とぜんそう2003年2月分

これは日記ではありません。その日に書いたというだけで、日付と内容とが関連しているとは限りません。
前月分背番号次月分
03/02/01

昨日紹介した川崎市川崎区の被害書店の店長さんですが、励ましの便りのほうが誹謗中傷より遙かに多く寄せられている状態に、閉店を取りやめるようです。よかったよかった。

同時に、良識を持った人の方が人権馬鹿よりも多いということに安心もしました。

ひとつだけフォローしておくと、父親が息子の行為を正当化したがる気持ちもわからなくはないんです。たとえ犯罪者でも家族にまで見放されてはこの世は闇です。

しかし、たとえば小泉八雲のエッセイに、軍人の妻となったものの夫が戦死してしまって未亡人になったばかりの女性を訪ねたとき、落ち着いた様子だったので安心したものの、床に落としたものを拾おうとかがんだところ、未亡人が卓の下に隠した手はハンカチをちぎれんばかりに握りしめていた、というのがありました。

心の中では嘆き悲しんでも世間に対しては冷静に息子のしたことを認めるべき場面だと考えるのですがこの父親にはそれができない。日本人の美意識の衰退を見る思いです。

03/02/05

立春から二日目、ここいらでは寒さも幾分やわらいできました。やはり名ばかりとはいえ春です。前日までどうなることかと思うぐらい寒かったのに。


先日テレビを眺めていたら、経済政策か何かの説明をしていた御仁が「ここにこういうことをやってもこうこうの理由でだめだからやってみても『ためならず』、あっちにああいうことをしてもこれこれで無駄だからこれも『ためならず』」みたいなことを宣うておりました。

「ためならず」=「ためにならない」がじわじわと浸透しているようです。グレシャムの法則がここにも当てはまるのでしょうか。

03/02/06

マイクロソフトの「エンカルタ2003」を導入。「ダイナミック地球儀」をぐりぐりやってると時間を忘れてしまいます。

ところで、この「エンカルタ2003」で「白戸三平」を検索したところ、こんなことが書いてありました。

1964年から月刊漫画雑誌「ガロ」に「カムイ伝」を発表。(略)戦国期を舞台に、百姓や忍者を主役にすえつつも、歴史に翻弄(ほんろう)される個人の悲哀をえがいた「カムイ伝」は、60年代の高度経済成長の一方で、それにとりのこされてはならないという不安をおぼえていた日本人の心と共鳴し、熱狂的な支持をうけた。
Microsoft(R) Encarta(R) Reference Library 2003. (C) 1993-2002 Microsoft Corporation. All rights reserved.


うーん、「カムイ伝」が戦国期の話だったとは読んでてちっとも気づきませんでした。

内容は毎月更新だそうで、いつごろ修正されるのか、はたまたほっぽっとかれるのか、思い出したら観察してみようと思ってます。

03/02/07

そろそろ年中行事化しつつある2月の「新・一太郎」。今日は「一太郎13」の発売日ということで早速入手、例によって文章をどんどん入力して一発変換修正なし。

前回の関西弁に続き今回は東北弁と九州弁も変換モードに追加されたようですが、そっち方面の方言はよくわからないのでパス。マニュアルも開いてないのでどんな機能が追加されたのかも知りません。

おまけに去年の多忙の反動か体調が思わしくなく、仮名漢字変換が困るような言葉も思いつかず、さらに長文がつらい。ここまで「口語体優先」ではなく「一般」モードで書いてきてみたけど、特段不都合は見つからず、結構使い買ってはよくなってるようです。とか書いたとたんに「使いかって」ですか、困った門だ。

しかしまあ、これなら感じにしちゃう部分をある程度ひらがなに開けば何とかなりそうです。(うう、仮名漢字変換の癖して第一候補が「感じ」化よ)

相変わらず口語体には弱そうですけど、とりあえず使ってみましょうか。

ということで、例のコンテンツ更新。思い出したように MS-IME2002 も追加。

03/02/08

【今日の与太】
昔から思っていたのですけど、欧米人って気の利いたことをいうのが上手ですね。特に英語を主に使うイギリス人とアメリカ人にそのイメージが強い。

といってもすぐに例を挙げることができないのが情けない。でもま、たいていはなにかに引っかけての考えオチです。地口はギャグの基本なのにあまり使われていないような。

習慣の違いもあるでしょうけど、それでもあれだけちょくちょく言うというのは彼らの言語感覚が日本人よりも優れているからなのだろうか、と劣等感を覚えたりもしました。

しかし、最近読んだある言語学者の本に、学生時代に英和辞典を調べているとき、とある英単語の意味として十いくつもの日本語の単語が並んでいるのを見て、英語というのはなんと奥深い言語なんだろう、と感慨にふけったことが書いてあるのを発見、天啓のごとくある考えがひらめきました。

