ある朝、山田が前日の夕方からのメールをチェックしていると、鷽八百社がISO14001を認証している認証機関からメールが来ていた。
審査がすんでもうだいぶ経っている。不適合などなかったし、費用支払いも終えたし、今頃何の用だろうと山田は不審に思いつつメールを開いた。
文面には通常のビジネスメールでは使わないような美辞麗句が並んでいたが、要約すると認証機関が認証企業や宣伝用に一般企業に配布している季刊誌に、鷽八百社のISO事務局へのインタビューを載せたいので懇談会的なものをしたいという趣旨であった。
山田は、お相手するのはいいけどヨイショとお世辞ばかりでは意味がない。とはいえこちらの本音を語れば相手は困るだろうし、それならはじめからお断りしたほうが良いと考えた。こんなもの棚上げしておいてもしょうがない、即断即決が一番である。
環境保護部の実質的責任者である廣井の机を見ると、日経エコロジーなんて広げている。そんなものを見ているなら大丈夫だろうと山田は廣井のところに行った。
「廣井さん、当社のISO14001の認証機関から懇談会をしようというご提案メールが来ました。たいして意味がないと思いますのでお断りしようと思いますが、よろしいでしょうか?」
「チョット見せてよ」
廣井は山田が持ってきたメールのプリントアウトをザット眺めた。
「フーン、一体全体、どういう風の吹き回しなんだろうねえ〜、前回のISO審査の後、審査員連中は認証機関に戻ってからどんな報告をしたものやら。まあ、むげに断ることもないだろう。懇談会の前に一度お話をしたいといって来てもらったらどう? どうせ地下鉄で片道30分なんだから」
廣井の指示で山田はその旨メールを送った。
30分もたたないうちに電話がなった。外線の音だ。
「はい、鷽八百社の環境保護部です。」
「私はジェイ・・・の村田と申します。山田様いらっしゃいますでしょうか?」
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認証機関の人たちはアルファベットの略称が世間に通用すると信じているようだ。ほとんどの認証機関の人は、正式社名の代わりにローマ字の略称を語る。
某社の環境方針に会社の略称であるアルファベット数文字を書いていたら、不適当だと指摘された事例を聞いたことがある。なんでもアルファベットの略称ではそれを聞いた人が間違える恐れがあるからだという。登記した社名でないとだめらしい。
今度、認証機関が電話でアルファベットを名乗ったら、そのような会社は存じ上げませんと言ってみようか?
環境方針のタイトル | 判定 |
UHK社環境方針 | 重大な不適合! |
鷽八百機械工業環境方針 | 観察 |
鷽八百機械工業株式会社環境方針 | 適合 |
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「はい、私が山田です。」
「山田さん、早速のご返事ありがとうございます。とにかく一度お会いしてざっくばらんにインタビューについてご相談いただけるとうれしいのですが。なるべく早い時期に2時間程度お時間をとっていただけないでしょうか?」
山田は電話を保留にして廣井に相談した。廣井は今日でもいいぜとの仰せ
「村田様、私の方は今日の午後がよろしいです。村田様の方は大丈夫でしょうか?」
村田は了解して、鷽八百社に来ることになった。
電話を切ると山田は廣井に話しかけた。
「出席者は廣井さんと私でよろしいでしょうか?」
「そうしよう、平目さんは出ていただかなくてもいいだろう。」
「どんな話をするのでしょうか?」
「まあ、相手次第だな、構えることもないだろう」
とまあ、そんな自然体でお待ちしていたわけで・・
村田は時間通りに現れた。
その程度の打ち合わせなら広いロビーでよいのだが、山田は会議室を確保しておいた。もめたり話がこじれたりした時、多くの人に見えるところではまずいと思ったからだ。
廣井と山田は名刺交換して着席した。
「村田さん、まず御社のご希望といいますか、意図をお話ください。」廣井はそう促した。
「それじゃ単刀直入にいきますわ。ご存知のようにISO認証件数はここ数年下り坂で回復の兆しがありません。このままではジリ貧です。ISO認証が有効に機能している会社にインタビューをして宣伝に使いたいというのが本音ですわ。」
村田は関西人らしい。業界が設立した認証機関はどこも出資会社からの出向者で構成されており、たぶん村田は関西の会社から出向してきたのだろう。
