∀ガンダム(ターンAガンダム)

題名・内容
 
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第23話〜第34話(その3)
∀(ターンA)ガンダムの題名及び内容概略一覧です。
 
黒歴史にも語られる「核の恐怖」
ついにその爆発が起きてしまう。
核の爆発が及ぼす人々の生き様。
ディアナ=カウンターでのフィルの反乱、
核を預かるロランと∀。
そして舞台は月へ。。
(その2へ)
(その4へ)


話数 題名 内容概略
第23話 テテスの遺言 ハリーに対しての疑いが軍部から上がっていた。しかしディアナの機転の利いた答えにより
どうにか収拾が着く。
ギャロップはキースのパン工場に立ち寄っていた。そこにはテテスの姿もあった。テテスとし
てはギャロップが立ち寄った事で自分の存在に気づかれることは問題がある。極力身を隠
そうとするテテス。様々な人の姿であふれるパン工場周辺。そこにはソシエに突然プロポー
ズをするギャバン隊長の姿や、行方不明になっていたコレンの姿もあった。テテスはその姿
を見つけ、自分の作戦の手伝いを持ちかける。だがまったく取り合わないコレン。自分の作
戦を遂行させる手段を考え、夜に一人散歩をするテテス。パン工場の人間が近づいて来る。
ムーンレイスであるトロイを利用して∀を奪うテテス。更にギャロップから∀の武器を奪取し
ようとするが、そうはさせじと頑張るブルーノとヤコッブ。結果的に対峙の姿勢となる。∀が
動き始めたときから異変を感じていたキエルは、逆にテテスに捕まってしまう。そのキエル
を盾にするテテス。∀を奪ったのがテテスであることを知り、手を貸そうとするブルーノとヤ
コッブ。しかし汚い手を使うテテスに幻滅する。∀奪回にキースは自分の穀物倉庫を使わ
せようとし、工場長と2人でその事を知らせようトラックを走らせる。それに気づき、一芝居を
うつロラン達のギャロップ。キエルとの交換条件で武器を渡すことを約束するロラン。キエル
を放すと同時にビームライフルを取ろうとするテテス。そのときに小麦粉が舞い、その隙をつ
いてロランが∀にとりつく。取っ組み合いとなりロランがテテスを投げ飛ばした瞬間、狙撃さ
れるテテス。おそらくキースの工場長が狙撃したらしい。
テテスの先祖は、ディアナ=ソレルが地球視察から月へ戻ってくる時に一緒に月に連れてき
た地球人の一人で、それを理由に迫害をされ続けて来たという経緯があったらしい。名誉市
民としての称号を欲しがって、ディアナ暗殺などを企んでいたようだ。ディアナは自分の罪を
深く感じていた。
 
第24話 ローラの遠吠え フラット中心で動くレッド隊。これとルジャーナ=ミリシャのギャバン隊との小競り合いが相変
わらず続いていた。ディアナ=カウンターの収穫地帯への攻撃が目立つようになる。それは
月からの補給が滞っているのが原因の様である。ソレイユのミラン執政官にも同様に大きな
問題であった。キャンサー達レッド隊も攪乱攻撃をしているにも係わらず、ソレイユの駐屯地
に入れず、途方に暮れていた。
ロランはソシエが結婚するかもしれないという話を聞いて動揺する。そしてその話はミハエル
大佐達、イングレッサ=ミリシャの指揮官達の耳にも届いていた。どうも難しい話になっている
様だ。
レッド隊は正規軍から「ムーン=レイス」とは違って信用できないと爪弾きに遭っている。それ
に腹を立てたキャンサーは、「にせ∀」に化けて野戦病院を襲っていた。その知らせをキエル
より聞き、∀を出撃させる∀。しかし既に立ち去った後。
夜が明け、ひげのモビルスーツを語ったにせ∀討伐に出発するギャバン達。そしてその後を
追って出撃する∀。キャンサーとロランの言い合いが始まる。お互いに月からの帰還民同士
だが意見が食い違う。ディアナは自分たちの残した部下が結局の引き金になっている事実を
嘆く。しかしロランは力説する。
「そうでしょうか?たった2年でしたけれども、僕は地球人になれると思っていますし、それで
もディアナ様を敬う心も忘れられません。」
「ですから、ですからすべての罪の源がご自身にあるなどとおっしゃらないで下さい。」
それを聞いてディアナは言う。
「私、戦争の暴走を止めるために一度、月に戻らなければならないと考えております。」
静かに踊り始める2人であった。
 
