2019.09.16
お断り |
このコーナーは「推薦する本」というタイトルであるが、推薦する本にこだわらず、推薦しない本についても駄文を書いている。そして書いているのは本のあらすじとか読書感想文ではなく、私がその本を読んだことによって、何を考えたかとか何をしたとかいうことである。読んだ本はそのきっかけにすぎない。だからとりあげた本の内容について知りたいという方には不向きだ。
よってここで取り上げた本そのものについてのコメントはご遠慮する。
ぜひ私が感じたこと、私が考えたことについてコメントいただきたい。
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書名 | 著者 | ★出版社★ | ISBN | 初版 | 価格 |
父の謝罪碑を ★★★撤去します | 大高未貴 | 産経新聞出版 | 9784819113120 | 2017/06/07 | 1300円 |
この本は吉田清治の息子にインタビューして著者がまとめたものである。2年前に発行されたもので、従軍慰安婦を捏造した世紀の詐欺師である吉田清治の息子が詐欺師の父親が韓国に立てた謝罪碑を撤去しようとするお話(実話)という触れ込みだったので図書館から借りてきて読んだ。
実を言って昨今の慰安婦合意を韓国が一方的に破る話の解説で、この本に言及していたものがあったのだ。不勉強な私はこの本の存在を知らなかった。
おっと、従軍慰安婦を知らない人はいないだろう。でも吉田清治を知らない人はいるかもしれない。
この男は稀代の詐欺師、存在しなかった従軍慰安婦を作り上げてしまった。吉田清治がどんな本を書いたのかは
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一読して非常にとりとめがなく、タイトルも名は体を表さずで、これは失敗作だと思った。
それはまず吉田清治の謝罪碑を撤去については全体の2割もなく、多くは共産党や社民党がいかに北朝鮮の手先として国内で諜報や扇動を行っていたとか、活動資金がどうとか、朝日新聞がどうしたということで埋まっている。
この本は「新潮45」や「正論」などに掲載された、いくつもの記事を集めたものだと末尾にある。だから謝罪碑を撤去というのはその一部でしかないのだ。そして一貫性のない書物となったのだろう。
体を表すようネーミングするならば「従軍慰安婦の裏話」とでもすべきだろうと思う。
ともかくとりとめがないし謝罪碑撤去は大して重要でもなく、読まなければならないような新しい情報もない。
とはいえ、この本の存在からして読まずには従軍慰安婦の議論に入れないと思うところが悩むところ……まあ書籍というより冊子に近いから2時間も消費すれば事足りるけどね、
とりとめがないとは言ったものの、この本を読んで分からないことが多々ある。
- かって吉田清治は養子をとったけど実子はいないと複数の書籍にあった。この著者がインタビューした長男は本物なのだろうか?
そしていくら仕事が忙しかったとはいえ、父親がとんでもないことをしていたという時期は、長男が30歳くらいの時であり、しかも同居している。
父親がしていることを知らなかったとは100%信じられない。息子が父親のしていることを知らなかったとは私なら言えない。
ちなみに吉田清治は私のオヤジより数歳若く、長男も私より数歳若い。まさに親も子も同時代である。
- 韓国に吉田清治が建てた謝罪碑を撤去しようと、長男が考えて人を頼んで実施する。この発想が全く理解できない。反日国で従軍慰安婦が国家の宗教となっている国で、相手の了解を得ずに碑を撤去とか破壊とかしても、すぐに復帰されるのは見えているだろう!
