著 者 | 出版社 | ISBN | 初版 | 定価(入手時) | 巻数 |
森田 勝 | 日刊工業新聞社 | 4-526-06304-6 | 2009年7月30日 | 1500円 | 全一巻 |
著 者 | 出版社 | ISBN | 初版 | 定価(入手時) | 巻数 |
森田 勝 | 日刊工業新聞社 | 4-526-05746-0 | 2006年9月25日 | 1500円 | 全一巻 |
著 者 | 出版社 | ISBN | 初版 | 定価(入手時) | 巻数 |
西沢 隆二 | 近代文藝社 | 978-4-7733-7633-0 | 2009年6月30日 | 1500円 | 全一巻 |
著 者 | 出版社 | ISBN | 初版 | 定価 (入手時) | 巻数 |
新井 暢 | Qプレス | 書籍ではなくカラープリント をクリップで綴じたもの | 2009年8月8日 | 1575円 | 全一巻 |
西沢さんの「ISOマネジメントシステムの崩壊は何故起きたか」はタイトルからして間違っていると思う。 正しくは「ISOマネジメントシステム認証制度の崩壊は何故起きたか」ではないのだろうか? |
しかし、私は納得できないことがこのお三方の本に共通してある。 それは、「ISOに合わせて会社を直す」とか、「ISO規格に合わせてマネジメントシステムを構築する」と語っていることである。 ISO関連のサイトや掲示板などをウロウロしていると、ISO規格を本業に役立てようだとか本業に落とし込もうだとか、あるいは審査用ではなくMSを有効なものに再構築しようとか、そういうことを主張する人によく出会います。 それってヘンじゃね? と常々ものすごい違和感を持っていたのですが、それと同じことだと思います。所詮は規格ありき、審査ありきであることに変わりはなく、およそ実務・実益の視点から物事を考えるスタンスではないからです。 某掲示板でも設計事務所が施主に提出する設計図面は「製品」か否か、その作成作業は「製造」か「設計・開発」かといった議論が盛んですが、私にはなぜそんなことを議論したいのか、結論を出すことで現実に何か変化が生じるのか、ありていに言えば何かトクになることがあるのかがサッパリわかりません。 もしISO認証制度が瓦解して登録証が無価値になったとして、それでも上記のようなことを主張して、その種の議論を賑々しくするのでしょうか。 「もしISO認証を返上したとして、それでも今の手順、文書、記録はそのまま運用し続けますか? そして、今のやり方のまま内部監査とマネジメントレビューを実施し続けますか?」 この質問に「Yes」と答えられる会社は世間にそう多くはありますまい。 しかし、「Yes」と答えられないのであれば、所詮はバーチャルMSであり、「ISOごっこ」に過ぎません。 もし審査員やISOコンサルを生業としている方がこのカキコを読まれたら、審査や指導の際には組織にぜひこの質問をしていただきたいと思います。 って、自分で自分のメシのタネをなくすようなマネをするはずがありませんよね。 ![]() |
ぶらっくたいがぁ様 毎度ありがとうございます。 おっしゃるとおりでございます。そのような偏屈で井戸の中の天動説論者と関わるのは百害あって一利ありません。近づかないことがなによりです。 とはいえ、付き合わなければならないというのも渡世の義理、ISOゴッコを真剣に考えている人には世間の冷たい水をぶっかけてやるのが一番でしょう。 おおっと、私はそんなアブナイことはしませんよ。 たいがぁ様に名誉ある仕事をお願いいたしましょう。 |
佐為様 まいどです。 「ISOマネジメントシステムの崩壊は何故おきたのか」ですか・・・タイトルは勇ましいですが、よくよく見ると著者が、「西沢総研」の西沢氏なんですね。納得。 彼の人のWEBサイトはある意味面白いので、タマに拝見することがありますが。 密林で目次だけ見ましたが、結局のところ西沢氏が心配しているのは地球環境の悪化や企業の環境パフォーマンスの低下でもなんでもなく、審査登録制度が崩壊することでコンサルタント業務でメシが食えなくなるという話でしょうね。 |
名古屋鶏様 毎度ありがとうございます。 この著者の西沢様って、名古屋鶏様が「かの西沢総研」とおっしゃるのでは、相当有名なお方なのですね!? この私は電車の中つりのキムタクを誰だ?と家内に聞いたほどなので、有名人を知らないのですよ。 まああまり感心しませんでしたので、西沢さんを覚えておくほどのことはなさそうです。 |
