エコプロ展2014

2014.12.15
エコプロ展にはもう二度と行かなくても良いと思ってはいたが、昨年の入場者にはエコプロ展事務局からご案内メールが来る。そのメールを見てまた行くかという気になった。金曜日の朝は、幸い晴れて風もなく暖かかった。

カエル
カエル
カエル
ところでカエルがなぜエコプロ展のシンボルなのだろうか?
 カエルは自然のシンボルなのだろうか?
私が小学生の頃、梅雨時は通学路の両わきの木々や草にアマガエルがものすごい数いた。大きさは大きくない、せいぜい2センチか3センチなのだが、数がすごい、本当に何千も何万もいた。
子供だった私は気味が悪く、草木のそばは歩けず道の真ん中を歩いたものだ。私の妹はその光景からカエルがトラウマになってしまって、大人になってもカエルの絵を見ると気持ちが悪いと言っていた。カエルひとつとっても人それぞれである。
なおアマガエルはおとなしくしているわけではない。好奇心なのか仲間からの圧力なのか、道路に出てくる。そして道路に出てくると車や自転車に轢かれた。轢かれたカエルはぺちゃんこになり、やがてカエルの干物が道路に何十、何百と転がっていて、風が吹くとカサカサと飛ばされた。あまり感じのいいものではない。
エコプロ展のシンボルマークを見ると、あの光景を思い出す。
カエル
カエル
カエル

京葉線からりんかい線に乗り換えて、国際展示場駅で降りて歩く。いくらなんでもここから国際展示場正門まで185円出して「ゆりかもめ」に乗る人はいないだろう。あげくに正門駅まで行ってしまうと、エコプロ展の会場まで走った距離の半分を戻ることになる。
と言いつつ、始めて来たときは位置関係が全然わからず、「ゆりかもめ」に乗ってしまったのだが・・・

会場に入ると、いや会場に入る前に入場者受付のところで感じたのは、寂れたなということ。ここ数年、入場者の減少は肌身で感じていたが、これほど寂れたと感じたことはなかった。エコプロ展も、もう長いことはないように思う。それが会場に入る前にまっ先に感じたことだ。

以下箇条書きに感想を揚げる。
せっかく来たのだからと古巣に顔を出した。私はあまり先輩風を吹かしたりする気はないが、年に一度くらい顔を出すのは許してください。以前の同僚はみんな元気に頑張っているようで安心しました。
おっと、名古屋鶏さんの会社も見学してきました。ぶらっくたいがぁ様の会社は出展していなかったようです。

うそ800 まとめです。
エコプロ展というのはかっては偉大な成果を出したと思う。私は一出展者の一説明者として過去10年間参加していたが、確かに環境配慮製品の情報提供やリサイクルや省エネの実情を入場者に伝えるという功績はあった。だが、今では世の中に環境に関する情報はあふれている。わざわざ大がかりな展示会をするまでもなく、またそこに出かけていくこともなく、情報は手に入るし、既に市民、消費者の意識は高い。もうエコプロダクツ展そのものを発展的解消しても良いのではないか。
ITというかネットの発達だってものすごいのだ。これを活用して大勢が一か所に集まらないバーチャル展示会を考えた方が環境に良さそうだ。
大学で環境を冠する学部が雨後の竹の子のようにできたのは世紀が変わる頃だった。そして15年後の今、そういった学部がどんどんと名称が変わりあるいは再構成されている。環境とは化学とか文学と違い、カテゴリーではなく考え方あるいはスタンスだから、わざわざ「環境」と銘打つ必要があるのはいっときだけなのではないだろうか。同様にエコプロダクツという名称が必要なのもいっときだと思う。企業においても環境部なんてものは、その考え方がライン部門に浸透し内部化されてしまえば消滅するのが当然だ。環境監査だって業務監査に包含されればよろしい。
もちろん出展者がはりきって、また相互に競い合うような状況なら今後も継続する意味はあるだろうが、今回のように、どの出展者も金をかけず、手抜き、なげやり、やる気なしがミエミエの展示会ではもうやらなくてもよいのではないか?
そんなことは過去から感じていたことではあるが、今年は特にそう感じた。