第25話 ウィルゲム離陸 冬の雰囲気漂うウィルゲム発掘現場。グエンが「1両日中」にテスト飛行を行いたいという無
茶な要求を出してきた。にわかに慌ただしくなる発掘現場。そんなときにキエルがいなくなっ
たらしい。ロランの∀がキエルを探しに出撃する。キエルはコレンの運転するトラックに乗って
いた。一人で歩いていたところを拾われたらしい。進むうちに炎の上がる町を発見する。ムー
ンレイスの略奪が行われていたのである。そこに取材をするフランの姿もあった。しかし新聞
はヴォウジャーノン家の手によって発刊されなくなっていたのである。それを聞いたフランは
何も知らなかった自分を悔やむ。
ソレイユにはミリシャが宇宙船を1両日中に飛ばすとの情報が入っていた。フィルの総攻撃の
提言に対し、ディアナは宇宙船への目標の限定という命令を出さざるを得なかった。
フランは町で会った女の子と一緒にキースの所に世話になっていた。そこにキエルを探してい
るロランもたまたま立ち寄る。キースが戻ってくるとフランは文句を言い始めた。月と地球の
双方にパンを売って稼いでいるキースのやり方に対してである。その非難はロランにも飛び
火する。「ローラ」の名でたくさんの人を殺しているロランこそ間違えていると。「話し合いの決
着を早く付ける為」というロランの言い分も説得力はない。そして3人は気づく。3人とも正しい
事を言っているんだと。
ソレイユの動きを察知したミリシャは前線の構築の為に移動していた。∀も同様であるが、ロ
ランはキースに言われた事を気にしてふさぎ込んでいる。夜が明け、雪も止んでいた。そして
フィル少佐の部隊も近づきつつある。ポーのウォドムの顆粒子砲が打たれた瞬間、∀のビー
ムライフルがそのビームを拡散する。それを合図に双方の攻撃が始まる。ソシエのカプルが
ピンチになったとき加勢に入るギャバン隊。ロランの∀は正確な射撃でウォドムを破壊してい
く。しかし残りのウォドムはウィルゲムの離陸阻止の為、攻撃目標を集中する。∀とフラットの
Iフィールドに守られながら、ついにウィルゲムは離陸する。
 
第26話 悟りの戦い ディアナとコレンの乗ったトラックは穴に落ち、身動きがとれなくなっていた。コレンはディアナ
を背負ってとある町に向かって歩いていた。
ウィルゲムは離陸はしたもののすぐに着陸、正確には墜落していた。修理に忙しい技術者
達。そしてそこではまたもやグエンの無理な要求が行われていた。グエンの要求にホレス達
技術者の顔も渋い。野戦病院でもてんてこ舞いの状態。婦長さんは「キエル」を探してどこに
いるかをロランに聞いたが、いないとわかり「気の利かない娘ね」と言い残し立ち去る。ソシ
エは「ロランとお姉さんは好き勝手ばかりをし、何を考えているかわからない」と言うが、ロラ
ンは「ソシエお嬢様こそ何を考えているかよくわからない」と言う。その言葉を聞いていたメシ
ェーは「ロランが一番よくわからない」とため息を付きながら答える。
忙しいのはディアナ=カウンター側でも同じである。戦力不足もあり「マウンテン=サイクル」に
似た鉱山を発見したとの報に、ディアナ=カウンターでも発掘をしようと考え始めていた。
ロランはギャロップでキエル(ディアナ)の捜索に出発した。そのディアナ達のいる町ではお
祭りの真っ最中。ただそこにディアナとコレンがいるとの情報はハリーの耳にも入っていたし、
ロラン達も偶然立ち寄っていた。ロランはそこでモビル=リグの姿を見る。モビル=リグは川に
作り物を流す作業をしていた。操作しているのはムーン=レイスの人たちであり、地球の人た
ちとムーン=レイスの仲立ちしているのはキースであった。そのとき聞こえる女性の声。その
声の主こそ探し求めていたディアナであった。話をするディアナとロラン。ムーン=レイスと地
球人の共存の在り方がここにあると感じていた二人。ディアナはその在り方を求め、赤道上
にあるザックトレイガーのある場所へ行こうとしていた。それは地球と月のもう一つのルー
トであるらしい。お祭りに出ていた∀の作り物を見て急におかしくなったコレン。突如モビル=
リグを操って壊そうとし始めた。そこに割ってはいるハリーのスモー。ディアナの願いもありコ
レンの気を済まさせる為に町の外で好きな様にやらせることにする。作り物の∀も町の外に
運び出す。
今いる町はコレンにとって天国でありガンダムはそれを脅かす敵でしかないのだ。作り物の
∀に身を隠す様に立つロランの∀。ヤコッブのモビルスーツで突進してくるコレン。作り物の
∀の首が飛び、倒れる∀。それでコレンの気は済む。一人で町を立ち去るコレン。
 