すなわち、ひとつの英単語にいくつもの日本語の意味が当てはまるということは、それだけ英語はしゃれに向いているのではないか、ということです。

日本語なら別の言い回しになるところが英語ではひとつですむ。それはとりもなおさず別の事象を語るときにも同じ単語を使えるということであり、言葉が重なりやすいということも意味します。つまり英語は日本語よりもしゃれに向いているといえるわけです。

さらに一歩進んで考えると、英語はしゃれを使いやすくするために発達した、という可能性も全く否定できないことではないのです。

このように、しゃれを使うために発達した可能性のある英語を使う人々が気の利いたことをいうからといって引け目を感じる必要は全くないということを日本人はもっと自覚してもよいのではないでしょうか。

03/02/09

今日の中日新聞1面コラム「中日春秋」を読んでいたら、草木の名前として「椿」の字が出てきました。これは感心にも日本語表記の原則を無視してるのかと思ったら後の方に「清そ」と書いてある。

なんか去年新聞協会だかが表外字でも使っていい字を決めたとか、新聞各社はそれに加えて独自の判断で表外字を追加するとか勝手な取り決めが報じられていましたが、その原因のひとつがみっともない漢字とかなの交ぜ書きだということを全然自覚していないんですね。

「清楚」と書けないならそれに代わる表記を使うか、原則通り動植物名はカタカナで書けばよさそうなものなのに、全然統一がとれていません。。

で、社会面を見ていると、お年玉付年賀はがきの景品のパソコンが型番を間違えて紹介してあった記事で「当せん者」とか「抽せん会」と書いてあります。交ぜ書きは気に入らないものの「当選」「抽選」としないとは偉いぞ、と見直しかけたのですが、どうやらこれは郵便事業庁の表記をそのまま使っているようです。

自分たちが読者の使う日本語に影響を与えるかもしれないということはあまり気にならないみたいですね。

03/02/11

産経新聞のサイトにこんな記事が。

XP機能の制限求め提訴 日米欧のライバル企業数十社

ええと、素人にはよくわからないのですが、これはつまりパソコンの使い勝手が悪くなってユーザに負担を強いてもかまわないから OS にはまともな機能の付属ソフトをつけるな、ということなのでしょうか?

Mac OS にも超漢字にもそれなりに OS の機能を生かす付属ソフトがついてると思ったけど、そっちは問題にならないのね。


で、今の文章にも出てきた「使い勝手」が「一太郎13」ではきちんと変換できないという7日の本欄について、あれは「つかいかって」じゃなくて「つかいがって」だろー、というご指摘が届きました。

一応国語辞典のたぐいでは「つかいがって」の読みが採用されているものの、グーグルで調べてみると「つかいがって」123対「つかいかって」47、「使いがって」1430対「使いかって」1240ということで、あるいは方言のたぐいなのかもしれません。なお、「使い勝手」と「使い勝手」ではまったくの同数でした。

「身勝手」「手前勝手」などという例もありますから「つかいがって」に分がありそうですね。

03/02/13

【今日の早とちり】
zakzak の新之助「隠し子」騒動
の記事を見て、ああ、これで「むさしこがねい」のしゃれが使えなくなったなあ、と思ってしまいました。

来年になれば大丈夫か。


以前、週刊文春「お言葉ですが…」に、電車のアナウンスで「開く扉にご注意ください」というけど、扉というのは蝶番で回転するやつのことであり、左右に動くのを「扉」と呼ぶのは違うだろー、というようなことが書いてありました。

先日名鉄電車に乗ったところ、例の注意喚起のアナウンスは「開きますドアーにご注意ください」でした。これならセーフかも。

03/02/14

ホスト名が出ないほうがいいという某氏の希望により残してきた旧掲示板ですが、本日削除いたしました。無駄な体力は使いたくないので。

03/02/16

新日本プロレスに登場しているブルー・ウルフは横綱・朝青龍の実兄らしい。それでようやくリングネームの意味がわかりました。「蒼き狼」、つまりジンギスカンが由来だったわけです。

はたして彼はモンゴリアンチョップの使い手なのでしょうか? 気になります。


前月分背番号次月分
「やまいもの雑記」へ戻る最初の画面に戻る
庵主:matsumu@mars.dti.ne.jp