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メンテナンスのコンテンツ(下に長くなってます)

・EAS FAULT
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エアサスの交換バルブブロック&コンプレッサーのO/H後、約1年半近く何も問題は無く安泰な日々を送っていたが、再びEAS FAULTが発生した。


前回のFAULTはエアサス・フロント部のパンクによるFAULTだったが、今回の場合は、エア抜けや車高のアンバランス、抜け等は無かったため、ドライブボックスモジュールの終焉を予感した。

FAULTの前兆としては、車高のモード切替時の下がり方がいつもより遅い、または、車高ポジションのランプが点滅したまま、下がらない事があったが、走行しているうちに復旧してしまうため、「何かに電気的な問題が出始めているのか?」と気にはしていたものの、原因を掴めずに時間が過ぎていた。


FAULT発生と同時に、車高や姿勢を維持するCPUは状態をロックして、ユーザの保守ではロック解除が出来なくなったため、ディーラに出向きテストブックにて故障の診断とロック解除を行ってもらった。


テストブックの診断結果は「システム内のエア圧異常」で、
エア圧が高すぎる記録が残っているとの事、但し故障部品まではローカライズ出来ず、今回は「次回発生まで様子見」と先送りにされてしまった。 

自分の見立てでは、エアが高圧異常を起こしているので、プレッシャースイッチかダイアフラム、若しくはリリーフバルブの異常と考え、実態の検証を兼ねてバルブブロックの分解清掃O/Hを行った。

予備品として、いざと言う時のために前もって揃えておいたドライブボックスとプレッシャースイッチがあり、また、前回のバルブブロックO/Hに交換したOリングのうち、程度の良い物は残しておいたのが、正解だった。


故障箇所の対策手順等は左図の通りだが、エアサス側ソレノイドのバルブ点検も同時に行った。

全ての組み立てが終わり、ユニットを再び組み込んで動作確認。
O/H後は、エアサスの車高を下げる際のエア抜けも良くなり、動作が速くなった。



今回の原因はエアプレッシャスイッチのボケか、左図にあるOリングの潰れ部分から、高圧エアが回帰してしまい、開放バルブを開けてもエアの抜けづらい状況が起きていたものと思われる

作業完了後10日以上経過したが、O/H前に起きていた、車高下げ時に車高ランプが点滅したまま下がらない状態は一度も発生することが無いため、やはり、OリングかプレッシャSWが原因だったと思う。

今回は作業途中の交換部品全てが手持ちだった為、不具合回収に発生した費用は、ディーラに支払ったテストブック代金のみで済み、助かった。


ちなみに、テストブック時にディーラのサービスマンと、エア高圧で不具合が起きている状況について、色々と聞いてみたが、彼らは、純正仕事の手前上、交換できる部品と作業が限られている(少ない)ため、バルブブロックの中身の構成や動き方については、あまり知らない様子だった。

この様な部分での不具合が発生した場合、ディーラ系では大きな単位で部品を交換するだけなのは、ワークショップマニュアルの記載事項に準じているからか・・・
ショップ系では、テストブックに準じた診断機を持っていれば、もう少し善処的な対応も出来るのでは無いか。
テストブックで診断し、エラーを押さえても、不具合箇所を捉えなければ、対応が前に進まない。「様子を見ましょう」と言われてしまうと、ユーザーの視点からは、梯子を外されたのと同じである。

若しくは、件のサービスマンは、自分がある程度自力でメンテする事を知っているし、高い部品についてはディーラ系から部品を取らずに、何処ぞから安く部品を調達し持ち込むので、はなから、この先の整備は無いと読んだのか・・

なんとなく、ディーラの対応に納得がいかない生煮えな気持ちが残った。
バルブブロックのメンテナンスに関しては、今までに数回こなしているため、今回は手順も手馴れている。今までは、エンジンルーム内でユニットを1つ1つ外していたが、今回は丸ごと外した。この方が効率的に作業が出来る。
まずはチェックバルブに問題が無いか分解して点検。多少の汚れはあったが、これが原因となるような問題は無く、Oリングにラバーグリスを塗布しなおして再組み立て。
次にチェックバルブ側のソレノイドを分解清掃と、プレッシャースイッチを予備品に交換
チェックバルブのブロックに付くソレノイドを分解し、電磁弁外側の筒に付いている一番小さいOリングに潰れを発見。前回組み込む際には、慎重に組み込みしたつもりだが・・使用過程で潰れるのか、誤組みかは今となっては謎。
手持ちのOリングに交換し、慎重に組み込む。今度こそ・・・
念のためダイアフラム側も分解清掃を行った。 ダイアフラムには、コンプレッサーのピストンリングの素材の粉が部分部分で固まっていた。
パーツクリーナーで粉の清掃を行い、ダイアフラムのゴム部には薄くラバーグリスを塗布し再組み立てした。

