語れ、つづれ、存在意義はその思念にあり 2004.04.04
 
狼男様
本当はたくさん座布団あります
えー毎度ばかばかしいお笑いを・・・・・
私の家族がみんなおしゃべりなのはいつも申し上げておりますとおり、
私は訪問した会社で「あなたほどしゃべる人にあったことがない」なんて言われたこともあります。どうも褒め言葉ではなさそうです。
無口な人のほうがいいなんていわれるとこの私、立つ瀬がありません。 
狼少年師匠友情出演

ところで人間がなにゆえ知能が発達したのか?といえばもちろん言葉を持ったからでしょう。自分の頭で考えるには言葉なくしてできませんし、他人と概念を共有し議論するにも言葉なしにはできません。
相手に自分の気持ちを考えていることを伝えようとするとどうしたらいいでしょうか?
もちろん、赤ちゃんの手が暖かくなれば母親は「アア、眠たくなってきたな」とかわかるでしょう。
また長年連れ添った夫婦ならば、爺さんはテレビを見たがっているとか分かるようになってくるもの事実。
秘書が社長の動きから察してお茶を持ってくるかもしれませんし、ランナーは監督のサインを見て走り出すこともあるでしょう。
まあ、そういった相手の様子からその意を汲み取るとか、以心伝心というものも確かにあることはあるでしょうが・・・・・
でもたいていの場合、自分の考えを相手に伝えようとすれば話をしなければなりません。 理解して欲しい人が理解できる言葉で、分かりやすく、誤解のないように話さなければ自分の思いを相手に伝えることができません。
昔、石原慎太郎が私は自分の考えの半分も口にできないし、聞き手は話されたことの半分も理解できないと言ったことがあります。
ましてや、聞き手が誤解しよう、聞き違えしようとして耳を澄ましている場合など半分どころかまったく逆の意味に伝わることもあります。あるいは逆の意味に理解しようとしているのでしょうか?
しかし言葉は一過性のもので、遠くの人には聞こえないし、会うことのできない人には思いを伝えることができません。自分の思想、概念を遠くまであるいは時代を超えて伝えようとして文字ができたんでありましょう。
「その理屈は間違っているぞ!」なんて言わなくてもよろしい。
別に言語についてとか文字について理屈を語ろうとしているのではない。
文字として残るということは当然の内容が多くの人に読まれ、内容がすばらしく共感を得られれば褒め称えられ、反感を買えば批判を受けることはやむをえない。何しろ一瞬で消え去る言葉と違いエビデンスとして残るので「いや本当はそう言ったのではない、聞き違いだ」なんていいわけはできない。
もちろん、その論理は返す刀でこのウェブサイトにも適用される。だからこのバカ話しか書いてはいないウェブサイトにも、多くの方からご批判を頂いている。ある場合は私が相手を論破説得し、ある場合は私が謝罪訂正している。
公明正大ではないか?
話すことはもちろん書くことも一貫性がなければならず、あるときは白と言い、あるときは黒と言うようなことは少し記憶の良い人にかかるとたちまちとっちめられてしまいます。まして書き言葉は二つ並べて比較対照することができますから「昨日君はこう書いたじゃないか、今日はそれを否定していることを書いているぞ!」なんてやられてしまうのです。
そんな時、恥を知る人ならば「すまん、間違えた」とか「時が変れば考えが変るのだ」というかもしれない。それももっともである。
私の憲法批評を読み返すと条項によって180度違ったことを書いているところもある。それについて突込みがこないところをみると元々みんなそれほど注意深く読んではいないのだろう。
それとも私の日本国憲法のコーナー自体読まれていないのか?  

本日、ある新聞の社説に次のようなことが書かれてありました。

成田空港は用地買収費がかさむなど巨額の投資になったうえ、完成が遅れたことで、借入金の金利もふくれあがった。
いまも続く激しい反対運動で警備費も高くつく。こうしたコストを利用者にかぶせているから、着陸料などの使用料が群を抜いて高い。
施設の運営が効率的でなく、都心への交通の便も悪い。航空会社や旅行者の評判はかんばしくない。開港から25年もたつのに、2本目の暫定滑走路は短くて大型機が発着できない。騒音問題で利用時間も限られる。成田は未完成で不完全な空港なのだ。
韓国、香港、中国などに、長大な滑走路を何本も持ち着陸料も安い空港が次々と造られている。日本は世界第2の経済大国なのに、空港に関しては欧米ばかりかアジアにも引き離される一方だ。
2004.04.03 朝日新聞社説より引用

これだけ読めばまことにその通りなのである。だから早く成田空港を一人前にしなくちゃいかん、と考えるのは当然です。
 そのためには
  着陸料を引き下げなくちゃいかん。
  都心への交通の便を良くしよう。
  滑走路を長くしよう。
  外国の空港整備にお金を出すな・・・ここまで言っては言い過ぎか?

でも、この新聞社が過去にどのような立場を取ってきたのかを考えると、どうも理屈が一貫していないようなのです。

いったい成田空港の完成が遅れたのはどうしてなのだろうか?
今も続く成田空港反対運動があり、それを支持している新聞社がある。そしてそれはこの社説を書いた新聞社のようなのだ。
まともな2本目の滑走路ができないのはなぜか、立ち退かない農家があり、それを支援する人がいてそれを正当化する新聞社があるようだ。
narita.gif


それどころか今現在の誘導路はグニャと曲がっているのです。このために既に地上走行中の旅客機同士の接触事故も起きているとか聞き及びます。

香港や上海の空港はすばらしい設備だそうです。ところでこの空港を作った金は一体どこから出ているのでしょうか?日本のODAのようなのです。
聞くところによると本来はそういった使途にODAというものは使えないとか??本当でしょうか?


過去はともかく、今この新聞は成田空港の一層の整備をすべきであり、そのためには抵抗勢力に対していかなる方策でもってそれを推進しようとしているのだろうか?
滑走路の延長を妨げる人々に対してどうすべきと考えているのだろうか?
成田空港は過去の政治家の負債だからまったく新しい空港を作れといっているのか?
石原知事を応援して横田基地を返してもらって空港化するというのか?

どうも私は理解力がなく社説の語るところが読めない。 



本日のお伝えしたいこと、


言葉は聞かれて理解されて価値があり、文字は読まれて思想を伝えてこそ意味がある。
聞いても理解できない報道、読んでも理解できない社説は存在意義はなく、電波と紙資源の無駄使いに過ぎない。




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