ミューズリの朝食をとり、午前中は講義の準備など。 昼食は素麺。 午後は掃除器がけをし、洗濯物を畳み、 とドメスティックな用を済ませてから、選挙投票に行き、 帰宅後は夜まで数学など。 再来週あたりに一時間の短いセミナで話すので、 出来るだけ明晰に話せるやうに詰めて行く。 自分が分かつてゐるのと人に分からせるのとは違ふのだが、 しかし実際のところ、人に分からせることができない場合は、 自分自身が十分明晰に理解できてゐないことが多い。 その意味では、 機会を捉へて人に話すのは効率の良い勉強になる。 夕食は簡単なパスタ。 食後は禁を破つて TV をつけ、NHK の選挙速報を観る。 京都は自民、民主か…ちよつと意外。
自宅で朝昼兼用のミューズリを食べて、出勤。 午後、卒研セミナ。クラメルの定理のあたり。 今日も、著者が証明抜きで、 「次の不等式が成立することに注意すれば…」 とさらつと主張する、 不等式評価に引つかかつてかなり時間を使つたが、 最後には何とか示せた。 示せてみれば確かにほぼ自明だが、なかなか不親切な本だ。 続いて、修論のセミナ。ランダムラティス。 今日はかなり遅くなつたので、生協食堂で夕食をとつて帰宅。
どうも最近、身体が重い。何か訓練しやうかな… 先日会つた N 氏のやうに。 N 氏は太極拳を学んでゐるさうだ。 かつて横浜では武闘派として知られてゐた N 氏が、 そんな健康体操みたいなものを…と思つたのだが、 良く聞いてみると太極拳も流石に武術であつて、 なかなかに恐しい破壊力を持つものださうな。
WCC 2004 のファイナル 6 ゲーム目はドローになり、 13 日本日現地時間 12:30 からの早指しによるタイ・ブレイクにもつれ込んだ。 ここまで来るとアダムス(Adams, Michael)に勝つて欲しい。 忙しくて、今朝までファイナルの棋譜をみてゐなかつたのだが、 一言で言ふと、アダムスは地味にしぶとい。 一昨日の Chess Today に、 "The embarrassing thing about playing the likes of Mickey is that casual observers (who only know me) assume that I will win easily." と言ふ、 GM D. Norwood の言葉が引用されてゐたが、さもありなん。 最初の数ゲームを見ると、 カシムジャノフ(Kasimdzhanov, Rustam)の楽勝なのぢやないか、 とさへ思へたのだが。最後の 6 ゲーム目もまさにしぶとい。 時間に追はれ、終盤はお互ひ "??" 級のブランダーを応酬したが、 結局ドロー。 最後の大ミスはアダムス側なので、勝てるゲームだつたとも言へやうが、 アダムス良くやつた、と思ふ。 静かなるタフ、いかにもブリティッシュ… イギリスから世界チャンピオンが出ると面白いなあ。
夜はタイ・ブレイク の早指し戦を観戦予定。(以上は、18:50 頃、記)
駄目だつたか…タイ・ブレイクは、1.5-0.5 でカシムジャノフ。 惜しかつたがなあ。
近所のパン屋でサンドウィッチを買つて出勤。 研究室でサンドウィッチの昼食を取りつつレポートを見たりして、 午後は「確率過程論」。マルチンゲール理論の続き。 来週は最終講義試験なので、今日が事実上は最後の講義。 講義の後、毎回聴講しに来てくれてゐた経済経営の先生から、 立派な桃をいただいた。御実家で作つてゐるものらしい。有難し。 続いて、「計算機代数学続論」。 素因数分解と離散対数問題のアルゴリズム。 これも最後の講義で、来週が最終講義試験。 続いて、教室会議。常に何かと議題はあるものだ。 帰宅は 8 時半くらゐ。夕食は適当なパスタ。 お風呂あがりに、冷やした桃。
最近の就眠儀式本はル・カレ「ナイト・マネジャー」(村上博基訳/ハヤカワ文庫)。 何度読んでも面白いなあ…つい寝るのを忘れて読み更けつてしまふ。 実は私は、甘いとは思ひつつも、 スマイリー・サーガのどれよりもこちらの方が好きだ。 ヒーローのホテルマン、ジョナサン・パインが格好良いし、 宿敵の、北半球一の悪者ローパーがまたそれ以上に格好良い。 やはり悪役が格好良くないとね。 それに、この本を読むと、イラク情勢が情勢だけに、 悪と言ふものについて考へさせられる。 この本の中で登場人物の会話に出てくるのは、 前のブッシュ大統領なのだねえ。
猛暑。今日も昼食はサンドウィッチ。 午後から「情報処理演習」。今日が最終日。 帰りの電車には浴衣姿の女の子が多く、 さう言ふと、今日は祇園祭の宵宵山であつた。 週末、街の方は騒がしいことであらう。
