「拉致被害者と日本人妻を返せ
     北朝鮮問題と日本共産党の罪」
稲山 三夫著 goodbetter
まず断っておきますが、これはかなり一方的な本です。
共産党は当然これに反論しているし、反論する権利を有します。
しかしながら、この本は過去の「赤旗」や多くの共産党幹部の活字となった談話、声明、講演などをたんねんに書き出しております。
ですから反論するなら、一般論としてではなく、これら取り上げられた個々のエビデンスに対してその真偽をたださなくては反証にならないのはいうまでもありません。
その意味ではまだ有効なカウンターを出してはいないようです。

日本は言論の自由ですから、確固たる証拠があれば堂々と本にして公開討論をすべきであると思います。
まったく類似のものに、「読売VS朝日 社説対決」があります。朝日新聞はちょっとだけ抗議のポーズをしましたが、まだ朝日新聞の正々堂々の反論を見てはおりません。
朝日新聞は独自に「朝日VS読売 社説対決」というのを編集して国民に信を問うべきです。
タイトルの社名が逆になっていることに注意 

そういった反論本をだせば、自分の名誉を回復し、相手にダメージを与え、かつ自社の売り上げを伸ばすという効果があるでしょう。言い換えればそれができないなら自分の非を認めたと判定されても文句言えないでしょう。
単に抗議をするだけでなく、おおいに反論本を発行してください。私買いますよ。
それともまだ反論する証拠集めの最中でしょうか?
そういえば、昔『買ってはいけない』なんて本がありまして、これを批判した『買ってはいけないは買ってはいけない』という本が出されました。
これにも抗議なんてしないで、ぜひ『買ってはいけないは買ってはいけないを買ってはいけない』という本でカウンターをお願いしたいところです。
もっともタイトルが長くなりますと、名前を呼ぶにしても、ワープロするにしても、注文するにしても不便ですからタイトルを工夫してもらいたいところです。 
おお!わき道だけで終わってしまうところでした。
北朝鮮の帰国事業は私の小学校時代の話です。私も当時子供でしたからどのようないきさつがあったのか知りません。
しかし多くの朝鮮人(実はほとんどは韓国人だそうですが)と日本人配偶者が地上の楽園を目指して行ったのです。
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実質的にはグラフから分かるように2年で帰国事業はほぼ終了しました。
なぜか?
北朝鮮があまりにも貧しいということが分かってしまったからだそうです。
私思うんですが、人生においてはいかなることも可逆的であるべきだし、やり直しができる社会であるべきです。
北朝鮮に行って『しまった!』と気づいたら日本に戻ってくることができなくちゃいけません。
アントニオ猪木さんは家族と一緒にブラジルに移住しました。そして力道山に見出され日本に戻りプロレスラー、異種格闘技家として最後には政治家にもなりました。
あるいは、今現在リストラ・リストラと言われています。これは終身雇用社会だったからダメージが大きいのです。何度でも職を変えられる、一回失敗してもやり直しできる社会であればリストラなんて怖くないではなく、当然と受け止める社会になるはずです。
このように人生何度でもやり直しができなくちゃいけません。
北朝鮮に行った方がなぜ戻れなかったのでしょうか?
それを良く考えなくちゃいけません。
そしてそのような国と自分たちの利害だけで連携したり離れたりした『社会党/社民党』『共産党』の理念を問わねばなりません。
この本には恐るべきことがたくさん書いてあります。
  • 1960年から1970年にかけて日本人妻に4回の粛清が行われた。
    粛清って『皆殺し』ですよ!
  • 地上の楽園と信じ込まされて北朝鮮に渡った人たちが、彼らを送り込んだ人たちが訪朝したとき詰問したら、その後行方が分からない・・・・
    怪談じゃないですか!
  • 帰国事業の頃、北朝鮮を訪問した小島晴則氏の話として
    訪朝講演会で北朝鮮を見てきた人もその話を聞く人も「北朝鮮は地上の楽園だ」という前提で質問し答えるという茶番
    そうでなければあとで自分の身に何が起こるか分からない!
こういう本は電車でこれ見よがしに読んだほうが自分の勉強になるだけでなく、周りの人に良い影響を与えるのではと愚考します。
みなさんも小林よしのりや西尾幹二なんかはブックカバーをつけずに電車でまわりの人に見えるようにして読むようにしましょう。

