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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第167話「終焉の星」
Friendship One

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・イントロダクション
宇宙空間を飛行する探査機。「フレンドシップ1※1」と書かれ、ワープナセルを備えている。『我々は地球人です。平和の名の下に、謹んでご挨拶を。まだ見ぬ世界の方々と友情を結べることを信じ、我々の住む太陽系からやってきました。』 惑星へ向かっている。
通信を受信している異星人たち※2※3。「干渉波を減らせるか。」
「やってみるわ。」 音楽が聞こえてきた。ヴィヴァルディ※4の「春」。「誰かしら。」
「わからない。」
「距離は?」
「…大気圏に突入した。」
惑星へ落ちていく探査機。

※1: フレンドシップ1号 Friendship 1
マークとして初代エンタープライズのアロー型 (矢型。またはデルタ型) のエンブレムが使用されています。本来は初代エンタープライズだけのもので、その後に宇宙艦隊全体で使われるようになったはずですが…。実はエンタープライズがフレンドシップ1 のを流用したんでしょうか?

※2: 技術者その1 Technician #1
(John Rosenfeld ENT第12話 "Silent Enemy" 「言葉なき遭遇」のマーク・ラトレーユ (Mark Latrelle) 役)

※3: 技術者その2 Technician #2
(ウェンディ・スピーク Wendy Speake)

※4: アントニオ・ヴィヴァルディ Antinio Vivaldi
(1678〜1741)

・あらすじ
宇宙艦隊から指令を受け取るヴォイジャー。2067年に打ち上げられた友好目的の探査機「フレンドシップ1」は、130年前に通信が途切れており、最後の発信源が近くにあるのだ。信号を発する惑星を見つけたが、大気内に反物質放射線があふれている。生命反応はなく、上陸班は予防接種を受けた。デルタ・フライヤーで地表へ向かうと街の跡がある。着陸し、転送強化装置を持っていくことにする。その様子を見ている、全身スーツを着た惑星の住人がいた。
クルーは環境スーツを着て調査し、ヴィヴァルディの音楽を鳴らすおもちゃを発見した。ミサイルのサイロもあり、弾頭は残っている。放射能をある程度防ぐことのできる洞窟で、フレンドシップ1 の残骸を発見した。だが気づくと、パリス、ニーリックス、ケアリーの 3人は異星人に囲まれていた。先にデルタ・フライヤーに戻ってきたチャコティたちは、シャトルに侵入していた一人の異星人を気絶させる。反物質兵器の攻撃を受け、とりあえず逃げ出すことにした。異星人は放射能によって皮膚が変質しており、リーダーのヴェリンがジェインウェイに呼びかける。新たな星への移住を要求してきた。
医療室に収容した異星人のオトゥリンによると、彼らは探査機の反物質テクノロジーを基にした設備を制御できずに、放射能に汚染されてしまったのだという。つまり破滅の原因は地球人にあると考えている。パリスたちは妊娠した異星人と出会い、既に 3人を死産で失っていることを聞く。異星人を全員近くの惑星へ輸送するには、3年かかることがわかった。ナノプローブによってオトゥリンの治療が始まり、彼の放射線除去の研究を教えてもらう。ジェインウェイはオトゥリンの理論を元に、クルーを解放すれば放射能除去の手伝いができるとヴェリンに申し出る。まず一人だけ帰してくれれば、食料と医療品を渡すと話すジェインウェイ。ケアリーが転送されるが、その直前彼はヴェリンによって殺されてしまった。
オトゥリンの治療は進む。産気づいた女性のため、パリスは医療キットを使って出産を成功させた。クルーは再びデルタ・フライヤーで惑星へ向かい、トゥヴォックとドクターの奇襲作戦によって人質を取り戻す。まだ赤ん坊は不安定なため、共にヴォイジャーへ連れ帰った。
赤ん坊の治療は済み、すぐにジェインウェイは惑星から去るつもりだ。だがパリスたちは、異星人へ援助すべきだと申し出る。オトゥリンの実験は成功し、それを惑星規模に行うためには光子魚雷を利用する必要がある。だが低空飛行で行い、ヴォイジャーにも危険が及ぶことになる。治療されて戻ってきたオトゥリンの説得も聞かないヴェリン。大気圏へ入るヴォイジャーへ、ヴェリンはミサイルを使って攻撃しようとした。だが彼に銃を向けたのは、赤ん坊を産んだ女性だった。「子供を救うためなら、撃てる。」 無事に放射能は消え去り、空からは太陽の光が差しこむ。ジェインウェイたちはケアリーの犠牲を悼むのだった。


