最新版(その16 1999.9.15)

職場とかの私の同期の中でも、社会人になってから3〜4年もするとみんな
ある程度の蓄えは出来て、大型投資(?)に打って出るケースも結構見受け
られます。とはいえ、家建てるのは自分ぐらいのもので、大抵は2,300万は
する高級車への乗り換えが多いのですが。

彼らにとってみれば、それは本当に「清水の舞台から飛び降りる」ぐらいの
決断を要するものでしょう。そして、そのオーナーとなった時の充足感。
6年落ちで5万q超えたばかりの自分の愛車、日産マーチにあと5年は
頑張って貰おうと皮算用している自分には当分味わえないであろう世界が
そこにはあるのでしょう。

でもね、自分が買った土地+「工業製品」は、友達が買ったトヨタアルテッツァ
なら10台は買えるし、その気になれば最高級のベンツだってロールスロイス
だって買えてしまうぐらいの大型投資なんですよね。そう考えると、本当に人生
賭けた買い物なんだな、とある意味で怖くなります。なのに品質は一定でない
のだから、本当に困ったちゃんでもありまして・・・。

まだ、これから引き渡しを控えてますし、家自体は完成しても、エクステリアに
インテリアにそして同居人探し(笑)、とそれでもまだまだ家づくりは現在進行形
なのですが、ここまで自分の手で家づくりをやって来て感じるのは、同じ家でも
手塩にかければかけただけ愛着が湧くものだなぁ、ということですね。

どこに力点を置くかは人それぞれだと思いますが、ホンのささいな事でもいい
からこだわると出来上がった時に凄く大きな印象を与えてくれるものだ、と言う
ことが今は実感出来ます。これは(失礼ながら)建売住宅やマンションを
お求めになった方には分からないとは思いますが・・・。

だけど、相手はプロで施主は素人が大半。そんな状況の下丸腰でぶつかって
行ってもいいなりになるだけですよね。おまけに今回は施主が独身というおまけ
付き。自分で研究した上でネットで公開するという方法論を取ったのも一つの
戦略ではあった訳でして。結果、これまでの工事の中で、「緊張感」を持って
対処してくれたのが最大の収穫ではありました。そしてカタチになって、
9月を迎えた訳です。

しかし、この醍醐味を是非皆さんに味わって欲しいとは書けません。
このデフレ時代に家を持つことはもはや資産としては無謀ですからねぇ。私自身
この家、場所が場所だけに資産価値としては相当低いと覚悟しています。
もはや、あくまで快適に暮らすための耐久消費財以上の何者でもないでしょう。
その為に30年ローンも背負う訳ですし、大きな賭けです。車とは比較にならない
ぐらいの。でも、そのことに意義を見いだせるのなら、検討してみる価値はあるの
でしょう。

振り返ってみれば、住宅金融公庫の金利が史上最低を記録し、今なら払える、
と冷静に業者選びをしつつもどこかでイケイケになって、背中を押されていた
ことは否めません。だけど、タイミングというのも不思議なもので、もしあと半年契約を
延ばしたとしても、金利が上がったため、この家の仕様では建たなかった訳です。
意欲自体萎えていたかもしれません(特に高価なメンテフリー外壁にはこだわって
いたので)。

結局、家づくりでも何でも、「自己責任」なのでしょう。政策に踊らされるのも、利用
するのも、自分次第。それで現在年収の6倍強のローンを組んだのも、自分です。
自分で選んだ道だから、これからもローン返すまで頑張る決意が出来るのでしょう。

参考にしていただければと思います。
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竣工立ち合いということで、普通どのぐらい時間がかかるものなのか、と営業さんに
聞いてみたら、大体1,2時間程度という話だったんです。意外に短いというか
あっさりしているんだな、というのが実感だったのですが、今回私の場合も現場担当
さんの都合で、午前中の2時間程度でお願いします、ということに。

もっとも、仕上げ関係は以前からじっくり見させて貰っているため、竣工立ち合いと
言っても特段目くじら立てる必要はないと思っていました。それよりも、住設関係が
きちんと使えるかどうか、と家そのものの「ベース」がきちんと出来ているか、の2点
だけ、これからの為にも確認しておきたい、という思いで立ち合いに臨むことと
しました。



