コンピュータ室運営日誌


1998年

2月後半のできごと


自習(2月18日)
時間のロス(2月22日)
縦書き印刷(2月24日)
html資料集の紹介(2月25日)
きちんと言いたかったこと(2月26日)

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 自習(2月18日)

 まだまだ風邪が流行っています。先生方もダウン気味です。

 今日は同じ学年の2人の先生が休んでしまい,5年生担任は私一人だけになってしまいました。他の学年の先生にも手伝っていただきましたが,私一人で3クラス100人以上の子どもたちの面倒を見なければならず,さすがにしんどかったです。

 私自身も風邪気味ですし,相手は小学生,こちらの都合などお構いなしですから,真面目に勉強させるというよりは,とにかく怪我をしないように静かに過ごしてくれればそれで良いという感じでした。


 午前中は3クラス合同の音楽や,2クラス合同の体育などをやりながら時間を稼ぎ,午後は1クラスをコンピュータ室で自習させました。

 他の先生はトラブルなどの心配から,コンピュータ室で自習させることには反対したのですが,私が責任を持つということでやらせてみることにしました。

 先生方は,大人でさえ難しくてわけが分からないものを,子どもたちだけでやらせることに不安が大きいと思いますが,私は大丈夫だと思います。一人でできる学習指導用ソフトもありますし,むしろ自習のときの有効な手段となるのではないかと思います。

 確かに,何かシステム上のトラブルが起こってしまうと困ります。子どもたちはトラブルが起こった際の対処はできません。ですが,どんなことをすればコンピュータが(物理的に)壊れてしまうかはちゃんと分かっています。

 何が起こるか分からないからやらせないではなく,何かが起こったときにどんな対処をすればよいかをはっきりさせておけば良いと思うのです。

 今回はもしシステムエラーなどが起こった際は,自分で何とかしようとせずに,すぐ私のところに連絡に来させることにしておきました。


 授業の始まりと終わりにコンピュータ室をのぞいて自習の様子を聞きましたが,何一つ問題は起こらなかったようです。




 時間のロス(2月22日)

 「学習アニメ」づくりを始めてすでに4時間が経過したので,そろそろ終わりにしようと思います。

 4時間とはいってもコンピュータは2人に1台なので,1人あたり実質2時間ですが,構想の段階も合わせるとすでに2週間以上経過しているので,子どもたちの関心もそろそろ低下しそうな雰囲気です。まだ完成していない子が数名いますが,休み時間にやらせるつもりです。


 それにしてもこういう作業をするときに児童用コンピュータが20台しかないのはとても不便です。

 コンピュータの設置台数については文部省の整備計画(中学校42台,小学校22台)に準拠しています。導入された当初は全員が初心者だったので,分からないことを相談しながらできるというメリットがあったのですが,子どもたちの技能が高まっていくにつれて相談する必要もなくなり,時間的なロスのほうが目につくようになってきました。

 今回のように教科の授業とは直接結び付かないような活動をさせるときには,1人なら2時間でできることを4時間費やさねばならないのはとても痛いです。

 現在の整備計画は,開始された当時(平成6年度)は画期的なものだった(それまでの基準はわずか3台!)のですが,ここ数年の情報化社会の進展は著しく,もはや2人で1台という時代ではないような気がします。


 とはいってもそれは無い物ねだりなので,今後,半数の子がコンピュータを操作している間,残りの半数の子に別の作業をやらせるとか,グループ単位の共同作業を多く取り入れるとか,時間のロスを少なくする活用法をそろそろ本気で考えていかなくてはなりません。




 縦書き印刷(2月24日)

 3学期のコンピュータ室利用状況は,今日現在一日平均約2.5クラス(86時間/34日)です。卒業を目前に控えた6年生の利用はこのところストップしていますが,学校全体の利用時間は2学期とほぼ同じ水準を維持しています。


 私のクラスのコンピュータの授業は,今日から「詩の広場」シリーズを始めました。ワープロで詩を書き,そこにお絵描きソフトで作った挿し絵を組み込んで作品を作ります。

 子どもたちに要求されるコンピュータの技能は,「日本語入力」と「描画」と「コピー&ペースト」だけです。これらの操作は,私のクラスの子どもたちは今までに何度もやっているので,問題なくできるはずです。

