第45条 (2002.12.03)
「衆議院議員の任期は、四年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。」


国会議員の任期を憲法で定めるなら、選挙区や割り振りも憲法で決めるべきだとは憲法46条で申し上げましたので省略、

本日は任期について考えて見ましょう。
人気ではありません。
任期、すなわち当選したら何年威張っていられるかという期間のことでございます。

人気がなくなればすぐ解散なら簡明でありますが・・・・
この条文で衆議院は4年、46条で参議院を6年と決めています。
これは国会議員の任期として適当な長さなのでしょうか?

話はガラット変わって、(またかよと言う声ありけり)
いったい世界の国々では国会議員の任期というのはどのくらいでしょうか?

考えるまでありません、インターネットを30分ほど使えばすぐに大体の様子が分かります。
下の表は私が目に付いた国々を調べたものです。

中国と北朝鮮がないですって? かの国は民主主義でしたっけ?

国 名上院相当下院相当備 考
日 本
 
アメリカ
 
イタリア
 
ドイツ
備考
上院は各州代表で選挙でない
フランス
 
イギリス
終身
上院改革が議論されている
ポルトガル 
一院制
スペイン
 
ギリシア 
一院制
フィリピン
 
モンゴル 
一院制
パラグアイ
 
オーストラリア
 
ニュージーランド 
一院制
ケニア 
一院制
トルコ 
一院制
エジプト 
一院制
ロシア
備考
上院は行政・立法の代表



なんか分かりにくいのでグラフにしてみました。
下院の任期の長いほうで5年、短い国で2年であります。
上院は選挙によらないもの、終身制を除き、4年から9年ということがわかりました。

では日本はそれぞれ中間だからよかったね、なのでしょうか?

任期が短ければ政権が変動しやすく、その代わり国民の意思をより反映すると考えられます。
選挙が大変だよ、とおっしゃいますか?

選挙をお祭りにしなければ良いのではないですか?

お金をかけないで総選挙ができるならそれに越したことはありません。


ひとつ思考実験をしてみましょう。
  • 任期というものをなくしたらどうでしょうか?
    任期という概念をなくしちゃうんです。
    そして、常時国民のアンケートを行って、解散という意見が過半数を超えたとき、国民の意思として解散したらどうでしょうか?
    国会議員がまじめに働いて、国民のため、国家のため、国家予算を大事に運用している限り、国会議員でいられるとしたらすこしはまじめに働くでしょうか?

    先ほど言いました、人気制ですね 

  • 任期を1年にしたらどうでしょうか?
    候補者は公約を唱えたならそれを実行しないと即うそつきとみなされます。
    なにせ、立候補した時と状況が変わったなんて言い訳できません。
    こうすると言ったからには議会でそう投票しないと即解任要求というか次回落選はまちがいなし。

    こういった政策を実施しよう! この予算を通すぞ! と有権者に誓い、そして実現の暁には解散!

    なんか潔くありません?

    株式会社の起こりは探検航海でした。
    戻ってくる確率が低い航海に出資し、見事戻ってきたらその利益を出資者が分け合って株式会社は解散!
    なんか、それに近い気がしませんか?

    政党って元々、永続するものじゃなく、ひとつの目的のために集まったグループ(パーティ)だったわけでしょう。政党の目的が主義を通すことではなく、すべての組織の存在目的である永続することとなったとき『政党政治』は死んだのです。

  • 勤務評定方式(仮称)
    当選という概念ではなく、有権者の代表という仕組みとし、常時議員の支持率を表示し、反対候補者の支持率と反転したら即議席を失うというのはどうでしょうか?
    当然、衆院としての解散もなければ、任期という概念もなし。
    これは最初にあげた方式より個々の議員にとって非常に厳しく汚職なんかすれば即支持率がダウンします。
    すべての議員を全有権者が評価できたらいいですね、 北海道の地元に道路を作ったりしても沖縄や大阪の人たちが反対候補者を支持すれば即議席を失うとすれば、こりゃそうとう真剣になると思います。


    『友情を捨てるしかない』なんて語った老議員がいましたが、日本を個人の友情で動かされちゃたまりません。
    人間味あふれる議員より、国益を考え、非情に徹する方を私は支持いたします。


別のところでも申し上げましたが、間接民主主義というものはコミュニケーションの手段、交通機関などの制約の元に成立してきました。
高度情報化社会の元ではまったく新しい間接民主主義が成り立つのは当然です。

古色蒼然たる間接民主主義という制度、仕組みを再検討する意義はあると思います。




ではそろそろ本日のまとめに入りましょう



国会議員の任期がどのくらいが適切なのか?
正直分かりません。
現状をリセットして、国民で議論すべきではないでしょうか?






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