うそ800 予言は?
ところで入場者数であるが、今年三日間の入場者数は161,647人であった。昨年、私は2014年は入場者数が16万を切るだろうと書いたが、幸か不幸かその予言は成就しなかった。
予言者としてはまだ未熟であった。 _| ̄|○
なお過去からの推移は下のグラフのとおりである。過去2年間の減少傾向よりなだらかになってきたようだ。


エコプロ展2015

2015.12.12
私は宝くじが当たったのは2000円が最高で、万円も億円も縁がない。しかし預言者としての能力はマアマアかと自負していた。
だが本日は完璧に打ちのめされた。2015年のエコプロ展入場者数はなんと2014年を超えた。
これはいったいなんだ!?
本日以降、ISOの預言者を名乗ることはしない。

エコプロ展入場者数

しかしですよ、上のグラフを見て、動きがおかしいと思わない人はいないと思うのですが・・・

名古屋鶏様からお便りを頂きました(2015.12.13)
これはいったいなんだ!?

景気のせいかも知れませんね。
建設業は何処も職人不足に泣いてますし、求人倍率も伸びています。
街中にある協賛等の「ストップ!アベノミクス」ポスターが虚しく見えますわ

なるほど、エコプロ入場者数はISOの衰退ではなく景気の従属関数だったのか
未熟なり

エコプロ展2016

2016.12.12
現役時代はエコプロ展で勤め先の説明員をしていたし、引退してからも毎年古巣への挨拶、そして他社がどんなものを出しているのかとエコプロ展を歩き回ったものである。
カエル しかし今年2016年は行くのをやめた。最大の理由はエコプロ展の内容が変質し面白くなくなったからだ。
具体的に言えば、10年前は各社とも技術自慢だったと思う。他社よりも省エネ、省資源など環境性能が良いですよ、あるいはリサイクルが可能です、リサイクル品を使っていますということを競っていた。
それが最近ではエコプロ展ではなくエコプロ店、つまり即売会になったように思えるし、出品するものもくだらないものが多くなった。最初は間伐材を使った雑貨などが売られていて、まあエコプロにかすっているかと思ったが、数年前ゴミ拾いのトングを売っていて「どこがエコプロなのか?」と聞いたら「ゴミ拾いをするときれいになるからエコだ」という。呆れた。こうなるとエコプロ店でさえなくどこにでもあるフリーマーケットである。
大学の展示と言っても、最先端の研究ではなく、二番煎じ、三番煎じの出展が多い。学生に恥ずかしくないのかと問いたい。そして車メーカーはモーターショーの出がらしを展示しているだけ。行政の出品も減った。かっては法規制解説パンフレットの入手に励んだが、今はほとんどない。JAXAが宇宙開発の出典をしているがエコプロとどうかかわるのかわからない。まあそういうことが重なってきてともかくつまらなくなった。
いくらエコプロ展の入場料はただとはいえ、千葉からの交通費は退職者にとって安くはない。費用対効果を天秤にかければ行く気になれない。
とはいえ今年のエコプロ展が賑わったのか、閑古鳥が鳴いたのかは気になる。
展示会終了後にエコプロ展ウェブサイトで入場者数を見た。

エコプロ展入場者数

1年前、私は予言者の才能はないと宣言したのだが・・・
2016年のエコプロ展入場者数を見ると、私の過去の予想から大きく外れてはいないようだ。
品質管理をかじったものなら、なにものかの(まあ、たいていは不良だが)分布が一山でなく二山あれば、原因が二つあるというのは常識である。
まだデータ数がふたつしかないから断定はできないが、どうもエコプロ展の入場者数は二山のカーブを描いているようだ。
エコプロ展入場者数の二山(2017から減るような発言で恐縮であるが)であるということは、2015年に何かを仕掛けたか、2015年以降以前とは毛色の変わった内容になった(あるいは宣伝を変えた)ということになる。たぶんそういうことがあるのだろう。
いずれにしても2014年までの傾向とは違うことは明白だ。もちろんエコプロ展主催者にとって、エコプロ展の内容を守死することよりも、内容を変えて継続したほうがベターだろうと思う。少なくても来年の飯を心配することはない。
どうせ入場者の過半はお土産期待の子供たちだから展示内容がエコプロダクツであろうと、エコノミープロダクツであろうと気にしないだろう。気が付かないかもしれない。
ともあれ、エコプロ展繁栄おめでとう!
おっと、前年よりも減っているが大丈夫だろうか?



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