tsunami information No.2(Nov.23,1996)

Figure Economics
図形思考からの経済学

数百メートルもの大津波が海の彼方から接近する夢を私は何度も見た。
文明を滅ぼすニセモノ経済学を一掃する真理の大津波なのだ。
宇宙時代へ離陸する不滅の経済学が雄姿を現わす。
これをSF物語で平易にお知らせするメッセージである。(図形思考の哲学を見たい方は)

幻の黄金郷伝説

1 天の自由と大地の平等        8 生命文化と全能文明
2 国民月給論             9 笑顔も美しい夢の国
3 成長と物価安定の一致       10 不滅の凱歌
4 市場あっての大生産力       11 蘇る地球
5 貨幣創造             12 インベーダーの侵入
6 無限の資源            13 天空透明大魔獣
7 貨幣主導の経済発展           後  記


1 天の自由と大地の平等   

これは私案であり、まるでデビッド・ビンセントがインベーダーの話をしても、とても信じて貰えないような途方もない話だから、どうか気軽にお聞き戴きたい。
それは私のヒルネの夢に現れた未来の幻の国にすぎなかったが・・・

《経済のための人間》ではなくて、その国では《人間のための経済》こそ《経済学の神聖第一原理だ》という事ぐらい経済学者でなくても誰でも知っていた。
そこで《国民生活を支える最低限の保証》だけは我が党の理想だとか、憲法の輝く理念(実はカラ念仏)でなく《基本的に平等な通貨の給付》で科学的具体的に保証された。

これは人間忘却の経済学者がラッソウな理屈をコネル以前の問題とされていた。
なぜならば、人間がいない無人の原野に憲法も国家も経済学もヘッタクレも無いからだ!

更に、万人の下限を平等に支える《大地の原理》と、上限の自由を無限に開く《天の原理》との《大統合構造が自然の大セオリー》で《自由と平等の弁証法的統一》が遂に実現したのだ!

人間の共同社会なら『他人が死んでも俺の知った事か』ではなくて『万人の基本的生活ぐらいは人間同士ならお互いに保証し合おうじゃないか』という温かい心と社会の具体的制度こそが、本当の人間らしい世の中の大原理だったからである。

そのかわり仕事をして儲けるのは『無限に開かれた自由でこそ経済は発展する』のだ。
つまり幾ら儲けてもご自由だったし、おまけに《無税天国》だったのである。

イキナリこんな話をしても『ソンナ馬鹿なっ!』と反発せずに、ま、話をお聞き下され!
それは博愛の原理に立つ経済的道徳国家の実現で口達者な道徳論的お説教ではなかった。
所得の下限は底無し沼で上限は少し儲けると税金ガッポリは地獄構造なのである。

2 国民月給論

事実、私の家庭にも政府が毎月一人頭五万円の通貨を、無論タダで配達してくれた。
これを《国民月給》と言って、経済の全てに優先する《人間の神聖原理》だった。

一人頭5万円・一億国民なら月に5兆円・年間60兆円の貨幣がタダで分配されるのだから、《大衆市場は大好況》で《不況と失業での喪失生産高○○億ドル》などの馬鹿な話はなかった。

三人家族で国民月給が月に15万円なら、オヤジの月給が仮に15万円でも合計30万円になり、普通の文化的生活なら月給は丸々残るから《カネの使いで》は何倍もあった。

企業にとっては一人の労働者に《家族全員の生活費を支払う》必要はなく、いわば半分ぐらいは政府が負担するのと同じで《人件費は実質的に低下し》これが鉱山労働者からデパートガール、大学教授から大臣までそうだったから《コストが安ければ物価が低下する》のが当然で、少々の輸入インフレも吸収できたし、ここに初めて《賃上げと物価インフレの悪循環》が消滅した。

物価が安ければカネの値打ちが出るわけで実質賃金は逆に高くなったのである。
これはインフレの名目高賃金ではなく貨幣価値の高い実質高賃金であった。
賃上げと物価上昇のシーソー・ゲームが過熱する所得拡大政策では無意味ではないか!
つまりコストと物価に跳ね返らない大衆所得の増大だから本当の好況になるのだ。