第27話 夜中の夜明け サンベルトはちょうど収穫期。ロランやディアナと合流したハリーも一緒にサンベルトでの収
穫を手伝うこととなった。ディアナの「ザックトレイガーを使って地球に降下した部隊」の事
実を認めるハリー。そもそもディアナは「ザックトレイガー」を使用する為に南下した。何とし
ても月へ一度帰ろうという決心がさせたことである。そしてハリーと共にディアナはソレイユ
へ帰還する事にした。高度を上げていくハリーのスモーを見て寂しさを感じるロランであった。
ギャバン達のヴォルジャーノンは怪しい鉱山に出ていた。その鉱山こそディアナ=カウンター
が黒歴史の遺跡を発掘している鉱山、ロスト=マウンテンであった。ディアナ=カウンターの
ゼノア隊は、そこでモビルスーツを探し出したのではなく、「核ミサイル」を探し出していた。
その発掘現場でついにかち合わせになる両者。しかし、ゼノアは核物質貯蔵庫を発見して
いる為に、むやみな戦闘をしかけることはできない。ギャバン達に一時停戦を申し入れる。
にらみ合いの続いているという情報はウィルゲム修理現場にも届けられ、ロラン達のギャロ
ップが出撃をする。
ソレイユではハリーが連れてきたディアナがこっそりと自分の部屋に向かっていた。自分の
部屋でのキエルとディアナの再会。キエルの労をねぎらうディアナ。そしてその場にはキエ
ルの護衛をしっかりと果たした功績として、大尉に昇進したハリーも来ていた。ディアナは
キエルに引き続き「ディアナ」としてソレイユを指揮してもらい、隠密に月で同志を集めようと
いう考えであった。
ギャバンやゼノア隊のいるロスト=マウンテンに急ぐギャロップ。しかし同じようにレッド隊も
向かっていた。ゼノアの「そこで発見された兵器の怖さ」の説得で、取りあえずの停戦をし
ていたギャバン達であったが、レッド隊の攻撃によりついに戦闘を開始してしまう。ゼノア
隊との停戦も当然無視である。ギャバンは核ミサイルを奪い去り逃走。レッド隊の砲撃が1
体のヴォルジャーノンの直撃、核融合エンジンを打ち抜いたため核爆発を起こす。恐ろしい
爆風が吹く地上一帯。∀の防御システムにも「放射能反応」のアラームが鳴り響く。この∀
の探知した放射能反応は、ギャバンの奪っていた核ミサイルに対するものであった。荒れ
狂う爆風の中でも戦い続けているギャバンとレッド隊。ギャバンのヴォルジャーノンはレッド
隊のフラットに埋められ、手に持っていた核ミサイルを落としてしまう。ゼノアの「核ミサイル
発掘」の無線を聞き、ロランはミリシャ及びギャバン隊を全て撤退させる。∀の放射能反
応が消えており、既に核融合が始まっているという兆しが見られたからである。そしてゼノ
アの命令を無視して戦い続けるレッド隊を駆逐し、∀で即時撤退する。爆発現場から逃げ
られたかわからないギャバンを残して。そして核爆発を起こすロスト=マウンテン。サンベル
ト一帯は夜にもかかわらず夜明けが起こる。
 