現実に2017年4月5日に元の石碑の文字面に、新たに別の文言を掘った薄い石板を張り付けた。しかし即座にその薄板は剥がされて実行者は逮捕され有罪となっている。
参考:【主張】「謝罪碑」判決 虚偽がまかり通っている
謝罪碑の文言を張り替えようと長男が考えたこと、実行したことはいかほど意味があったのか、やる前から分かっているじゃない? 私も努力しましたという証拠づくりとしか思えない。
韓国人にとって、謝罪碑があろうがなかろうが、従軍慰安婦教には微々たる影響もない。だって過去に日本側が示した多くの資料を見ても一顧だにしないのだから、単なる石碑など募金ですぐに修復してしまうだろう。そもそも韓国では自分たちがフィクションで作った映画を、強制連行とか従軍慰安婦の証拠として取り上げるような国だ。
長男が謝罪碑を壊してもすぐに修復したし、それどころか長男の名前を刻んだ謝罪碑を建てるかもしれない。その程度の国なのだ。
謝罪碑の碑文を改めようと手間暇をかけるなら、その手間暇を国連や各国に、吉田清治が行った従軍慰安婦の捏造の現実を印刷物あるいは書籍化して配布したほうが、合法であり有効なのは自明だ。
長男が父親の国家に対する、いや日本人に対する重大な名誉棄損行為の責任を負って何かしたいという気持ちはわかるけど、発想したのがまったくの方向違いとしか思えない。それどころか日本を貶めるためにしたとさえ思える。
- 朝日新聞の責任が大きいとしているが、朝日が増幅器だとしても、捏造の始まりは吉田清治であったことを忘れちゃいけない。長男はもっとなぜオヤジがそういうことを考えたのか、金のためなのか、脅迫されたのか、あるいはをはっきりさせなくちゃならない。
おっとその前に、オヤジの犯行そのものを世に語るべきではないのか。
この本は著者の作品だが、長男自身も匿名であっても事実を語る責任はあるだろう。オヤジが悪事を働いたのは長男が30過ぎの時であり、同居していたのだから。

確かに私が自分のオヤジが犯罪者だったら、名を変えて戸籍を変えて逃げたいと思う。しかし謝罪碑の撤去とか碑文を変えると考えるなら、まずは吉田清治が捏造犯だったということを日本国内だけでも大きな声で言わねばならない。
朝日新聞が過去の従軍慰安婦に関する記事の取り消しを発表し、強制連行はなかったとしたが、それ以降も、広義の強制連行はあったのだと語っている現実を見れば、長男は従軍慰安婦はオヤジのフィクションです、事実ではありませんと大声を上げてほしい。

我々は毎週、朝日新聞社前で従軍慰安婦の報道が間違いだったと外国にも広報しろとデモしているけれど、日本国内には記事の取り消しを広報しただけで、英語版では広報していないし、韓国や北朝鮮に従軍慰安婦の強制連行は事実ではありませんでしたという報道をしたとも聞いていない。
そういう現実を踏まえると長男は謝罪碑の撤去などでなく、一刻も早く朝日新聞や韓国大使館などに、いやいや共産党や社民党に「それは事実ではありません」と内容証明を送ってほしい。もちろんクマラスワミ報告書のメンバーにも送ってほしい。
なにせ朝日新聞が過去の従軍慰安婦の記事の取り消しを報じた後にも、従軍慰安婦は強制連行されたと記述した本が出版されているのだ。
韓国にある謝罪碑の撤去よりも、合法であり身の危険もなく、金もかからないし、一緒に行動してほしいと声を出せば数百人の同行者が現れるだろう。
- 長男の話では吉田清治は晩年、病床にあっても従軍慰安婦はいた、「私の戦争犯罪-朝鮮人強制連行-」は事実だと知人などに語っていたとある。
別の書籍では、吉田清治は晩年、「私の戦争犯罪-朝鮮人強制連行-」は事実ではなく小説だと語っていたとあったが、この矛盾はどうなのだろうか? 事実関係を知りたい。
これは広く知られていることだから長男に語ってほしいし、著者はそれについて問わなかったのだろうか? 大きな手落ちだ。
ともかく読んでみても新しい情報もなく何も見えてこないので、フラストレーションがたまる。
ただ吉田清治は詐欺師であったのは間違いないが、文才があったのも間違いない。名文ではないが、読む人にホントらしく思わせるという意味では文才がある。
それに比べてこの著者は文才がない。とりとめがなく人を感動させない。どうしようもないね、
えっ? じゃあ、なぜ推薦する本に含めたのかって?
いや、吉田清治に関しては一応読まないとならない本かなと思いましてね、

本日の付録
朝日新聞と韓国は相性がいいというのは定評。その証拠がネットにありましたので借用しました。
朝日新聞社旗に韓国が文句を言わない理由?