そこで国民月給なら賃金とは別のルートだから好況と物価安定が両立した。
つまり賃金コストは安く大衆市場が大きいから企業も豊かな利益を上げて存分に繁栄し生産力も大発展するのである。

言い換えると物の生産に科学機械を駆使するのに大衆市場は人力労働のケチな賃金では、戦車軍団と竹槍部隊の闘いと同じではないか。

これは驚異の科学で発展する大生産力には、互角に対応する科学的なな市場創造力が絶対条件で国民月給こそ科学的な大衆市場創造の新経済原理だったのである。

これは賃金労働者が無用となる未来の無人工場時代の到来以前に産業革命の生産力機械化当初から考えるべき問題で、当時既に失業者の機械打ち壊し運動が爆発している。

物造りはエラク大胆で、カネ造りは臆病では《供給過大と過少市場》が当然で需要が貧困では供給も頭打ちで、最後は不況・倒産・貿易摩擦・戦争の爆発は当然ではないか。
これは生産力の発展が経済矛盾から破壊と戦争へ爆発する死の大メカニズムであった。
つまり物を造って売って儲ける商人主義で大事なお客さんの財布を忘れた近眼主義は『水の枯れたお池でもがく阿呆なドジョウではないか』という事だ。

3 成長と物価安定の一致

さて、この国では市場の大好況から新鋭工場の設備投資と技術革新と量産効果とコスト低下と物価低下も進行し、それは《大量に給付されるカネの値打ちを逆に高めた》のである。
そうした経済の仕組で資本主義経済の致命的大矛盾・不況と市場の枯渇が解消した。

また過去の経済学説では《好況はインフレで台無し・物価安定は不況で台無し》だったから、世界的な経済政策の無能と破産は当然だった。
この愚かな資本主義経済では不可能と見られた好況で物価は安く、増発される貨幣価値も上昇するという《奇跡の超自由経済(成長と物価安定の一致)》がここに初めて実現された。

今も私の手元に一つの重要な資料がある。
それは昭和41年11月14日・読売新聞に、一人の政治家の政治家らしい発言がある。
曰く『経済成長と物価が矛盾する、という考え方はオカシイ。成長させながら物価を安定させる《両者一体の考え方》があるはずで、そうでない理論は採用しない』というのである。
経済企画庁長官として初登庁し、庁内幹部への挨拶、次官、局長から所管事項の説明を聞いたあと、大臣室で記者会見をした故佐藤栄作首相である・・・

実際政治家としては経済学者の考え方は理解に苦しむものだったのである。
『成長はインフレで台無し・物価安定は不況で台無し』が近代経済学派のご託宣で、『無能と無策で高給を貰う事は有能だ』というのが天下の珍獣・経済学者の生態である。

さて市場の貧困から航空機会社も過当競争の手抜き設計で墜落事故や経営難と倒産は当然であろう。*後記、最近パン・アメリカン航空も倒産した(原文当時)*

この不況と破産から逃れる最後の切り札は戦争による戦時貨幣を乱発する戦争景気だけで、生産力の大破壊に終わるのが二十世紀経済学の限界で、早い話『死んでしまえば病気は治る』だ。

4 市場あっての大生産力

そこで無能無策の経済学による破滅は当然だが、ここでは、物の生産を先にする物質の奴隷原理とは全く逆に大衆市場の創造が先で、実物生産力などは後から幾らでも発展するというのが幻の黄金郷での超経済原理だったのである。

『カネが先きで物は後だ(需要あっての供給だ)アッタリマエだ!』ではないか。
こんな事ぐらい『千客万来あってこそ店も栄える工場も出来る』と、町のラーメン屋の女将さんでも知っているから、市場調査もしないで工場を造る馬鹿はいないのだ。

この超経済原理から本当の黄金郷が出現したのであり、豊かな大衆市場から想像を絶する巨大産業・ベンチャー企業の驚異の世界が轟音を上げて未来への大離陸を開始した。
航空機は超音速で空を飛ぶのに国民の財布を豊かにする事ぐらい、この超高度科学文明で出来ないワケが無いのである!