第28話 託されたもの 核爆発で起きた跡、すなわちクレーターはすさまじいものであった。そしてそれはギャバン
の生存が絶望的である事を意味していた。そしてその地での生物の生存も。。嘆き悲しむ
ロラン。そしてその光景を見て言う。「お嬢さん、ソレイユへ行きましょう。」
 ソレイユ、フィル少佐は「核兵器の入手」を企てていた。その核兵器を発掘していたゼノア
隊の被害もひどいものであった。ゼノア大尉のワッドにはその忌まわしい核弾頭2本がしっ
かり握られていた。そのゼノアの姿を見つけるスモーに乗っているポゥ中尉。ポゥ中尉の引
き渡し命令を無視し、ゼノアは逃走する。威嚇射撃というよりも、攻撃を命中させるポゥ。し
かし爆発した時の被害に気づき、攻撃を止める。その逃走している先にはロランの∀とソシ
エ・メシェーのカプルがいた。その姿を見るや、ゼノアは「この爆弾を持って逃げてくれ」と懇
願する。その後から迫るポゥのスモー。とりあえずゼノアを隠し、∀とカプルは手を伸ばし、
まるで幽霊かの様な無防備な姿「水をくれぇー」と叫びながらスモーに迫る。その姿を見て
半狂乱状態のポゥはフィルの元へ撤退する。
 ロラン達のソレイユ行きの目的は、「戦争中止の直訴」であった。しかし、ゼノアはその大
役を引き受ける代わりに、核弾頭を山に埋めてくれと頼む。そして単身ワッドでソレイユに
向かうゼノア。ソシエはその姿を見て、ゼノアに付いていく決心をする。カプルでゼノアの後
を追うソシエとメシェー。そしてロランは∀のミサイル発射口に核弾頭を装填させる。
 発掘されたモビルアーマー「ムッツォー」を入手し、増長するフィル少佐。そしてその態度
はついにディアナ=ソレルへの直訴にまで及ぶ。ディアナの軟弱外交をなじり、ムーン=レイ
スが統治する「二重国家論」を提言するフィル。しかしディアナはひるまず、もしそのような
暴言を二度と吐いた場合、処刑することを申し渡す。
 そんな混乱状態のさなか、ゼノアとソシエ達がソレイユにやってくる。目的はただ一つ、デ
ィアナとの面会である。しかし武力で追い返そうとする正規軍。カプルへの攻撃が始まり、
何とか止めさせようとするゼノア。
一方、フィルともめていたディアナは外に飛び出す。しかしその行く手を阻み、銃を向けるフ
ィル。その背後にハリーとキエルが飛び出す。ハリーの声、「ディアナ様、さぁこちらへ。」そ
の声に従って、身を隠す様に逃げるキエル。そしてディアナの声、「ディアナさん、逃げなさ
い。」しかしフィルの「見え透いた茶番劇を打った様だが、部屋に戻ってもらおう。」の声で、
部屋に連れ戻されるディアナ。
ゼノアのワッドはウォドムに捕まっていて身動きがとれない。そこに割って入り込むハリー
のスモーと、キエルの乗った機体。ハリーが叫ぶ「ここで死ぬことはない。逃げろ。」、そし
てキエル、「ソシエさん聞こえます?逃げなさい。」しかし、止まないディアナ=カウンターの
攻撃。ゼノアはカプルを突き飛ばし、代わりに銃弾に打たれ戦死してしまう。
キエルの「何故私を連れて逃げ出したのです。」の問いに、「ディアナ様の身を守る為で
す。」と答えるハリー。フィルを倒したとしても、本当の敵が今誰なのかわからない。そのた
めにもキエルを連れ出し、混乱を招かせるのがハリーの狙いであった。キエルは「ザック
トレイガーに向かい、アグリッパー一族に真意を確かめる」事を提案する。その言葉を聞き、
ハリー自身も自分の連れだしたのが本当にキエルなのか疑問を抱き始める。
ロランはグエン達の言っていた「黒歴史の始まり」を思い出していた。そしてグエンの言葉
「黒歴史に書かれている超兵器を手に入れた方が勝利者になる」という言葉に、今持って
いる核弾頭の責任を身に感じていた。
ジョゼフに助けられたソシエ達は、ディアナ達の行き先と共にソレイユ内で反乱があり、デ
ィアナが捕らえられた事を聞く。そしてその監禁されている方が「姉」ではないかという心
配を抱き始めるのであった。
 
