国際競争力 2004.03.23
私が銀田一である
「エー本日は銀田一先生に国際競争力についてご講演を頂くことになっております。
先生はもともとは国語学者ということでご登場いただいたのですが、最近はお仕事がないらしく何でもいいから顔を出させてくれと・・・・ギャ〜・・・」
「司会者は余計なことを言わんでいい。ア〜わしが銀田一です。では・・・」
  • プライズ
    プライズといいますと皆さん何を思い浮かべますか? 私は映画「プライズ(逆転)」ですね、
    エッツご存じない? 年代の違いですね、これは1963年のポール・ニューマン主演の映画でした。もう40年になるのですか・・・・
    ストーリーは、ノーベル賞受賞たちがストックホルムに集まります。受賞者たちが懇親を深める中で文学賞を受賞した作家クレイブ(ポール・ニューマン)は物理学賞を受賞したストラトマンの行動に不審を抱き、医学賞を受賞したドクター(名は忘れた)たちとの協力でソ連の陰謀を防ぐという冷戦を反映したスパイ物でした。
    まあとにかくプライズといえば第一にノーベル賞というのは通り相場でしょう。みなさんもノーベル賞を超える賞はちょっと思い当たらないでしょう。

    さてノーベル賞を頂いた日本人といいますと次の通り、
    物理学賞化 学 賞生理学・医学賞平 和 賞文 学 賞経済学賞
    2002小柴 昌俊田中 耕一    
    2001 野依 良治    
    2000 白川 英樹    
    1994    大江健三郎 
    1987  利根川 進   
    1981 福井 謙一    
    1974   佐藤 栄作  
    1973江崎玲於奈     
    1968    川端 康成 
    1965朝永振一郎     
    1949湯川 秀樹     
    平和賞・文学賞・経済学賞の価値を云々してもあまり意味がありません。 
    まあとりあえず科学系に限って言えば現在の日本人の国際競争力は平均であろうと思います。
    余談ですが私の若い頃、当時は湯川博士しか受賞者はいなかったのですが、ノーベル賞の受賞者はヨーロッパからアメリカに移り、やがては日本に移るだろうと言われておりました。
    ノーベル賞とは成果だけではなく、国力も反映しているのでしょう。

  • 自動車
    car.jpg うーん、日本の自動車メーカー全部をとらえて国際競争力といえばむずかしいでしょうが・・・・・なにせ、日本には自動車メーカーが多すぎるのですよ。
    日本で乗用車を生産している会社を全部言えますか? 指折り数えないとかなり困難です。
    日産、富士重工、三菱自工、ダイハツ、いずず、すずき、トヨタ、ホンダ、マツダと9社のはずです。
    乱立していたアメリカは何十年もかかって3社に淘汰され、ドイツもフランスも20年以上前に統合されちゃいました。
    ところで、化粧品メーカーを10社あげることができますか?通販会社を10社あげられますか?コンビにチェーン6社あげられますか?宅配便6社あげられますか?
    実は私そういうの競うの好きです。 
    そのなかでトヨタ、ホンダといえばブランドは既にしっかり確立したといえるでしょう。もちろん損益も技術も国際競争力は十分と言えるのでは?
    でもそれは昔からではありません。私が二十歳の頃はそうではなかったのです。貿易自由化を前に、日本の自動車メーカーは大丈夫かと日本人はみな心配したのです。

  • オートバイ
    これは国際競争力を通り越し、もはや地球上に敵なしといって間違いないでしょう。
    テレビの子供向けの変身スーパーマン番組というのは毎年スタイルと名前をチョコット変えて20年も続いていますが、このメンバーはみな色がある。黄色、赤、緑、青 それと似ているのがオートバイのメーカー、  ヤマハにはストロボカラー、ホンダは赤、スズキではイエロー、カワサキならグリーン
    でもここまでくるのにホンダのマン島レースなんてイベントなどプロジェクトXになるようなお話がそれはそれは・・・・