つまり、朝日新聞と韓国は一体なんだろうね

本日の行動
さあ、皆さんご一緒に!
外資社員様からお便りを頂きました(2019.09.19)
おばQさま
気になる本の感想を有難うございます。
あの吉田清治の子が、父の事を書いたという事で興味をもっていたのですが、先に読んで頂いたので、不完全燃焼しないで済みました(笑)
「でっち上げ史観」にも始まりがあって、まさに吉田清治は、その嚆矢ですね。
こんな嘘つきでも、人権も弾圧も受けませんので、日本は、本当に有り難い国だと思います。
昨今の日韓関係の悪化でも、始まりだと思う事があって、これもご報告致します。 ご意見頂ければ嬉しいです。
文大統領が、韓国の建国を1945年から1919年に遡らせたのをご存知ですか?
私はニュースを見ていたのですが、うかつにも「31独立運動」を在任中の2019年に100周年で祝いたかったのだろうという甘い認識でおりました。
思うに、これが日韓関係悪化の始まりではと思っています。
日本人の認識も、多分知らない人が多いけれど世界の認識も、1945年に日本が連合軍に降伏して、半島の植民地支配が終了した1945年に、連合軍は半島を分割統治。南は米国の覚え目出度い李承晩が大統領になって建国だと思います。
1919年は、31独立運動を受けて、大韓民国臨時政府という集団が、国民党からお金を貰って、作られた年です。 国家と認められるには、諸外国に承認されるのが必須条件と思いますが、この団体はパトロンの中華民国(国民党)にも、国家として承認されておりませんでした。
文大統領は、韓国建国を1919年に遡らせるという事で、色々な事が事実との矛盾を生みました。
韓国国内:併合以来 半島に平和に暮らしていた人々は存在しない
統治に協力した国賊は、訴求法を作り、子孫から資産を奪う。
日本との関係;1919年から戦い続けていたそうです。
どうも、最近 韓国の若い人が「植民地支配と戦争」と言うと思ったら、日本と韓国は戦争していたのですね。 そんな認識を持つ人々と、過去の清算などは出来ませんし、そういう認識だから、過去の約束は破って当然だと言えるのだと判ります。
中国:韓国政府は、中国に対しても抗日の歴史を共有しようと言って拒絶されました。 そりゃそうだ。 幻の韓国抗日軍と一緒にされたら、八路軍の兵士が気の毒。
北朝鮮:1919年に韓国が建国されていたら、「偉大なる金日成」も、韓国人そりゃぁ、ミサイルぶっぱなして、文大統領を馬鹿だと言う訳です。
という事で、1919年建国説が、問題の根源という意見です、如何でしょうか?
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外資社員様 毎度ありがとうございます。
ちょっと田舎に墓参りに行っておりまして返事が遅くなりました。
韓国というか文大統領の考え・行動は論理とは関係ない基準で動いているようで、はっきりいって分析とか論評する価値がないように思います。
韓国建国が1919年でも、5000年前でもどうでもいいという感じです。
目の前にある事実を認識しないというか、見たくない、自分が無想というか希求することを現実と認識しているとしか言いようがありません。
日本側としてはいつまでも、真実はこうだ、それを認識しないと世界から爪弾きされてしまうよと、韓国だけでなく諸外国そして国内に広報し続けるしかないと思います。
以前は日本の高校生などが先生の講義で洗脳され、韓国に行って土下座をするのが報道されていましたが、もうマスコミもそこまでは嘘をつけなくなったようです。それでも韓国を助けろというデモに3000人が参加したとかいう報道がありました。デモを見た人が参加者は500人もいなかったとネットに書いていましたけど、
今最大の敵は、韓国政府や韓国人ではなく、共産党や社民党それに朝日を始めとする東京新聞など韓国支持勢力でしょう。さすがに立憲民主党は表立っては韓国支持を打ち出せないようです。でも油断は禁物です。
朝日が広義の従軍慰安婦の強制連行もなかったというのは今世紀は無理なのでしょうか(嘆き
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