第29話 ソレイユのふたり ロランは核弾頭の処分の為単独行動に。そのロランをフランが追っていた。ソシエとジョゼ
フはウィルゲムの移動地へと移動していたが、ソシエは核の爆発や姉のことなど気になる
事がたくさんの様子。
ソレイユではディアナへのフィルによる詰問が始まっていた。しかしディアナが「自分は偽
者」と言い張る事で、どちらが本当のディアナかわからなくなっていた。そこでポゥにハリー
とキエルを追わせることにする。女王にさせるというフィルの言葉を真に受けて。
ウィルゲムは修理が完了し、グエンは技術者達への労をねぎらう演説をしていた。ウィル
ゲムはディアナ=カウンターの補給地、マニューピチを目指して航行していた。そこからなら
ばウィルゲムを宇宙に飛ばすことが可能だからである。
フランはようやくロランと合流した。ロランは核弾頭の捨て場所に悩んでいた。宇宙で核弾
頭を捨てようとふとひらめく。そのためにもウィルゲムと合流する必要があると感じたロラン
はすぐに行動を開始する。
ハリーとディアナもウィルゲムを発見していた。ウィルゲムの目的地を考えた時、それを危
険な事だと考えたディアナは、グエンとの直接交渉を考え、単独でウィルゲムへと近づく。
攻撃態勢をとりながらも、グエンとの交渉を要求するディアナを受け入れざるを得ないミハ
エル。ミリシャ海軍に対し、万が一の場合の攻撃協力を取り付け、グエンは交渉の席に付
いた。グエンはそこに来ているのがディアナだと信じていないのである。そんなところに現
れるムッツォーを伴って現れるポゥ。ディアナを守ろうとするハリーとの戦闘が開始される。
自分の所にいるディアナと名乗る女性を追ってきたという事実とディアナの言動からグエン
自身、今ここにいるのがディアナなのかキエルなのかが分からなくなってくる。とりあえず
はディアナ=ソレルとして投降を認め、ウィルゲムに連れていく。ハリーを味方とみなし、ポ
ゥ達に攻撃の手を止めないミリシャ軍。ハリーの隙をついてディアナを確実に攻撃出来る
距離まで接近してきたポゥ。しかしディアナへの忠誠心を持っていたころを思い出し、一瞬
攻撃をためらうが、それを振り払うかのようにディアナに銃を向け、打とうとする。その瞬間、
∀が割って入ってくる。ウィルゲムはメガ粒子砲を発射し、ムッツォーを1機撃破した。ミハ
エルは信用してなかったムーンレイスの技術者達の見方を変えざるを得ない様だと思い
直す。
ソレイユのディアナは、未だ忠誠心のある協力者達によって、投獄から出され、ミラン執政
官の手引きでソレイユを密かに脱出しようとしていた。
 
