ニイタカヤマノボレ 2008.11.30

山本五十六司令長官 ニイタカヤマノボレ
そんな言葉を知らない人も多いだろう。ニイタカヤマノボレとは太平洋戦争の嚆矢であるハワイの真珠湾攻撃開始の暗号である。
嚆矢(こうし・かぶらや)とは昔の日本の戦(いくさ)で初めに飛ばす矢のことで、先端に笛のような仕掛けをしておき飛ぶ時に音をだすそうだ。元寇の際に日本側が飛ばした嚆矢の音を聞いて侵略軍は笑ったとある。彼らには礼儀とか風流は通じないようだ。

私がこのウェブサイトを作ったのが2001年だから今年7年目、ニイタカヤマノボレも8回目になる。初めて書いたときは真珠湾奇襲攻撃から60年目だったが、今年は67年目である。いかに月日の流れるのは早いのかということを感じる。真珠湾攻撃は昔ではなかったが、昔になりつつあるのだ。

毎年ニイタカヤマノボレという題で同じことを書いているが、ご安心召されよ、本日はここにニイタカヤマノボレはこれを最後にすると宣言する。
理由は簡単だ、私が書くのに飽きたからではない。ニイタカヤマノボレとはなにか理解できないというか、ニイタカヤマノボレという言葉さえ知らない人が多くなったからである。
言葉は聞いた人に伝えたいメッセージが伝わって初めて意味を持つ。音として聞いても意味が理解できないならメッセージではない。

../akagi.jpg 世の中のすべての出来事は歴史となり、歴史のおりの中に沈んでいくのだろうとは思う。それが時の流れというものだ。しかし忘れてはならないことはあるし、なかったことにできない出来事もある。ましてたった半世紀前のことを忘れてよいものか。
反面、ありもしないことを「あった、あった」と言いつのり、真実の歴史になかった南京虐殺とか従軍慰安婦などは記念館を造り、国民に教育している国もある。
もっとも「歴史とはなにか?」といえば、為政者がかくあるべしと定めたものが歴史というのが歴史の起こりらしい。
ならば、日本の為政者が考えたあるべき歴史には真珠湾攻撃もなく、日本の偉大に時期もなかったのだろう。ただ諸外国に悪事を働き、ひたすら謝り続けることが、為政者の考える日本のあるべき姿なのだろう。
ところで為政者とは誰かと考えると、日本の首相でも自民党でもなければ労働組合でもない。見方によるが現在の日本の為政者とはマスコミではないだろうか。
日本に三権分立などは存在しない。私はマスコミが日本の政治を動かす唯一の権力であると考えている。
これは21世紀の日本においてだけでなく、真珠湾攻撃もその前の226事件も515事件も日露戦争もマスコミの影響は極めて大きい。良く考えてみれば、マスコミは社会の木鐸であったことはなく、中立公平でもなく、平和の使徒でもなく、軍部に強制されたから戦争賛美を報道したのでもないようだ。マスコミは己の意思を持ち、それを実現するために報道し国民を扇動していることは明白だろう。朝日新聞がシナ事変をあおり、太平洋戦争をあおり、その一環として百人切り報道をしたことは間違いない。

arizona.jpg そんなことを思うと、ニイタカヤマノボレという言葉は風化しても、マスコミ主導の日本人の意識、行動、政治というのは絶対に風化しないようである。ではこれからも日本はマスコミの反日教育、自虐史観洗脳から逃れられないのだろうか?
太平洋戦争時と異なるのは、マスコミではなく人から人へのミニコミでもない、インターネットという中間に位置するコミニケーションが出現したことだ。
これによってマスコミが伝えない真実、情報が国民に共有されることになったことが従来と違う。
226事件では新聞社を抑えたものが情報を抑え、太平洋戦争終戦時は放送局を抑えたものが主導権を握ったのだが、現在はインターネットを抑えたものが情報戦に勝つ。
そしてインターネットは権力で抑えることが困難だからこそ、権力に対抗する力となりうるだろう。
勘違いないだろうが、権力とはマスコミのことである。
聞くところによると、新聞各社はインターネットの興隆により経営環境は悪化しているという。新聞社の収入の半分は広告収入だ。(「新聞社破綻したビジネスモデル」他による)広告が減れば新聞社は傾くし、折込チラシが減れば販売店がたち行かなくなる。インターネットはその面からもマスコミの権力を脅かしている。新聞だけでない、テレビの広告もインターネットに流れているとのこと。
大変良いことではないだろうか。
漫才師が憲法を語りそれがもてはやされるのは、露出度が大きいからだ。
しかし時代はどんどん変わっている。ほんの少し前まで音楽のはやりすたりは放送局をはじめとするマスメディアに抑えられていた。今は有線放送もあるし、BS放送もあるし、個人でウェブサイトで発信することもできる。マスコミが情報発信における優位さそのものも今や危うい。そういう意味で日本の民主化はインターネットによって行われつつある。
今までの日本は民主主義国ではなく、共産主義独裁でもなく、マスコミ独裁国家だったのだ。