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pindotさんよりお便りを頂きました。(2004.06.29)
北朝鮮と共産党の関係は誤り
共産党が帰国事業に関与したという内容の本「拉致被害者と日本人妻を返せ」がこちらで紹介されていました。
この本に書かれていることは誤りでしょうね。
帰国事業を積極的に推進したのはむしろ反共的な立場の人だった。
日本共産党は北朝鮮の欺瞞を突いたため、逆に煙たがられるくらいだったというのが真相のようですから。 昨今の政治状況から言えば、共産党だけがアメリカの強権押し付けに真っ向から反対しています。
自分は日本という国を愛していますから、日本共産党の意見にこそ耳を傾けねばならないと思う次第です。 なぜ反共勢力が日本をアメリカに売り渡すような言論を繰り広げるのか?自分にはつかみかねますが、時代の行く手に暗雲を感じ取る人は少なくないと考えます。
共産主義を理想に掲げる時代ではもはやない。それだけにイデオロギーの壁を壊し、大国の横暴を断固拒否することが国民全員に求められます。

ご指摘ありがとうございます。
事の真偽は私にはわかりません。
しかし私は共産党は拉致解決に対して力を注いだ事実を知りません。
上記しておりますが、反論するなら、一般論としてではなく、取り上げられた個々のエビデンスに対してその真偽をたださなくては反証にならないのはいうまでもありません。
その意味ではpindotさん、証拠を提示してください。

それと共産主義の理想と大国の横暴と拉致問題が関係するのでしょうか?





leftyさんよりお便りを頂きました。(06.11.14)
「拉致被害者と日本人妻を返せ」について
私も、この本を最近読みました。
共産党からの反論ってわけではなくて申し訳ないのですが、「ここおかしいだろ」ってところが何個かあったので、自分のブログで記述したのですが、読んでいただけたら幸いです。
http://d.hatena.ne.jp/meiwakoko/20061105
http://d.hatena.ne.jp/meiwakoko/20061107 それから、共産党は確かに、反論の本は出していないですが、「赤旗」で何度も反論していると思います。下はその一例
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik/2002-11-23/14_0401.html
です。

leftyさん お便りありがとうございます。
あなた様の「左翼というのはプライドたりえるのだろうか」というキャッチを読んで「左翼というのはブランドたりえるのだろうか?」と思ってしまいました。
60年代ならともかく、今の時代共産主義がプライドにもブランドにもなるとは思えません。
leftyさんがいろいろと検証されているのを拝見しました。
正直言って真相、すなわち稲山氏と筆坂氏がウソをついているかいないかなんて私にはわかりません。
しかし、現時点、6カ国協議とか経済制裁についてのさまざまな共産党の声明を聞くとなんかちぐはぐな感じを払拭できませんね。
本音を言えば、共産党が本音で拉致を含めた北朝鮮問題を解決しようとしていないと私は考えているということです。
公明党、創価学会もそうなのですが、共産党の話していることは、天下国家を論じて正論のように聞こえますが、実際には行動力もなく、影響力もないということです。
責任を負わない万年野党なら何でもいえます。
経済制裁反対という声は政党も、ネットの世界でもたくさんありました。しかし、北朝鮮を動かしたのは太陽ではなく北風だったようです。
その意味で共産党は過去数年の間、真に北朝鮮問題解決の提案はしていません。それと多くの国民の支持を受けている大政党ではないのですから、あまりしゃしゃりでてきて混乱を招かない方が良いと私は考えています。


木下さんよりお便りを頂きました。(06.12.21)
共産党と拉致問題について
佐為様、何もしていなかったわけはなさそうですよ。

ウィキペディアの文章を一部切り取ったものです。
その後、1988年に日本共産党の橋本敦参議院議員が福井、新潟、鹿児島のアベック拉致容疑事案と辛光洙事件に関する質問をし、これに対して当時の梶山静六国家公安委員長が北朝鮮による拉致の疑いが濃厚という答弁をし、警察庁が初めて北朝鮮による拉致の疑いがあると初めて答弁した(このことは2002年の参議院内閣委員会において谷垣禎一国家公安委員長(当時)も公明党の参議院議員の質問に対してこのときが政府が拉致の疑いがあると答弁したのが最初である、と答弁している)。その後も橋本議員はたびたび拉致について取り上げたが、またしてもこの問題は国会では闇に葬られたままとなっていた。
木下様 毎度ありがとうございます。
現時点(12/22)共産党は北朝鮮の核実験(10/9)について明確なコメントを出していません。
経済制裁についてもしかり
よって過去になにかをしたにしても、現時点北朝鮮に断固たる態度を示さない信頼に足らない団体であると断定します。
政党ですらないと確信しております。


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