第30話 胸に抱えて ソレイユのブリッジシップのテストが行われ、その最中にディアナを降ろそうと考えているミ
ランであった。
ウィルゲムではあの女性がディアナかキエルかで論争が、技術者を中心とする人々の間
で起こっていた。そんな中、キエルとグエンは2人でお茶を飲んでいた。グエンはキエルに
ムーン=レイスも一枚岩ではないという事を感づいており、その為にも月に行って直接交渉
をしなければ拉致があかないと感じているという事を告げる。そのためにも月の情報を提
供して欲しいと申し出る。
ブリッジシップが着陸し、ディアナは降ろされる。そこに迎えとして現れたのはミーム=ミド
ガルド、以前キースのパン工場で工場長をし、テテスを射殺したあの男である。どうやら船
でマニューピチに行くらしい。
ウィルゲムではソシエの様子がおかしいことにみんなが心配をしていた。にぶいロランにも
メシェー達が教え、ソシエを元気づけてやってくれと頼む。カプルで出ていったソシエを∀で
追うロラン。ウェディング=ドレスを着たソシエが身を投げるのではないかと手で覆い隠すロ
ラン。しかしそんな馬鹿な事をするはずないと言うソシエ。ギャバンが死んだと思われるあ
の爆発の方向に手を差し出し、その手の上にソシエが乗る。叫ぶソシエ。
「ギャバン、私のウエディング=ドレス姿、綺麗でしょ。」
そしてロランに預かった核爆弾を宇宙に捨てるという考えを聞き、それが良いと同意する。
ルジャーナ海軍の協力も受け、マニューピチに向かおうとしているウィルゲムが飛び立とう
とした瞬間、レッド隊がそのウィルゲムに取り付く。∀が譲り受けた核爆弾の放棄を要求
するキャンサー。それは入手した核弾頭を使ってディアナを攻撃しやしないかというキャン
サーの危惧からの行動である。しかしグエン達はロランが報告していないので、そんな爆
弾の存在など知る由もない。グエンは格納庫を開け、自分たちで捜索すれば良いと言う。
しかしムロンは核弾頭だけではなく、ミサイル等の弾薬も全て回収し始める。そしてキャン
サーはウィルゲムの窓にキエルの姿を発見し、それがディアナだとすっかり信じてしまう。
要求は自然とディアナの引き渡しも加わってきた。ミサイルの破棄をさせていたムロンは、
∀とカプルの姿を見つけ、攻撃態勢をとる。しかしキャンサーのディアナがいるという言葉
に思い切った行動ができなくなる。グエンはキエルに銃を突き立てレッド隊撤退の要求を
する。キャンサー達は同じディアナを崇拝するムーン=レイスとしてロランに力を貸して欲し
いと懇願するが、何もしないロランにムロンはついにフラットで攻撃を開始する。海に飲み
込まれる∀とソシエのカプル。しかし機転の利いたロランの攻撃で、フラットは攻撃不能
に。キャンサーも断念して撤退する。キエルの口から、地球に住み着いていたムーン=レ
イスや、地球から月に住み着いた先祖の話を聞くグエン達。
∀はカプルに捕まり、海の上を移動していた。カプルの海の中での能力が高いことを発
見したソシエは面白い事もあるものだと感心する。

 
第31話 追撃!泣き虫ポゥ フィルはディアナ=カウンター向けに「プロパガンダ」を行っていた。ディアナ=カウンターでは
ディアナ=ソレル排除の動きが活発化しており、全権は既にフィル少佐の手に渡ったも同
然の状態である。そのフィルに半ば見捨てられたも同然のポゥは、前回の失敗を取り返す
のに必死であった。GPSがうまく機能せずミリシャの動きを察知できない苛立ちの中、ハ
リーのスモーが現れる。現れたハリーにいきなり発砲するポゥ。ハリーはポゥを落ち着か
せ、ソレイユから脱出した方の本当のディアナの行方を聞く。しかしそのような事は話すつ
もりのないポゥ。ハリーは再び本物のディアナの捜索に出かける。
 本物のディアナは船上にいた。ロラン達と過ごした思い出に胸を馳せながら。その船上
の姿を発見するムロン。そしてその報告を聞き驚くキャンサー。
 ウィルゲムを追いかけているソシエとロランの上を、ポゥのアルマイヤークラスの戦艦が
通過して行く。ウィルゲムはまもなく捕捉されるということを意味している。ウィルゲムは防
御フィールドをテストしておらず、メガ粒子砲を使用するためのジェネレーターの調子も良く
なかった。いきなりビームを発砲してくるアルマイヤー。ムーンレイスが雷を恐れるという
事を利用し、雷雲に逃げ込むウィルゲム。しかしビームでは砲身がずれてしまう。メガ粒
子砲に切り替え攻撃を継続させる。
 本物のディアナがいる船には、レッド隊のフラットが接近していた。ディアナの引き渡しを
要求するキャンサー。しかしミドガルドの「自分はアグリッパからディアナ様をお迎えにあが
った特使だ」という説明、そして上空に浮かぶジャンダルムの姿を見せられ、何もできなく
なるキャンサー達。
 ウィルゲムでは機銃による応戦が続いていた。雷雲を抜けたときアルマイヤーに突然の
振動、∀のビームサーベルによる斬りつけである。海上からカプルに支えられ、何度もジ
ャンプをして攻撃をしかける∀。アルマイヤーは航行だけでめいっぱいになり、撤退を余
儀なくされる。
 ハリーはようやくその船に追いついた。しかし手を出すことはできない。ディアナとミドガ
ルドはキャンサー達のフラットで運ばれ、ジャンダルムに乗船する。そしてディアナは月へ
と帰還する。

