エコプロ展2019

19.12.19
今年の「エコプロ展2019」は11月26日から28日の期間で開催された。
去年は見物に出かけ、古巣の仲間の顔を見たり、他社はどんなものを出しているのかと眺めてきた。寂しいというか当たり前であるが
🐸
私の元同僚も退職したり転勤したりでどんどん減ってきたし、展示品は変わり映えない。それにましてイメージが、エコプロ展というより学校祭とかフリマーケットという感じになっていた。
そんなわけで今年はわざわざ行くこともあるまいとパスした。だって電車賃だけで往復1660円もかかるのだよ。それだけの金を使うなら、年金生活者は映画を観た方が財布の健康に良さそうだ。いやお金を使わずプールで泳いでいた方が財布だけでなく体の健康にも良い。

今になってエコプロ展が終わったことに気が付き、ウェブサイトで状況を見た。私はエコプロ展に行かなくても盛衰が気になっているのである。
ウェブサイトをみると、今年の入場者数は147,653人(同時開催のインフラテックや気候変動展などと合わせると155,818人)であった。
昨年の入場者は同時開催のインフラテックと合わせて162,217人であった。昨年はエコプロ展単独の数字は公表されていない。よって2018年と2019年の比較はできない。

下記は最近のエコプロ展入場者数と第1回からのグラフである。
2018年は併設展との合計入場者数、2019年は双方を記載している。

2016年2017年2018年2019年
エコプロ展 入場者数167,093人160,091人147,653人
同時開催の別の展示会も含む162,217人155,818人

エコプロ展入場者数

このグラフを見ると昨年が一昨年よりも持ち直したと見えたのは事実ではないようだ。
2016年から2017年の減少は7000人、2017年から2019年の減少は12400人で年あたり6200人で大差ない。更に言えば2015年から2016年では2000人の減少であった。それを考えると2018年だけ増加したとは考えられず、増加したとするなら2018年から2019年の減少が極めて大きい(12400+α)ことになる。グラフを見て分かるが、それほどの変動はエコプロ展開催直後の2カ年しかない。
つまり2018年は2017年より7000減少と推定するのが適切と思われる。

となると2015年の増加はなんだったのかとなるが、想像だが大学や都道府県などの展示が急増したこと、及び単なる展示ではなくNPOや個人による展示即売を行ったこと(早い話がフリマーケット)ではないだろうか。エコプロ展活性化のためにいろいろ手を打っているのだろうが、エコプロ展は穏やかに終焉に向かっているのは間違いない。

ところで活性化させるといっても、目標というかエコプロ展の性格をどういうふうにしたいのかということがまずあるだろう。
単に人を大勢集めたいなら、ジャニーズを呼ぶとかコミケと共同開催でもすればいい。
エコ製品の技術を競うのだというのは……もう展示会をする時代じゃない。それが目的ならもう既に目的は果たしたといっていいのではないか。
一般人や中高生の関心・意識を高めることというなら、先端技術を彼らのレベルに合わせて説明をすることだろう。煌びやかなブースやステージに金をかけず、技術とか理論とかを平易に説明することで、科学への好奇心とか研究をしようという意識づけになると思う。そしてゆくゆくその会社に入って研究しようとかそういう製品を作りたいという人が現れたら万々歳だ。
ノーベル賞 いや、中学生や高校生でも、環境の学術論文を書き世界に羽ばたく人が出るかもしれない。怪しげなグレタ・トゥンベリではなく、日本発の真の環境の提言者や改革者が登場するだろう。
エコプロ展をみてノーベル賞を目指しましたという人を産み育てることを考えようじゃないか。
きれいなステージを作り、可愛いねーちゃんを揃えて、プレゼンに大金かけてやる時代は終わったと思う。
化石賞なんてふざけたことを言わせないように、世界に真の環境保護を提示できる国にしたいと思う。


うそ800 本日学んだこと

まとめのタイトルを、エコプロ展に行って後悔しなくて良かったということを一語で表現しようと思いました。しかし後悔の対義語が思いつきません。
ネットをググると、人間は常に反省する、だから反省とか後悔の否定語・対義語はないのだというのが見つかりました。
となると「……後悔しなくて良かった」というにはどう表現したらよいのでしょう?
そういう場合は、「……して良かった」とか「……した甲斐があった」とするそうです。文節でなく熟語で言う場合は、財熟、歩熟、歓償などという語が当てはまるらしい。
一つ賢くなりました。

その2ですが、
エコプロ展入場者数の不合理な増加を併設展の影響だろうと昨年書いた
それが事実であったことが判明し、私が嘘つきにならなかったことを喜びたい。この場合は「甲斐があった」ではなく「先見の明」というのだろう。




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