異世界審査員112.お庭番

18.08.30

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但し引用文献や書籍名はすべて実在のものです。民明書房からの引用はありません。

異世界審査員物語とは

お庭番とは、紀州徳川家で藩主の命を受けて諜報活動する下級武士のことである。紀州藩主 吉宗が将軍になったとき、紀州からお庭番を10数名連れてきた。最初は紀州と同じく諜報活動をする隠密だったが お庭番 、代を重ねるにつれだんだんと普通のサムライになってしまい、隠密活動や危ない仕事はしなくなったらしい。人でも組織でも、時とともに性格が変わるというのはよくあることだ。

とかく偉い人は崇め奉られるのはいいが、正しい情報を知らされず後で大変なことになることがままある。よって正式ルート以外の情報網を作ろうとすることもままあることだ。もちろん裏ルートが優先されると正式ルートが不平不満を持ったり機能不全になる恐れもあり、そこはうまくやれなくては為政者は務まらない。


翌日、島村は怪我人と共にコロールに戻った。長官が何を言ってくるのかいささか気になる。しかし飛行艇は島村の気持ちなど斟酌せず、なにごともなく波静かなコロールのラグーンに着水した。
島村は機長と副操縦士に、これからどうなろうと今回の飛行の責任は島村が取るから心配するなということと感謝を伝えて分かれる。
浜にある飛行艇の詰め所から病院に電話して救急車を出してもらう。一応 総合病院にはトラックを改造した救急車があるのだ。看護婦と衛生兵と運転手そして怪我人の妹の4人がかりでエッチラオッチラと担架を車に乗せた。怪我人は縦も横も大きく目方も100キロは超えていたので大仕事だ。

数百メートル離れた総合病院に着くと、すぐさま怪我人をレントゲンで見る。体内に異物はないようだ。ただ骨折状況がひどいので整復しただけではだめだ。骨が砕けてしまったところを機械的につなぐ必要がある。
頭の怪我は外傷だけで内出血はなく問題ない。

一段落すると、意を決して南洋庁長官の部屋に赴く。

島村医師
「長官、ただいま戻りました」
南洋庁長官
「ただいま戻りましただと? 昨日ワシは現地人の怪我など放っておけと言ったはずだが」
島村医師
「総理大臣からの電報をご覧になったかと思います。実は無線室でサイパンと怪我人の手当を打ち合わせていたら、ちょうどその電文が入電したところで見てしまい、これは大至急手を打たないと長官が困るだろうと考えまして飛行機を出してもらいました」
南洋庁長官
「フン、それはありがたいことだ。まあいい、怪我人はどんな塩梅だ?」
島村医師
「なにしろ現地は手術する場所もなく、開放骨折でしたので感染の恐れもあり、また怪我の内部の状況も分かりませんので、とりあえず止血と固定をして、こちらに運んだところです。これから手術する予定です」
南洋庁長官
「今後、怪我や急病が発生した場合はワシが出動の要否を判断する。いくら総理大臣閣下のご指示であろうと、南洋庁の公務が優先する」
島村医師
「承知しました」

島村は早々に辞去した。

島村医師
「衛生兵、この辺に自動車修理工場はあるか?」
看護兵
「雀荘より少し先にあります。ご案内しましょうか?」
島村医師
「頼むわ」

徒歩数分の自動車修理工場に行くとステンの板を探す。手ごろなのを見つけると寸法を示して切断と穴あけを依頼する。それを持ち帰る(注1)

看護兵
「院長、それをどうするのですか?」
島村医師
「大腿骨の中ほどが粉々になったので、そこをつなぐのさ。これを洗面器に入れて最初ガソリンで油を落とし、その次にアルコールで徹底的にきれいにしてくれ。体の中に入れるんだから」
看護兵
「へえ!すごいことをするんですね。自動車部品を体に入れたら速く走れますか?」
島村医師
「冗談が上手いな」

島村は病院の事務長と少女を集めて打ち合わせる。
怪我人の入院措置。付き添いの少女が住むところや食事の手配、その他こまごましたことを事務長にお願いする。
なぜか事務長は島村の依頼に非常に協力的で、1時間もしないうちにすべて処理してくれた。

