十時起床。目覚しをかけたものの早く起きられない。 シリアル、ヨーグルト、珈琲の朝食を取り、 午前中は校正作業。 昼食は九条葱と油揚のパスタ、 ワイン、珈琲、チョコレート。 Monasterio de Santa Ana, Monastrell 2002 美味い…千円くらいとは思へない味がする。 午後は計算など。 途中でミルクティーを作つて飲んだ。 夕食は冷や御飯とその辺りのものを食べておく。 今日は回覧板を回した以外には、 ほとんど外出せず。
また十時起床。どうして起きられないのかな。 シリアルとヨーグルトと珈琲の朝食。 昼食はベンガルカレー。 午後はチェロを弾くのと計算とを交互にする。 最近は確率論的なテクニックをあまり使つてゐなかつたので、 なかなか新鮮で、しかし、あまり自信の持てない参考書片手の計算。 強マルコフ性つてこれでいいんだつけ…と言ふやうな感じ。 夕食もシリアル。夜はチェロのレッスンに行く。 どう考へても似合つてゐない、 派手な振り袖姿を沢山見かけたところを見ると、 今日は成人式らしい。
とにかく、京都駅などはかなりの人出であつた。 東京に住んでゐたころはさうでもなかつたのだが、 最近は本当に人混みが苦手になつた。 端的に言ふと、人に酔つて気持ちが悪くなるのである。 それに音も駄目になつてきた。 そのせゐで、自宅にゐる時間が長くなつたし、 自宅でも音楽などかけずに無音にしてゐることが多くなつた。 幸にも今の自宅は街中とは言へ、 大きな通りから内側に入つてゐるため、 静かな環境が保たれてゐて好ましい。
昨夜、遅くまでバルトを読んでゐたので、 かなり寝坊。 慌てて仕度をして出勤。 正午から卒研。多重回帰分析。 部屋にゐた T 屋君に、 帰省土産のお菓子をもらつた。 諸事情により、今日で卒研のゼミは終了。 続いて、M1 ゼミ。ランダムラティス暗号の meet in the middle 攻撃とその改良の計算量評価。 かなり怪しげなので、きちんとした理解は宿題。 続いて、教授会代議員会議。 私は代議員ではないが、某審査のコメントのため出席。 生協で夕食を食べて、 次の会議までの三十分を A 堀先生の研究室を訪ねてつぶす。 N 田さんとのゼミ中だつたが、お邪魔をして少し数学の議論。 続いて、某委員会の会議。 さらに、引き続いて、某委員会の会議。 終了は九時前。雪の降りしきる暗い夜の中を帰路につく。 十時半頃、帰宅。 噫、三月あたり暇になつたら、 モロッコに旅立ちたい、嗚呼、 昼間は太陽と砂以外に何もない、 夜は星と月と砂以外に何もない、 私以外に何もない砂漠に癒されたい…
昨夜、つい読み耽つてしまつたのだが、 やはりロラン・バルトはいいなあ。 偉大だ、とか、天才だとか言ふのではないのだが、 この人が亡くなつたことで、 真、善、美といつた人間にとつての良きものが、 ほんの少しとは言へ確実に、この世界から失なはれた、 とでも言ふやうな喪失感がある。
九時起床。午前は少し計算など。 早めの昼食を簡単に済ませて、出勤。 午後は「プログラミング演習」。 今日は最終日で、最後のレポート提出。 続いて、緊急の臨時教室会議。 短く半時間ほどで終了。 しばらく A 堀先生と数学の議論をし、 研究室の整理を少ししてから、帰る。 粗食の夕餉の後はチェロの練習と、 持ち返つた事務仕事。
しまつた、 珈琲のフィルタを買ふのを忘れてゐた。 これでただでさへ遅い私の進歩が、 一日停滞してしまふ(笑)
最終講義試験なのに、 朝、電車が遅れて遅刻かと思つたが、 心配ない。京都駅の乗り継ぎも遅れてゐた。 そんなわけで無事、朝は「確率論」 の最終講義試験。 試験の内容が易しいせゐもあらうが、 結構できてゐたやうだつた。 生協食堂で昼食をとり、 次は「積分論 II」の最終講義試験。 続いて、物理の Y 地君の Dym-McKean 自主ゼミ。 修士論文の草稿に赤を入れつつ、 マルチタスクでゼミを聞く。 6 時過ぎに帰路につく。 帰りも電車が遅れて、帰宅は 8 時前。 微かに雪らしきものが散らついてゐた。
いつの間にやら、珈琲の紙フィルタが補充されてゐた。 偉いぞ、執事。持つべきものは有能な召使ひ。
午前中は洗濯など家事。 自宅で貧しい昼食をとつて、烏丸の銀行で所用を済ませ、 京大での確率論セミナに向かふ。 少し早く着いてしまつたので、 近所の「遅日草舎」で少し時間をつぶす。 理学部の建物に着くと、 ロラン・バルトのデッサン展(*1)の宣伝が置いてあつた。 去年末、東大でやつたものを、こちらでもやるらしい。 さうと知つてゐれば早く来て観に行つたのに。 しばらくやつてゐるやうだから、また出直さう。 今日のセミナでは、 W 先生が一次元拡散過程についての最近の研究の発表をしてゐた。 また内容が進展してゐるやうだつた。
