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「今日と明日は私が講師になって、ISO規格の勉強をします。ああ、もちろんみなさんは既に5日間の審査員になる研修を受けているわけですが、あれはほんのサワリですから、実際審査をすることになるとあの程度ではどうしようもありません。この講座は実際の審査において適合か不適合か判断するために、個々の要求事項について私たちがどう考えているかを説明します。 規格に書いてあることはほんの少しというかあいまいにしか読めないところが多いのです。当ナガスネ認証機関においては、審査員が間違えた理解をしないように、ばらつきのないようにですね、各項番の理解というか考え方を決めているので、それについて説明します」 | |||||||||||||||
これは重要なことだと三木は椅子に座りなおした。まわりの受講者も姿勢を正した雰囲気である。
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「まず、なぜ環境マニュアルを作るのか、ISO規格では環境マニュアルを作れという要求はありますか?」
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早苗は木村を指した。![]() | ||||||||||||||||
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「ISO14001ではマニュアルを作れと言う項目はないように思います」
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「その通り。ではなぜどの会社も環境マニュアルを作成するのか?」
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「環境マニュアルという言葉はありませんが、『4.4.4文書類』と言う項目で、環境マネジメントシステム文書を作れと書いています」
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「環境マネジメントシステム文書は一つのものとか、全体を書いたものでなければならないとは書いてない。どうして規格に合わせてマネジメントシステム全体をまとめたマニュアルを作るのか?」
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「分りません」
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「審査員研修では、マニュアルチェックという作業をした。そこで君たちも規格に書いてあるshallに見合ったことが環境マニュアルに書いてあるか調べたはずだ。君たちはなぜマニュアルをチェックしてshallに見合ったことが書いてあるのか調べるのか?」
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「それは・・・ISO規格の要求にshallとあるから、書いておく必要があるからでしょう」
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「規格を見てほしいのだが、そこには『環境マネジメントシステムの主要な要素、それらの相互作用、並びに関係する文書の参照』とあるだけで、規格にはshallに対応することを書けという要求はない。 じゃあ、なぜマニュアルチェックでshallに見合ったことが書いてないと不適合になるのか?」 | |||||||||||||||
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「わかりません」
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早苗は三木を指した。 それを見て木村はホッとした様子だ。 | ||||||||||||||||
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「君は分るかな?」
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「それはISO規格ではなく、審査契約書にあるからだと思います。ええと、ナガスネ認証機関の審査契約書には、組織の認証範囲、規格要求事項と社内文書の対照、規格要求に対応した社内手順の概要を記したもの、かっこして環境マニュアルと書いてあり、それを作成することとあったと思います」
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「その通り。当社から認証を受けようとする会社に対しては、当社との審査契約に基づいて作成してもらっている。そして契約書の中に、shallに対応して何をするか書くことになっているから、マニュアルshallに対応する記述がなければ契約違反ということになる。だからこそ審査前にマニュアルチェックをする」
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「なるほど、なぜマニュアルチェックをするのか、shallが欠落していると不適合にするのか分りました」
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「みんなshallがマニュアルに書いてあるのが当たり前のことだと思ってマニュアルチェックをして、shallが漏れていると不適合というが、そういう理屈を知らなければいけない。 まあ、これからそういうことを勉強するのだがね」 | |||||||||||||||
三木はなるほど、これは役に立つ勉強だと思った。
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「質問です。なぜ審査契約で環境マニュアル作成を要求するのですか?」
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「それは簡単だ。我々にとっても先方にとっても手間を省くことができる。彼らにとってはshallの漏れをチェックすることになるし、我々にとってはマネジメントシステムの概要を把握することが簡単になる」
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「なるほど」
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早苗は5日間コースの規格解説と違い、ISO規格の1行ごと、一語ごとにいろいろと解説していく。早苗という人は、かなり断定的な話をするがそれなりに勉強しているようだ。
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「環境方針についてだが、ウチでは環境方針には規格に書いてあることすべてを含んでいないとダメと言う考えをしている。世間には順法だけあればよいとか本に書いている人もいるが、我々はそういう考えはしていない。だからたとえば、継続的改善及び汚染の予防に関するコミットメントがないと不適合と判断する。 とはいえ、継続的改善という語句がなければダメということではない」 | |||||||||||||||