・EAS FAULT2   (戻る)

バルブブロックやプレッシャースイッチなど色々いじってみるが中々決着がつかない「EAS FAULT」問題。

今まで色々やってきたが、状況としては変わらないので、ドライブパックがボケているとしか、考えられないが、問題としてFAULTをクリアするのに、またディーラに持ち込み、TESTBOOKでFAULTリセットして5000円もするリセット料を払うのが、無性に勿体無い気持ちになり、なんとか自力でリセット出来ないか、あれこれ調べてみた。

レンジローバはEOBDというダイアグノーシスの端子を持っており、テストブックはここを通して、車の状況をデータとして吸い上げ、またリセットや設定情報もここから再設定される。
まず、EOBDの端子を入手からしらべ、国内ではmillisi.jpで安く扱っている事がわかり、早速手配。

ノートパソコンに環境を作り、レンジに接続してみたが、このセットではエンジン情報しか上がってこない事がわかる。
さらに調べていくと、サスペン情報(EAS)は、OBDのピンコンタクトが違い、更には専用のコマンドでないとリセットできない雰囲気である。調べても国内情報ではこの辺でデットエンド・・・

情報を海外に向けると、
RR ForumsDiagnostic Systemsなるダイアグの会議体があり、同じ様な悩みを持つオーナーが、色々と試行錯誤し、ピンコンタクトと、リセットソフトを開発していた。






早速、仕入れた情報を元にケーブルの製作に掛かる。

millisi.jpで購入したOBDはエンジンデータをUSB経由でPCに取り込む物であったが、この構成のままではEASの情報がピンアサインが違う為、取り込めない。

この辺の情報は会議体のこの辺から入手した。
OBD端子のEAS情報はシリアルI/OをTTLで行っているようだ。まずはRS232Cケーブルが必要になるが、今どき売っている店も少なく、過去に会社のミニコンピュータの端末用として使われていたケーブルを倉庫からごそごそ引き出して、それを代用した。

9ピン側はそのままに、TX,RXをOBDのEAS端子につなぎこむ。
TTL変換の回路を入れるか悩んだが、所詮シリアルの調歩同期で、最近のPCは能力もドライバ性能も高くなっているので、そのままでも行けると判断し、直結クロス接続とした。
これで組んだ場合、エンジン情報はUSBから、EAS情報はシリアルからになるが、リセットできれば良いだけなので、この際体裁など気にしないで製作した。

リセットのツールはこちら
 http://sourceforge.net/projects/EASunlock

ただし、このツールは英語圏でビルドされたものであり、英語windows 環境で動作保障しているみたいだ。
自分の場合はリブレットL3のwindows2000環境で構築したが、その場合は、サービスパックは最新の状態まで上げて、さらに.NETを追加でインストールしておかないと動作しなかった。
おそらく、XPでパッチや追加モジュールを最新状態まで持ち上げてあれば動作するものと思われる。

もう1つ問題があり、このソフトはシリアル通信(RS232C)であることだ。
最近のノートPCではシリアル端子が無くなっているものが多く、私のリブレットもシリアル端子は付いていない。
私の場合はCONTECのシリアルPCカードを利用した。

ソフトの動作は???という部分はあるが、何とかリセットは動作した。
これで、EAS FAULTが発生しても、ディーラでTEST BOOKにかけリセットしなくて済む。