「ハハハ、それはひいきの引き倒しでしょう。私どもはISO認証を有効に活用してませんよ。どなたがそんなことをおっしゃったのでしょうか?」
廣井がそういう。山田は廣井が腹に一物ありそうだなと思った。
「鷽八百さんの審査に来た4名の審査員が申しますに、はっきり言って御社の審査は大変だったそうです。応酬の詳細は知りませんが、審査結果に反論されてそれを論駁できなかったことを悔やんでいました。」
村田は意外とざっくばらんな人だなと山田は思った。いやいや、これも作戦かもしれない。
「そういえばクロージングでご提案いただいたアドバイスは受け入れがたいものでしたね。審査結果、コメントというか推奨というのか・・ああいった事を提起して他社では納得されているのでしょうか?」
廣井は皮肉とも思えない、無邪気な問いを返した。
「具体的にどのようなコメントを申し上げたのでしょうか?、審査報告には残っていないのです。」
「いえ、コメントというか推奨というか、そういう類ではなく、明確な不適合として提起されましたよ」
山田は横から口をはさんだ。
「不適合として提起されたものはですね、
・売上が大きく減少しているにも関わらず是正処置をとっていない、
・力量評価の記録が5年間保管とあるがそれでは短かすぎる、
・社員にISO規格とはなにかと質問したら回答できなかった、
・環境方針に製品サービスが記載されていない
の4つでしたね。」
山田は指折り数えてそういった。
「そうだそうだ、山田君は良く覚えているね。そのようなご提案を受けても、弊社としては売り上げが伸びるとも思えないし、環境に貢献するとも思えません。この山田は一年前に営業から環境保護部に異動してきたばかりなのですが、審査員のご提案はどれも弊社にとって役に立たないことを説明してくれました。私の出番がありませんでしたよ」
廣井がそうつないだ。
「うーん、そんな指摘で環境が良くなるのかといわれると、全然関係ないように思います。ISO規格の意図が遵法と汚染の予防ですから、その指摘はISO規格の本質とは無縁でしょう。
私も元の会社ではISOなんて縁がありませんでした。しかし認証機関に来まして審査員の5日間研修を受けたり、審査員になった方々の会話を聞いているとどうも一般ビジネスの価値観とは異なるようですねえ〜」
村田もくったくなく笑う。
「そういえば審査員の話では、経営者インタビューでもいろいろ不満があったようですね」
「いろいろと社長と応酬があったのは覚えているけど、具体的には思い出せないなあ。
山田君、覚えているかい?」
「えー、記憶に残っているものだけですが、まず環境を経営の中心として位置づけているかということをしつこく聞いてましたね。社長は環境も重要だが、経理も財務も雇用も輸出管理も情報管理もすべてひとしく重要なので、環境のためだけを考えているわけではないと応えておりました。それが審査員方にとっては不満だったようです。
それから環境に関する社会の変化、法規制の変化などに対する対応を聞かれて、社長は戦略を考える、具体的な戦術は司司
(つかさつかさ)で行っている。細かいことは各職場で聞いてほしいと応えたので、社長がそういう個々の判断にタッチしていないのは不適合と思われたようです。
それから審査員方が、なにごとについても『ISO規格では』という言い方をするのに対して、社長は当社ではISOを満たそうと活動しているつもりはない、当社の実態がISO規格を満たしているのかの検証を依頼しているのだと語っていました。これは、適合・不適合ということではなく、審査員の方の心証を悪くしたようです。規格の理解とかではなく、基本的にISO規格が先というか上にあるのか、企業活動が先にあるのかという発想が異なっているのですね。」
「そうだなあ、ウチの社長だけでなくどの会社の社長だって、担当するビジネスにおいて成果を出してきただけでなく、会社の全部門についての知識も持っているだろうし、また世の中の道理というものをわきまえてないとならない。ISO規格というものが世の中のルールとか考え方と異なるはずがないなら、どんな世界でも頭角を表した人はISO規格の意図など十二分に理解しているはずだよね」
村田はジュースをすすって
「そりゃ審査は大変だったようですね。いや、恥をさらすようですが、つい最近、審査を受けた会社・・二三十人の製造業ですが苦情がありました。その会社では、日常社長が行っている決裁や指示命令をマネジメントレビューとしていたのです。審査員はそれを『マネジメント行為』と『マネジメントシステムをレビューする行為』は別物であるという理由で不適合にしたことに対する苦情でした。」
