ストマッキオン


ストマッキオン(人を狂気に誘い込むという意味)あるいはアルキメデスの小筥と呼ばれるこのパズルは、左にあるように、正方形を14分割したピースを使用し、これを組み合わせて様々な図形を作るパズルである。

その起源は、紀元前3世紀頃のギリシャ時代には遊ばれていたらしいが明らかではない。
明確なのは、今世紀になって修道院で見つかった10世紀頃書かれた文献に、このパズルの遊び方が書かれている。
ストマッキオンは、組み合わせて形を作るタイプのパズルでは最も古いと考えられる。

同種のパズルで、文献上ストマッキオンの次に出現するのは、1740年頃日本の「清少納言知恵の板」、1800年頃中国の「タングラム」であるが、実際はこれより数世紀前に発明されたと考えられている。
この二つのパズルは、共に正方形を7分割したピースを使用するため、14分割のストマッキオンとは大きく異なる。

なお、タングラムは1820年頃までに中国から世界中に広がり、現在でも遊ばれている。