第11条2001.12.29
「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」

この文書をお読みになられてどのような感想をお持ちになりますか?
私はなんか、おどろおどろしいといいますか、大げさと言いますか、たいそう張り切っているという感じを受けます。

ごぶさたです、言葉は正しく使わにゃいかんですよ ISO9000の監査なんかで会社の規則でいろいろな書類の保管期限を定めているのを見ますと、『永久保管』なんてのがあります。
笑っちゃいますよね!
永久って何ですか?会社がなくなるまでですか?人類が滅亡するまでですか? ちなみに最も厳しいと思われる原子力発電プラント品質保証(NQA)でも記録の保管期限は50年とか定めてあります。
永久なんて言ったら心に思っていないとしても「うそつき」です。
PL対応だから長期間保管が必要だなんて言う方もいます。でも永久はないでしょう!

話は戻って、
基本的人権は永久に保障できるのですか?
クーデターが起きて現憲法が破棄されることもありえるし、これからの環境悪化により基本的人権の制約が発生するかもしれない。人類が滅亡しても人権がありえるんですか?
言葉のあやだよ、なんて言っちゃいけません。この非論理的な憲法を論理的にしないと拡大解釈(拡張解釈ではありません)や憲法のなしくずしが起きるのです。
発言は、そしてもちろん文章に書く文言も自分の責任でできることを書かなくてはなりません。



私の11条修正案

「この憲法はすべての国民に基本的人権の享有を保障する。本条は第96条による改正はできない。」

こんなもんでどうでしょうか?




タイガージョー様からお便りを頂きました(06.03.03)
権利の価値
拝啓佐為様
この間は座布団を三枚も頂いてありがとうございます。最近仕事が忙しくてついご無沙汰しておりました。
「情報処理のプロが見る日本国憲法」に取り上げられた憲法11条ですが、本当にさまざまな解釈が出来る文ですねー。
「権利」とはこの場合何を示すのでしょう?
例えば第二次世界大戦後西ドイツは「防衛に必要な最低限の軍隊を持つことは国民の最低限の権利である」と言って西ドイツの国防軍を作りました。その中には旧ナチスドイツ軍で名将といわれた人をたくさん雇い入れたそうです。
またイギリスではストライキは労働者の権利であるという風潮があり、サッチャー首相が登場するまで「イギリス病」と言われる慢性ストライキが続きました。
考えてみると当たり前のことですが、基本的人権とは不当に逮捕されたり、不当に殺害されないようにする権利であり、他国からの侵略によってそれが犯されそうになると軍隊を持つことも権利となります。つまり国民性や時代情勢などの総合的な情勢の中に権利と言うコンセプトがあるのでしょう。そう考えてみるとアメリカが憲法の前に「コモンセンス」を発表したのは賢明かもしれません。
えっ?「私は憲法学者である。憲法は権力者を縛るものであり、圧制を防ぐ物である。憲法を変えないことが日本を守ることである。国民→政治家→憲法の順ではなく憲法が第一にあって、国民→政治家となるのである。従って北朝鮮に国民の権利が侵害されようと憲法が犯されるなら国民には我慢してもらうべきである。」ああ・・コモンセンスのない憲法学者は決して憲法を正しく解釈していないようです。
  タイガージョー拝
タイガージョー様、毎度ありがとうございます。
しかし、タイガージョー様もボケを語ってはいけません。
マッカーサー憲法をダシに使っていかにこの日本を中国様に差し上げようかというのが護憲派の本音
憲法を変えないことが平和を守るとか、国民を守るということとは無縁でありましょう。
せめて護憲派の願いが成就しませんように
 アーメン

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