GigaHit

とぜんそう97年6月分

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97/06/29
『月刊アスキー』が創刊20周年だそうである。私が初めて目にしたのは15年ほど前で、パソコンとロリコンを分離不能にしたと一部で批判された「Yoのけそうぶみ」なんてのが連載されてて、それに釣られて毎月読んでたりして(笑)。実際、専門用語の飛び交う誌面の中で一息つけるオアシスみたいな存在ではあった。
パソコンを自分で持とうと思ったきっかけはアスキーの「表参道アドベンチャー」という日本初のテキストアドベンチャーゲームだったのだから罪な雑誌であったことよ。これの走る環境がPC8001のN−BASICだったてんで、いやー時代時代。
『アスキー』には本文以外でも「年刊Ah!SKI」や「月刊テープアスキー」なんて企画もあり、けっこう楽しませてもらった。なにせ5インチ両面フロッピーが10枚一万円の頃だから、パソコンにカセットテープはまだ必需品だったっけ。アスキーの製品じゃないけど「テープ再生時間10分のデータ量を誇る」とか書いたソフトが売られていて、蓋を開けたら転送速度が600ボーじゃなくて300ボー。ふつうのソフトは600ボーで5分ぐらいだからほとんど変わらない、時間がかかるだけあほらしいという笑えない話もあった。

そうそう、カセットテープで思い出した。カセットテープからPC8001やPC8801にプログラムを読み込むコマンドは「CLOAD」。たぶんカセット・ロードの略だろう。で、今はほとんど使われないDISK−BASICでフロッピーディスクからプログラムを読み込むコマンドが「LOAD」。当時はまだフロッピーディスクドライブ自体が高価で、少なからぬ人がカセットテープを使っていた。
で、その当時『週刊少年チャンピオン』に連載していた「プラレス3四郎」を読んでいたら、主人公の相手のプラレスラーの操縦者がこんなことを言いだした。
「ふふふ、このフロッピーにはいかなる相手もうち倒す必殺技のプログラムが入っているのだ。これを読み込んだら、おまえもおしまいだ」
で、FDDにフロッピーを差し込んでキーを叩いた。

CLOAD"xxxxxx"

続いてパソコンから反応が返る。

FOUND"xxxxxx"

目が点になった。カセットテープからプログラムを読み込んでたら試合が終わっちまうぞ。フロッピーを話に出すならそれなりの勉強ぐらいしろよ〜、と当時思ったものだった。

97/06/22
ここんところ休日まで出張で更新が滞ってるなあ。積ん読リストなんてまともにやってられないから今日の日付でまとめちまえ(手抜き……ってもともと手抜き企画だっけ)。

PHS用のデータコミュニケーションカードもようやく入荷したのだが放ってあるし。しかし、注文から2ヶ月がかりで手に入る間に値引きで返金があったのはラッキー。

SF大会は、参加申し込みもしてないのに宿だけ確保(失笑)。ま、最終締め切りは7月末日だから何とかなるでしょ、たぶん。

あー、もう情報が行ってるかもしれないけど『ケンペーくん』(ならやたかし著)はジャパンミックス刊です>みのうらさん
97/06/17
ようやく一部で噂の『GON!』という雑誌を見つけた。なるほど濃いわ。
この雑誌で知ったのだが、安藤しげきって亡くなったのね。あの絵、嫌いじゃなかったんだけどなあ。合掌。
97/06/16
どうもなにか引っかかると思ったら『宇宙家族カールビンソン(13)』(あさりよしとお、徳間書店)で初出からごっそり抜けてるのは「ガメラ2/レギオン襲来」のオマージュの分だった。ということで、これもどこかで連載再開するか短編集で拾い上げでもしない限り単行本には入らないな。

『猿にもわかるコンピュータ入門』を改めて読んでみると、「フロムK・DIGITAL」はもはや単なる「フロムK」だなあ。おもしろいからいいけど。あ、それともデジタル技術で描いた「フロムK」という意味?
97/06/15
昨夜は名古屋でオフ。とても楽しかったです。ありがとうございました>Pさん&kさん

97/06/13
あー、10日の分を書くのに4日もかかってしまった。

いきなり渚カオルというキャラを出すとはいい度胸じゃないか>おもかげ幻舞
97/06/10
宮崎被告との往復書簡やオウムからエヴァまでの感想が書いてあるという東スポ(ここらへんではチューキョー)の記事につられて『創』の7月号を読んだ。実際にはたんなる獄中インタビューで、オウムもエヴァも「聞いたことがある」ていど。

とんだ肩透かしだったが、おもしろいものも発見できた。いしかわじゅんが『創』に「フロムK」活字版を連載していたのだ。すでに12回目。どうやらビッグホリデー裁判の手記を連載し終えた後に始まったみたいだ。

私自身はいしかわじゅんの漫画では「フロムK」が一番おもしろいと思っているので、『サルにもわかるコンピュータ入門』(だったかな?)に連載している「フロムK・DIGITAL」もこの活字版もおおいに歓迎である。連載はこっちの方が先だが、活字版「フロムK・DIGITAL」ともいうべき「だってサルなんだもん」も同様。漫画家に対して失礼かもしれないが、要は実話物(笑)のおもしろい人なのだ。梶原一騎みたいにというべきか違う意味でというべきか迷うけど。