インターネットの発達と普及によって、日本に真の言論というかコミュニケーションの自由が確立し、マスコミの権力が衰えることによって、日本は本当の歴史を持つことができるのではないだろうか。
衛星放送がソ連を崩壊させたように、インターネットが日本の戦後民主主義を崩壊されることを期待する。
正しい情報があまねく伝わり人々が正しい情報を基に考え行動できる社会ができたら、日本人の日本人のための日本人による民主主義が確立するだろう。
そうであれば私がわざわざニイタカヤマノボレなどと語ることもない。ニイタカヤマノボレという言葉が風化し忘れ去られてもよい。日本という国の存続のために命をかけて戦った先人の願いは、ここに結実するだろう。

この文章は15分で書きました。その程度の値打ちです。



don様からお便りを頂きました(08.12.02)
ニイタカヤマノボレ
おひさしぶりです
ニイタカヤマノボレは止めないで下さい
自分はト連送も判りますが それも判らない方々が大勢いらっしゃるでしょう
ですから 入り口としてのニイタカヤマノボレは重要です
やめてはいけません 絶対に・・・

don様 お便りありがとうございます。
正直言いまして、もうニイタカヤマノボレではないのかなあ、という気がしてきました。
現代人にとって、真珠湾攻撃は、蒙古の対馬攻撃と同じくらい遠くになってしまったようなのです。
そこまででなくてもペリーの黒船くらい昔のことになってしまったようです。
まあ、気になるのでしたら来年11月末に催促してください。

あらま様からお便りを頂きました(08.12.03)
トラ・トラ・トラ
佐為さま あらまです。
今年で最後ですって ?
やめてもらっては、困ります ! !
誰が開戦の真実を伝えるのでしょうか ?
真珠湾攻撃だって、アメリカ本国では事前に知っていたというではありませんか。
湾岸戦争のときのように、アメリカとは昔からそんな国でした。
とにかく、マスコミが、自虐報道を続けるなら、我々も対抗し続けなければなりません。
同じことを何回も書いても良いではないですか。
佐為さまでしか書けない文章がありますから・・・。

さて、太平洋戦争といいますと「軍艦」が象徴的ですが、軍艦よりも更に多くの民間船が徴用され、犠牲になっていきました。
特に、日本の漁船は、小回りが効き、スピードもでて、冷凍技術、漁業無線も供えていましたから、食料運搬、情報収集などに活用されました。
その様子を、一昨年に小生は他のハンドルネームで Wikipedia に執筆しました。
つまり、北朝鮮の工作船のようなものでした。
多くの徴用船の最期は、22ミリ砲などの簡単な攻撃を浴び、木造小型船なのでバラバラになって、海に散ってゆきました。

あらま様 毎度ありがとうございます。
前にもあらま様から徴用船のお話を伺いましたね。あらま様こそニイタカヤマノボレを後世に伝えてください。
戦争を忘れたい、あるいは日本は悪かったのだと教える人たちばかりの現代の日本では語り部は必要です。
なぜか、反日の語り部はたくさんいるのですがね・・・