 そこで今回は操作方法等の確認すら行わず,子どもたちをほったらかしにしての自主性に任せて作業させ,私はせっせとコンピュータ室内の環境整備を行っていたのですが,私の手抜きが災いして少々まずい問題が起こってしまいました。

 子ども向け多機能ソフト「ハイパーキューブ」を使って作業を行わせたのですが,そういえばこのソフトは「縦書き機能」に大きな問題があったのでした。

 ハイパーキューブの「縦書き機能」は印刷だけの対応なので,縦書きの作品を作るときも,入力は横書きで行い,印刷時に縦書きを指定する方法をとるのですが,縦書き印刷をすると文字だけでなくグラフィックまで90度回転してしまうのでした。

 作品を作り終えた子どもたちが出来映えを確かめるために印刷してみたら,挿し絵が横に倒れてしまっていたので,本人も周りの子どもたちもびっくり状態でした。

 子どもたちは自分自身の失敗だと受け止めていたのですが,これは私の説明不足が原因ですね。


 1年前は今回と同じ内容の作業をするのに,2人で1台のコンピュータを使って4時間ぐらいかかっていたのですが,今回はわずか1時間の授業(45分)の間に,すでに4人の子どもが作品を完成させてしまいました。子どもたちの上達の速さに驚くばかりです。




 html資料集の紹介(2月25日)

 本年度最後の「郷土資料集編集委員会」が開かれました。最終日の今日は,1年間の活動の反省と私達が作った「html資料集」(郷土資料集のhtml版)の紹介を行いました。

 資料の内容を簡単に紹介したあと,サーバーへのインストールの方法及びクライアントからの閲覧方法を説明しました。本当は活用方法なども提案できると良かったのですが,そこまでの余力はありませんでした。

 感触としては,うーん,「ま,ちょっと無理かな」という感じです。クライアント(WIN95)からの閲覧は,多少の混乱はあったもののほぼ全員ができたのですが,サーバー(NT3.51)へのインストールはおそらく誰も理解できなかったのではないでしょうか。(苦笑)

 基本的には,htmlファイルをサーバー内の適当な場所にフォルダごとコピーし,共有の設定をするだけなのですが,NT3.51はユーザーインターフェイスがWIN3.1ライクだし,フォルダの共有設定は先生方には全く馴染みのない操作なので,とても難しく感じられるようです。

 たとえ編集委員の先生ができなくても,上記の操作ができる先生が各学校に1名いれば良いわけなのですが,実情はなかなか厳しいようです。もしかしたら私達が各学校を回ってインストール作業を行わなければならないかも知れません。


 この「html資料集」は,本日各先生方にお渡しするつもりだったのですが,掲載予定の写真の手配が間に合わなかったので,一部まだ未完成の部分を残しています。写真が届き次第その部分を作成し,各学校に配布する予定です。


 本年度抱えた数々の仕事もようやくほぼ終わり,締切に終われてあたふたする生活からも解放されそうです。




 きちんと言いたかったこと(2月26日)

 職員会議で各種教育活動の反省報告が行われました。私の担当はもちろんコンピュータ教育です。

 ずいぶん迷ったのですが,先日の部会で出された意見を全職員の前で言ってしまいました。

・コンピュータ教育が,学校教育の中で今後ますます重要な位置を占めるのは間違いないから,今日明日の授業すら自信をもって行えないほど困っている今の状態に,担任を持つ先生方はずいぶん危機感を抱いていること。
・だから,多くの先生方がもっともっと時間をかけて勉強したいと考えていること。
・にもかかわらず,学校体制が変わっていない,つまり計画を立てる立場の方々には,担任の先生方が抱いている危機感や焦り,そして学習意欲があまり理解されていないように感じられること。



 あまり過激な言い方はしませんでしたが,言うべきことはきちんと伝えました。


 それで...,

 私の発言に対して,上の方からは全く反応がありませんでした。というか,完全に無視されました。残念です。もう少し過激な言い方をした方が良かったかな。

 まあ反論も言い訳もなかったので,「一応聞いておく」ということなのでしょう。




 それにしても,ことコンピュータに関しては,同じ職場で働いているにもかかわらず,世代や立場の違いによるギャップを強く感じます。




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