●長崎の児童文学散歩●

 「祈りの丘・絵本美術館」とこどもの本の店「童話館」

 大浦天主堂やグラバー園に続く坂道は、土産物店が軒を連ねるにぎやかな通 り。この坂の途中、右手に「祈りの丘・絵本美術館」がある。1999年にオープンしたこの美術館は、地元長崎の絵本出版・販売会社「童話館」が設立したもの。
 同館は瀟洒なれんがづくりのすてきな洋館で、入口上部に飾られた子グマと子どものブロンズ像が来場者を迎え入れてくれる。訪れた10月初旬には、ちょうど飯野和好氏の原画展が開催されていた。さまざまな企画展が開催されるので、訪れる前には「祈りの丘・絵本美術館」のホームページでチェックしよう。
 3階の常設展は、太田大八氏、清水崑氏、大道あや氏の作品を中心に展示している。
 太田大八氏の「けんちゃんのでんしゃ」「やまなしもぎ」「鬼の橋」の原画、清水崑氏の「かにむかし」のおさるさんの画、日本画家・大道あや氏のあざやかな大作も目をひく。
 また海外作家の原画や貴重な絵本のほか、古い日本の児童雑誌や児童書も展示されている。
 1階は、こどもの本の店「童話館」。絵本、オリジナルのポストカード、絵本のキャラクターグッズもたくさんある。
 「童話館」は、こどもと本の出会いの場を作ろう、と長崎を中心にブッククラブなどの読書活動を続けている絵本専門店だ。その活動のなかで、絶版になってしまった「よい本」を蘇らせるために「童話館出版」を設立。絵本の復刊や新刊の出版活動を行っている。 「童話館」のホームページはこちら。


 
太田大八氏の絵本「ながさきくんち」


  太田大八氏の原画「けんちゃんのでんしゃ」には、ちんちん電車が描かれている。

「祈りの丘・絵本美術館」に続く坂。通りにはたくさんの土産物店がある。


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