菊地という契約審査員の人が手をあげた。 ![]() | ||||||||||||||||
![]() | 「どうぞ」 | |||||||||||||||
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「ええと私の会社の審査のときのことですが、方針に『継続的改善という語句がないから不適合』と言われました。もちろんナガスネの審査でした。あれはどうしてなのでしょうか?」
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「うーんわしもその場にいないからその判断についてはなんとも言えない。文字通り継続的改善という語がなくて不適合にしたのか、あるいは継続的改善という語句がないことではなくその意図が書いてなくて不適合にしたのかもしれない。 もし継続的改善に関する内容が書いてあって単に『継続的改善』という語句がなかったということなら、それはあまりよい判断ではない。まあ、そのときの状況を知らないと何とも言えない」 | |||||||||||||||
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「わかりました」
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方針だけでもいくつもの要求事項があり、それぞれどの程度の記載があれば良いのか悪いのかと早苗は事細かく解説していく。方針の解説だけでも1時間を超えた。
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● ● ![]() 受講者は昼飯をどうするかという話になる。もう以前のようにお客様ではないから、弁当が出てくるわけではない。外の飯屋に行って食うか、弁当を買ってくるしかない。 朝倉が弁当を買ってくるというと、みんなが弁当にするという。それで朝倉と三木が弁当を買ってきて、その間に他のメンバーが机を並べてお茶を用意しておくことになった。 街中にあるのでビルから出て見渡す範囲にコンビニが2軒、遠くに弁当屋が見えた。三木と朝倉は一番近いコンビニで適当に見繕って早めに戻った。
弁当をつつきながら、午前中の講義で気になったこととか疑問点などを話し合う。 | ||||||||||||||||
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「いや、ISO規格といっても一語一語意味が深いのですね、勉強になります」
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「私がコンサルした会社では、そんなに深く考えずに審査員の思い付きというか気分次第のような判断が多いですね、実際のところ」
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「島田さん、あなたがコンサルしていて審査に立ち会えるのですか?」
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「数年前までは何も言われませんでしたが、ここ二三年は審査に立ち会ってはだめだと言われますね。それでも以前は作業服を借りて社員の振りをして参加してました。今は後で問題になるとまずいと思って陪席していません」
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「どこもそうですか。我々が指導して、審査でダメだ言われると困るんですよね。どのようなことがダメなのか、まったくダメなのか、それとニュアンスがどうかなど知りたいのですが」
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「おっしゃる通りですね。まあ契約審査員になるってことは、その辺の情報を知りたいってことがメインなんですが」
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「認証機関によってその辺は大きく違うのですか。私の経験ではこのナガスネは独特だと聞いてますが」
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木村はそう言ってから、隠しマイクでもないかとキョロキョロとあたりを見回した。 三木はそれを見てプッと笑った。 | ||||||||||||||||
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「確かにありますね。まあ私の場合はナガスネ一択で、私がコンサルしたお客さんをここを紹介し、紹介料を頂くということになっています。だからナガスネの考えは理解しているつもりなんですが審査員によるバラツキには困ります」
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「私もですよ」
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「あのう、みなさんはだいぶ経験がおありのようですが、私は実はISO審査を見たことがありません」
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「規格を読むだけでは審査とはなにかということは分らないですね。審査とは具体的なこと、文書を読んだり伝票を見たりして判断することになりますから。そういった実態を知らないと」
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「そうしますと、私はどうしたらよいのでしょう?」
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「いやいや、ご心配はいりませんよ。こちらの認証機関だってそういうことを分っているでしょうから、まずは今日以降の講義をよく聞いて学ぶことでよろしいのではないですか」
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「そう言っていただけると少し落ち着きます」
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その後雑談が始まり、お互いの境遇とか今後の予定などを語り合う。三木は前に講習会を受けた時も他の参加者からいろいろと情報を得たことが役に立ったことを思いだした。
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午後も早苗の講義の続きである。
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「環境側面は難しいというか、人により理解がさまざまです。しかしあまり考え過ぎても堂々巡りをするだけです。ここは悩まずにナガスネの考えを覚えてもらいたい。環境側面とは基本的に、エネルギーや廃棄物、製品などが該当する。 それから環境側面の決め方ですが、うちは計算方法を講習でも教えているし、それが客観的で間違いないものと考えている。企業によっては討論で決めるとか過去から管理しているものをあてるなんて語っているところもあるが、それでは客観的でないという理由で是正させることが基本路線です。ただですね、ここんところは非常に微妙なことなのです。あまり一方的にそういうと反発を食らうというか異議申し立てをするところもある。ですからそういった、つまり討論で決めたり過去から管理していたものをそのまま環境側面としたというような企業があれば、見落としとか重要なものが落ちているということを指摘して、だから環境側面を決める方法が不適切であるという結論にしてほしい」 | |||||||||||||||
