とぜんそう2002年6月分

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02/06/15

ちょっと前のアサヒ・コムに福田発言、「ネグっていい」 山崎拓自民党幹事長と題する記事が。

 自民党の山崎幹事長は9日、福田官房長官が「国際情勢や国民が『(核を)持つべきだ』いうことになるかもしれない」と発言したことについて、「わが国は非核三原則もあり、大方針は小泉内閣でも揺るぎない。本来官房長官が言っていることは従来の政府方針通りだ。(発言は)ネグっていいんじゃないか」と述べた。NHKの討論番組で語った。


さて、この(たぶん)「ネグる」という動詞がわからない。記事には用語解説もないことから一般的に用いられている言葉だと思われるけど、見た感じ英単語を動詞化した用語らしいから元の英単語がわからなければ理解もおぼつかない。

ということで、苦しいときのぐーぐる頼み(検索結果)。なるほど。

しかし、検索に引っかかったことばをめぐるひとりごと「トラブる.さくじる」によれば「ネグる」は私も読んだはずの『お言葉ですが…(4)猿も休暇』(高島俊男、文藝春秋)に出てきてるそうですが、うーん、全く覚えがない。やはり外国語はからだが受け付けないようです。

ということで、あまり関係ないけど『イチレツランパン破裂して お言葉ですが…(6)』(高島俊男、文藝春秋)発売中。


そういえば最近書店で日本語に関する本がコーナーになるぐらいの盛況ぶり。

しかし、どれもこれも買う気にならないのは、内容もさることながらそのタイトル。どれもこれも何の芸も工夫もないのばっかりで、これでは日本語に関して鈍感な本と思われてもしかたないのでは。


中国武装警官がまたしても治外法権下の難民を強制連行。

「サッカーワールドカップでブラジルチームに敗れた中国チームがユニフォームの交換に応じてもらえなかったそうだから開催国に意趣返し」説はどうだろう。

02/06/22

文化庁の国語に関する與論調査によると(6月22日現在、文化庁のサイトにはこの調査結果は出ていない模様)、若い人の多くは「つとに」「けんもほろろ」など一部の慣用句についてつかわないしわからないということです(この件に関する朝日新聞の記事:「つとに」「けんもほろろ」10代の8割が意味わからず)。

紙面にはもうすこしいろいろな言葉の調査結果が出ていたのですが、どれもわかるし気が向けばつかうものばかり。とはいえ、解決策として古典といういわば「死んだ言葉」に親しんでもねえ。現代語の中でもっとつかうようにするほうが言葉の命脈が保てるような。文語を否定した戦後の国策を方向転換するのも有効かも。


本屋さんでおもしろそうな本はないかとながめていたら、『愛人』と書いて「エイン」と読ませる小説らしいものが。思わず頬を赤らめてしまいました(謎)。

あと、堺屋元経企庁長官の『平成三十年』が上下巻の単行本になってるのを発見(内容についてはこちらを参照)。

02/06/29

『イチレツランパン破裂して お言葉ですが…(6)』(高島俊男、文藝春秋)読了。おもしろい。

「あとからひとこと」に柔道の篠原選手の名前のことで追記がありました。


外来語乱用に歯止め、文科省が「言い換え集」作成へ

「ネグった」「サチる」など、英単語を動詞化した言葉が幅をきかせてきたせいかも(違う)。


出会いを大切にというのと、あまり便利に本が買えると際限がなくなるという心配から利用を控えてきたのですが、とうとうオンライン書店に手を出してしまいました。

でもおかげで何年も探していた『水滸伝と日本人』(高島俊男、大修館書店)があっさり手に入ったし……。


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庵主:matsumu@mars.dti.ne.jp