・用語解説など
ケアリー (大尉)
Lt. Carey
(ジョッシュ・クラーク Josh Clark) ジョセフ (ジョー)・ケアリー (Joseph (Joe) Carey)。宇宙艦隊士官。階級は以前同様「中尉」と訳されていますが、階級章は確認できません。VOY第143話 "Fury" 「帰ってきたケス」以来の登場。声:水野龍司。坂東尚樹、河相智哉に続き 3代目
ヴェリン
Verin
(Ken Land) 彼らの種族名は言及されていません。声:有本欽隆
オトゥリン
Otrin
(ジョン・プロスキー John Prosky DS9第94話 "For the Cause" 「裏切り者は誰だ」の Brathaw 役) 声:諸角憲一
Brin
(バリ・ホックワルド Bari Hochwald DS9第68話 "Explorers" 「夢の古代船」のドクター・エリザベス・レンズ (Dr. Elizabeth Lense)、ENT第32話 "Marauders" 「招かれざる訪問者」の E'lis 役) 出産した異星人。名前は言及されていません。声:藤生聖子、TNG ベトール、ロー、VOY 3代目セスカ
(ヘンドリックス提督)
Admiral Hendricks
(ピーター・デニス Peter Dennis VOY第34話 "Death Wish" 「Q1, Q2」のアイザック・ニュートン (Issac Newton) 役) ジェインウェイに指示した将官。名前は言及されていません
ヤン
Yun
(Ashley Edner) 異星人の少女。声:山脇小径
(異星人大尉)
Alien Lieutenant
(David Ghilardi)

ヴォス
Voth
技術的に洗練された、デルタ宇宙域の爬虫類型種族。VOY第65話 "Distant Origin" 「遠隔起源説」より
コバリ
Kobali
死者を自分の種族の一員として生き返らせる種族。VOY第138話 "Ashes to Ashes" 「帰らざる時間」より
ヴァードワー
Vaadwaur
亜空間通路を利用する、遥か昔にも栄えたデルタ宇宙域の種族。VOY第127話 "Dragon's Teeth" 「亜空間制圧戦争」など
(カーク船長)
Captain Kirk
ヘンドリックス提督のセリフで「誰より多くの種族とファースト・コンタクトを果たしたようだ」の前に「カーク船長以来」と言っていますが、訳出されていません
ゼフレム・コクレイン
Zefrem Cochrane
空間ワープの発明者。映画第8作 "Star Trek: First Contact" 「ファースト・コンタクト」など
タイタニアム
チタン titanium
金属物質、原子番号 22、元素記号 Ti。映画 "Star Trek: First Contact" でも
アイソレム
isorem
「レム (rem)」という電離放射線量の単位は実在。「アイソトン」などと同様、いわばレムの ST版。VOY "Dragon's Teeth" でも
ホロ・カメラ
holo-camera
これまでは原語では "holo-imager" と呼ばれていました。VOY第97話 "Drone" 「新生ボーグの悲劇」など
マグネサイト
菱苦土石 magnesite
炭酸マグネシウムを含む金属性混合物。TNG第162話 "Inheritance" 「アンドロイドの母親」など
メトリオン爆弾
metreon cascade
タラクシア人との戦争で、ハーコニアン・オーダーによって使用された大量殺戮兵器。VOY第15話 "Jetrel" 「殺人兵器メトリオン」より

・感想
基本ラインとしてはスタートレックらしいもので、まあ良かったのですが……殺されるために再登場したようなケアリーが悲惨過ぎます。第1シーズン以来のキャラクターが、何も終わりがけにあんな死に方しなくても。ストーリー上での重みも薄く、ほとんど意味がなかったように感じました。


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