「ほう!それはまたISO世界観の論理ですね。私も一定範囲の業務について教育や是正処置や改善などマネジメントを行っているわけですが、どれが教育でどれが是正処置かを区別することはできないでしょうし、区別する意味もないでしょうね。」
「ハハハ、まさしくそのとおり、私は審査において組織が規格の項番にどの作業やどの文書が該当するかを説明することはない、審査員が現場現実を見て規格が満たされているかを判断するべき、いや判断しなければならないと考えています。」
「村田さん、おっしゃるとおりです。
しかし失礼ですが、現実の御社の審査はまだそのレベルではないようですね。私どもでは本社といくつかの工場の認証を御社にお願いしていますが、毎年のように
審査でトラブルがあります。」
山田は横から口を挟んだ。
「まあまあ、山田のいうのも大げさですが・・人によって考えとか水準が異なることはあっても良いと思いますよ。ただ法規制に適合か違反かという判断になると、間違いは困りますね。それと、審査の判断が間違っていた場合の対応などにおいて我々は困ったことは多々あります。
それよりもなによりも、高い金を出しているわけですから、規格適合か否かはしっかりと見てほしいですね。弊社の工場でISO規格の遵守評価をきちんとしていないところもあります。遵法を見るより、遵守評価をしているかを見るのは簡単なはずなんですがね。」
廣井が続けた。
「こんなことを言っては何ですが・・会社の経営をしたことがない人が、経営者に対して経営を語ることは困難なのではないでしょうか。ISO審査員はISO規格には詳しいかもしれないし、環境法についても人よりは詳しいかもしれない。しかしリーマンショック後の売り上げ減について何かを語ることは僭越でしょう。また経営において環境が最優先するなんて発想もどうですかねえ〜」
村田は頭をかいた。
「いやあ、まったくそのとおりです。しかし本日鷽八百さんにお邪魔した甲斐はあったというものです。」
「袖触れ合うも他生の縁といいますから、村田さんとお会いしまたお話し合いをするのは結構なのですが、鷽八百社の価値観はISO審査員の価値観とは異なるようですのでインタビューなど受けてもねえ〜、御社としても私どもの話など載せてもメリットありません」
廣井がそう言いかけると、村田は手で止めた。
「秘密でもないのですが、私は来年早々に次期社長になる予定です。社長が変わったら会社が変わるかどうか、変えられるかどうかわかりませんが、とにかく何とかせねばならないと思います。みなさんから審査の実態やご意見をお聞きして改善を図っていきます。最後の社長になる不名誉だけは避けなければなりません。」
「おおそうですか、村田さん、社長就任を手放しで喜べないというのも大変ですが、御社の審査が改善されることを期待しますよ」
「ところでインタビューの件はどうなるのでしょうか?」
山田は場違いな気がしたもののそう言った。
「本音をいいまして、にこやかな座談会でお客さんが増えるとは思ってません。アウトプットマターズという言葉も下火になりましたが、言うより実行しかありません。
認証機関が企業に役立つと考えている審査ではなく、企業が役立つと思う審査をするようにがんばります。半年ではきついですから、1年半後にでもまたお邪魔しましょう。そのときまた雑談のお相手をお願いしますよ」
廣井は応接室から戻ったが、山田は村田を1階まで送っていった。村田の後姿を見て、一人の力では組織を変えることはできないだろうと山田は思った。
認証機関 その2
山田が環境保護部に戻ると、廣井はまた日経エコロジーを広げていたので話しかけた。
「廣井さん、村田さんご本人が改革しようという意欲は分かりましたが、会社はひとりでは動きませんから、どうなんでしょうねえ」
廣井は顔を上げた。
「俺もそう思うよ、なにせ15年間という長い間、偏った考えでやっていたわけだから、それにどっぷりつかっている審査員は多いだろう。改革とは過去を否定することだから村田さんについてくるとは思えないね」
「認証機関も大企業でしょうから運営はなかなか難しいのでしょうね」
「うーん、俺はそうは思わない。いいかい、あの会社は顧客というか認証している企業はQMSで600件、EMSで400件、合わせて約1000社だ。今では審査費用が1社平均70万円を切ったから、年間売り上げは6億半ばというところだろう。売上金額からみたら中小企業だよ。」
「へえ〜そう考えると認証機関の規模って小さいのですね」