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「私の会社でISO認証を受けるとき来た、ナガスネの営業課長が『点数法でなければいけない』とおっしゃいました。それで我々は点数法にしたのですが・・ そのように言いきってしまってはいけないのですか?」 | |||||||||||||||
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「営業課長がそう言ってましたか?」
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「はい、そうです・・・ええとお名前は元吉さんとか言いましたが、ここに来てからまだお会いしていませんが」
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「元吉課長は今審査に出張しているな。 ええとですね、いない人を批判してはまずいですが、もしそうだとすると、そう言い切ってしまってはちょっと困るのです。ISO規格では点数法でなければならないと決めていません。ですから評価方法がまずいというのではなく、結果が不適切であるといわないとならないのです」 | |||||||||||||||
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「わかりました。すると決定した環境側面が間違っていなければ点数法でなくても良いということにするのですか」
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「うーん、そこんとこはですね、間違いを見つけてほしいのです。我々は環境側面を決める方法は点数法が一番正しいと考えているので、企業をそういう方向に指導することにしているのです」
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「実際の場にならないとそうできるかどうかなんともいえませんが、方法というか考え方は理解しました」
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![]() | 「そうしてください。これは仕事ですから おい! 居眠りするな」 | |||||||||||||||
突然、早苗が大声を出したので、みなびっくりしてあたりを見回した。
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「オイオイ、君、ええと、茂木君だったな」
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「ハイ、すみません」
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「今、居眠りをしていたね。あのね、5日間研修でも言われただろう。今回はお金を払った研修ではなく君たちはお金をもらっているんだ、業務ですよ、そういう態度ではこの仕事は勤まらないよ」
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「すみません」
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「今話していることは、これからの仕事で重要なことなんだよ。しっかりしてくれないと困る」
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「すみません」
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「話してなかったかもしれないが、居眠りとか真面目に話を聞かないとか、あるいは講義の質疑応答において礼儀に反することがあると審査員には不向きだと判断させてもらう。審査の場で客先の幹部に失礼なことがあると大変なことになる」
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「すみません、質問です」
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「どうぞ」
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「あのう、失礼なこととおっしゃいましたが、具体的にはどんなことがあると問題になるでしょうか?」
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「礼儀作法というほどのことはないけど、言葉使いはビジネスの場と考えてほしい。ただ普通の商売と違って、一期一会というか一度きりという出会いが多いからあまりなれなれしい態度はまずい。 それから普通足元が見える机が多いから、人前で足を組むなんてのはだめだな。特に相手の幹部が挨拶とか話しているとき足を組むのは最悪だ」 | |||||||||||||||
そういう早苗も、昔は佐田に無礼なことをしないようにとだいぶ叱られたものだ。だが今の早苗にはそのような記憶は一切なかった。
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「分りました。そのようなことのないように注意します」
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早苗は島田が質問したことで別のことに集中したためか、少し怒りが収まったようでまた講義を始めた。
茂木はそれ以降神妙な顔をして聞いている。
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定時まで講義だった。さすがに8時間座っているのは疲れた。肉体的にも精神的にもヘトヘトだ。● ● 茂木は資料をカバンに詰め込むとすぐに部屋を出て行った。居眠りは良いとは言えないが、早苗の言い方もひどいなあと三木は思う。とはいえ、実際の審査の場で居眠りなんかしたひには、とんでもないことになるだろう。自分も明日からそんな醜態さらさないよう気を付けねばと思う。他のメンバーもカバンを持って部屋から出ていく。 会議室の電話が鳴る。まだ残っていた朝倉が受話器を取る。二言三言話してから三木を呼んだ。 | ||||||||||||||||
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「なんでしょう?」
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「山内さんという方からです」
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「ハイ、三木です」
