更新日 : 1998/6/26
窓のおもり−生活の知恵、ちょっとした工夫−

Word保存オプションの見直し

Wordのファイルがどんどん大きくなりませんか?


なにがこまるの?

Microsoft Word for Windows 95 Version 7.0で文書を作成していると、たいした文の量でもないのに文書ファイルが結構大きくなる時があります。特に、文書の書き換えを繰り返していると、文書ファイルはどんどん大きくなることがあります。
Wordの他の版では確認できていないのですが、(とくに新しい版では)いかがでしょうか?

直しましょう。

Wordのメニュー[ツール]→[オプション...]で「オプション」のウィンドウを開き、[保存]のタグを選択、[保存オプション]の欄を確かめてください。もし"高速保存"をチェックしているなら、ぜひこれをはずしましょう。
"高速保存"にチェックがあると、文書の書き換えを繰り返すことで、Wordの文書ファイルはその内容量に関係なく次第に大きくなっていきます。
このチェックを外し、Wordの設定のうち[保存オプション]を"高速保存"なしとすることで、文書の書き換えを繰り返しても、文書ファイルの大きさは内容量に見合った大きさを保ようになります。

調べました。

ちょっとした実験として、文書の内容が変わらないように文書の修正を繰り返してみました。結果を以下に示します。
元にしたWord文書ファイル
100文字程度のちょっとした文章とクリップアートの同じ図を6つ含むドキュメント。最初のファイルサイズは49KB。
修正操作
図を2つ削除し、いったん保存。次に保存した文書ファイルを開き、先に削除した図を貼り付け、再度保存。見た目の文書の内容は変化しない。
結果
保存オプション"高速保存"あり"高速保存"なし
修正前 49KB49KB
修正1回目59KB43KB
修正2回目66KB43KB
修正3回目71KB43KB
修正4回目81KB43KB
修正5回目91KB43KB
"高速保存"なしに変え修正43KB
同じ内容の文書を保存しているのに、[保存オプション]欄で"高速保存"がチェックされているときは、修正のたびにファイルのサイズがどんどん大きくなっています。一方"高速保存"がチェックされていないときは、修正があってもファイルのサイズはまったく変化していません。
また"高速保存"ありで大きくなったファイルも、"高速保存"なしにして修正、保存すると、そのファイルサイズは最初から"高速保存"なしで修正していた場合と同じ大きさに減ります。
なお上記実験では、"高速保存"なしにした場合修正前のサイズより修正後のサイズのほうが小さくなっていますが、これは修正前のファイルを作るときに"高速保存"ありで何回か修正、保存操作を行ってしまったためです。

ここでの実験では数十KBという小さな文書ファイルを使って行いましたが、私の経験ではもっと大きな文書ファイルでも同じような現象が起きます。つまり本来100KB程度の文書が毎日の修正を繰り返していくことで、数MBに膨れ上がることも十分ありえるのです。
ハードディスクの容量がGBを超える今では、数MBなんて大した大きさではないかもしれません。でもたとえばフロッピーディスクに入れようとするとちょっと困りますね。またメールに添付する場合では、送り手、受け手ともそれなりに送受信に時間がかかることになります。インターネットにダイヤルアップ接続している方なら無視できる大きさではないと思うのですが、いかがでしょうか?

Wordの内部動作は推測するしかないのですが、どうやら[高速保存]のチェックがされている場合、修正内容は文書を開く前のファイル内容に対する差分情報として、以前の文書ファイルに追加されていくようです。
このやりかたは確かに文書ファイルの保存動作を速くできます。でも文書ファイルをハードディスクに保存するようになり、しかもハードディスクの性能がどんどん向上している今、保存に要する時間にどれだけの差がでるでしょうか? 0.01秒と0.1秒の差は、数値としては10倍ありますが、私たちからみたら気にするような差ではありません。
少しでも保存時間を短くするための気を利かせた工夫、これも今では「小さな親切、大きなお世話」の1つのような気がします。



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