上がっています「人口の過剰増加」が要因なのかも(その過剰人口においらも入っているが)知れません。またそれに付けこんだ商売(というより企み?)もあちらこちらで(例・ モンサントの不自然な食べ物)創られているようです。
もう30年ぐらい前ですが「復活の日」という映画を観たときに?あんなちょっぴりの人数が残っただけでどうやって復興できるのかな?と考えたことがありました。それも食糧や気候が厳しい南極、手元にある文明の利器は一隻の原潜だけ。答えは今も出せていませんけど、人間を含む生物ってちょっとやそっとでは絶滅しないらしい。上々様の仰せのように常に滅亡の危機を避けながら「命のリレー」を続けていくことがやはり必要(たった一つの?)と考えます。
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那須山のアオバズク様 毎度お便りありがとうございます。
山本某といいますと、あの赤ら顔を思い出しまして・・・反吐が出ます。あの人は、温暖化地獄その他の本を書いてだいぶ儲けたのでしょうね。ああいった人々が世の中を誤らせ、悪い方、悪い方に導いているとしか思えません。
もっとまっとうな、建設的なことを表明してもらいたいものです。
アオバズク様がモンサントの例を挙げましたが、山本某もモンサントと同じくお金儲けを目指しているとしか思えません。あるいはお金儲けを目指している会社の手足なのかも?
ともかく、我々一般市民は、「IPCCがこういった」なんてことを信ぜず、IPCCの報告書、できれば英文で読んで判断したいものです。
だいぶ前にそういったことを書きましたが、気温上昇もIPCCの報告書の前提を無視し、しかも最大値のみを報じるなんて、山本某は学者でなくて、詐欺師ではないかと・・
あいつのことを語ると、熱くなるので、止めておきます。
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那須山のアオバズク様からお便りを頂きました(2012.08.19)
お返事ありがとうございました。
TOPに「支那。朝鮮製品不買」の告示があったのですが、たまたまこんなのを見つけてしまいました。
『チャン・グンソク、デビュー20周年記念切手を日本で発売!』<だど。
ネットのみでの販売らしいが、「郵政省もとい総務省、おまえもか!」と心の中で怒鳴ってしまいました。
佐為様と同様、熱くなってしまいそうなのでこの辺でお仕舞いにします。
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アオバズク様、毎度ありがとうございます。
あのーですよ、郵便切手は誰でもオリジナルのものを作ることができます。別に日本郵便が韓流か寒流に友好的なわけではなく、お金さえ出せばだれでも作れ、使うことができます。
我々も尖閣とか竹島の切手を作ることは簡単です。とはいえ、定年退職者にはお金がないから、止めておきます。
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