羆様からお便りを頂きました(08.12.04)
ニイタカヤマノボレ
初めてお便りいたします。
佐為様いつも「独り言」楽しく拝見しています。
ニイタカヤマノボレ是非お続けください。
マスコミについては、常日頃事実の「捻じ曲げ」心苦しく感じておりました。TVに至っては、発言の1部を切り取って単一の語句を繰り返し垂れ流しております。
どうも日本のマスコミ・官僚は、「文章や出来事」の意味・意義にこだわらず、文章中の文言に忠実?に物事を履行し、結果としてその意味が大きく変質しても全く気にならない人種のように思っております。
そこで接しました、佐為様の歯切れの良いご意見を楽しませていただいております。
先日の田母神氏の論文に触発され、本屋の店頭をのぞきましたが、以前より「戦争責任」「東京裁判」「靖国神社」などの本の執筆者の論調が変わってきたように感じました。
やはり、何時の世も真実の追究に対する姿勢はあるものだと感じたところです。佐為様に置かれましても「ニイタカヤマノボレ」で今暫くご発言していただきたいと思います。
乱文にて失礼致しました。

羆様 お便りありがとうございます。
私は昔、いえ10年前までは仕事と趣味だけに生きておりました。
南京、従軍慰安婦などを聞いても「しょうがないなあ」くらいしか思いませんでした。
もちろん父親からシナ事変とか太平洋戦争について教えられてましたから、そういううそを信じていたわけではありませんが、何も行動しないサイレントマジョリティだったのです。
きっかけは小林よしのりの戦争論でした。
あれを読んで日本人は行動しなくてはならないと感じました。それ以降ネットでも、実際のデモにもできるだけ参加するようにしました。一人ではなにもできませんが、みんなが一歩踏み出せば大きなことができると思います。
国籍法はこれから挽回しなければなりません。
人権擁護法という悪法、日本人の税金による韓国への経済支援も控えているようです。
まったくとんでもないことです。
なんとかしなければ・・・ともんもんしております。


羆様からお便りを頂きました(08.12.07)
佐為様 羆でございます。
もともと学生時代からノンポリで、ノンポリであることには疑問を抱きませんでした。
ノンポリというより政治に無関心だったのでしょう。
小林よしのり氏の靖国論も過激だなあ〜と思いながらスルーしておりました。今回は田母神氏の論文(一応そうことになっていますので)は、中身を知らないと批評できないと思いネットで覗いたところ、取り立てておかしな意見ではないぞと思い関心を抱き始めたところです。
盧溝橋の劉少奇の一件も、以前他の書物で読んだ記憶があり田母神氏の記述もウラを取る(偉そうですが)価値アリかな〜と思いました。
といっても、私なんぞの知識・知能レベルでは何時になったら理解できるやら。とりあえず、親友・知人に田母神氏の感想を尋ねたところ、否定意見が多いことに驚きました。
 やはり日本の場合は変革には外国からの刺激が必要なのでしょうか?
「子供の躾」「マスコミ」「公務員(官僚というべきか)」に疑問を持っている羆でした。

羆様 毎度ありがとうございます。
そうですか?否定的な意見が多いのですか?
まあ、あれだけマスコミが反田母神報道を行えば洗脳されてしまうのは無理からぬことでしょう。
でも、今回の一件でおかしいなあ〜と思う人も出てきたはずです。
羆様のようにネットを探したり、いろいろな書物を読んだりする人もどんどん増えてくるでしょう。
そう言う意味では田母神氏の論文はものすごい影響がありました。
だからこそ、マスコミは恐れているのでしょう。
そしてそのバックにある中国も韓国も北朝鮮も
これからどんどんとまっとうな意見を声を大にして主張することによって、日本は変わると思います。
変えなければならないと思います。


ふっくん様からお便りを頂きました(08.12.08)
トラ!トラ!トラ!
あれからもう67年が経つんですね。昔、アメリカ映画の「トラ!トラ!トラ!」をビデオで見ました。日米共同とは言いながらアメリカ人が主導で作ったこの映画ですが、本当に歴史考証がしっかりしていてびっくりしました。../zero2.gif 戦争を避けたいと願う昭和天皇や山本長官の意に反して、アメリカとの戦争・・・真珠湾攻撃に進まなければならなかった日本の苦悩、直前に何度もその予兆があったにも関わらず、攻撃を防げなかったアメリカの官僚社会のゆがみ(もっとも最初の一撃は日本にやらせるというのがルーズベルトの狙いでしたが、現場では攻撃の予兆を全て見逃した)そして攻撃後、反復攻撃を進言する山口少将や他の士官の意見を退けて引き上げる南雲長官・・・などなど、これが公開されたのが1970年ですから戦後25年しか経ってないんですね。
また攻撃の特撮もすごい迫力でした。攻撃の一つ一つに史実が埋まっていましたし。
これが歴史の真実だと子供の歴史の授業に見せたいくらいですね。(映画のPRになってしまいましたが)