そこで貨幣創造と国民月給を基盤とした大衆市場の大好況と商売繁盛で、小売りも卸しもメーカーも猛然とハッスルし、売上げの札束を皆で足で踏んで南京袋へ詰め込んだのを銀行員が担いで帰る毎日だった・・・いやホントのハナシ!

大好況から企業も大黒字で自己資本による大発展は勿論、さらに銀行借り入れで桁違いの大胆な設備投資と大生産力は《倍増性の宇宙怪獣》のように発展し、資本家も経営者も労働者も銀行マンもほくほく笑顔で国民月給も次第に増額され、国民生活は史上空前の豊かな生活水準へ上昇して行った。
まったく《自由と平等と博愛》が、盆と正月を一緒にしてやって来たのであった!

勿論、《馬鹿が水を撒くのではない》から賢明な政府は国民月給の増大には慎重な歯止めを掛けながら永続的な未来への大離陸を完璧に制御していた。

5 貨幣創造

しかし、私ならずとも不思議な問題が一つだけある。政府はいったい年間六十兆円もの膨大な財源を、どこからヒネクリ出して国民に配るのか?
これを問ねてみたのである。*将来的にはもっと増額されるから・・・*

『アハハハ・・・市場を殺す増税は自己矛盾ですよ。カネは紙に印刷するだけですよ!』
「エッ!!!金の裏付けなどは無くてもイインデスカッ?」
『金本位制などはとっくに廃止されています、金ドル交換廃止の昔のニクソン宣言をお忘れですか?』
「では紙幣の増発を裏付けるだけの実物生産力の発展とか・・・?」
私は貨幣と好況がリードして発展する驚異の実物大生産力を見て絶句した!

『カネが先で物は後だと云う順序の原理を知っただけの事です、ハハハ・・・』
購買力と生産力を、ホトンド無限に解放して拡大発展しているのである!

6 無限の資源

いや実際のところ、仮に《無限の資源》でもあればこんな芸当もできるであろう!
無限の資源と生産力と市場の三つが揃えば話は解るが《資源》はドオーナッテルンダロー?

通産省かと思ったら、おかしな事に大蔵省から答えが返ってきた。
『資源の研究開発投資は無制限に財源を提供して良い事になっていますから、もう核融合エネルギーどころか、人工タンパク・石油の合成もできるし、お望みならば原子変換で太平洋の海水を全て黄金に変えるのも本気になれば朝飯前で、資源は何一つとして不足ありません』

そう言えば思い出すのは昔の科学者達の嘆きだった!
『研究費があれば我々に出来ない事は無いのだが財源が無い!』財源・財源・財源・・・
たしかに、研究投資は必ず数千倍・数万倍の価値に跳ね返るから『物を造って良ければ、カネを造って何が悪い!』増発した《ペーパーマネー》の値打ちが出るだけではないか!
財源に不足の無い夢の国ではアブクゼニだけが増えたわけジャナカッタのである。

ここでは世界中の大学や研究所から優秀な頭脳を総動員して、早い話がそのハゲ頭に塩をつけてポンと一つ叩くだけで、資源は無尽蔵に湧き出しただけの事である!
『物の奴隷の夢は物質的な黄金のエルドラドですが、物質を自在に支配する超高度文明では真理と知恵が宇宙最高の大秘宝だとは古代インド伝説です、オワカリデスカ?』

7 貨幣主導の経済発展

ところが経済学の愚劣のもとで財源創造の知恵も無く、アメリカはナサの優秀な宇宙ロケットの博士達が失業してタクシーのウンチャンとは何たることだ!