島村はそれから少女を連れて怪我人の所に行く。怪我人の名前はケンジで妹はナミと名乗った。もちろん本来の名前は別にあるのだが、
ケンジナミ
ケンジ
21歳
ナミ
18歳
小学校に入ると扶桑人の先生が現地の名前を覚えるのが難しいので、扶桑国の人名を勝手につけて校内ではそれで呼ぶのが恒例らしい。その名前の方が扶桑人には覚えやすいので、学校を出ても仕事とか付き合いで使うようになり、いつしかそれを現地人同士でも呼び合うようになったと聞く。

そんなことを聞くと、ひどい!人権無視!と反応をするかもしれないが、昔はそういうことは普通にあり、おかしくもなかったようだ。母の体験談だが、昭和初期、店員や女中になると先代の名を継いだそうだ。女中は学校を出ると入って来て結婚すると辞めた。だから数年で女中が変わっても旦那や奥さんはいつまでも同じ名前で呼べるから。
いや正直言うと私にも覚えがある。1950年代半ば、醤油屋の店員がヨネちゃんといった。あるとき店員が代わったがやはりヨネちゃんだった。それで私は女店員のことをヨネちゃんと呼ぶのかと思っていた。小学校に入ってから何代も前の店員が米子で、それ以降 店員はすべてヨネちゃんと呼ばれていたと知った。
「赤毛のアン」にもメイドが代わっても初代のメイドの名で呼んでいるお話がありました。そういうのは日本だけではないようだ。

島村医師
「レントゲンで見たが、骨折がひどくてこのままでは元のようにつながらない。それでもう一度怪我をしたところを開いて骨と骨を金具で繋ぐ。金具はそのまま体内に残すが心配はいらない。
怪我した部分からばい菌が入らなければ骨がつながるのにひと月、元のように動かせるようリハビリテーションにひと月、合わせて二月と考えている。そうすれば元通り走ったり泳いだりできるようになる。
骨がつながるまでのひと月はここにいてほしい。そのとき向こうに帰りたいなら、ナミにリハビリの方法を教えるから、ナミがしてほしい。時々私が状況を見に行きたい。
なにか心配事はありますか?」

話がつくと島村は看護婦とナミを連れて街の方に歩く。ナミが持ってきた着替えをチラと見たが、正直言ってボロにしか見えない。あれはコロールの街では着せられない。それで見繕ってやろうと思ったのである。

看護婦
「どこに行くんです?」
島村医師
「ナミの着るものを何着か買いたい。それと患者の着るもの、タオル、歯ブラシ、洗面器なども必要だろう。看護婦さんが適当に見繕ってくれないか。俺は女性の着るものなんて知らないよ」
看護婦
「かしこまりました。この子は背が高いから何でも似合いますよ」
ナミ
「センセイ、それではお金が大変です」
島村医師
「俺は金持ちだから心配ない。嘘だけど、アハハハ」

看護婦の案内でお店を何軒か回り買い物を済ませ、レストランで昼飯を食べ病院に戻る。
三人を見ると衛生兵が駆け寄ってくる。

看護兵
「院長、例の金属板の洗浄終わりました」
島村医師
「そいじゃ俺が机の上を片づけたら手術しよう。1時間後に開始できるよう準備してくれ。看護婦さんも頼むよ。ナミは立ち会わない方がいいだろう」
ナミ
「いえ、お手伝いします」
島村医師
「泣いたり気絶したりするなよ」

