いきいきISO14001 2005.02.05 
oldwoman.gif
私の勤めているところで
ISO14001を始めたのよ
私の家内はパート勤めをしている。もちろん大して稼いでいるわけではなく、年間のパート収入はサラリ−マンが扶養控除を受けられる金額よりはるか少なく、はっきり言えば趣味みたいなものだ。
1年ほど前のことだ、家内の勤め先でISO14001認証を目指して活動しているという。
ホウ、それではいったいどんな活動をしているのだろう?
私の仕事柄、大いに興味を持った。
毎晩、飯を食ってから家内から勤め先の日常の活動を聞くのが日課となった。

家内からいつも「私は未亡人と同じだ。夫は私と話をするよりインターネットのほうが大好きで、家に帰っても話もしない」といわれているジジイにとっては大変化である。 

あれから1年経ちました。そろそろ1年目の維持審査の時期なのですが、家内の勤め先は大丈夫でしょうか?
最近の家内の話題は、新しく入ったパートの方の家族のことでありまして、環境もISOも口の端にも上りません。
 ほんとうに大丈夫でしょうか? 

エー、私の文章がうそだとか、捏造ではないかとお疑いの方がいらっしゃいますでしょうか?
残念ながら、うそや捏造は一切ありません。
捏造をしていたのでは捏造報道機関を糾弾することができませんものね 
若干脚色はありますが・・・


同じようなことがこの日本の津々浦々で起きているのでしょうねえ〜
日本ではISO14001が振り込め詐欺や花粉症より流行っているようです。
ISOビジネスに関わっている方々、商売繁盛、けっこうなことです。
しかし、そういった環境活動のおかげでその会社は利益が増えたんでしょうか?
環境は少しは良くなったのでしょうか?
利益も増えず、環境も良くならないならISOなんてやめちゃえばいいのです。


「活き活きISO14001 本音で取り組む環境活動」  国府 保周
出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
日本規格協会 4-542-30629-12005/01/??1365全1巻

この「活き活きISO14001 本音で取り組む環境活動」 はそのようなばかげた、アホらしい、無駄なだけのISO活動をしないようにと、ISO規格の解説と、どのように活動を進めたらよいかをわかりやすく説明しています。
タイトルに<ISO>とついていれば手当たり次第に買っては読み、いつも後悔しているおばQジジイとしては珍しく推薦する本です。
環境側面を計算式でしか説明できない本とか、廃棄物処理法について間違えたことを書いている本とか、規格をオウム返しに書いている本などがあふれている現在、ピカイチといっても間違いありません。
非常に小さな本でして、本当を言えばお値段を半分にして大々的に売り出せばいいのにと思います。

日本規格協会から出版される本は値段が高いのが当然という顔をしている。
他の出版社の本より1ページあたりの単価が5割くらい高い。困ったものだ。

この本の欠点というかおかしな点はただ一つ、
冒頭のページにあるが「環境を保護しよう」という発想そのものにある。
hatena.gif いったい、スマトラ沖地震とそれに伴うインド洋大津波を思い起こせば「環境を保護しよう」という発想というか表現が出てくるだろうか?(反語である)
インド洋まで行くことはない。新潟地震とか今現在都心に大地震が起きる可能性がどうたらといわれているときに環境保護ということばを私は理解できない。
三宅島の人たちは環境保護という言葉をどう受け止めるのだろうか?
また、この本では「地球は顧客である」と書いている。これまた100%の誤解、カン違い、間違いである。ISO9000の定義では顧客とは製品やサービスを受け取る側をいう。人間は顧客であり自然は供給者である。


はっきりいう。
人間が環境保護をしようという発想は不遜以外なにものでもない。
人間はこの地球の表面の一部をお借りして生きているに過ぎないということを認識しなければ、環境問題を真に理解できるはずがない。
人間が環境を保護しなければならないという理屈はない。同時にまた、人間に環境保護なんてできるはずがない。
私たちは自分たちが生活している地球という物理的環境を、自分たち人間が暮らしにくくならないように維持しなければならないというだけなのである。
それを理解しないで、環境だとか公害とかと論じては困る。
とはいっても、この本はISO14001についてはまともであることを認める。


本日のまとめ

まちがっても環境保護とか地球環境保護という言葉を使ってはならない。
こういいなさい。
人間保護あるいは自分保護と!