貨幣創造が先きでも物が後から増えるからカネと物とが共に増大しただけである。
これにモンクがあるなれば、世界中を大火事にしてカネと物を共に減らせば良いのかと言う事で《ローマ焼打ちの暴君ネロこそ先覚者》ではないかっ!
それとも逆に何十倍でも増やせば良いかの問題だ。

おまけに印度の大市場があったから産業革命の大生産力は発展したのだし市場さえあれば資本主義的生産力は宇宙怪獣なみに発展するのだから世界恐慌も二度の世界大戦も過大生産力と枯渇した市場争奪で爆発した歴史的な反面教師としての意味がここにある。

つまりカネ造りが経済学や政府の仕事で、物造りは国民の自由にお任せで良いのだ!
なぜならば商工業者にはカネ造りはご法度でこそ、カネ儲けに目の色を変えて働くわけで、それが生産力を発展させてカネの価値を裏付けるからである。
ここでは欲ボケ商人のエゴまで含めて経済の全要素が完全に良循環をして相乗効果を上げている。

呆れた私は質問する気も失って、一杯引っ掛けてブラリと東京見物に出掛けて見た。
豊かな国民はマンションも買えないとか愛し合う場所も無くて人口が減るとかいった先進国の経済病理も消滅していた。
夢の超高層デラックス・マンションがそびえ立ち、その気なら東京だけで一億人でも楽に住めるのだが、ここでは豊かな緑の空間に奇麗な都市が広がっていた。

財源は?技術は?生産力は?市場と購買力は?大衆生活は?そして資源は?

事実からの答えを見ては、私にはもう質問する勇気もなかった「カッテニシヤガレ!」

8 生命文化と全能文明

いや驚いたのは日本中が緑の大地で、どこを探しても大工場らしきものが見当たらない。
聞くところによると一万トン級のマンモス・ブルトーザー大軍団を駆使した全日本土建連合が全てを巨大地下工場化したのはアッ!という間の出来事だったというのである。
さらに超高度情報化社会では東京集中の過密都市もご無用で、ケチなインテリジェンス・ビルどころか知的生物人間の国だから日本全土が超高度頭脳機関で巨大情報通信回線に火花が散っていた。
理想的な夢の国土も出現して奇麗な海も蘇り、日本海全体が日韓朝ソ共同出資による一大養殖漁場であり、さらにその技術的集積を活かして、いまは太平洋全域に亘るスーパー養殖漁場の大プロジェクトを推進しているそうだ。

財源だって?・・・

ヤッパリ印刷技術の問題に過ぎないんだと・・・アッタマイイ!・・・
外貨獲得と産業維持は、武器輸出や戦争しかない昔の知性とはエライ違いだ!
宇宙に、大陸に、海洋に、人類は自由と平等の矛盾を統一し《無限大経済の原動力・貨幣メカニズムの秘密》を解いた瞬間から爆発的な大発展期へ突入したらしいのである。

生活を保証する《国民月給の発展》で全ての国民が最高教育を受ける時代が来た。
人類が地上最強の知的生物なら《頭脳の開発投資》こそマルクスの牛馬の労働価値説やケインズの公共投資を眼下に見る最高度経済発展の大原動力の創出である事が理解された。

勿論財源に不足は無いから新鋭超高度教育機関の建設こそ人類永遠の未来への投資であり、そこからは《昔なら貧困との闘いに疲れ果てる天才達の頭脳群》が勇躍して文明の前線に踊り出たし、史上最強の巨大天才頭脳軍団が天の星座と光りを競って輝き始めた。

人類の知性は、直径10万光年・・・二千億もの太陽が輝く大銀河文明圏建設を目指して轟音を上げて離陸し始めていた!
経済的には弱者である全ての人間を祝福する国民月給こそは、失われたムー帝国の賢者ラ・ムーの言葉「得る事より与える事こそ貴い」であるが、これも《ただ与えた》のでは世界一のユダヤ財閥も一夜で乞食だが、ここでは国民月給を無償で与える事で財閥も無限に繁栄する超経済原理の秘密が綺麗に解明されて、愛の神の自由な天国が先駆的な形で地上に出現したのだ!

