「Keisuke Hara - [Diary]」
2005/10版 その2


2005/10/11 (火)

戦慄サーバの最期 (news)

戦慄サーバがこの年末でサーヴィス終了、との衝撃のお報せが。 渋谷のネットワーカ N さん、今までありがとうございました、 そして年末までよろしくお願いします… 来年一月からは、メインの dti のディレクトリに戻すか、 あるいはどこかの blog サーヴィスを利用するか考慮中。


炊き込み御飯 (日常, foods, books)

近所のパン屋で昼食用にトマトのフォカッチャと野菜カツサンドを買って出勤。 書類仕事などをして、 十二時半から昼食を取りながら卒研ゼミ。 Williams の一様可積分性のところから。 間に休憩を入れて、三時半まで。 その前後や休憩中に、来年度の卒研ゼミの学生の質問に答えたり。 amazon から、ラルボーの「罰せられざる悪徳・読書」(岩崎力訳/みすず書房) が届いていたので、バスと電車の中で読みつつ帰る。帰宅までに読了。

しめじと人参、油揚げが残っていたので、夕食は炊き込み御飯にする。 やっぱり秋は炊き込み御飯が美味しい季節。 夜は講義の予習。



2005/10/12 (水)

少女の行方 (日常)

今朝も随分と余裕をとって家を出たものの、 予定通り JR は遅れている。 群衆で人がこぼれ落ちそうなプラットホームで電車を待ち、 満員電車で出勤。 少々のことでは講義に遅れないよう十分なマージンを取ってあるが、 今日はちょっと危なかった。 午前は「プログラミング演習」、炊き込み御飯のお弁当を食べ、 午後は「情報理論」。続いて、教室会議。 京都駅まで戻ると、 朝と同じ理由で琵琶湖線が遅れているとアナウンスしていた。 いつもの京都駅の風景である。 夕食は自分で作る元気がもうなく、 近所の某定食屋でチキンカツ定食。

「相棒」再開スペシャルを観る。 スペシャルと言う割に、今一つの出来。 高橋かおりも安珠が撮っていた頃は、可愛かったがなあ、 と昔を思い出したり。



2005/10/13 (木)

椅子睡眠のアート (日常)

久しぶりに執事を見かけた。お風呂を使いに来たようだ。 この二日間で合計 4 時間も寝ていない、とのこと。 もちろんそれも座ったままか、椅子を並べて、というところだろう。 そう言えば、この前帰国したときに、 もう丸半日も座席に座っているのは体力的に無理だ、 と私が口にしたところ、 「私は椅子に座ったまま熟睡できます。 それがプログラマの適性の一つです」と答えていたなあ。 ゲーム関係に限らずソフトウェア会社には通常、労働組合は存在しない。 会社が期待するほど働けない社員は会社が切り捨て、 社員が期待するほど報いることのできない会社は社員が見捨てて去って行く。 それがいいことなのか、悪いことなのか分からないが、 いっそ、すがすがしいような気はする。


古書目録 (foods, books, chess)

昼食、白髪葱とベーコンと納豆のパスタ。食後に珈琲。 夕食、近所のスーパーで買った出来合の餃子、キムチ、小芋と人参と油揚げの味噌汁。食後に京番茶。 購入した本、「雨の午後の降霊会」(マーク・マクシェーン、北澤和彦訳、創元推理文庫)、 「朽ちる散る落ちる」(森博嗣、講談社文庫)。

神田古本まつりの目録が届いていた。 「チェスの歴史」(マーレー著、オックスフォード大刊、図解入り)、5 万 5 千円。 安いのか高いのか良く分からない。 マクミラン版「鏡の国のアリス」初版。 総茶モロッコ革装、両平に赤白女王の横顔の金箔飾り、 天金三方金元の見返しに献呈書き込み……二十七万円。 うーむ、安いような高いような。



2005/10/14 (金)

くちるちるおちるゆるみ (日常, books)

午前中は休憩を入れつつ二時間ほど仕事。 昼食はだし巻き卵、キムチ、小芋と人参と長葱の味噌汁。 午後はしばらく雑用をしてから、京大の金曜セミナへ。 日本滞在中の BC 大学の B 先生の講演。 定理の内容やその大枠は分かったが、 証明の手法などはディレクレ形式のことを良く知らないので、さっぱり。 おおむね講演を聞きながら、自分の問題を考えていた。 夕食、近所の定食屋でカツカレー。 自宅で珈琲。タリーズのエイジド・スマトラ。

昨夜、就寝前の読書で「雨の午後の降霊会」(マーク・マクシェーン、北澤和彦訳、創元推理文庫)、 読了。佳作ではある。 こういうちょっとひねくれたミステリ、 一言で言うとJ.J.好み、は嫌いでないが、 「埋もれた傑作」と言った感じで宣伝するのはよした方が良さそう。 ラスト7ページの衝撃!とか、かえって興醒め。 京大への往復のバスの車中で「朽ちる散る落ちる」(森博嗣、講談社文庫)、読了。 超音波学者よりはずっと、森博嗣テイストが強くて読んだ甲斐はあった。 この文庫版の後書きを書いた人と同感に、私も森作品は「ゆるい」と思うが、 そのゆるさが適度なときと、「ゆるゆる」なときがあって、 シリーズ全体とか作品全部で評価するべきだと思っても、 なかなかそうはできないものだ。この作品は適度。 しかも、何か所か会心と思われる文章があった。



2005/10/15 (土)

賀茂鶴 (日常, foods, restaurants)