  • オーディオ
    私の子供の頃、オーディオといえばもうSPですよ、SP!
     知らないの!
    SPとはVIP護衛の警官ではなく、スタンダードプレイングの略で毎分78回転のレコードです。小学校では先生が手回しのレコードプレーヤーで音楽を聞かせてくれたもんです。あなた信じませんか?それは江戸時代じゃありません。たった50年前、昭和30年頃の実話です。
    LPは1948年からあるそうですが私たちが見たのは10歳の頃、EP盤を見たときは驚きました。穴が大きいからドーナツ盤といいました。
    まあそんな時代、私の周りにオーディオ機器を持っている人なんていませんでしたが、いつも通っていた歯医者(私は虫歯が豊富だった)の家に立派な電蓄(でんちく)がありました。メーカーは忘れましたがアメリカ製だとか自慢話を聞かされました。
    60年代末期、日本の家電メーカーはオーディオ製品をアメリカにバンバン輸出するようになり、かってはご高名を聞いたような会社も日本のメーカーに買収されるようになり、まことにご同慶の至りであります。
    やがてメディアは黒い円盤からテープに、CDにDVDに移り変わってきましたが開発も含めた国際競争力はまだ大丈夫なようです。

  • 文房具
    文房具といいましても多々あります。初めてホチキス(ステープラー)をみたときは、これはすごい機械だと思いましたね。
    私のオヤジが会社の仕事が間に合わないときは、自宅に持ってきて夜仕事をしておりました。そのとき書類などと一緒に持ってきたのがホチキスであります。
    あれはアメリカ製だったようです。なにしろ私の子供時代は舶来とかアメリカ製といえばいいもの、日本製といえばそれより劣るものという認識でした。
    石鹸でさえ舶来がいいといった時代です。

    いまどき、ホチキスが良いも悪いもないとお思いでしょうか? 100円ショップに行けば100円で売っているよなんてね、
    ところがそうでもないのです。数年前、タイに行っていたとき、日本製ホチキスがお土産に喜ばれていました。嘘じゃありません、タイ製のホチキスはPPC用紙を数枚閉じることができないのです。針が曲がってしまうのです。日本製のホチキスでその針を使うとちゃんと使えるので針が悪いのではなさそうです。器具の精度などによるのではないでしょうか?
    パイプファイルというのもあります。あんなものどこのメーカー製でも同じだよとお思いでしょう。そうでもないのです。やはりタイ製のパイプファイルはちょっと使っていると表紙の折れ曲がる部分が裂けてきてしまうのです。みな日本製を好んでいました。
    中国製はどうなのでしょうか?

  • 工作機械
    多軸制御のNC機械をソ連に輸出してココム違反なんて問題になったのを覚えていますか?
    それは1987年のことでした。アメリカの国会議員が日本製のテープレコーダーや自動車を叩き割って気勢を上げていたのを思い出します。正直言いましてココム違反というわけじゃなくて、日本製品が嫌いなんだろうと私は感じていました。
    chainasubmarine.jpg その後の調査でソ連潜水艦のスクリュー音低減は輸出されたNC工作機械以外による効果のほうが大きいとか聞きました。
    まあ冷戦最期のせめぎあいだったのでしょう。
    あの頃のソ連の潜水艦はいまウラジオストックの港で赤さびているのでしょうねえ〜
    ともかく、日本の工作機械は国際競争力はありそうです。

  • スポーツ
    聞いてよ、みなさん、
    ゴジラ松井も松井稼頭央も、もちろん野茂もイチローも、戻ってきちゃったけど大魔神だってみんな大リーグで通用している。
    私が子供の頃、日本人で大リーグに行ってなんとかなるのは長嶋と王だけだといわれていた。そして大リーグで使えなくなったロートルが日本に来てホームラン王なんかになった時代だ。今じゃ、日本のプロ野球は大リーグと同格とは言えなくとも一軍二軍までの差はないんじゃないか?
    ゴルフだって、丸山さんがんばってますよ! 水泳だって時々は金メダルも取っている。私が子供の頃は水泳なんてメダルとは縁がなかった。フジヤマの飛び魚は私よりずっと前だよ、
    サッカーだってオリンピック、ワールドカップ連続出場できたじゃないですか。
    runman.gif
    女子マラソンだって、サッカーだって国際競争力は十分のようです。

  • ジャーナリズム
    日本のジャーナリズムは国際競争力があるのか否か?
    日本の製品で国際競争力のないもの、輸出できないものを探せば、それは唯一ジャーナリズムではないか? 実は一年前、この説は櫻井よしこさんの講演で聞いたことがある。
    CNNなんてそりゃ宣伝放送かもしれない。でもニュースキャスターの話は見ごたえがあるし、見る価値があると思います。日本語に訳しても放送する価値があると思います。
    なにぶんにも私は英語不得意で断言することはできません。

    でもね、
    ニュースステーションとかNEWS23を英語で全世界に放送したら・・・・・赤っ恥をかくだけではないでしょうか?
    彼らの主張する国際平和とか平和憲法とかイラクに関する見解とか・・・・・世界に通用するのでしょうか?
    朝日新聞はパワーペーパーとか自称していますが、日本版のままに英語に訳して外国のメディアと比較対照される価値があるとお考えなのでしょうか?
    せいぜいが仲間内で大学入試問題に採用する程度のお話ではないのでしょうか?

