Keisuke Hara - [Diary]
2000/11版 その2

[前日へ続く]

2000/11/11 (Sat.)

また昼まで寝てしまう。 こんなに疲れやすいのは、身体のどこかが悪いのだろうか。

夜は御所の前の紅○画廊の山口椿展の パフォーマンスなんだかパーティなんだかに出かける。 椿氏がポルノの朗読をして、弟子のあかね嬢がチェロを弾き、 今○子さんが白いドレス、黒レースの下着、金鱗のドレスと 衣裳を替えながら踊っていた。 仮面舞踊会がモチーフらしく、 着飾って仮面をつけた女の子がお客にたくさん来ていた。 こういう女の子達はどこからやってくるのか、まったく謎だ。 芸妓さんなのか知らないが祇園育ちだとか言う美女が 着物姿で来ていたのが異彩を放っていた。

お客には関○学○の植○啓司が、 怪しげな鎖と薔薇のチョーカーをつけた黒ドレスに長手袋の 女の子と一緒に来ていたり、 建築家の○辺氏が今○子さんに抱きつかれたりしていた。 変に色っぽい、なまめかしい肌を露出したおばさんと連れの男性がいて、 確かに見覚えがあるのだが誰だったか思い出せなくて、 ぼうっとダンサーの黒レースのガーターを見ていたら、 はっと思い出した。 SMショップなのかクラブなのか知らないが、 某AZ○LO の○崎ユミである。 まさか京都にいるとは思っていなかったので盲点であった。 たまたまなのか、 京都なり関西なりで活動しているのかどうかは知らない。

カタギの私には居心地が悪いなあ、 と思いワインだけいただいたら適当に挨拶をして、 さっさと帰ろうと思ったら、 なんとなく見覚えのある女の子に声をかけられた。 話してみたら7,8年くらい前に東京のキャラメルだったか、 Yellow だったかで何度か顔を合わせたことのある人だった。 京都の生まれらしく、故郷に戻ってフリーで ラジオのCM台本を書いたりしているらしい。 ずいぶん昔の知りあいなので、 なかなかに感慨深いものであった。 しばらく立ち話をして画廊で別れ、 三条まで歩いて行き、地下鉄で帰宅。

何だかこういう世界に縁遠くなって、 久しぶりにも居心地の悪いものであった。 やっぱり人間、まっとうに生きて生かねば。 いや、本当。


2000/11/12 (Sun.)

一日家にいて家事やら仕事やら。 夜は膳所でチェロのレッスン。 帰りに山科駅前の本屋に入ったら、 偶然 A 堀先生に出会った。 珍しい。 山科に住んでいる R 大の先生は多いが、 何故か山科で会うことは滅多にない。 生活空間が微妙にずれているのだろう。


2000/11/13 (Mon.)

自宅で書類書き、原稿書き、予稿書き、計算などなど。 いつも思うこと、 (a)どうして締切直前にしかやらないのだ、 時間はいくらでもあったのに… (b)どうして引き受けたのだ、こんなに大変になるのなら… と、じっと手を見る。

身体が重くなってきたし体力が老人並になってきたので、 ランニングを再開してみるが三十分ほど走ったら眩暈がした。 しかも昔のコースの半分も走らない内にダウン。


2000/11/14 (Tues.)

午後から大学へ。色々と雑務をまとめて片付ける。

早目に帰宅して仮眠を取り、夜は予稿書きなど。

ドイツ留学中の T 山先生の滞在記最新号を楽しむ。 順調に週刊のペースで更新されているようだ。 研究のペースを把んで生活のリズムが出来てきたのだろう。 思いついた時に飲んでいたワインの名前を 写像の名前につけるっていうのは洒落てますねえ。 でも、ここは思い切って「T 山写像」はどうでしょう(笑)

人の名前のついた定理とか公式とか数学的対象がありますが、 本人が自分の名前をつけることはなさそうだから、 誰かがそう呼び始めるってことなんでしょうか。


2000/11/15 (Wed.)