*1: ロラン・バルトのデッサン展: 「色の音楽・手の幸福」。 京都日仏会館の 展覧会お報せ に宣伝があります(2004年1月現在)。 バルトは評論家、思想家、哲学者のそれぞれ、 またはそれらの混合体と言つたところの人であつたと思ふが(多分)、 熱心なアマチュアのピアノ弾きであつたり、 便箋にカラフルな悪戯書きのやうなデッサンを描いたり、 とエクリチュール以外の芸術表現をすることも好んだ。
十時起床。 寝床で「明るい部屋」(ロラン・バルト著/花輪光訳/みすず書房) を読んで、 昼食はシリアル、ヨーグルト、ベーコンエッグにワイン。 午後はバルトのデッサン展に行かうかと思はないでもなかつたが、 今日はセンター試験なので大学近辺は混雑してゐるだらうし、 雪とまではいかないが時折り氷雨が降つてゐて、 外出する気持ちにもなれず自宅での休日を過すことにする。 午後も読書など。 写真家ブラッサイによる写真から見たプルースト論。 夕方になつて、夕食の仕度の序でに、 作りおきの野菜スープも作成。 伊丹十三のエッセイで学んだイタリア料理らしきもので、 昔から十八番である。
ブラッサイを読んでゐて気になることがあつたので、 「事典 プルースト博物館」(P.ミシェル=チリエ著/保苅瑞穂監訳、 湯沢・中野・横山訳/筑摩書房)を調べてゐて、 こんなサイトを知る。 イリノイ大学の コルブ=プルースト研究資料集。 おそらくインターネットで最も充実したプルースト情報。
早く起きて一仕事するつもりだつたのだが、寝坊。 昼食はベンガルカレー。 午後はプリントサーバを買ひに寺町へ。 序でに SBUX で珈琲豆(スマトラ)を買ひ、少し読書をして帰宅。 夕食は煮込み饂飩。 夜は少しチェロを弾いたり、金利モデルの論文を読んだり。
九時起床。朝は寝床で論文を読む。 数学的にはほぼ自明な内容だが、 モデルの提唱に意味があるのかな… 出勤して、生協で昼食をとり、 午後一杯は某面接の学内業務。
チェスのプロブレムが一題解けずにゐたのだが、 今夜になつてやうやく分かつた。 普段はそんなに悩まなくても解けるので、 どうしても気になつて他のことに集中できず、 ほとんどの時間は最表層人格任せのオートパイロットの状態で、 休日と今日一日を無駄に過してしまつた。 私のプロブレムの解き方は (邪道だとは思ふのだが)、最初から趣向を、 つまり作者の意図を探しに行く方法である。 解けるときは一目で解けるが、 解けないときはまるで解けない原因であらう。 これはチェスのプロブレムに限らず、 私が一般的に問題にアプローチする方法のやうに思ふのだが、 その有効性は大変に疑問である。 と言ふのも、 世の中のほとんどの問題には作者がゐないからである。 もちろん、信仰のある人や、ロマンティックな人は、 神様の意図を読む、と思ふのかも知れない。
関西の冬の風物詩、遅れた電車に乗り出勤。 生協で早目の昼食をとり、 ファイナンス・シンポジウムの準備ミーティング。 続いて、M1 ゼミ。ランダムラティス暗号の攻撃の計算量評価。 次の会議まで時間があつたので、定期試験の採点をする。 「確率論」は問題が易しく、普通の問題だつたせゐか (「大数の弱法則の主張を述べて、証明を与へなさい」とか)、 良く出来てゐた。気分良く、 「積分論 II」の採点に入ると、 受験した誰一人として問題の意味を理解してゐないことに、 一気に心が冷える。 ひよつとしたら、と少し心配だつたので試験中に、 こことここの二箇所を証明して下さい、と言ふ問題ですよ、 と説明したのだがなあ… この講義では積分論の知識を前提に、 私が解析周りで好きな話を自由にしたと言ふ事情もあり、 無碍に全員不合格と言ふのも酷いと思ひ、 悩んだ末に私の方が意図を変更することにして採点。
続いて教授会。 会議室に行くと、 今まで見たこともないくらい膨大な量の資料が置かれてゐて、 今日中に帰れるのだらうか、 エコノミークラス症候群の肺血栓で倒れたりする人が出るのではないか、 と心配したのだが、 流石に執行部から省略案が提案され、三時間ほどで終了。
明日からシンポジウム参加のため出張。 次回更新は次の土曜日の深夜を予定してゐます。
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