最初の「フロムK」は『週刊漫画アクション』に連載していた。単行本は双葉社から全2冊。この連載がもとでいしかわじゅんはビッグホリデーから訴えられることになる。前述のビッグホリデー裁判の手記を最初から読んでいなかったので連載終了との因果関係はわからない(だれか教えて←無関係のようである

ことのいきさつは、スキー場まで乗ってきた車が故障したためバスで帰ることになったいしかわじゅんたちがトイレ休憩の際に吹雪の夜のサービスエリアに置いてきぼりにされ、後から来た別のバスで追いついても詫びの一言もなくへらへらしている運転手に腹を立ててそれをバスの実名入りで「フロムK」に描いたことに対してビッグホリデーが訴えたというもの。すでに和解が成立しており、その経過を一昨年から昨年にかけて『創』に連載。裁判では証人でっち上げなどいろいろ脱力することがあったらしい。今回の活字版「フロムK」がその手記の評判によるものだとするとまことに因縁浅からぬものがあることよ。

で、元祖『フロムK』だが、連載が終わったことで胸をなで下ろした漫画業界人の数は『男の星座』(梶原一騎・原田久仁信、日本文芸社)絶筆で安堵した格闘技界関係者に迫るものがあるのでは、などという説もあるぐらい危険な連載だった。扱っているネタもリアルタイムだったし、単行本(双葉社、全2巻)でも雑誌掲載時とまるっきり台詞が変更されている部分もある。ひえー、こんなの書いちゃっていいのかしら、と思いながら読んだ部分だ。とはいえほとんどの部分はそのままみたいだし(問題のバスの名前はしっかり消してあるが)、わかりにくい部分には脚註も付いている。Cさん、読まない手はありませんよ(って、これを読んでなかったりして)。


97/06/06
しばらくぶりの休み。目が覚めると昼過ぎだった。たまっている用事をちんたら片づけていたらあっというまに夕方。バックアップの面倒さにびびり、結局Windows95の98ノートへの再インストールは先送り。あー、SF大会申込用紙の取り寄せも忘れた。

「CD−ROM版大辞林」につられて申し込んだVJE PEN ver5.5が数日前に届いていたのでインストールしてみた。VJE Delta ver2.5も前のバージョンと変わらず括弧の入れ子が一括で同じ種類に変換されてしまう(希望:「彼が『おはよう』と言ったんだ」、変換:「彼が「おはよう」と言ったんだ」→『彼が『おはよう』と言ったんだ』)。「」と『』の入れ子がきちんと変換できないと括弧だけ後で挿入することになり、ちょっと面倒。いっそ昔のように一個ずつ変換した方が楽だ。まあ昔のATOKのように変換すらできないのは論外として。私の知る範囲では現在対応する括弧だけを同じ種類に変換できるのはATOKの10以降とWXG。ただしWXGはバグがあって使いづらいので、まともに使えるのは持ってる中ではATOKだけ。
何が困ると言って例えば、短編集『蜘蛛の糸』の表題作「蜘蛛の糸」、と書こうとして一気に入力すると、すべての鉤括弧が同じ種類の括弧に変換されるからそこで書く勢いが止まってしまう。変換効率については高いに越したことはないが、単語登録や学習である程度補える。しかし根本的にできないことはどうしようもない。たまにしか使う機会のない機能だが、だからこそさりげなく働いてほしい。せっかく買ったけど当面ATOKを使うしかないか。
と、かな漢字変換の選択基準は私の場合この辺にあったりする。

『言語表現法講義』(加藤典洋著、岩波テキストブック)を読了。これはおもしろい。「積ん読書庫3月分」で以前なら独り言でしか使わなかった「あ、そうなんだ」という「他者への言葉」を使うようになった理由が書かれているから興味を持ったと紹介したが、それ意外にもいろいろと興味深い内容が詰まっている。基本的に書くことが楽しいのは、他人がそれを読んで反応が返ってくるからだ、と言う説に大きくうなずいたりして。つまり商用パソコン通信ネットPC−VANの「わかばコーナー」があれだけハイな人たちばかりになるのは、要するにそういうことなわけだ。
この本の最後の方に付いている「基本文献案内」の「好ましい人」の項に『愛は下剋上』の藤田千恵子の名前が出ていたりする。案外知られた人なのね。
97/06/03
部長「○○くん、このパソコンに一太郎を入れてくれんか」
○○「だめですよ、これ286マシンだからWindows95が走りません。一太郎は使えませんよ」
降る雪や、DOSは遠くなりにけり。
5太郎まではDOS版があることは○○くんの中ではすでに遙けき彼方の記憶。ちなみに彼はLANの管理者で、ちょっと前に会社に8太郎が入ったばかりだと弁護しておこう。とはいえ、CONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATの変更をしたいという後輩にWindowsのメモ帳を使うよう教えた人でもある。

97/06/02
批判的な内容でなければ本に掲載しても問題ないとメールしたまま返事がないのでどうなったのかと思ってたら、ちゃんと『禁断のインターネット4』(宝島社)の153ページに紹介されていた。なんと隣のページにはゐんばさんのホームページが。世間は狭いというか編集者の世間が狭いというか(笑)。
とりあえず好意的紹介に感謝。しかし、ここのトップページの写真を掲載するとはなんとも無謀(苦笑)。
『禁断』は「お言葉ですね」に取り上げずそっとしておいてほしいというご要望にお応えして別のつっこみをば。目次の「お笑い編世界文化胃散」のページ数がその下の三つと一緒になってるよん。
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庵主:matsumu@mars.dtinet.or.jp