手術は無事終った。あとは感染しないこと、それとケンジに体力があって骨が順調に再生することを願うだけだ。



帝太子の執務室に岩屋と中野がいる。

帝太子
「岩屋さん、中野から話は聞いているだろうけど、これから私のために働いてもらう」
岩屋
「承っております。定年がないそうでありがたいです。それになかなか面白そうで」
帝太子
「俺は摂政で皇帝の代理だ。皇帝の仕事は憲法で、議会での挨拶、外国の外交官のお相手、制定・改定された法律に署名することとある。
そんなわけで決裁印を押す書類は多いが、一応内容を理解して処理したい。だが法律でも書類でも実情が分からないことが多い。そんなことの調査とか、市井のできごとの情報を集めてもらいたい」
中野部長
「それとお忍びのお出かけの際の殿下のボディガードも」
岩屋
「何をするにも一人ではできませんし、先立つものも必要です。そこは大丈夫なのですね」
中野部長
「メンバーは岩屋さんを頭に10人程度と考えています。そんな大きな組織はいらないでしょう。そもそも本来の機関があるわけです。岩屋機関が大きくては主客転倒ですし秘密でなくなります。予算はそれに見合ってですね」
岩屋
「承知しました。メンバーは伝手を当たって揃えます。案がまとまりましたら伺い出ます。
いまどきですから情報処理、つまり政府の統計とか報道されたことの収集や分析などが重要となりましょう。そういう意味で昔ながらの隠密ばかりでないグループを編成したいと考えています」
帝太子
「工藤社長の一族は秘密のルートを作る能力があるだろう、あれも活用しろよ」
岩屋
「えっ、赤毛の女がその能力を封じたのではなかったのでしょうか?」
帝太子
「カンナは、別の世界 秋津洲国への道を作れなくしただけだ。工藤一族は今でもこちらの世界ならどこからどこにでも道を作る能力がある。例のブルネイ上陸作戦のとき、上陸用舟艇を使わず輸送船から秘密のドアを通って上陸した部隊もあると聞いている」
岩屋
「なるほど、それはとんでもない能力ですね。とすると私が考えていた憲兵とか特殊部隊だけでなく、工藤一族からも勧誘しませんと」
中野部長
「情報処理となると政策研究所あたりからも引き抜くのかな?」
岩屋
「副官兼情報処理担当として米山君を考えております」
中野部長
「なるほど、政策研究所も以前のように自ら実行するのではなく、これからは調査や分析を主たる業務とするつもりだ。彼もこのままでは上に行けないから、新しい分野で頑張るのもいいだろう。ただ荒っぽい仕事の経験はない。副官としてそこんところは大丈夫ですか?」
岩屋
「特殊部隊上がりの武闘派も入れるつもりですから何とでもなりましょう」
帝太子
「それじゃメンバーが決まったら報告してほしい。ところで早速の仕事だが」
中野部長
「例の件ですか?」
帝太子
「そうだ、昨日お前が言った島村って医師には会ったことがある。大地震のとき皇居外苑の救急病院だ。大勢の怪我人を片っ端から処置していくのにはたまげたよ。日本から来たそうだがすごい奴だ。
ええと、岩屋さん、概要はだ、委任統治領のコロール島でのことだが、南洋庁長官がやりたい放題しているという噂だ。職務規定違反だけでなく犯罪にあたるようなことも。
だいぶ悪評が立っているので早めに対処したい。それで岩屋さんに調査してほしい。証拠がそろったら岩屋さんが対応策を考えてほしい。作戦立案したら報告のこと。実施の可否はこちらで判断する。今3月20日か、来月一杯で片づけてほしい」
岩屋
「えっ、船で行けば片道10日、船便も毎日はありません。そんなに早くは」
帝太子
「飛行機だってあるだろう。それこそ例のどこでもドアを使え」
岩屋
「あっ、かしこまりました」



岩屋はすぐに新世界技術事務所を訪ねて、工藤社長に話をする。

岩屋
「ざっくばらんな話、今度俺は秘密機関の機関長になった」
工藤社長
「ほう、憲兵を卒業ですか?」
岩屋
「おいおい、憲兵だったのは10年も前だ。あれから日本に行って工場長もしたし、こちらに戻ってからは政府の情報処理システム構築もやったよ」
工藤社長
「それでメンバーを集めるわけですね、私に工作員を用意しろと」
岩屋
「あちこちから引き抜くつもりだ。政策研究所の米山も」
工藤社長
「ほう、米山さんですか。石原さんもですがドンドン政策研究所を卒業していくのですね」
岩屋
「それで工藤さんには例の別の場所とつなぐドアを作れる人を一人お願いしたい。それから特別な能力がある人がいれば推薦してほしい」
工藤社長
「今では別の世界には行けなくなりましたが・・・ああ、この世界の別の場所ですか」
岩屋
「あの能力があればスパイでも泥棒でもやりたい放題だな、しないけど」



