アクセス100万

14.01.31
数日前、たまたま私が風邪で寝込んでいるときに「うそ800」のアクセス数が100万を超えた。といってもアクセスカウンターの数字というのは当てにならないというのが定説であり(私の経験からも)、100万といっても、80万以上120万以下という程度だろう。もっとも100万よりも上というのはなさそうだから、まあ80万以上100万以下というところだろうか。
ともかく、100万になるのに13年かかったわけで、こんなウェブサイトにも歴史があるものだ。実際にいろいろなことがあった。
本日はそんなことを振り返って・・・

改めてこのウェブサイトの起こりを説明する。
私の叔父は二人戦死した。一人は支那事変で、一人はマレー半島で戦病死した。もちろん二人とも靖国神社に祀られている。靖国参拝がどうのこうのという議論はある。しかし考えてみてくれ。私の二人の叔父は結婚もせずに戦死した。 靖国神社 だから子供もいないし当然直系卑属が存在しない。田舎には村が作ってくれたお墓はある。しかし命日にもお彼岸にもお盆にもお参りしてくれる人はまずいない。
私の父が生きていた時は、私を連れてお墓掃除をし、お参りをしていた。だが35年前に父も死に、以降私がお墓を守ってきた。しかし私も諸事情により都会に出てくればそうそう簡単に田舎のお墓には行けるものではない。父母の墓参だってお彼岸、お盆に限定される。命日だって家の仏壇に線香をあげるくらいしかできない。
戦争責任が国家にあるなら、いやあるはずだよ、国は戦争に行って戦死した人の田舎のお墓にお参りすべきじゃないのか? いやお参りしなくても、靖国神社に国が、つまり首相や国会議員が参拝するのが当然だと私は考える。それはおかしいだろうか?

再確認する。
戦争責任が国家にあるからこそ、国の首脳は靖国に参拝する義務があるのだ。決して首相の権利とか気分で参拝するのではない。首相が靖国を参拝するのは権利ではなく、義務なのである。天皇陛下だって義務として参拝すべきである。ひょっとして天皇陛下は参拝するという義務を放棄しているのだろうか? それとも天皇の行為を決めるべき国家機関が怠慢なのか?

千鳥ヶ淵があるだろうなどと言わないでくれ。死んだら靖国に祀ると言ったのは国家である。国家が約束を果たすべきだ。そうでなければ後に続く人はいない。
それでその主張する場として作ったのがこのウェブサイトである。

そういった主張をかかげていると、いろいろな方のご訪問を頂いた。「右翼め、黙れ!」というのもあったし、「戦没者を祀るのは当然だ」というお便りも頂いた。
やがてネットの仲間と飲んだりするようになる。多くの方は社会人であり、企業にお勤めされている。お互いにどんな仕事をしているのかという流れになるのは当然で、私がISOを仕事にしているというとISO規格について質問されたり審査でのトラブルを相談されたりするようになる。そんなことをウェブに書いていたら、今度はそれを見てISO関係者から質問やご意見を頂くようになった。やがて「うそ800」というコーナーが独立したわけだ。

田舎にいた時は、私は単なる工場の品質保証や環境管理をしていたに過ぎない。そして片手間にISOの担当もしていた。私のISOに関する情報は自分の工場だけに限られていた。
しかし運命のいたずらかリストラになる。そして私は都会に移り住み、大手企業で環境監査に従事するようになった。そこでISO14001認証の実態がいかにくだらないものか、そして実際にはまったく役立っていないのを知った。私が目にするのは、認証機関や審査員の気まぐれ、おかしな解釈、間違えた解釈、強引な論理、そういったものによって企業の環境マネジメントシステムが捻じ曲げられ、形式だけのものになっていることである。
いやそれどころではない。審査員の間違えた指導により、無駄の増加、非効率な仕組み、環境保全に逆効果な方向に走っているのも多い。ひどいものはまっとうであったのに、審査員のご指導(誤指導)により法に違反してしまったところもある。
そして私が監査に行った先で、ISO規格解釈について質問されたり、悩みを聞かされたりした。そしてそういった会社から、審査の最中に指摘を出されたがどうしようかという相談もたびたびあった。
個人的にはそういったご相談に最大限応じてきたし、ご依頼があれば私も認証機関までお邪魔して審査員を指導したことも何度もある。

そういったことが度重なり慢性化すると、今度は私がフラストレーションの塊となった。そして私のガス抜きとして、そういったことについて固有名詞を避けてこの「うそ800」に書くようになった。
ISOが経営に役立ちますとか、環境配慮が重要ですなんて、歯の浮くような言葉の陰には、日本の企業に無駄を強要する審査員、審査の間違いを取り繕う認証機関、かっこいいことばかりを書くISO雑誌などがあるのだ。
本では立派なことを書いている審査員が、さぞかし立派な審査をしているのだろうと思えば、実際には誤った考えを押し付けたり、なにがなんでも不適合を出そうとしたり、いやはやとんでもないジャイアンのような審査員も多かった。