そんな訳で、まず潜ったのが床下(笑)。基礎コン自体は基礎工事の
時に散々チェックしていましたので、今回は断熱材の状況を知りたかった、
というのはあります。他の場所と違って、さすがにこの時でなければ
潜らせて、とは頼めませんよね。

で、基礎の中に設けられた点検口から入ってみたのですが・・・。
ここのメーカーの仕様では、基礎を公庫基準から10p高く作っている
はずなのですが、入ってみると人が一人匍匐前進するのが精一杯な
空間しか残されてなくて、ただそれでも是非見たいわけで、現場担当
さんの同行(?)により隅々まで見て回りました。

それにしても、こんなところで軍隊じみたことをするとは思わなかった・・・。
頭がつっかえないように首に力入れていたら、翌日酷い筋肉痛に
なってしまいました。こういうことに向いていないことを実感しましたね。

今回、私の現場からこれまでの基礎換気口をやめて基礎パッキン工法を
採用することとなりまして、ある意味で実験台だった訳ですが、床下に
潜ってみると蒸し暑いのなんの・・・。(間違いなく汚れるので)当然運動着
を着て潜りましたけど、それも汗でベタベタになってしまいました。
とはいえ、まだ3ヶ月ぐらいしか経っていないからかもしれませんが、
断熱材たるグラスウール自体はからっとしていたので、風が吹けばそれなり
に換気はされるようですね。でも、夏真っ盛りな時にもそれだけで十分か、
というと換気性能的にはちょっと弱いのではないか、とも感じたのですが、
どんなものでしょう?

入り口付近の断熱材はしっかり施工されていたのですが、奥の方に入って
行くといくつか断熱材が落ちかけている箇所がありました(写真の通りです)。
もちろん、2×6材で押さえを作っており、グラスウール1枚あたり3箇所程度の
支えがあるので、実際に落下する危険性については殆どなさそうではあるの
ですが、(セルコホームの工事上の標準仕様らしいので、仕方ないとは言え
−但し、仕上がりがいかにも手抜きっぽく見えますよね)それでも本来であれば
断熱材を押さえて固定するネット(網)を貼った方がいいように感じました。
私の家の場合床下断熱材は200oありますので、その自重で端が落ちてくる
事も見ての通りあり得るし・・・。断熱材である以上、ずれたら効果半減です。

取り敢えず、断熱材をきちんとはめ直しておきましたが、これからも半年に一回
程度、また床下に潜ってチェックしていこうと思っています。ダメなら、自分で
ネット張りということになるのでしょう。その時は報告したいと思います。

但し、床下はきちんと清掃されていました、参考までに。

そんな訳で、皆さんも同種の床下断熱工事される場合には、押さえネットを
入れることをオーダーされるとよろしいかと思います。



続いて、一階の床がきちんと水平に出来ているかどうかのチェックに入りました。
テレビとかで、欠陥住宅の検証番組を見ると、ビー玉があっちこっちに転がる
のを良く見ますからね。

自分の予想としては、今回結構気合い入れて施工してもらったため大体は
大丈夫でしょうが、まぁさすがに一個か二個ぐらいは転がるでしょうし、その
程度なら(勢いが弱ければ)仕方ないかな、という感じでした。

ところがどっこい。

台所、リビングと部屋の四隅にビー玉をちりばめて置いてみたのですが、
どれ一つとしてピクリとも動きません。これにはさすがに感心してしまいました。
水準器当てて見てもきちんと90度を保ってましたし。

フレーマーさんの腕が良かったことの証明になる訳ですが、それ以前に
(そのフレーマーさん自身がほめていた−その10を参照下さい)良い基礎屋
さんに当たった事が大きかったのでしょうね。基礎の平滑が取れなければ、
床組も(ある程度の調整は出来るにせよ)完全に平滑には出来ないでしょうから。

「家は基礎が大事」といいますが、そのことを実感した一瞬でした。
足繁く通った甲斐も多少はあったのでしょうか?