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「おれだあ、ちょっと飲もうや。木村もいるか?」
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「あ、木村さんはもう帰ってしまいましたね。私だけでよろしいでしょうか?」
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新橋駅近くの居酒屋で山内と三木は飲んでいた。
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「どうだ、初日の印象は?」
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「今日の講師は早苗さんという方でした。規格の解説もことこまかで大変ためになりました。早苗さんは大変詳しい方ですね」
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「俺はさ、元々環境なんて縁がない仕事していてここに出向してきたんだが、審査員の資格がないとまずいってんで研修を受けて形だけ審査に参加して主任審査員になっているんだ」
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「ほう!主任審査員になるにはだいぶ時間がかかったんでしょうねえ」
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「アハハハハ、俺は取締役だったんで担当が気を使ってくれて、半年少々で主任審査員になったよ。しかも俺が変なことを言って問題が起きるとまずいってんで、古手の主任審査員を付けてくれてほとんどその人がやって俺は書類にサインしただけって感じだったなあ、アハハハハ」
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「そうですか」
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![]() | ![]() 俺はさ大学のとき1年ほどだったけどアメリカに留学してたのよ。それで英語の読み書きはまあできる。そんでさ、我々がご大層なお経だと思っているようだが、ISO規格なんて英語で読むとさ、あんなのは単なる品質保証とか環境管理の規格にすぎない。特段驚くような思想もなければ深みのあるものでもない。この文章はどういう意味だなんて鳩首を集めて議論するほどのもんじゃねえよ」 | |||||||||||||||
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「とは言いましても」
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「そうなんだよな、とは言っても日本ではお経の解釈が難しくてよ。認証機関ごとに宗派が違うようだ。 お前、般若心経って知っているだろう、意味が分らなくても何度も大声で唱えていると、なんだかありがたくなってくる。だけど般若心経の一語一語は平易なものだし、それは深い意味があるわけじゃない。昔さ、子供の頃、ギャーテイギャーテイってなにかとか、シャーリーシーってなんだろうなんて思ったもんだ。 ま、そんなことはどうでもいいけどよ、お経だってISO規格だって、よく読んで意味を考えると、そんなものすごいもんじゃなくて常識で理解でき、常識と変わらないってことが良く分るぞ」 | |||||||||||||||
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「山内取締役、とは言っても今日も早苗さんがおっしゃいましたがナガスネの規格解釈でもって判断しなければならないとか」
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「そのようだな、そしてそれが世間ではナガスネ方式とかナガスネ流って揶揄されているわけだ」
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「とおっしゃるとそれは正しくないということでしょうか?」
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「正しいとか正しくないってのは善悪判断だろうが、規格に書いてあることとはチト違うと思うな」
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「とはいえ今日は環境側面を決めるのは、点数方式でないと不適合にするとかいう話がありましたが」
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「あのよ、俺がここに来て1年半になるけど、ものごとは簡単には変わらない。規格解釈もあるし、業務の進め方もあるし、とにかく何か一つ改善しようとすると、ものすごい抵抗があるんだよ。 先日飲んだときも言ったがウチは10個師団とかいってさ、俺が指示しても動くのはウチの会社から出向してきた1割だけだ。同様に他の会社から来た幹部が指示しても動くのはそこから来た1割だけってこと。 規格解釈が間違っていてもそれを正すのは・・・まあ、難しいな」 | |||||||||||||||
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「なるほど ところで今日は一人の方が講義中居眠りをしてまして、早苗さんが非常に怒りました」 | |||||||||||||||
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「そうか、まあ審査のときにそんなことをしてほしくはないな。あのよ、出向者にしても契約審査員にしても、審査員にあうあわないってことはあるわけよ。それは知能とか元の仕事での能力とは無縁だ。審査員は賢いとか独創的であることなんては要求されていない。決まりきったことをミスなく、客ともめずに処理してくれればいいんだ。だからこの仕事にあわない人がいれば、他の仕事に変わった方が良いと思うぞ」
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「なるほど、まあ茂木さんも今日のことを経験に頑張るでしょう」
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「ともかくさ、今は先輩から言われた通りにすることを学ぶしかないな。先輩は神様、先輩は無理偏に拳骨と書くって聞いたことないか」
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「軍隊とか相撲の世界ですか。わかりました、そのようにします」
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「まあ順調にいけば今年中に補がとれて、来年には主任審査員になれるよ。そうなれば審査でリーダーになれるから、お前が思うような審査ができるさ」
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