 
第32話 神話の王 海中で作業をしている宇宙服姿のロランとソシエ。島を中心に2人の訓練生活が続いて
いた。
ミリシャ軍はマニューピチにあるディアナ=カウンターの砲台に手こずっていた。既にミリシ
ャ機械化部隊の被害は甚大である。しかしグエンはミハエル大佐に「今夜中にあの砲台
を落としてくれ」と命令をする。
外で食器の洗い物をしているジョゼフ、メシェー、シド爺さん。作業をしながらジョゼフは「ア
デスの枝」の話をし始める。そしてその「アデスの枝」を守る「アデスカの民」の存在も。ジ
ョゼフはこの近辺の出身であり、わずかであるがそのような神話を知っているのである。
そのアデスカの少女、マヤリトは突如現れた∀を「白い悪魔」と忌み嫌う。それをスコープ
で見ていたソシエ。そのアデスカの人接触して、話をしようとソシエは接触を試みるが、逆
に殴られて気を失ってしまう。銃声を聞きつけ倒れているソシエの場所へ急ぐロラン達。ソ
シエはアデスカの少女に殴られたというが、ディアナ軍の見張りを逃れそのような事は不
可能と言い張る一同。しかし一同が注目したのはエイムズが持っていたとうもろこし。それ
を拾った場所の近くには「アデスカの王」が鎮座していた。そのアデスカの王は「核の脅威」
を知っていた。しかしそこに現れたアデスカの少女、マヤリトに「その者こそがアデスの枝
を取りに来た白い悪魔に使える者です」とロランを指さし言う。ロランは少女の剣を抜き、
王に向かっていく。ロランは剣での格闘をしながら∀の胸には核爆弾があり、それを捨て
るためにはマニューピチに行く必要がある事を告げる。王はその言葉を信じ、マヤリトに街
への道を教える様に命じる。
ロラン達は砲台を爆破する為、徒歩で山を登り始める。しかしこれが失敗した場合はウィル
ゲムのメガ粒子砲に頼らざるを得ない。その為にもラダラムは囮として飛行機を20機近く
準備していた。アデスカの民の走行水路を使用して街に入ろうと試みたが、逃げた王に対
し刃を向けるアデスカの民。反抗もむなしく、結局王やロラン達は捕らわれて牢屋に監禁
されてしまう。