その後は、基本的に各部屋を回って傷がないか、と探したり、設備関係
こんな感じになっています、といった説明を受け、実際に照明とかのスイッチを
入れてみたり、蛇口があれば水を出してみたり(但し、台所はまだ水道工事が
完了していませんでしたが)、といった感じでしたね。


公庫割増融資対応型マルチエアコンの効きもチェックしましたし、

電気メーターが「時間帯別電灯契約」対応型になっていて、電気温水器が
8時間通電制御型であることも確認しました。

お風呂にもリモコンが入っていることを確認し、(オプションで入れた
最新の節電機能付き)ウォシュレットのリモコン式蓋開け機能にちょっと
笑っちゃったりもしました。

結局、数カ所傷の補修をしてもらう程度で大きな問題は有りませんでした。
テレビと電話については、引き渡し後にアンテナの向きなどの調整を
かけて貰うことで話がついていますしね。
やれやれ、といった感じですけど、差し当たり今のところは満足のいく
ものが出来上がったな、と思っています。

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そんな訳で、予定通り25日に引き渡しということになりました。
すると今度はお金の心配をしなくてはいけません。いつまでも家完成の
余韻に浸っていたいところですが・・・。

といっても、メーカーもさすがに抜け目がなくて、すでにつなぎ融資の
申込書を持って来て、あれこれ記入させられてはいます。
ただ、それは融資の実行を引き渡しと同時扱いにするということなので
(金利はもったいないけど)理解は出来るのですが、さて自己資金をいつ
払うかですよね。クレームが有る場合には最終金の支払いを出来るだけ
延ばせ、とあるのですが、今回はそこまでの状態にはありません。
厳密に言えば引き渡し時に手渡し、が筋なのでしょうが、家に大金
持っていくのもやっぱりぞっとしません。そうなると、事前に銀行振り込みに
なるのでしょうか?今度営業さんに確認してみますけど、そんな感じが
しますよね。本末転倒なような気もしますが・・・。

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家が出来てみて、自分でも必要と思われるものはオーダーしたり、自分で
買ったりして揃えてきたつもりなのですが、それでもやっぱり足りないものは
有る訳でして。

前回更新で書いたその足りないものとは、カーテンレールなんです。
伏線はありまして、当初各窓にカーテンボックスを取り付けることを希望して
いたのですが、結構単価が高くて見送ることになったんです。
その際、オプションなのはカーテン「ボックス」だけで「レール」については
標準でついていると思いこんでいたのです。

そうしたら、内装工事が終わってしばらく経つにもかかわらず、何も付いて
いないため、確認してみたら衝撃(?)の事実発覚ですからねぇ。営業さん
にも休日返上で相場調べて貰って申し訳無かったのですが、自分でも調べた
結果、ウッドレールは格好いいけど、ベラボーに高くて窓に合わせて切るのは
無駄だなぁ、ということ、着色スチールレールは結構重いことから、やっぱり
実用最重視で一流メーカーのステンレスレールを自分で取り付けることに
落ち着きました。業者に発注すると取り付け工賃が最低でも1000円/窓は
取られるようですし・・・。取り付けの木ねじだけ長いもの(3.8p以上)を
使って貰えれば、下地は入っているので大丈夫ですよ、とのアドバイスも
貰ったので、何とか頑張ってみるつもりです。

しかし、一流メーカー品ともなると、安く売っていてもトータルだと4,5万は
してしまいます。・・・痛いです。これで打ち止めだと願いたいですが・・・。
皆さんも気をつけましょう。

そんな訳で、次回更新は引渡時の様子をアップするため、しばらく間が空くと
思います。引き渡しを受けたら、その週末でカーテンレール/カーテンの取付、
フローリングのワックスがけ、整地してもらった駐車場に暫定的にビニールシート
を被せる作業等、やることは目白押しです。おそらくまともに住めるように
なるのは、10月第2週の3連休明けではないでしょうか。

出来たら出来たでまた忙しくなりますが、そこで過ごす快適な一時に期待して
準備に取り組もうと思っています。また、見てやってください。

さて、どうなることやら・・・。


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