大学のISO14001認証件数の推移

16.09.08
なれそめは・・・いや成り行きは お酒 先日、N様と飲んで言われた「お前の文章は長すぎる」
ありがたいコメントを反映して、今回は2,500文字を目標にする。
おっと私は下書きもなく頭に浮かんだことをただキーボードを叩くだけ、もちろん書いた後に推敲なんてしない。狙いの文字数になるのかどうか、いやうまくまとまりますか、まったくわからない。
当たるも八卦当たらぬも八卦、犬も歩けば棒に当たる
ともかくレッツゴー

本日は先週書いた「大学における環境マネジメントに関する考察」で引っかかるところがあったので調べたことを書く。

論文で著者は「(ISO14001認証件数は)2003年末に11,789件であったものが。2015年8月末で19,985件となり約70%増加している(p.40 6.)」及び「大学の認証数は総認証件数の増加と逆の方向である(p.40 6.)」と述べている。そこで語っていることは事実と異なることを私は指摘した。
しかし認証件数の推移からなにか新しい事実が見つかるんじゃないかって気がしたんですよ、あのときはデータを取る時間もなかったが、その後気になってネットを探った。ちょっとデータを取ってグラフを書くといろいろと面白いことに気が付いた。その結果と若干の考察を書く。

まず大学のISO14001認証件数の過去から現在までの推移を知りたかった。大学のISO14001認証件数の推移がまとまって載っているところが見つからなかったので、単年度の数字だけでも載っている論文やウェブサイトコンテンツを探して、それらをつないでグラフ化した。ただし出典によって数字が異なるところが多く、中間値をとったり空白を補完したりした。とはいえ恣意は入れてないつもりだ。もし詳細データをお持ちの方いらっしゃいましたらお教えいただければ嬉しい。
ともかくまとめたものは下図のようになった。

ISO認証件数推移

図1 ISO14001総認証件数と大学の認証件数の推移

注1
母数が違うのでピークである2009年を100パーセントのパーセント表示とした。
注2
過去の大学の認証件数推移はJABが情報公開していないため、この論文の他に、「日本の大学における認証型環境マネジメントシステムの認証取得 および登録維持の現状と課題」(刈間理介)、「ISO14001を取得した大学における環境マネジメントシステムの現状と課題」(越水拓也)、その他JABの過去の報告書などに載っている各年度の数値を参照した。
しかし出典により認証件数が同じではなく差が大きい年では10件も異なるので、件数が異なるときは平均するなど多少調整した。

図1から大学の認証件数の動きと総認証件数の推移を比較すると基本的にピークの時期は同じで、初期の立ち上がりもピークを過ぎてからの減少も大学の方が激しいことが分かる。
ここで横方向を伸び縮みさせて両方のカーブが一致するかを見てみた。いろいろやってみたが、2005年を固定して総認証件数のグラフを左右方向を73%に縮尺すると図2のようにほぼ総認証件数と大学の認証件数のグラフが重なることがわかる。大学のグラフを1.37倍したと言ってもよい。


グラフを調整したもの

図2 ISO14001総認証件数と大学の認証件数が重なるように調整したもの

このグラフから総認証件数と大学の認証件数の推移はほぼ同じで、大学は時間的の影響が大きいことが分かる。
しかし総認証件数は多くの業種の認証件数の総和である。では個々の業種において認証件数の推移はどうなるだろうか。
日本は何事も隣百姓的行動をするので、各業種においては同時期に認証競争が始まるのは私の経験から言える。個々の業種の認証件数の推移は正規分布ではなく立ち上がりよりも立下りは緩やかでロングテールを引きずる形になることが想定される。理由としては定性的だが認証は同業者間の競争的圧力もあって認証は競争状態で進むが、認証を取りやめることの判断は非常にしにくいからである。ともあれ総認証件数の推移は図3に模式的に示すように、各業種ごとの認証件数の推移の総計であり、右半分は左半分よりブロードになる。

模式図

図3 個々の業種の認証件数と総認証件数の推移の模式図

こういう関係を前提とすると、大学の認証件数の推移が総認証件数の推移よりも激しいのは納得できる。ここから総認証件数と大学の認証件数の推移に違いがあっても理屈的に矛盾はないという頃が理解できるだろうと思う。決して大学の認証件数の推移は総認証件数の推移とは異なるとか、大学の認証件数は減っているが総認証件数は増加しているということはない。そのような結論は明白な誤りであるということだ。

ではISO認証件数の今後はどのように類推できるだろうか。
ここでISO14001とISO9001の認証件数の推移を比較してみよう。


ISO9001とISO14001比較

図3 個々の業種の認証件数と総認証件数の推移の模式図

図4はISO14001とISO9001のピーク高さを合わせて、ISO14001を2年ほど前にずらしたものである。ISO14001のほうがグラフがほぼ重なることからISO14001認証件数の推移はISO9001と同様に推移すると思われる。ISO9001はISO14001よりも認証が始まったのは3年ほど前であり、ISO9001のカーブはISO14001よりも未来方向に長く、これはISOにも適用できると仮定すると2009年からの減少傾向は今後も続くとみてよい。
注:但しISO9001の方は縦方向に縮めているから、減少割合は異なる。

今後の予測の予測であるが、認証件数が最終的にゼロになることはないとは思う。ISO第三者認証制度はグローバルなスタンダードであり、国際標準として制度は残ると思われる。もし日本の認証機関が損益的に成り立たず総撤退したとしても、外資系認証機関は継続して営業すると思われる。それは1992年頃と同じような状況になると想像する。当時はロイドとBVQI(当時)その他数社だけであった。
いずれにしても認証件数が最盛期の7割程度になればビジネスとしては終焉とみなされるだろう。それはいつかといえば、ISO9001と大学の認証件数の推移からだけでは根拠はいささかあやふやではあるが、2021年ということでどうだろう。
ISO14001はピークが2009年Q1の20799件、2016/9/7現在17,693件で15%減、現在年3%減少傾向だからあと5年後に30%減の14,500件となると予想する。
同様にISO9001はピークは2006Q4の43,564件で2016/9/7現在33,270件で24%減、現在年2.2%減だから2021年はピークの35%減くらいだろうか。
もっとも過去にもこのような予測は何度かしたが、JABはノンジャブ認証機関をJAB認定に取り込みをして私の予想は何度も外れた。今後もそのような処置は取るだろうから、見かけ上のJAB認定のISO14001認証件数は大きくは減らないかもしれない。

うそ800 本日の成果
本文だけで2,350文字で誤差は6%、まあまあだろう。
実を言って文字数は少ないですが、必要なデータをとるのにあちこち探すのに手間暇がかかりました。



名古屋鶏様からお便りを頂きました(2016.09.08)
2021年ということでどうだろう
もっと短縮して終焉するように、願をかけておきます。
いや、この場合は五寸釘かな?
名古屋鶏さん 毎度ありがとうございます。
正直分かりませんね。だいぶ前ですがもう終焉だろうと思っていたらノンジャブ大手を認定してしまい私の予言ははずれました。
今度はエコアクションとエコステージを認定するとか裏技がありそうです。


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