「雇っている審査員はどのくらいになるのだろう?社員で30人、契約審査員が50人とすると一人当たり12社、そんなわけはないか、じゃあ社員25人、契約審査員35人なら一人当たり17社くらいかなあ、まあそんなところだろう。」
「どうして審査員の数までわかるのですか?」
「あてずっぽだよ、だけど一人年収900万として1300万以上稼いでくれないとオーバーヘッド分を回収できない。1300万割る70万は18社だ」
山田はそんな発想に驚いたが、考えは間違ってもいないようだ。もちろんプラマイ20%くらいの誤差はあるだろう。そもそも審査員の年収なんて山田は知らない。
「審査の平均日数は現地二人で2日として4日工、前後のオフィスワークが6日として18社かける10日では180日、通常の会社では土日を除き年間出勤は250日ですから、それじゃあ稼働率が70%。ちょっと低すぎませんか?」
「稼働率100%なんて無理、せいぜいが70%だよ。審査ばかりでなく判定会議や定例の会議もあるだろう。ところで固定費である社員は負荷いっぱいにするだろうけど、変動費である契約審査員は稼働率20%程度かもしれない。その場合は、社員35名、契約審査員50人ということもあるし、社員30名、契約審査員75人かもしれない。」
山田は廣井の発想に兜を脱いだ。物事はすべて費用構造で解明されそうだ。
「わかりました、例の認証機関が中小企業ということがわかりました。論を進めれば、中小企業だから社長一人のがんばりで会社の改革が可能ということでしょうか。」
「そう簡単ではないよ。当社だって課長が一人でがんばっても職場の空気は変わらない。多くの幹部が異動する時、子飼いを何人か連れて行くことが多いが、あれはやむをえないこともある。己の望む改革をしようとすると上司の考えを理解した部下がいて動いてくれないとだめだ。
例の認証機関だって、審査員以外に事務員やなにやらいるだろう。従業員合計は70人くらいになるだろう。そういう人たちの意識改革をするには村田さんの同志が最低10人はいなければ動かないよ。更に問題は認証機関のお仕事はライン作業ではない。監督者の目が届くところなら、細かく指示をしたりフィードバックをかけることができるが、遠く離れた客先で何をしているかは派遣された審査員しか分からない。認証機関の改革は全員に目指す方向を示し、それを納得させて実行させなくてはならない。」
山田は廣井の言わんとするところが良くわかった。
「廣井さん、わかりますよ。問題はずっと審査員をしてきたボス的な人、そのとりまき、そういう人々を変えることはできないでしょうね。」
「俺もそう思う。過去の審査のスタイルはそういう人々があるべきと考えた審査方法であろうし、当然彼らにとっては楽な方法だろうから変えたくないだろう。」
「営業を考えてみれば、当社の製品だってどんどんと変わっているわけですよ。そのとき時代遅れになった製品のプロだといっても、新しい製品を担当しなければ仕事がありません。そういう柔軟な発想はありませんかね?」
「まあ、その発想は当然だろうし、ある場合は正しい。」
「正しくない場合もあるのですか?」
「あるとも、当社は定年が60歳、第一線の営業マンなら40代だろう。だから新規のものにチャレンジすることもできる。しかし審査員の多くは一般企業で第一線を退いた50代半ば以降、ひょっとして俺より年上かもしれない。ベテランと呼ばれるのは60歳前後だろうね。」
「なるほど、そうするともう己を改革する気はないということですか?」
「まあ、そうまでは言わんがね。ボス的な審査員は己が正しいと信じているだろうから抵抗するだろうし、変革よりは引退を選ぶのではないかな。いや変革することはできないだろうね。」
「廣井さん、思ったのですが、過去に自分が語っていたことを覆すような審査を行えば、その組織から苦情が来ますね。」
廣井はフフフと笑った。
「ありがちだな、環境目的のプログラムと環境目標のプログラムが必要だなんて語っている審査員はたくさんいる。その人たちに不適合と言われてプログラムを二つ作っていた組織が、同じ審査員がひとつでいいですなんて言ったものなら・・」
「いやはや、袋叩きにあわないためには・・引退するしかなさそうですね」
「そういうおかしな説はたくさんあるよ、有益な側面とか、環境側面の決定方法とか」
「話を戻すと、村田さんが改革を進めるには社員一同を説得して変革させることができるか、それとも社員を総入れ替えするしか手はないということですか。」
「うーん、なんとも言えないが、険しい道だろうね。」