ここは大震災の崩壊の後、再建されつつある丸の内の、できたばかりのビルの一室である。
岩屋と米山とゆきがいる。

岩屋
「南洋のパラオという群島の中にコロール島という島がある。そこに行く道を作ってほしい」
ゆき
「あのう、私は行ったことのない所にドアを作るとどこに出るか分かりません」
岩屋
「一度行かないとダメなのか?」
ゆき
「行かなくても写真があれば良いのですが」
岩屋
「米山君、コロールの写真を探せるか?」
米山教授
「探せるかではなく、コロールの写真を探せといってほしいですね。できないことはありません」

米山はパソコンを操作してコロールの写真を探し、それをプロジェクターで壁に大きく映し出す。それを数秒間隔でどんどんと切り替えていく。もちろん白黒写真だが、熱帯の風景、商店や民家が立ち並ぶ写真が次々と映し出される。

ゆき
「米山さん、写真は良いのですが、そのどこにドアを設けるかというのを指示してください。出入りしても安全な、つまり誰にも見られないところでないと・・」
米山教授
「うーん、そういうことになると調べようがない。コロールには信頼できる人がいますか?」
岩屋
「例の島村医師とお宅の研究所から調査に言っている熊田さんしかいないね」
米山教授
「それじゃ島村医師に協力を要請しましょう」
岩屋
「ちょっと待て、こうしよう、ゆきが飛行機でコロールに飛び島村と相談して出入り口を作る。そしたら我々がそれを通って乗り込むと、
ゆき、コロールまでの飛行機を大至急予約してくれ。明日にでも飛んで欲しい」
ゆき
「飛行機は週1便しかありません。早急に予約します。島村先生には話を付けておいてください」
米山教授
「岩屋さん、これだけで人手足りますか?」
岩屋
「この程度の仕事に3人もかけることさえ多すぎだ」


ヤシの木 横浜・南洋間の飛行機に乗る人など少ないようで、ゆきはチケットが取れた。4日後にはコロールに着いた。
飛行艇から小舟で砂浜に上陸すると、まだ少女と言っていい現地人の女性が待っていた。身に着けている白いシャツブラウス、白いキュロット、サンダルが、すべてがまっさらで少しおかしい。

ナミ
「島村先生に頼まれて迎えに来ました。島村先生は長官にゆきさんと関係あると知られたくないので、お会いしないとのことです。ゆきさんのお手伝いは私がします。私の泊まっている宿に部屋を取りましたのでご案内します。歩いて行ける距離です」

ゆきは思い出した。島村医師が救った怪我人に妹が付いてきているという話だ。
ゆきはミナに付いて木造3階建ての一応西洋風のホテルに泊まる。扶桑国とのドアを付けるならここかな? でも女性の部屋から男性が出入りするのはまずいだろう。どうしたものか?
ゆきはミナに相談して、ミナの父の知り合いの現地人の家を借りることにした。小さいけれどちゃんと壁もドアもある。そこにドアを作り岩屋たちに行き来してもらおう。

翌日は街を歩いて情報収集に励む。
ナミは兄の看病で病院だから、ゆきは一人で街を歩く。でも一人で歩くと、出稼ぎ労働者たちからひやかしというかちょっかいを受けたので、現地人の家主に頼んで一緒に歩いてもらう。ついでにいろいろと情報を聞き出す。
扶桑人と現地人の間に、特段険悪な状況にはない。ある意味ここは開拓地だから多少の不法行為とか暴力沙汰はあるが、組織暴力団もないし殺人事件も起きていない。
しかしむしろ扶桑人の一部、つまり上級官僚の横暴が現地人から見ても目に余るという。ゆき自身、昼飯時に酒を飲んで大騒ぎ、午後は役所に戻らず麻雀やビリヤードをしているのを自分の眼で見た。驚くことに、その先頭を切って騒いでいるのは南洋庁長官である。そのために彼らはもとより下級官吏、警官そして扶桑国の一般人までも、現地人から軽蔑のまなざしで見られている。
それから委任統治領ということで現地人と扶桑国人の通婚はできないという(注2)人間だから扶桑人と現地人同士で結婚したいという人たちもいるという。なかなか難しいとゆきは思う。