午前中は講義の予習。 昼食は、近所の担々麺専門店「担々」で担々麺と炒飯。 夕食は、京都に遊びに来ている、 うちの猫の実家の「親」 j さんの接待。 先斗町の「ますだ」にて。 この店においている日本酒は賀茂鶴だけなのだが、 それは何故なのだろう。 一番好きな銘柄の一つなので私としては特に問題ないが、 京都の、しかも先斗町で広島の酒しかおいていないと言うのは、 ちょっと奇妙な感じ。



2005/10/16 (日)

ヴァーサス (films)

執事が「シベリア超特急」級の映画として、 「VERSUS(ヴァーサス)」の名前を挙げていたので、 恐いもの見たさで DVD を観てみた。 「博士(私)も出演なさっていたようでしたが」と言っていたが、 観てみたら確かに、ああこの(素人)俳優のことだな、とすぐ分かった。 もちろん、私じゃない。 それはともかく、この映画のヒロインに見覚えがあることに気付いた。 どこかで実際に会ったことがあるはずだ。 私はそもそも交友範囲が狭いから、 親しい知り合いでないことは明白だし、 見知らぬ人と会話するような機会も限定されている。 映画を観ながら過去をたどっていくと、比較的すぐに思い当たった。 昔、友人が出演した舞台の後のパーティで一度話したことのある、 成宮観音さんだ。そのとき、 「ダウン・トゥ・ヘル」と言う超低予算映画に出演するとか話していたが、 「VERSUS」も同じ監督だった。 サーチエンジンで確認したら、 私と会った後のどこかで芸名を変えられたようで、 女優と言うよりも、サブカルチャー方面で活躍した(している?)模様。


担々麺 (日常, restaurants)

昼食は接待で、ホテル・フジタは「桂花林」で中華料理のコース。 コースに担々麺が含まれていた。 美味しかったけど、私の好みでは私の家の近所の「担々」の方が上か。 確かこの二つの店は縁があったはず。 ホテルに入っているレストランの危険なところは、 子連れの滞在客が来る可能性が高いところで、接待には注意が必要だ。 一つ学習。 夕食は、納豆とキムチのパスタ、ワイン、チーズ類。食後に珈琲。 この土日は遊んじゃったなあ…、 来週は頑張ろう。



2005/10/17 (月)

羽生善治の言葉 (日常, books)

午前中は講義の予習をして、早めに衣笠に出勤。 キャンパスでお弁当を買って、庭で昼食。 午後から「数理の世界」、続けて「情報の数理」。 前者はコンウェイ流の「数」の定義。 今日は、0 と 1 と -1 を定義した。 来週は 0 が 0 と等しいことでも証明するかな。 後者は、即時的コードとその構成について。 生協書籍部で、帰りのバスで読む本を買って帰宅。 「決断力」(羽生善治著、角川 one テーマ 21)。読了。 夕食は冷蔵庫の残りもので、適当パスタ。 白ワイン (レミ・ジョバール、ブルゴーニュブラン 2002)。 珈琲一杯。 水曜の夜から博多に出張しようと思っているので、 冷蔵庫を片付けて行かないと。

羽生善治は何か非常に重要で面白いことを抱えているはずなのだが、 本当に残念なことには、それを文章にすることができない。 本人が書けば良さそうなものだが、それがもう一つ。 文章で伝えることはまた別の才能なのだ。 インタビューや対談集はどうか、と言うと、これも今のところ良いものがない。 どこかの誰かが、羽生善治の言葉を本当に引き出してみせてくれないものか。 これは誰かが真面目に考えた方がいい、 と私は真剣に思っている。 例えば、これはむしろ些細なことに属すると思うが、 彼はチェスを本当に本気でやっているらしい。 それでどんなことを知り、どんなことを考えたのか、 私はとても知りたい。なのに、せいぜい「情熱大陸」。 この状況はプア過ぎる。



2005/10/18 (火)

デザイン (日常, books)

午前中は講義の予習。 昼食は近所のパン屋で買ったサンドウィッチ。 12 時半から卒研ゼミ。 一様可積分性の続きで、 正規分布確率変数のときの重複対数の法則の証明など。 その後は研究室でまた講義の予習や、事務用など。 夜は、私の無事帰国と、院生の T 君の論文アクセプトの祝いで、 数理ファイナンス研究室で持ち寄りパーティ。多謝。 T 君のお祝いもあったのなら私も何か差し入れすべきだったのだが、 昨日通知が来たところだとかで、遅れをとった。

購入本。 「生きのびるためのデザイン」(V. パパネック、安倍公正訳、晶文社)、 「フリーソフトウェアと自由な社会」(R.M.ストールマン、ロングテール(株)/長尾高弘訳、アスキー)。

明日の夜に博多に移動して、九州大学でのシンポジウムに参加のため、 次回更新は 22 日土曜日の夜以降です。



2005/10/19 (水)


2005/10/20 (木)

旅先にて (日常)

最近は大抵のホテルで、 無料のインターネット接続を提供しているものなのだねえ。 そのおかげさまで旅先でも仕事し放題。 科研費の書類書きだって、 論文の査読だってし放題…

たまに出張に行くことは日常の雑務からしばし離れるせいだろう、 不思議とホテルの部屋やシンポジウムの会場などで、 集中して計算などが出来たりするものだった。 今はなかなかそうもいかないように思うのは、 便利になったからなのか、自分が忙しくなったのか。




この日記は、GNSを使用して作成されています。