第29条3項 (2003.03.11)
「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」

私有財産は所有者が勝手に使えないこともあると言っています。

そういえば、そういった例を良く見聞きします。
最近でも町並みを守るために家の壁の色を何色にせい!とか、
高い建物を建てちゃいけない!とか市民団体が大声を出しています。
私の田舎でも田んぼを大きくして機械がつかえるようにしようなんて耕地を整理するケースもあります。
台風で大水が出たとき、私のいとこが持っていたレジャーボートを供出してくれといわれて救助に提供したこともあります。人間として当然の行為であろうと思います。
でも行き過ぎると困りますよね、
そのうち、私のような者は町を歩くときはかつらをかぶれ!とか醜男は町を歩くな!なんて言われないかと懸念します。
B滑走路の誘導路が曲がっています 正当な理由があればそれは正しいのでしょう。

ところで、国家百年の計で空港を作るには同じ市民団体が何十年と猛反対をしております。成田空港のB滑走路の誘導路はなんと『くの字』に曲がっています。立ち退かない数戸のおかげで日本の表玄関が泣いています。それどころかB滑走路の長さも2160mしかありません。いまどき地方の空港だって2500m滑走路は当たり前ですよ。
成田反対!と叫ぶ人たちは決して海外旅行にはお出かけしないのでしょうねえ〜
えっ、関空から出かけるのですか?
そういえば、関空反対を叫んでいた人もおられましたねえ〜
ああいった個人財産の保護はこの条項に反しないのでしょうか?
ぜひそのあたりをお聞きしたいと考えております。

ところで、いま中国では今世紀最大の環境破壊とも言われている大規模ダムを建設中ですが、これに伴い数百万ともいわれる人々が住むところを奪われています。
いえ、国家百年の大計ですから反対者なんかいるはずはないんでしょう。
それとも外国にはまた違った価値観があるのでしょうか?

成田空港がわずか数十人の土地所有者ために何十年も不自由しているのと比較して、かの国では人権が無視されているのでしょうか?
それとも中国ではみな公徳心があり、国家に協力的なのでしょうか?

いえ、「この土地は先祖伝来の思い入れのある所なんだ!」というのは分かります。
では、「この家は俺がせっせと蓄えた自分の金で建てたんだ!何色のペンキを塗ろうと俺の勝手だあ!」と叫ぶのと何が違うのでしょうか?

あるときは個人の権利を守り、あるときは全体の利益を守る、
まさしく七つの顔を持つ男あるいは臨機応変な勇者なのでしょうか?
いえいえ、単に自分の好き勝手しているだけのような気がします。
そうじゃありませんか?
    そういえば、
  • アメリカのベトナム戦争反対を唱え、中国のベトナム侵攻には反対せず、
  • イスラエルのパレスチナ統治に異議を唱え、パレスチナテロに好意的、
  • 中国人民解放軍の精強さを称え、自衛隊を非難する、
  • アメリカの劣化ウラン弾を非難し、イラクの化学兵器を黙認する、
  • 北朝鮮の核開発に抗議をせずに北朝鮮工作船に対する海上保安庁の行為を非難する!
なんか日本の一部メディアや市民団体ってダブルスタンダードなんですよね、
国民のみなさん、そんな節操のない人たちの語る言葉に耳を傾けてはいけません。
真理はどこにあるのか?
論は立場や時と場合によって変わっていないか?

いえ、憲法29条3項の話でした。不肖おばQ、 本条項に異議ありません。
では本日のまとめとしましては、

ぜひ学校で、
憲法29条3項を声を大にして教えていただきたいものです。



憲法は9条だけではありません。ついでに憲法12条もお忘れなく!




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