    なにせ、アサヒコムの国際とは人民日報のことなのだから・・・・
    人民日報ってCNNとかより信頼性が高いのでしょうか?

    ところで朝日新聞は国際競争力はないが国内競争力はあるのか?
    「読売VS朝日」という本がある。ここで朝日新聞の社説は読売新聞と比較対照されなんと31戦31敗というレコードを記録している。・・・スバラシイ
    国内競争力さえない新聞がなぜ存在できるのか?・・・これも検討するかいがあるもかもしれない。
    検討するまでもなく、朝日新聞はいわゆる一般紙ではなくサヨク党の機関紙かあるい平和憲法教という宗教団体の新聞なのだろう。




日本の弱体化が叫ばれて久しい。
でも、終戦直後の日本には誇るものがない、輸出するのはお人形だけだと学校で習った世代としては、そうとは思えないのですよ。
工業製品も、プロスポーツだってアマチュアだって世界レベルになりました。ノーベル賞だって世界レベルですよ。
でもジャーナリズムは過去一度も世界レベルになったことはない。サヨクジャーナリズムとは社民党と同じく温室の中でだけ存在できるもののようだ。捏造してまで日本を悪者にし、自衛隊を貶め、トンデモ憲法をあがめ、中国にひざまずき、韓国にへいこらする、そんなジャーナリズムさんよ、世界の寒風に吹かれてみよ、
製造業が中国に負けるとか、金融がどうたらとか言えた義理ではあるまい。



本日の結論


グローバルスタンダードを語るマスメディアなら、グローバルスタンダードを満たしてほしいもの!


実は日本の大新聞社が国際競争力を持つのか?ということをいいたいがためにこの2500字を書いたのであります。 




タイガージョー様からお便り(突っ込み?)を頂きました。(2004.03.28)
拝啓 佐為様、お久しぶりです。
国際競争力に関するお話を興味深く聞かせて頂きました。
国際競争力を付けるにはどうしたらよいか?私なりの私見をまとめてみました。
  1. まず競争に出場する
    先週尖閣諸島に中国人活動家7名が侵入したとき、民主党の菅代表が、「日本の領土がどこまでなのか、国会で決議すべきである」と主張されました。国の代表者が、自分の国の領土がどこまでなのかを今更確認してどうするのです?。
    会社の重役が、ウチの会社の敷地はどこからどこまでなのかウチで話し合おうと言ってたら社員はみんな愛想を尽かしますよ。
    まず国として、会社として、名乗りを上げてレースに参加しなくては始めから競争になりません。幸い日本の経済が潤っているのはこのような社長が、いなかったからのようですね。
  2. 戦略を立てる
    いくら経済大国でもその国にあった身の丈というものがあります。簡単に言えば、できることとできないことがあると言うことです。
    戦略は、自分のできる範囲内で、正しい目標に向かって最大限の効果を上げるものでなくてはいけません。 現在朝鮮(略)人民共和国に対する問題があります。黒船以前は、日本をどのように防衛していくかと言うことに対して、戦略を立てる必要はありませんでしたが、この時代にはうかうかしておれません。従って日本をどう防衛すべきかという目標に向かって様々な党がその方法論を吟味していくべきなのですが、朝鮮(略)人民共和国の利益を優先することが最終目的であるかのような政党もあります。政党の国際競争は高くないようです。
  3. それに向かって努力する
    正しい目的に向かって努力するのは我々国民の使命でありますが、その国民をまとめる国旗、国歌の扱われ方はどうなっているのでしょう?。国際競争力のあるシンボルでしょうか?。
    某新聞社によると決してそうではないようです。(朝日歌壇より)
    うううむこれは心配になってきました。国際競争に打ち勝つのはやはり並大抵ではないようです。
    国会に佐為様のような方がいればまたひと味違うのですが。
タイガージョー様、お世辞がお上手で・・・・
失礼ながら、おっしゃることは当たり前のこと、日本の政治家が誰が自分の歳費を払っているのか?理解しているのでしょうか?
平和主義者の大好きな日本国憲法には公務員は国民に尽くすべしとありますが、この条文を知っているのでしょうか?
おっとその前に誰が国民なのかも判然としないのでしょうか?
なにしろ外国人も国民だという意見もありますからね、違憲かも知れまんが 


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