![]() JIS版の問題は「直訳しなかったこと」だと思います。英語圏と日本では文化が異なるので、所詮、正確に訳すことは不可能です。management、performanceなど、適訳のない単語は枚挙に暇がありません。 佐為様がおっしゃるように、国際規格は、会社の役に立つか否かで判断すべきもので、金科玉条にように崇め奉るものでも何でもありません。 誤解するも理解するも利用者の判断に任せれば宜しいのであって、JIS委員の方々が勝手に意訳し、原意を損なうことこそ忌避すべきものと心得ます。 |
湾星ファン様 毎度ありがとうございます。 おっしゃる通りです。あるいはですが・・英語をそのままJIS規格にするというのもありかもしれません。もちろんそのままでは読みくだすのが難しいでしょうから、対訳を付けておきます。そして疑義ある場合は英文を基に解釈すると注記しておけばよかったでしょう。 驚くことはありません、なにせ日米安全保障条約などは疑義がある場合は英文を基に解釈することになっているはずです。 オオット、有名な外資系認証機関との審査契約書は「この契約書に疑義ある時は英文の契約書を基に判断する」という一文がありました。 そうすればわざわざ日本規格協会から高い金を払って対訳本を買うこともなかったのにね・・ |
「日本が世界標準に負け続ける理由」を読みましたが、一言でいえば看板に偽りありです。 内容は、1)JIS委員への質問、2)JIS委員会からの回答、3)回答への感想で構成され、これが誤訳と思われる条項ごとに記載されています。 表題にある世界標準に負け続ける理由は、一切書かれておらず、あえて言えば巻末に新聞の切り抜き記事2つほどがあり、これがそのような趣旨の内容です。 表題にひかれて読んだ人は、がっかりすると思います。 私も、技術標準の翻訳をやりましたが、従来にない概念を日本語にするのは難しいのです。 明治の先人達は、そのような場合には造語をして、それが受けいれられたから使われています。 (例として、坂の上の雲に出た、野球、打者、飛球など) 技術分野では、変化が速いので、訳語への共通認識が出来る前に廃れることが多いので、いきおいカタカナ語やアルファベット略語となります。 (ネットワーキング、ユピキタス、INS,ISDN) 今回のようなケースでは、業界の関係者:翻訳者、ユーザである企業、審査会社などが、訳語に対する合意を形成するのが重要と思います。 本来、英語と日本語は一対一で対応できる言葉ではないので、ケースごとに訳語を意味する所を明確にすることによって、訳語が使えるものになります。 つまり、正しい翻訳は いきなり存在するものではなく、合意により形成されるのだと思います。 (海外文学の翻訳は全く異なり、翻訳者は原語との壁やギャップを自己の創造で埋めることが許されるのです。その代わり、その能力が低ければ原作の良さをダメにすることもあるし、原作以上の素晴らしさが創造されることもあります。) ですから、「負け続ける」の新井氏も、目指すべきことは合意の形成であり、JISの翻訳者をけなすのも良いのですが、次の段階として合意をどのように形成するかが、ISO翻訳を役立つものにするには本当に重要と思います。 私が同じ立場ならば、互いの意見交換を公開し、多くの関係者の意見をきき、関係者の合意を形成することに努力します。 それこそが、日本が世界標準で後れを取らない為に重要な事と思います。 おまけですが、その点では、HPを開き、意見を表明し、反対意見だろうが掲載する佐為さまの方が、数段立派だと思います。 以上 |
外資社員様 毎度ありがとうございます。 おっしゃることは一点を除き同意です。その一点は 佐為さまの方が、数段立派 というところで、これは外資社員様の完全な間違いですよ。 新井さんはともかく、現実のISO審査がJIS規格とも異なる、恣意的な、おかしな基準によって審査されているということは間違いない事実です。これこそが認証(審査)機関と認定機関が猛省して改善しなければならないことです。 アイソス1月号に 「指摘すると次回以降審査依頼が来なくなるので不適合を出せない」 というISO関係者の言葉がありましたが、笑ってしまいます。 そんな審査をしていながら、企業が虚偽の説明をしているから第三者認証の信頼性が低下していると語るとは・・まったく恥を知らない連中です。 暴れん坊将軍ではありませんが、切って捨てたい。 まあ、そんなアホらしい世界で禄をいただいている身、世過ぎのためには仕方ありません。 渡世の義理というのでしょう。 |