お断りしておくが、ここに書いていることは想像や伝聞ではない。私が審査の場でチャンチャンバラバラしたり、審査でトラぶった方から応援を頼まれて対応したりしたことをオブラトで包んで書いている。
ISO認証はその本質として社会に貢献する仕組みなのかどうか、私はなんとも言えない。しかし現実のISO審査を見ていると、審査員の無知、倫理の欠如、そしてそれを監視し是正するシステムの欠陥によってトラブルはきわめて多く、その存在価値はゼロに近いと私は断言する。
そう、即刻消滅してもらいたいと思っている。
もしそうではない、現実の認証も大いに価値があると考える人がいるならば、現実を見つめるべきだ。そしてすぐにでも審査の質向上を図るべきだろう。そして私のような野人に批判されない立派な審査をするべきだろう。
証拠
いくつでもあげられる。
 規格要求を理解している審査員は何割なのか?
 ISO17021を読み込んでいる審査員がいかほどいるのか?
 不適合の証拠、根拠を明記した審査報告書が何パーセントあるのか?
 プロセスアプローチの審査をしている審査員は何割いるのか?
 審査前に、審査時間の3倍以上予習をしていく審査員はいかほどいるのか?
あなたが審査員であるなら、自分の審査が審査費用分の価値があると自信を持って言えますか?

さて、日本の認証制度も満20年が経った。これからどうなるのかということは全くの未知数だ。しかし長くても今後10年は持たないだろう。せいぜい5年で寿命が尽きるだろうと思う。
何をもって寿命とするかがまた難しいが、認証登録件数を指標とするのは不適だろう。義理や惰性で認証している会社が多いこともまた自明である。寿命の指標としては、世の中がISO認証制度を知っていても評価しないという状況だろうと思う。
私が平均寿命まで生きるとすると、あと15年は存命するが、ISO認証制度の命がそれより早く尽きるのは間違いないだろう。そのときISOに関わった多くの人たちは何を思うのだろうか?
認証機関、審査員、認定機関、審査員研修機関、審査員登録機関、そういった関係者は反省するのだろうか?

ところで私はそういった人たちに会うことが多かったのだが、あまり自分の立場を真剣に考えているようではない。
あるとき認定機関の方と話したことがあるが、単なるサラリーマンだ。日本の認証の信頼性とか、登録件数の減少など他人事のようにしか考えていない。自分が建て直すのだという覚悟など爪の垢ほども見受けなかった。
あるとき認証機関のえらいさんと話したことがある。その認証機関も登録件数が減っているのだが、その方は自然現象のようなニュアンスでそれを語っている。そんなものだろうか?
あるとき審査員登録機関の判定委員の方とお話したが、その方は有益な環境側面をとうとうと語った。もう救いはなさそうだ。
それぞれの機関の上級管理者なら、やはり事業の将来性、自社の存続をかけてもっと真剣に考えるべきではないのだろうか? まして間違えた規格解釈など私は聞いているだけで恥ずかしい。
某大学教授はISO認証の信頼性は、企業が審査の際に虚偽の説明をしているからだという。その証拠を明示できないなら教授とかドクターと名乗ることを止めてほしい。
そんなことも私は主張してきた。

10年間もこんなウェブサイトで叫んできた私の主張が、世の中に影響を与えたかと問われれば、ゼロではないがほとんど影響がなかったことは間違いない。ただISO認証制度を盲目的にほめたたえる人ばかりでなく、証拠・根拠を基に批判していた人がいたという事実だけは残せたのではないかと思う。
誤解なきよう、
世の中にはISO批判を語る人もいるけれど、その多くは間違えた審査員や認証機関と同じ範疇での誤解の中にいる。その誤解のドロ沼の外から批判したのはそう多くはないと思う。

しかし私はISO認証制度に大いに感謝もしているのだ。
まず第一に、リストラされた私が生きてこられたのは、ひとえにISO認証制度のおかげである。そして審査員がまっとうな審査をしていたら私の出番はなかっただろう。間違えた審査、多くのトラブルがあったおかげで私は家族を養ってこられたという事実がある。
第二には、私はこの「うそ800」ばかりでなく、仕事においてもISO認証制度によって多くの知り合いができ、飲み、語り合うという機会を得ることができた。そして多くの方とは私が会社を辞めてからもお会いしたり、メールの交換をしている。ISOについてだけでなく、老後の暮らし、人生、趣味、そんなことを語りあう友がISOによって与えられたことは事実である。
第三に、会社を辞めた老後もいろいろご相談を受け、考えて回答するということによって多少はボケ防止になろうかと・・・

私にとってはだんだんとISOよりもマンションの老人クラブとかスイミングの上達が優先課題となりつつある。新規コンテンツの追加も疎遠になっていくだろう。でも、ISO認証制度が崩壊するまでは「うそ800」の看板をあげておきましょう。
ご用の方はいつでもどうぞ
なお、認定機関、認証機関の方もご遠慮なく、大学教授の方も歓迎ですよ!

うそ800 本日のお断り
isoworldのウェブサイトは数百万アクセスだぞ、たった100万で喜ぶな!なんておっしゃらないで 
ここは、ああいった優等生的、八方美人、体制べったりのウェブサイトじゃありません。
アングラですよ、アングラ、いやアングリーかな? お金儲けとは無縁のハングリーであることは間違いない。



ぶるむん姫様からお便りを頂きました(2014.02.17)
おばQさま
ご無沙汰しております。
嘘でなく、真実の快刀乱麻「うそ800」の100万アクセス!!
まことにおめでとうございます。

当方、少々取りこんでいました。
ようやく小閑を得てメールしております。

ISO認証制度が崩壊するのを見届けるまでは続けられますようにm(_ _)m
何時頃になるか楽しみですね。

blue moon拝

ぶるむん姫様 いつも変わらぬご声援、痛み入ります。
今後ともよろしくお引き立てのほど、お願いします。



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