やがてこの太陽第三惑星は、生命文化の無上の栄光と全能文明の無敵の光芒に輝く、無限の豪華な芸術の殿堂として、この世のものとも思えぬ極限の美を現すであろう。

9 笑顔も美しい夢の国

また大衆市場が大生産力の動因だったと知ってからは、世界の小さな国の人達も、巨大産業国家と競争する必要などは無くなった。
世界政府が給付する人類月給で豊かに楽々と遊んで暮らせば良いのである。
而もその人達の消費が大生産力発展の真の原動力(需要あっての供給)だったからだ!
こうして科学を総動員する人間は経済の貧困と生活苦から完全に解放された。

当然にその人達は失業者の大群では無く未踏の研究や超芸術を開花させる前衛部隊となり、そこから文明に無限の可能性を開く知性が噴出した!
カネが無ければ乞食暮らしの不安に襲われる貧しい世の中では、どんな大金持ちもガツガツし、使い切れない大金を抱えて銀行汚職やインサイダー取引や詐欺や麻薬産業から強盗をやる犯罪も文明の本質的貧困からの病理だが、ここでは馬鹿気た昔話だった。

大富豪になると妻も子供もカネに目の色が変わるので信用出来ず、護衛を付けて一人で食事を楽しむとかの必要も無く、本当の家族の団欒も心の許せる親友も友情もあった。
人間がカネと物との奴隷から完全に解放されたからキャバレーやバーだって地獄の沙汰もカネ次第の非情な修羅場ではなくて、誰もが心豊かな楽しい夢の国に、笑顔も綺麗な別の世界になっていた。

酒もビールもワインもウィスキーも、油断すればすぐに品質の落ちるペテン経営では無くて、地上最高の品質を競うのが黄金郷では最低の経営原則だった・・・
とにかく文明の大変革で本当の人間らしい世界が開幕した!

10 不滅の凱歌

豊かな国民は平均して五億や十億ぐらいは貯金していたが、どれほどカネがあっても家を百軒も建てたり車を千台も買ったりメシを茶碗で五十八杯も食うわけではないから心配はなかった。
そう・・・本格的な超高価格商品時代が来て、間もなく火星ドライブもできる自家用小型宇宙艇時代だと云うが、遂に人類は本格的な大宇宙産業時代へ突入したのである。

成熟した資本主義の大生産力は市場が貧しく、働き甲斐が無くて横着になるのが相場だったが、ここでは国民は結構よく働いているのはなぜなのか?
『いや、三十億円ぐらいなら宇宙艇も欲しいですし、買ってやらないと娘も勉強が手に付かないと云うし、それに宇宙艇があればドンナ大地震も怖くないし・・・ネエ』
『働くのは食うためだなんて、人間も昔は奴隷でしたからねえ・・・』

では、自由と共産の矛盾もとっくに吹き飛んで、米ソ核戦略体制も無用となり、軍人は失業して、軍需産業も消滅したのだろうか?
そうではなかったのである、これが!

チッポケな隕石と衝突すれば滅びるようでは文明では無いし、宇宙の彼方から来襲するどんな暴力からも完全に地球を守り切る、人類防衛地球大連合軍はもしも月より大きい大隕石が地球へ突進してきても、今では100億キロの空間の彼方で完全に撃破できるそうである!

太陽第三惑星に不滅の凱歌が上がり、人類を守る無敵地球防衛軍の威容がそこにあった!
戦艦大和より大きい宇宙戦闘艦が常時1000隻、太陽系宇宙の周辺を遊弋しており、更に数万光年の空間の彼方、超光速銀河偵察艦隊群が星の海を疾走している!
来たるべき大銀河植民時代の新しい母星を探って・・・

11 蘇る地球

更に経済が収奪原理である限り、母なる地球をも食い荒らす森林伐採・国土乱開発・海洋汚染を放置して、地球の荒廃を救う知恵と財源も無く、人類の滅亡へ転落していたが《数理貨幣で実物経済を支配できる》と知ったとき事態は大逆転した。
人間は真理と理性には従うが、金貨や物質の奴隷では無いことが解った!