ふっくん様 毎度ありがとうございます。
トラトラトラ! ですか、若い時見た記憶があり調べますと1970年ですか・・・
真珠湾攻撃からトラトラトラまで25年、トラトラトラから現在まで38年・・
いやはや
明治も遠くなりにけり・・トラトラトラを知る人などいるわけがない
もちろんニイタカヤマノボレを知る人も


金焼日様からお便りを頂きました(08.12.12)
ニイタカヤマノボレ
ならば、日本の為政者が考えたあるべき歴史には真珠湾攻撃もなく、日本の偉大に時期もなかったのだろう。ただ諸外国に悪事を働き、ひたすら謝り続けることが、為政者の考える日本のあるべき姿なのだろう。
悲しいですね。先日もNHKがクローズアップ現代で、田母神空幕長と政府を批判する報道を行っていました。
電話がかかってきて最初の十分間しか見ていないのですが、「政府見解と異なる意見を多くの場で発言する田母神空幕長がなぜ黙認されたかという」視点で偏向報道を行っていました。
田母神空幕長の論文の是非やシビリアンコントロールはどこまで行われるべきなのかという検証は、自分の見ていた範囲ではありませんでした。どなたか、クローズアップ現代をご覧になっていた方はありませんでしょうか。ご覧になっていた方がいらっしゃれば、是非感想を聞かしていただきたいと思います。
いずれにしても佐為様の仰るとおり私たちはマスコミとインターネットの世界を通じて戦っていかなければならないと思います。自分も佐為様に触発されて遅ればせながらホームページの立ち上げを検討しています。できましたら是非相互リンクを張らせていただきたいと考えています。その時はどうぞよろしくお願いします。

金焼日様 毎度ありがとうございます。
NHKは中国の犬HKのようです。もう期待するのも、呆れるのもやめましょう。
我々は今、インターネットという強力な武器があります。
金焼日様もぜひとも思うところを発信しましょう。
相互リンクの件、言わずもがなです


およげ様からお便りを頂きました(2011.05.07)
共感しました
トラトラトラを検索して見つけました。
あまり、まだ、読んでませんが、このサイト非常に共感しました。
もうすでに倒産しましたが、その会社の社長に”おじいちゃん戦争のことを教えて”と言う本を戴きました。
日本って本当は悪くなかったんだと感じました。
勝てば官軍ですよね。
とかくこの世は不条理です。
これから、このサイト拝見させて戴きます。

およげ様 お便りありがとうございます。
正直言いまして、めったにお便りなど頂くことはなく、感謝いたします。
そもそも、悪いか悪くないかという価値観は、国際社会には存在しないでしょう。
オーストラリア人は原住民を有害な動物を殺すように殺戮しました。アメリカインディアンはご存知の通り。南米のインディはスペイン人、ポルトガル人に罪の呵責もなく殺されました。
歴史上のことだけでなく、今日時点、中国はチベットで大虐殺をしています。
日本はそういう意味では清廉潔白です。それを私たちは誇りに思うべきです。
あるがままのことを、そのまま認め受け入れることしか私たちのとる道はありません。なにも事実と異なる嘘を受け入れて、私たち日本人が悪うございましたなど、卑屈になってうそつきや卑怯者に従うことはありません。
残念ながら、日本にはサヨクメディア、サヨク教員が多くて困ります。
私たちは力むことなく、正しいことを言い伝えればよいと思います。
ところで、興味がありましたので「トラトラトラ」で検索しましたが、200番までにこのサイトは出てきませんでした。およげ様はどうして見つけたのでしょうか?


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