廣井はオフィスを眺めて平目がいないのを確認してから
「平目さんの考えを変えてもらおうと何度思ったか分からない。だけど定年間近な人を無理やりというのも難しい。たった一人さえなかなか指導矯正をするのは困難だ。村田さんのお手並み拝見というところだね」
認証機関も審査員も紺屋の白袴かと山田は思った。
名古屋鶏様からお便りを頂きました(10.11.14)
英文字略称。
バネの業界で有名な会社に「日本発條株式会社」というところがあります。当然、略称はローマ字で「NHK」になり、どこぞの放送局とカブるワケですが・・
審査機関がジェイなんちゃらと自称したがるのは、「日本何々」と正式名称で名乗ると自分のトコロがその業界の監督組織であるのが目立つので、「第三者機関」という建前上マズいと考えているのでは無かろうかと推察しています。
最も、実際には立場を利用しての暴ry)
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名古屋鶏様 毎度ありがとうございます。
なるほど、己の名前が立派過ぎて名乗るのが恥ずかしいのかもしれませんね。
確かに日本の認証機関49社のうち、「日本」とついているのは22社、みなさん日本を背負っておられるようで・・
しかしとんでもないことに気がつきました。つい先日チェックした時は認証機関は52社あったのですが、3社廃業したのでしょうか!
大変ですねえ〜 棒
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外資社員様からお便りを頂きました(10.11.15)
佐為さま
いつも楽しくて為になる内容有難うございます。
山田は村田を1階まで送っていった。村田の後姿を見て、一人の力では組織を変えることはできないだろうと山田は思った。
深い一行ですね。
本当にISOがマネージメントとして機能し、経営に寄与するならば、その意味が山田氏の会社内部で問われるのだと思います。
きっと山田氏が、一人から始めても、それを組織のルールとして機能させて改善が出来るのならば、そのような会社がする認証にはお金を払うだけの価値があるのかもしれません。
逆にいえば、それが出来ないと思うから.....
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外資社員様、毎度ありがとうございます。
なにせ私はプロサラリーマンを40年もしてきましたので、企業というものを一応は知っているつもりです。
何事かを成すということは、織田信長でも豊臣秀吉でもなく、徳川家康のようにじっくりといくしかないようです。
もちろんじっくりだけではなく、その思想が正しくて、人を動かすことができなければ空中分解です。
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外資社員様からお便りを頂きました(10.11.16)
追加のお話 その2
だんだん、人ごととは思えなくなってきました(笑)
まさに、一人では改革は出来ません。
但し、村田さんは、改革を期待されて社長になるのならば、どんなに苦しかろうがやり遂げるしかありません。
会社として経営マネジメントの支援を言う以上、改革できない会社に期待する顧客はありませんので、株主と顧客いづれにも重い責任を負っています。
ずっと審査員をしてきたボス的な人、そのとりまき、そういう人々を変えることはできないでしょうね。
意識改革とは、その昔 ISOが始まった頃にさかんに言われてた言葉と記憶しています。
「今までのようなナアナア体質ではなく、ドキュメントと規定をしっかり作って運用しよう」という意識改革こそ重要だと...
時を経て、今 認証会社に戻ってきたようです。
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外資社員様 毎度ありがとうございます。
私は何人かのボス的審査員を知ってます。その人が「規格第何項はこういう意味だ」というと、取り巻きはハハッーってな感じだったらしいです。もちろん私はその場にはいませんが、取り巻きの陣笠審査員を説得しようとしてもだめなんです。当社ではこう考えますって言うだけです。思考停止ですね。
時を経て、今 認証会社に戻ってきたようです。
おっしゃるとおり、でもボスたちはもう高齢で逃げ切りのようです・・
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