'98 もう一つの
クリスマスの本棚

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フランソワーズ絵・文 『まりーちゃんのくりすます』 岩波の子どもの本


(C)岩波書店
 まりーちゃんは、しろいひつじのぱたぽんに、さんたくろーすのことをきかせてやります。木のくつを置いて寝ると、その中にプレゼントを置いていってくれるのだと。でもぱたぽんの足がはいている4つの小さな黒い靴は、ぬぐことができないので、ぱたぽんは悲しくなってしまいます。

 まりーちゃんが楽しそうにプレゼントのことを語るに連れ、ぱたぽんの顔は次第にくらーくなっていきます。表情が何とも言えない。どのページも、木の額に入れて飾っておきたいような愛らしい絵です。

マーガレット・ワイズ・ブラウン 『ちいさなもみのき』 福音館書店


(C)福音館書店
 ちいさなもみのきのたねは、のはらの土の上に落ちて大きくなりました。そこはもみのき林からは少し離れていたのでちょっと淋しい思いをしていたのですが、あるとき、掘り起こされて、病気の男の子の家で、クリスマスツリーになったのです!春、野原に戻されたもみの木は、また冬が来てクリスマスツリーになりに行きますが、その次の年は雪もすっかり積もったのにお迎えの男の人はやってこないのです。そのかわり…。

 暖かい春、豊かな夏がすぎ、秋の風に吹かれて、大きくなったもみの木がクリスマスを待っています。成長と回復、感謝のイメージがうまく一つに溶けあい、それを深い雪が静かに包み込みます。

 

ディラン・トーマス文 E・アーディゾーニ絵 
       『ウェールズのクリスマスの想い出』
 瑞雲社


(C)瑞雲社
 ウェールズ生まれの詩人、ディラン・トーマスが少年の頃のクリスマスの想い出のひとこまひとこまを独特のユーモアをこめて語る。冷たい海風、凍るような雪の中のクリスマス。家の中では対照的に雪をも溶かすような暖かい光景があったのだ。

アーディゾーニの絵と相俟って、寒さをものともしない少年たちや、したたかでたくましそうな大人たちが目の前によみがえる。読んでいると自分の鼻のあたまも、寒さで赤くなりそうです。

ささきたづ文 みよしせきや絵 『こうさぎましろのお話』 ポプラ社


(C)ポプラ社
 子うさぎのましろは、もう一つプレゼントが欲しいばかりに、いいことを思いつきます。そうやってもらったプレゼントが、次の年のクリスマスには素晴らしいものをもたらしてくれました。やさしいサンタさんと、心の広い神さま。すみがとれなくて転げまわるましろに、胸がキュンとしてしまいます。

たむらしげる サンタのおもちゃ工場 メディアファクトリー
  たむらしげる サンタとふしぎなながれ星 メディアファクトリー


(C)メディアファクトリー
 
(C)メディアファクトリー
 おなじみルネくんがサンタのおもちゃ工場で、おもちゃ作りをてつだいます。うちにもお迎えさえ来れば、喜んで手伝いに行くのにね!

 ながれ星がたくさんふって工場が壊れてしまったときには、ルネくんたちは小さい雪だるまをこしらえて、その中に星を入れてみました。これ、お願いしたら、今年はもらえるかしら?


レイモンド・ブリッグズ 『スノーマン』 評論社
トールキン 『サンタクロースへの手紙』 評論社

など、ほかにも定番がいっぱい、いっぱい。


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2001.07.18 00:27:53