ここに人間理性が万物を支配する人間解放の真理の国に史上初の凱歌が上がった!
その数理貨幣の創造に、人類は無限の富への黄金の鍵を捉えた!
ニセガネではなく世界中央銀行の数理貨幣を発行すればよかったのだ。
ここに人類文明の科学技術を総動員して母なる自然を回復し、夢の地球を設計する創造的経済の大ヴィジョンが実現可能な科学の射程に飛び込んだのである。

財源が無くて人類が滅亡しました?
これでは命よりカネが大事な大馬鹿者だから、世界政府は地球救済に無制限の超巨大財源の創造と投入を決定した

そこでユーモアも含めて新聞紙ほどもある大きな○百兆円札を印刷して大財源とし、世界の英知と地球科学を総動員した世紀の一大建設戦の火蓋が切って落とされた!

史上空前の超巨大プロジエクトが発動され、夜を徹する国連本部は不夜城の光を放ち、母なる地球を救う全世界土建大連合は空と陸と海の大荒廃に真向から立ち向かった。
早い話がその財源を十兆円使えば地球もそれだけ補修され、○○百兆円の全紙幣を使い切ったとき地球は殆んど綺麗に甦った!

カネが増えただけではなかった・・・地球もその分だけ、いやそれ以上に蘇った!
母なる地球は無限の財宝への扉を開き、それは世々限りなく人類の子孫を祝福するであろう!

これはバブルやインフレでは無くて、発行された貨幣以上の実物の地球が創られたのだ!

それともナニカネッ?
カネの増発は恐ろしくて、地球の荒廃も人類の破滅も怖く無い?
人間忘却の大錯誤に立つ過去の経済学説を超える勇敢な知的シュミレーションには卑怯怠慢で、数理貨幣で万物を創造する経済原理を恐れ、貨幣理論の不毛で財源は枯渇し、地球は墓場となって市場の貧困から爆発する戦争と大量殺戮に目を瞑るのは怖くない?
そんなら早く死ネッ!神様もきっとそう仰るだろう・・・

12 インベーダーの侵入

ところで、夢から醒めて浮世の現実に話を戻そう。
不況と物価が同時に来襲するという怪獣ミスター・スタグフレーション君が、依然として咆哮している。
それは《グループ1984年》の報告によると、古代ローマ帝国の時代から暴れているんだそうである。

古ぼけたケインズ理論では、金融引き締めで物価を押さえると不況になる・・・
次に、不況打開の好況政策なら財政投資を発動せよ!
その公共事業も昔の人力労働じゃあるまいし、機械力を駆使する土木工事では大量失業救済どころか土建業者を救うだけで、国民への増税で大衆市場は逆に枯渇して不景気になる!

金融政策と設備投資も、生産力が有り余って市場が無いから不況であり『工場では機械が昼寝しているというのにだ、いったいドコのバカが銀行からカネを借りて新工場を造るのか!』

景気浮揚のインフレ政策は所得より物価が上昇し、金融引き締めのデフレ政策は物価より所得が低下するから、絞首刑で綱を上げるか足場を外すかの違いに過ぎないのに、この秘密を理解した経済学者はいないのである。


そこで経済学者は胸を張って「我々はインフレとデフレを自在に切り替えることが出来るから、もう怖いものはない。」とオッシャルが、なぜ切り替える必要があるのか?
どちらもダメだと知らないから、首吊りの綱を上げたり下げたりするのではないか。

所得より物価が上昇し、物価より所得が低下するのでは実質的に同じ事だから、不況と物価が同時的に来襲するスタグフレーションが「知ラザア言ッテ聞カセヤショー」とクリカラモンモンのモロハダ脱いで、経済病理の原因は俺様なんだ恐れ入ったかと大タンカだ!
おまけに嘘つき専門のエセ経済学者は「スタグフレーションは戦後の全く新しい難病で、これだけは処方箋がない、参った参った!」と誤魔化した。(戦後の近代経済学派)

しかしこれだけが経済破産の病原だから「古代ローマはスタグフレーションで滅びた」とグループ1984年の指摘がある。(日本の自殺・昭和50年2月特別号・文芸春秋)

