Keisuke Hara - [Diary]
2001/11版 その3

[前日へ続く]

2001/11/21 (Wed.)

週末まで東北大学に出張のため、 次回更新は来週月曜日の深夜。


2001/11/22 (Thurs.)


2001/11/23 (Fri.)


2001/11/24 (Sat.)


2001/11/25 (Sun.)


2001/11/26 (Mon.)

妻のクロソフスキー(愛称くろ)にうるめ鰯の頭を与えて出勤。

三条の十字屋で注文していたマルチェロのソナタの楽譜を 受け取ってから大学へ。 今日のお弁当のメインは鰤大根。 今まで適当に我流で作っていた鰤大根だが、 昨夜始めて本格的に作ってみて大成功をおさめたので、 お弁当に残しておいたのである。 あれこれ仕事をして、 夕方は「数学解析」。 テータ関数を定義して簡単な性質など。 情報学科の応用的な講義科目であることだし、 普段はあまり厳密性に拘らずおおらかに計算しているのだが、 講義が終わったあと一人の学生から、 無限積の収束は大丈夫か気になる、 とまっとうな質問があり、ちょっと感心する。 来週の講義でちょっと丁寧に収束の議論をしてみよう。

夜は鰤の照り焼き。 前回、魚グリルで焼いて煙が物凄かったので、 その反省のもと鍋で焼いてみるが、初めてで加減が分からず、 箸をつけてみたら生焼けでショック…


2001/11/27 (Tues.)

妻が寝台の下でごそごそとするのに起こされて起床。 彼女に水と食事を与えて、自分のお弁当を作成。 今日のメインは炒飯。

昼から数理ファイナンス・シンポジウムのミーティングに参加して、 続いて卒研のゼミ。 確率行列の固有値、固有ベクトル、 ペロン=フロベニウスの定理など。 続いて教授会。久しぶりに3時間を越す殺人会議炸裂。 とは言え下々の私はそれで帰してもらえたが、 その後に引き続いてさらなる会議がある先生方もたくさんいるのである。 そう言えば教授会は久しぶりのことで、 今期に入って初めてかも知れない。会議が少ないのは結構なことではある。

帰宅が8時過ぎになったので、いっそ外食をすることにする。 最近改装した河原町の前豊(前田豊三郎酒店)で食事。


2001/11/28 (Wed.)

妻の黒漱石(クロソフスキー)が出窓に飛び乗る音で目が覚めた。 東向きなので午前中は暖く、お気に入りの場所のようだ。 玉子焼き、しめじの唐辛子炒め、 胡瓜の漬物をおかずにした今日のお弁当を持って大学へ。 昼はM2の修論ゼミ。 カーネルのメモリ管理とか圧縮のコーディングについて聞く。 続いて「プログラミング演習」。ポインタ。 ポインタについては前期の講義でかなりやったとT山先生に聞いていたので、 あっさり説明するだけにしたが、 やっぱりほとんどの人は理解していなかった模様。 でも、ポインタの概念と使い方がすぐわかっちゃう人ってのは、 よほどプログラミング向きの才能があるんだろう。 僕自身、どうもCのポインタは色々と矛盾があるように思えて、 しっくりとこない所をみるとまずその才能はないようだ。

引き続き、教室会議。終わったのは6時少し前くらい。

ギボン「ローマ帝国衰亡史」は第二巻(第11から第16章)に入った。 思った以上に物語的で、 「見て来たような嘘をつき」的にいきいきとした所が面白い。 それに新たな皇帝が次々に立っては倒れて行く様が、 一つの組織がいかにしてうまく成り立ち、 またそう見えたのに、何故に崩壊して行くか、 と言うケーススタディとして興味深いです。


2001/11/29 (Thurs.)

京都は午後から雨。 チェロの音に猫が驚くようなので気をつかって、 慣らせるためにCDでバッハの無伴奏などを聞かせていたのだがそのせいか、 既にもう慣れたらしく同じ部屋にいても何でもないようだ。

最近、耳にした小噺。 ある羊飼いが片田舎で羊たちを放牧している所に、 ある日、一台のぴかぴかのジープ・チェロキーがやって来た。 ブリーニのスーツ、グッチの靴、レイバンのサングラスの若い男が、 ジープの窓から身を乗り出して言うことには、 「君の羊たちが正確に何匹いるか当てたら、羊を一匹もらえるかい?」。 羊飼いは穏かに羊の群れを眺めやると、 そのヤッピーを見て「いいでしょう」と静かに答えた。 ヤッピーはチェロキーを停め、ノートブックPCを開き、 小さな携帯衛星電話でインターネットに接続、 NASAのウェブページを閲覧して、 GPSで現在位置を確認、近郊エリアを偵察衛星でサーチ、 巨大なデータベースとスプレッドシートと複雑な公式で計算の結果を 携帯用小型プリンターで印刷して、 その50ページに渡る資料を慎重に検討すると、羊飼いの方を振り返って答えた。 「ずばり、1523匹だ!」 「その通りです。では、一匹お好きな羊を選んで持ってて下さい」 ヤッピーは羊の群れから一匹を選んでジープに載せた。 それを見て、羊飼いが言うには、 「私があなたの職業をぴたりと当てたら、そいつを返してもらえますか?」 「面白い。もちろんだとも!」 「ずばり、証券アナリストでしょう」 「正しい。どうしてそう思ったんだい?」 「自明ですよ」と羊飼いは答えた。「(1)貴方は呼ばれもしないのにやって来て、 (2)私が既に知っていることを教えて見返りを要求し、 それに、(3)私の仕事について何も分かっちゃいない。 じゃ、このは返してもらいますよ」


2001/11/30 (Fri.)

午後は京大でのセミナーに参加。 Warwickでお世話になったE教授の講演。 その後、百万遍近所のフランス料理屋での歓迎会にも出席。

妻のくろにキーボードを打たせてみる。 その結果は「;P、、、、、、」だった。

「魔都」再読を終わって、最近の就寝前読書は、 「われらのゲーム」(ジャン・ル・カレ)。


[後日へ続く]

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Keisuke HARA, Ph.D.(Math.Sci.)
E-mail: hara@theory.cs.ritsumei.ac.jp
kshara@mars.dti.ne.jp (for private)

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