そして、本題であるが、FAULTのリセット後に、手持ち予備品だったドライブパックに交換した。

交換後1ヶ月は経っているが、EASに関する変な動作やFAULTは発生していないので、問題はドライブパックのボケによるものだったと思われる。

たくさんのレンジオーナたちが言うように、ドライブパックは定期的に交換する物なのかもしれない。

・リレーについて   (戻る)
EAS FAULTの問題が出たときに、エアポンプ等の電力配給を行っている黄色リレーの固着を疑い、分解してみた。
通常は交換してしまえば良いのだが、黄色のプラスチックケース下側が若干焦げた色をしており、なんで焦げるのかも、興味があった。
分解後は写真の通り。 電気接点が何回ものon/offでスパークし、減って焦げている。

これだけで交換してしまうのは勿体無いと思い、昔ながらの修理手法で修復してみることにした。
接点端子を紙やすりで磨きこみ、端子を丸い形に整え、接点間のギャップを調整して、接点復活剤をかけて洗浄。

元通りに組み込んでみた。正常に動作する。
これで、もう少し長く使えそうだ。

・80000km   (戻る)

ついに私のレンジローバも80000kmを迎えた。
今まで数々の障害を乗り越えて、私の手元にやって来たときよりは、だいぶリフレッシュしてきた感はある。

まだ課題は若干残っているが、まぁ一病息災といったところか・・・

このレンジローバで愛する人を乗せ、たくさんの人と出会い、色々な場所を訪ねてきた。 そして、たくさん想い出が出来た。

ありがとう、RANGEROVER。そしてこれからもよろしく。

・HEVACその後   (戻る)

また、雪の華舞う季節になってきた。

去年(07)の今頃は、夜間の気温が低い時間帯に走行していると、ブックマークが点灯していた。

この故障は、運転していて、やけに暑くなったなぁ・・とか足元がすごい熱い・・とか感じたときに、ふとHEVACのパネルを見るとブックマークが点灯している物であった。これが出た都度、エンジンリスタートでリセットしていたものだ。

この故障はヒータコアセンサの故障で、交換にて修繕が済んでいるが、今シーズンは絶好調に空調が働いている。

今年はブックマーク無しで静かに乗り切りたい。

・ステアリングダンパ   (戻る)

高速走行時のアスファルト凹みによる轍や、林道の大きな地割れ、穴等でハンドルが取られることが多く、ステアリングダンパーも変え時を迎えていた。

ビルシュタインがレンジ用のステアリングダンパーを出していることは知っていたが、日本国内で扱っている業者は無く、色々なショップでも聞いてみたが、扱えないとの事であった。

イギリスの通販サイトでは扱っていることは知っていたが、ポンド建ての決済とシッピングの時間に予想が付かない為、ずっと敬遠していた。
やっぱりイギリスから買うしかないか・・と諦めかけていたが、アメリカの北米向けレンジのショップで扱っているのを発見。急がないシッピングでも1週間前後で日本に入るとの事。 取引も日本語OKで円建て決済が可能との事。
便利安心な分、若干値段は高めであるが、早速アメリカより輸入した。

今まで見てきた英国販売のステアリングダンパーは、四角いビルシュタインの箱に入っていたが、米国より輸入したものは、円筒の筒に入って来た。
おそらく、輸送の関係でこの様なケースにはなったのだろう。
ダンパーは低圧ガス封入のタイプで、梱包のナイロンベルトを切ると、ダンパアームが伸びきっていった。
純正は、単純なオイル封入タイプなので、縮んだ位置を維持するが、ビルシュタインとの味付けの違いは、取り付ける前でも容易に判る。

ノーマル取り外しと、ビルの取り付けは単純で、他の部品を外すなどの作業は無いが、取り付けボルト、ナットが一般的なサイズでは無く、尚且つナイロンナットのため、物凄く固く締まっている。ボルト頭が15mm、ナット側が18mm。固いのでインパクを使いたい所だが、そんな変てこなサイズのソケットの手持ちも無く、幸いにしてTONEのストレートメガネ
13X1516X18を持っていたので間に合った。 このロングストレートメガネは、テンションプーリ等でも使っている。
リーチが長く、ボルトやナットの噛み合いが良いものは中々無く、偶々工具屋さんで見つけて、何種類か買い込んでいたもの。 他ではあまり見かけない。きっと有っても高価なのかもしれない。

ダンパ交換後のフィーリングだが、轍にハンドルを取られることは無くなった。手放しでもまっすぐ進んでいく。  スタビリティは格段に上がった。
  
 
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