古代ローマ滅亡の原因がどうして戦後の全く新しい難病で処方箋がないのか・・・
レッキとしたマスコミによる昭和50年の指摘も知らん顔の半兵衛を決めこんだ。

学門的な誤魔化しは非加熱製剤の殺人事件より、全国民を破滅へ導く経済学派のエゴによる大型犯罪ではないのか。(1996.11/25後記)

善意に解釈しても経済学者達の頭は《ドオカシテルンジャナイノカ?》という事だ。
人類絶滅のインベーダーにでも脳を殺られているんだっコレワッ!

13 天空透明大魔獣

夢から醒めたつもりだが今度はどおやら夏の夜の恐怖のスリラーにうなされそうである。これは貴方に関係の無い経済談義などではない。
見たまえ!全てを引き裂く怪獣ミスター・スタグフレーションを!
窓から怪獣が覗き込んでいるではないか!

古代ローマ帝国を引き裂き、世界大恐慌と二度もの世界大戦を爆発させ、何百万人の血を啜り骨を噛み砕いた、血ぬられたその牙を!
それは映画のゴジラやアンギラスのように肉眼で見える低次元な相手では無かった。
これは近代合理主義で物質だけを実在とする実験科学の望遠鏡と顕微鏡の視界には絶対に姿を見せない大魔獣で、理性の視界に現れるシステムの透明大怪獣だったのである。

二十世紀文明に君臨する万学の女王は科学主義であり、大衆に神を説く宗教家までが近頃では科学の金看板を振り翳すが、科学主義は物質だけを認めて、目にも見えず手にも触れない超物質的システムの存在は見えないのだ。
これでは肉眼だけあって知性の目を抉られた盲目の知的生物だから、黄金や紙とは異なる数理が主体の数理貨幣は理解出来ないのである。

数理・システム・メカニズムが万物を支配する真理であり、経済をも支配する超物質的存在だが『数理が実在です』と証言する人は数学者でさえ今では珍しい存在である。

しかし二十世紀理論物理学界が『物質は不思議にも数理に従って動くと証言』したのは《数理が物質を支配する》のが、全ての科学的実験結果の結論であり、これは数理が本当の実在だということだ。

とすれば物質こそ実在だという科学主義を物質自身が撃破するのであり、これに文句があれば物質に言ってくれ・・・

こんな理論は教科書に書いてないが、自分の頭で考えたことの無い丸暗記経済学者とは「阿呆陀羅経の丸暗記がたまたま経済学だった」というだけのことで、知的な死体と変わりないのである。
死体と話しても空しいから、私は布団へ潜りこんで再び昼寝の夢でもみるとしよう。
なぜならば夢の国の幻の黄金郷が本当の人間の国であり、20世紀の現実こそ悪夢に過ぎないからだ。

終り

原文1975.5/15

後  記

数理貨幣の裏付けは国民的に合意された紙幣なら、無限の可能性を秘めた知的生物人間の生存と存在であり、これは黄金などの物質よりも強力高次な普遍的価値である。
これがニクソン宣言で米ドルが『俺はもう紙だよ!』とケツをまくっても、紙クズにならなかった理由だ。
その理由どころか「マネーとは何か」さえも知らないのが現代経済学の実体だし、阿呆が難しそうな事を言うだけで、本物の経済学はシンプルな真理だから、真理経済学の建設へ万人が参加する時だ。そのためのインターネット時代だ。(1996.11/25後記)

フィギュア・ソフィーの展望

図形は事実と一致する真理で、これをお知らせするとき以下の主要大領野がある。

NO.1 フィギュア・ソフィー・・・・図形哲学の全貌
NO.2 スーパー・エコノミックス・・超経済学への離陸(このページのTopへ)
NO.3 デウス・エクス・マキナ・・・考える機械の神
NO.4 極限分解理論・・・・・・・・図形思考の秘密BOX
N0.5. 直撃的な緊急大経済政策・・・工事中



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