 
第33話 マニューピチ攻略 ジョゼフはマヤリトと一緒に地下水路にいた。マヤリトはジョゼフと同じマバ族であり、ジョセ
フはアデスカから出ても自分の様に生きられる事を諭す。しかしマヤリトは再び王の下へと
戻る。そしてジョゼフも自分達の仲間を助ける為に。。
アデスカの村では、クワウトルとタルカの王位を譲る為の決闘が行われようとしていた。しか
し決闘を拒否するクワウトル。決闘を拒むとロランの首をはねると脅す人々。しかしクワウト
ルは結局決闘に応じず、ロランはまさに首をはねられる寸前。そこにジョゼフが現れる。ジョ
セフの使った火薬で混乱が生じている内に脱出するロラン達。途中追いつめられ危機的な
状況に陥りながらもマニューピチの神殿へと到着する。
ウィルゲムでは戦闘機部隊が到着し、マニューピチ攻略準備が着々と進みつつあった。ア
ルマイヤーが近づきつつあり、グエンはメガ粒子砲の準備をする。しかしキエルはそれをさ
せてはならぬとブリッジに上がり、必死の説得。またソシエもメガ粒子砲の発射を阻止する
が為にルジャーナ=ミリシャのツェーサイド部隊を出撃させ、山の斜面に展開させていた。
ロラン達は砲台爆破の為、2手に別れる。それぞれ砲台3台づつを爆破する目論見である。
5台まではセットしたが、残りの1台にセットする時にディアナ=カウンターに発見される。ク
ワウトルとロランがワッドに追いつめられたそのとき、ソシエの率いるツェーサイド部隊が到
着。しかし砲台に取り付き爆弾をセットした瞬間、ディアナ兵に発見されたクワウトルは撃
たれてしまう。そこに助けにくるマヤリト、そしてアデスカの民。クワウトルは自分の死期を
感じ、爆薬を持ったままタルカに「自分を撃て」と命じる。「お供します」とクワウトルを支える
マヤリト。タルカはクワウトルに火矢を放ち、火薬がクワウトル・マヤリトもろとも爆発。最後
の1台の砲台も火の中に沈んでいく。タルカは王冠を被り新しい王に就任する。ロランはア
デスの枝=ザックトレーガーで宇宙に核を捨ててくる事を亡き王、クワウトルに誓うのであ
った。

 
第34話 飛べ!成層圏 ハリーの操るスモーもマニューピチに向かっていた。それはディアナの乗るジャンダルムを
その場所にキャッチしていたからである。マニューピチ陥落を聞き、ミドガルドはミリシャより
先に月へ向かおうと焦りを覚えていた。
ミリシャは「マスドライバー」のレールを地上に露わにさせていた。タルカは新しき王として
の不安をロランに漏らすが、勇気づけるロラン。クワウトロの残した「神殿の神話」を解読し
ようとシド爺さん達は発掘作業を進めていた。そこにはマスドライバーの管制装置もあるは
ずである。その一方でウィルゲムは宇宙に上がるため各モビルスーツ等の気密作業に忙し
い。ロランとソシエも食料を積んだ馬車を引き、疲れ顔で戻ってくる。
ジャンダルムではハリーのスモーをキャッチし、攻撃を開始する。その攻撃と同時に浮上も
開始する。ジャンダルムの離陸を阻止したかったハリーは、それができず悔しがる。離脱す
るジャンダルムの機影はウィルゲムでも捕らえていた。グエンやキエルはその素性が気が
かりだが、3時間周期のザックトレーガーに合わせて離脱を行う必要があるため、追うこと
はできない。
ソレイユでは、フィルとミランの意見が対立していた。ミリシャ宇宙船追撃を拒むフィルに対
し、ミランは政治家として月に核が持ち込まれる可能性があるのは困る事を力説。ポゥの
アルマイヤーを使ってのウィルゲムの離脱阻止を命令する。
ウィルゲムでは月への離脱準備、そしてカウントダウンに入っていた。そこにポゥ中尉以下
3機のモビルスーツが攻撃を仕掛けてきた。∀はハンマーで2機のモビルスーツを拘束し
たまま、ウィルゲムより離脱。しかしその時、離脱時間が到来し、∀に帰還命令が出る。
戦闘中でなかなか戻れない∀、そこに助けに入るハリーのスモー。そして「ディアナがシャ
トルで月に向かった」事を聞かされる。そこでロランはウィルゲムにいるのはキエルであるこ
とを初めて知る。ウィルゲムのメインエンジン始動。マスドライバーの上で高速移動を開始
するウィルゲム。ロランの∀も飛び乗り、ウィルゲムは無事に離陸する。ラダラムの戦闘機
もモビルスーツ相手に空戦をしていたが、結局撃墜されウィルゲムの中に収容される。そし
てハリーのスモーもロランの手助けを受け、ウィルゲムに。しかしウィルゲムは推力不足。
ザックトレーガーに辿り着く為の高度が採れない。そのため∀とスモーはウィルゲムの下に
潜り、推力の一部としてバーニアをふかし始める。迫るザックトレーガーは目前。

 


99.12.12 Update

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