昼はM1の暗号ゼミ。 Rabin-Millar 法など。 前期の S 先生がやっていたコーエンの本を引き続いて読んでいたのだが、 どうもよろしくない本に思えてしょうがないので、 今日のキリの良い所でもう来週からそれぞれに別のことを やってもらうことにした。 N 君はコブリッツの暗号と楕円曲線の本、 M 君はハッシュ関数についてあれこれ自分で調べてみたいとのことだったので、 やりたいことがあるのならどんどんやって下さいということにする。 また休学中だった M2 の学生が現れ、 これから修論を書くなどと暴言をはくのでそれに付き合うことになった。 またゼミが一つ増えた。

そろそろ修士課程の後はどうする?という話題をふると、 M 君は来年公務員試験を受けるつもりだが落ちた時のことは 背水の陣を敷くためあえて考えてない、 N 君は就職もまだしたくないし海外放浪かなあ、 などと言っており、 二人とも私に似ない冒険野郎で困ったことである。

その後、次のゼミまでの空き時間をアクロス一階の 喫茶店で今日締切の予稿書き。 夕方からは数理のプレ卒研ゼミとプレ修士ゼミ。 確率統計の簡単な問題と位相の問題。 遅くなったので夕食を生協で食べて帰宅。

今日の驚愕ニュース。
「イギリス政府は1995年から犯罪者や容疑者から DNA を採取登録しており、 現時点で全国民の60人に一人以上の割合を既にカバーしたと発表。 このペースで進めばDNAデータベースは2004年までには300万件を越え、 事実上、国内の犯罪者の全てをカバーすることになるとの見通し…」 (ロイター14日ロンドン)。


2000/11/16 (Thurs.)

朝は「確率現象論」。マルチンゲールの定義と簡単な性質など。 夕方の講義までの間、 アクロス一階の喫茶(名前は「プログレッソ」だったか?) で珈琲を飲みながら佐藤幹夫先生講義録ノートを読む。 最近、ちょっと空いた時間に アクロス一階で勉強するのが私的ブーム。 夕方、「数理計画法」の講義。 双対単体法および二段階法。

夜はチェロの練習をして、明日の講義の準備。


2000/11/17 (Fri.)

朝は「数学解析」、ラプラス変換による微分方程式の解法。 次の講義までの間に、ファイナンス研究センターで実施された 経済学実験を見学に行く。 午後の講義、「確率・統計」。統計の初歩。 続いて夕方「プログラミング演習」が終わって、 経済学実験の結果を聞きに行く。 まだ被験者も少なくスタート地点という所だが、 なかなか興味深い結果が得られたようでこれからが楽しみである。

今日の実験を仕切ったO川先生と事務のNさん、Tさん、Sさんと 食事をして帰る。最後に山科で O 川先生、Tさん、 途中から飛び入りの経営T君と珈琲を飲んで帰宅。

O川先生は四人の学生を部屋の前後左右四面に配置して 中央をぐるぐると周りながら将棋の多面指し方式で 順番に指導しているそうだ。すご過ぎる。 四面を黒板にした部屋で数学の勉強をしていたと言う 詩人ポール・ヴァレリーのエピソードを思い出してしまった。 何がO川先生をしてそこまでの情熱にかりたてるのか、 経済学者特有の人間への愛情と興味のなせる業だろうか。 兎に角、さすがGTOである。


2000/11/18 (Sat.)

また昼まで死んだ魚のように眠ってしまう。 午後は三条のSBUXに珈琲豆を買いに行く。 クリスマス季節ブレンドのキャンペーン中のようだった。 既にそういう季節であったか… 珍しく席が空いていたので珈琲を飲みながら計算をしていると、 偶然、事務のTさんに会った。 十字屋で"Gould Plays Bach" のオリジナルジャケットコレクション限定版をうっかり購入して散財。

月曜提出の書類があったことを思い出し、 ブルーな気持になる。 しかもその書類は学校にある。 明日学校に行くか、月曜日に朝からやるか…(溜息)


2000/11/19 (Sun.)


2000/11/20 (Mon.)

朝から大学へ。 今日提出の書類書き。 午後は大阪に出て、共同研究の打ち合わせ。 ホテルのロビーで議論していたので、 3時間の内に珈琲を五杯くらい飲んでしまった。 夜、山科に帰ってきたがこれから夕食の用意をするのも面倒なので、 ラクトの4階で食事していると、 偶然通りがかったO川先生に会った。 一緒に食事しつつ雑談。九時過ぎに帰宅。


[後日へ続く]

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Keisuke HARA, Ph.D.(Math.Sci.)
E-mail: hara@theory.cs.ritsumei.ac.jp, kshara@mars.dti.ne.jp

この日記は、GNSを使用して作成されています。