街を一回りしても1時間もかからない。ゆきは借家に戻り、すぐに東京丸の内の岩屋機関の事務所に現れた。

岩屋
「わっ! びっくりしたぞ」
ゆき
「岩屋将軍たるもの、女一人に驚いては名が廃りますよ」
岩屋
「俺だって幽霊は怖いし人魂も怖いよ」
米山教授
「ゆきさん、お早いお帰りで。状況を教えてください」
ゆき
「まず、私は今コロールのホテルに泊っています。ホテルと言っても実物は木賃宿ですね。こちらとの出入り口はホテルの部屋でなく、街から少し離れた・・といっても歩いて10分くらいですが・・小屋と言っていいような家を借りました。そこにドアを設けました。
みなさんはそこを出入りと、宿泊場所にしてください。もっとも夜は向こうに泊まらずに、こちらに帰ってきた方がいいかもしれません。なにしろ熱帯ですから。時差はありませんから通勤もできます」
岩屋
「まあ、それは行ってみてから考えよう」
ゆき
「南洋庁長官のご乱行は職員だけでなく、街の人々、現地人も扶桑人も皆知っていて、とても評判が悪いです。長官だけでなく南洋庁の幹部、課長クラスは真面目に働かず、勤務時間にマージャンや玉突きとかやりたい放題です。横領もしているという噂です。下級職員や警官は白けてはいますが、自分の仕事だけしっかりやろうという状況です」
岩屋
「横領というと?」
ゆき
「実は聞き取り調査をしただけで細かいことは分かりません。町中の人がそう言っていますが、真偽を確認するには職員に証拠を出させないとならないでしょうね。それはしていません。
職場放棄は毎日町中の人が見ています。堂々としていますから、あれが正規な勤務状態なのかと勘違いしてしまいます」
岩屋
「不敬罪とは?」
ゆき
「長官が島々を視察するときに公式な通知に行幸と記述しているとか」
米山教授
「救急活動にストップをかけたと言うが」
ゆき
「南洋庁は飛行艇を保有しているのですが、長官以外は公務にも使えない状態です。もっぱら長官の本土との行き来と群島巡視だけに使われているそうです」
岩屋
「問題がいろいろあるようだが、今聞いたことだけでは罷免には値しないね」
ゆき
「岩屋さん、私の役目は向こうに活動拠点を確保し通り道を作ることです。調査は皆さんの仕事です」
岩屋
「分かった。米山君と私とで、調査をしよう。いずれにしてもこのまま放置しておいては帝国の名を汚すだけだ」

うそ800 本日の言い訳
まだ南洋か!と言わないで。南洋が第三者認証に関わる、布石というか段取りです。

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注1
ステンレスは1912年頃に発明された。1920年代には日本でも工業的に使われていた。私のオヤジは1930年代に横須賀の海軍工廠でステンの部品加工をしていたと言い、なんだか分からないがステンの部品を記念に持っていた。

注2
南洋諸島は委任統治領なので日本人と現地人は結婚できないことと、現地人が酒を飲むのは禁止だったという。なぜ委任統治領だとそれらがダメなのかもわからない。
しかし、いくつもの本で、現地の娘と恋仲になった官吏が結婚するために退職して現地で民間の仕事に就いたとか、現地人と結婚した女性が日本が戦争に負けたとき子供を現地において妻だけ日本に送還されたという記述を見た。だから現実には通婚は多々あったわけで、どのような規制内容だったのか分からない。
また現地人はお酒を飲んではいけないというのも理由はともかく、日本統治の初期だけのようで、1930年頃は宴会で飲んでいたという記述もある。
この物語は史実に従わず、軍人・官僚以外は通婚可能で、現地人も飲酒合法という設定にする。


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