学力低下問題についてのアンケートが来てゐた。 本当に学力は低下してゐると思ひますか? どのやうな能力が低下してゐますか?と言ふ感じの状況調査。 私は教へる方になつてから、まだ十年にもなつてゐないので、 その変化を捉へられないのも当然だが、 正直な印象では、そんなに「変化」はないと思ふ。 さらに正直に言ふと、教員に初めてなつたときには、 (平均的には)その出来なさぶりに衝撃を受けた。 しかし、同時に、「結構やるぢやん」と驚くこともあつたし、 学生時代の間に、どんどんと成長して行く学生も沢山見た。 これは大昔から年長者が若者に思ふことなのである。 使ひ古されたギャグだが、 古代遺跡から「最近の若者はなつてない」 と書かれた石板が見つかつた、と言ふやつだ。
むしろ、私が心配なのは、 私が私自身の期待ほど能力も知識も教養も業績もないことだ。 パスカル曰く、 王位を奪はれた王でなければ、誰が王でないことを嘆くだらう。 貴方たちの心の中には、そんな王がゐるかね。 学生に言ひたいことがあるとすれば、精々それくらゐだらうか。
今日も太陽は元気にかんかん照りで 35 度越え。 とは言へ、この猛暑の中、宵山と言ふことで、 市内は夕方の時点で既に十万人以上の人出ださうだ。 昼食は冷や御飯と味噌汁、納豆と漬物類などの粗食。 レポート採点などを休み休みやる。 夕食は素麺。夏は食費がほとんどかからない。 冬もほとんどかかつてないけど。
近所のワイン屋から注文したワインと、漬物が届く。 東山「八百伊」のお漬物だが、こんなに沢山… 十日間くらゐ漬物三昧になりさうだ。 夜、瓜の浅漬を肴に白ワイン。 コパン・ワインズの 「四季」より "l'ete"(「夏」) 2002。
何故か早く目が覚めてしまつたので、 午前中は数学の勉強をする。 午後は、北山の京都コンサートホールに、 室内楽のコンサートに行く。 三階にあるアンサンブルホール・ムラタにて。 現代音楽がテーマで、良く眠れました…(笑) それは冗談として、 ミヨーの「四季」の「夏」が意外に良かつた。 独奏がヴィオラの曲で、 ヴィオラはなにより音色が良いし、 おおらかなところが上品で好きだ。 夕食はポモドーロ、白ワイン("L'ete"の残り)。
終日、自宅でセミナの準備とか仕事を色々。 午後にかなり強い夕立が何度かあつて、 夕方にはかなり涼しくなつた。
忙しく数学のノートなどを作つて、 ふと休憩にチェスプロブレムを見ると、 あれだけ分からなかつたものが見た途端に解けたりする。 解けると分からなかつたのが不思議で、 問題解決における知性の働きつて不思議だ。 ポアンカレとか、ポリヤとか、色々な論説があるが、 どうしてそう不経済なのか、と思ふ。 こんな風に分かるのなら、 最初からすぐに分かつても良ささうではないか。 私は最近、私が思つてゐたやうな知能はおおむね存在しないのではないか、 実際は、ほとんど「試行錯誤」が脳の主要な働きなのではないか、 と疑つてゐる。
今日は世間は休日でも、R 大は講義日。 私は月曜日は講義がないので、 休日でもそうでなくてもほとんど影響はないが。 昼食はスパゲティ。午後は、洗濯に掃除など軽く家事をしてから、 数学のノート作り。夜も続き。
瀬戸内海の直島に、 地中美術館オープン。 直島自体も、こんなこと になつてゐるらしい。ちよつと、行つてみたい… それはともかく、ベネッセつてお金持ちなんだなあ。
今日も暑いが、40度近い気温の東京に比べれば、 涼しいくらゐだよね…と慰める。 昼食は蕎麦と漬物。 午後は、出張手続きとか、来週の健康診断の予約とか、 あれこれ事務処理をして、 夕方からは解析学セミナで発表。 ラフパス理論の易しい解説をする。
院生たちが最終講義試験とかちあつて聞けないと言ふので、 通常より 1 時間遅らせて 5 時半から開始。 そのため、出席者が少ないんぢやないかなあと思つてゐたが、 大入り満員(と言つても十数名くらゐだが)。 実解析の基本的なところの話題なので、 結構興味を持つていただけた模様。 講演後、ぐつたり疲れてゐたので、後で思ふに、 変に力の入り過ぎた講演だつたかも知れない。 直前に濃い珈琲を飲んだためだらうか…と少し反省。 兎に角、これでワン・ダウン。 来週末の某 A 社の仕事でツー、 平行して試験監督と採点を全てやつてスリー、で夏休み。 がんばろうっ(カフェイン効果)。
電車で "Status Anxiety" (by A. De Botton / Hamish Hamilton, Penguin, 2004) を読みつつ帰る。 相変らずのデ・ボトン節だが、多分、 翻訳すれば日本ではこれが一番売れさう。 帰宅は 9 時過ぎくらゐ。
この日記は、GNSを使用して作成されています。