Keisuke Hara - [Diary]
2004/08版 その2

[前日へ続く]

2004/08/11 (Wed.) 歓送会

今日も京都は 36 度を突破。やはり、と言ふべきか、 関東も関西も観測史上、最高に暑い夏となりさうだ。 私の外留の歓送会を開いてくれると言ふので、夕方、南草津へ。 こんなお盆の真最中に、 解析系の先生方が沢山来て下さつてゐて、 申しわけなくもかたじけなし。 二次会にまで出席して帰宅。 早い時間に自宅に帰りたがらない A 堀先生は、 若者を引き連れてさらに飲みに行つた模様。


2004/08/12 (Thurs.)


2004/08/13 (Fri.) 波間のピアノ

a light 『私は人間のもつ並外れた、そして時にはまったくタイムリーに働く、 発明の才というやつが大好きだ。 船が難破したとしよう。救命ボートもすべてなくなった。 見ると、ピアノの上板が流れてくる。 これがつかまっても十分浮力があるものなら、 思いもかけない救命具になる。 といって、救命具の最良のデザインがピアノの上板だというわけじゃない。 偶然手に入れた昨日の思いつきを、 与えられた課題に対する唯一の解決策だと信じこんでいるという点で、 私たちはじつに多くのピアノの上板にしがみついているのだと私は思う。 私たちの頭は特殊ケースの経験を処理するだけだ。 心だけが、どんな特殊経験にも例外なく作用する、 一般原理を発見する。 それを見抜いて自分たちのものにしていけば、 どんなときにでも有利に働く知識として、それを使うことができるだろう。

あまりにもしばしば気づきもせず、 自分たちのなかから湧きでてくる独創性を幼いころからつぶしてきたから、 私たちは習慣的に、自分たちの可能性について、 あえて肯定的に考えることができなくなっている。 自分の偏狭な近視眼的専門分野だけに終始して、 私たちに共通したジレンマの解決なんか他人まかせ、 もっぱら政治家にまかせたほうが社会的にも簡単だと考えだす。 しかし、こういう、おとなになるにしたがって生まれてくる偏狭さとは反対に、 自分たちが抱えているできるだけ多くの問題に対して、 できるかぎりの長距離思考をつかってぶつかっていくということに、 私はできれば「子供じみた」最善を尽くしたい。 もっともそうしたところで、それほど未来に行けるわけでもないのだが…』

バックミンスター・フラー「宇宙船地球号操縦マニュアル」 (芹沢高志訳/ちくま学芸文庫)より


2004/08/14 (Sat.)


2004/08/15 (Sun.)


2004/08/16 (Mon.) ソリテア

昨夜は近所のバーの開店三周年記念のパーティに出て、 かなり飲んだせゐか、今朝は早起きしてしまつた。 朝は読書など、昼食はベンガルカレー。 先日からこの店の壁に某連続 TV ドラマのポスタが貼つてあつて、 何故だらうと思つてゐたら、撮影に使はれたらしい。 設定では、ここは事件の犯人が働いてゐる店で、 主人公の刑事が偵察を兼ねてカレーを食べに来るとか、 まあそんな話らしい。放映は今週あたりだとか。 午後はあれこれ作業。 夕食は胡瓜のサンドウィッチ。

夜は、暇つぶしに、 スティーヴンスンの「クリプトノミコン」に登場する、 暗号ポンティフェクス(ソリテア暗号) のエンジン部分を C で実装してみた。 トランプで言ふところの「カット」などが手順に含まれてゐて、 こういう配列の操作は簡単さうで面倒臭い。 あまり賢いトリックを使ふと後で見て分からないし、 デバグも困難になるので、 大抵はナイーヴに作業用の配列にコピーしたりして、 誰が見ても何をやつてゐるのか明白なやうに書く。 (少なくとも私ならさうする。) さう言ふところが私には面倒で、 やはりプログラミングには向いてゐないと感じる。 非常にプリミティヴなレヴェルまで、 シーケンシャルな処理で実現しなければならない、 と言ふ足かせが、 (時には知的に面白いこともあるけれど、) あまりに重い、と言ふことが根本だらう。

明日火曜から次の土曜までは九州大学に出張中ですので、 次回更新は早くても次の日曜です。


2004/08/17 (Tues.)


2004/08/18 (Wed.)


2004/08/19 (Thurs.)


2004/08/20 (Fri.)


[後日へ続く]

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Keisuke HARA, Ph.D.(Math.Sci.)
E-mail: hara@theory.cs.ritsumei.ac.jp
kshara@mars.dti.ne.jp (for private)

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